Ⅰ. 新 年 のご挨 拶 日本内燃機関連合会 会長 蓑田慎介 * 新年明けましておめでとうございます。 年頭にあたり、日本内燃機関連合会(日内連)を代表して、一言ご挨拶を 申し上げます。 一昨年の 7 月に日内連の会長に就任してから早 1 年 8 ヶ月が経ちましたが、 あれから新たな会員様も加わり、また、2014 年 2 月にはお陰様で当会は創立 60 周年を迎え、それを記念して 7 月に神戸にて、記念講演会を開催し、盛会裏 に終了することができました。多数のご参加ありがとうございました。さらには、創立 60 周年記念出版 として、「日本における原動機技術の発展の歴史」を出版することもできました。今後もさらに交 流の場を広げ、会員の皆様のご要望にお答えできるような企画を進めるよう努力していきたいと考えて おります。 さて、近年の世界経済としましては、米国を中心に全体として回復傾向にありますが、欧州、アジアなど 地域によって状況はまだら模様であり、成長のペースそのものは緩やかなものとなっております。国内経 済は、消費増税による一時的な景気の落ち込みはみられるものの、政府による経済政策や金融緩和策、 期末にかけて急伸した円安などの効果によって、企業収益の向上や雇用・所得環境の改善が進むなかで、 景気は今後も回復基調が続くものとみられます。 世界を取り巻く内燃機関業界をみますと、深刻化する地球環境問題や資源エネルギー問題等グロー バルな課題への対応時期が本格的に迫って来ており、当会の果たす役割はこれまでになく重要になって きております。 我が国はこれまでも環境改善への取り組みを積極的に行ってきており、様々な新技術が既に実用化さ れております。内燃機関でも余剰エネルギーを使用したシステムなどの省エネ技術が実用化されており ます。 船舶を取り巻く環境を例に取りますと、NOx3 次規制が 2016 年から限定した区域ではあるものの適用さ れることが決定しており、今後はさらに規制区域が拡大する予定になっております。さらに、地球温暖化 対策である CO2 排出規制においては、燃料転換に対応した技術の確立が急務になっております。これら の対応に関しましては、国内では国交省殿にご支援いただくなどして陸上および就航試験などで実際で の性能が確認されつつありますが、より一層の努力で実用化に向けて更なる改良と実績作りを並行して 行なう必要があります。当会としましても、今後一層環境改善への取り組みを、各分野において積極的 に推進していきたいと思います。 また、今後もますます精力的に活動していき、CIMAC との連携を図り ISO・JIS 関連の標準化事業を 通して会員の皆様のお役に立つことができるよう尽力して参りますので関係各位のご支援、ご協力を何 卒宜しくお願い申し上げます。 最後に、本年が皆様とご家族にとり、健康で実りの多い年となることを祈念して、新年のご挨拶とさせて いただきます。 * 三井造船(株) 常務取締役
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