ASEAN諸国における建築材料・設備製品の 普及

特 集
ASEAN 諸国における建築材料・設備製品の
普及基盤構築に向けての取組み
日本の製品は,諸外国から品質が良いと高く評価されています。それは,世界トップレ
ベルの技術力だけではなく,国内の確立した基準認証システムも理由の一つであると考
えられます。しかし,現在の日本においては,国内の市場は成熟しており,今後の日本経
済の発展に向け,諸外国への製品・技術の普及が必至であるといえます。
近年の日本では,国内の製品や技術を諸外国へ展開するため,
「 技術輸出 」を積極的
に行っております。最近では,インドネシアやインドへの新幹線輸出の話題も記憶に新し
いと思います。
アジアの中でもASEAN 諸国は,経済成長が著しい国が多くあり,世界的にも注目を
集めています。また,日本は,ASEAN 設立の1973 年から現在に至るまで,JICA(( 独)
国際協力機構)や ODA( 政府開発援助)を通じて,インフラ整備のハード・ソフトの両
面から支援を行ってきました。
ASEAN は設立から 40 年を迎え,昨年末のASEAN 経済共同体( AEC)の実現を
始め,新たな段階に入ったといえるでしょう。
本特集では,
「 ASEAN 諸国における建築材料・設備製品の普及基盤構築に向けて
の取組み」と題して日本のASEAN 諸国に対する,政策,研究,業界の動向と当センター
の取組みを紹介いたします。
4 建材試験情報 2016 年 1月号