2015年 Q:2015 年に注目される政治 イベントを教えてください き下げや税率の見直しなどが行わ 状道路 (高速道路)の一つである中 れます。財務省の試算では、相続税 央環状線の全線開通など、交通イ A:わが国では、 4月に統一地方選挙 の課税対象者の割合が現在の 4% ンフラの整備が進み、人やモノの (都道府県や市町村の首長・地方議 程度から 6%台にまで拡大すると 流れがスムーズになります。 員の全国一斉選挙)が予定されて されています。 「地方創生」に向けた政府の取り組 「日本再興戦略」が昨年に続いて改 みに対する有権者の審判の行方が 訂される見込みです。アベノミク Q:最後に 2015 年にまつわる その他の話題があれば教え てください 注目されます。また、秋には自民党 スの鍵を握る「第三の矢」の行方に A:2015 年の干支は「乙未(きのと 総裁選も予定されています。 注目が集まりそうです。 ひつじ)」です。 「乙」は草木の芽が 海外では、英国(5 月)をはじめ、 9月19日から23日の5日間は、 土 曲がりくねった形になるという象 います。地方の人口減少が進む中、 6 月には政府の成長戦略である ポルトガル(10 月頃)やスペイン 曜日も含めると 5 連休で、 6 年ぶり 形文字で、新しい芽が地表に姿を (12月頃)で総選挙が行われる予定 のシルバーウィークとなります。 5 現したものの、そのまま真っ直ぐ です。英国の欧州連合(EU)離脱の 月のゴールデンウィークと合わせ には伸びていけない状況を表しま 可能性や地方分権改革の行方など ると、2015 年の 5 連休は 2 回とな す。また、 「未」は「昧」 (くらい)に通 を筆頭に、欧州の政治動向にも注 り、観光地などが大いににぎわう じ、木の枝葉が茂って見通しが立 目が集まりそうです。アジアでは、 ことが期待されます。 ちづらいことを表すとされていま 12 月に ASEAN 経済共同体が創設 10 月には、 2016 年 1 月から社会 す。これらに基づけば、 2015 年は、 される予定であり、サービス分野 保障や税の分野で利用することを 試行錯誤を繰り返しながら、いま の開放や人の移動の自由など、 目的として、マイナンバー (個人番 だ明確には見通せていない新たな ASEAN 域内での経済統合がより 号)の国民への通知が始まります。 成長への道を模索していく年とい 深化することが見込まれます。 マイナンバー制度の普及・利活用 うことになるでしょう。 に向けて、国・地方公共団体・民間 また、 2015 年は、 「第 2 次世界大 Q:その他に注目すべき制度改 正やイベントなどはありま すか の連携した取り組みが重要となり 戦終戦(1945年)から70年」 「1990 ます。 年の株価急落で始まったバブル崩 その他、3 月には、北陸新幹線の 壊から 25 年」 「2020 年の東京オリ A:1 月から相続税の基礎控除の引 開業(長野∼金沢間)や首都圏 3 環 ンピック開催まであと5年」という 節目の年にあたります。 デフレ脱却と財政再建の両立を ● 2015 年の主なスケジュール 1 月 相続税の見直し(1) 8 月 70 回目の終戦記念日(15) 3 月 北陸新幹線開業(長野∼金沢間)(14) 9 月 シルバーウィーク(19 ∼ 23) 首都高中央環状品川線開通(−) 4 月 統一地方選挙(12・26) 5 月 英国総選挙(7) 6 月 ドイツで G7 首脳会合(7 ∼ 8) 日本再興戦略の改訂(−) 7 月 東京オリンピックまであと 5 年 (7 月 24 日∼ 8 月 9 日) (注)カッコ内の数字は日付。(−)は日付未定。 (資料)みずほ総合研究所 自民党総裁選(−) はじめ、わが国の内外には困難な 課題が山積しています。改めて過 去の歴史を振り返るとともに、将 10 月 マイナンバーの通知開始(−) 来的な目標の実現に向けた明確な ポルトガル総選挙(−) 道筋をつけていく年となることが 11 月 トルコで G20 首脳会合(15 ∼ 16) 期待されます。 フィリピンで APEC 首脳会合(−) 12 月 ASEAN 経済共同体創設(−) スペイン総選挙(−) みずほ総合研究所 金融調査部 主任研究員 小山剛幸 [email protected]
© Copyright 2024 ExpyDoc