第二十回皐工務店株式会社会社名皐工務店株式会社所在地新潟県十日町市上野甲 1081 会社設立平成 18 年代表者澤口茂 http://www.satsuki-k.jp TF ৭ၭɈູ෡ɬߤȥȱȹ൏ಥୣ൮Ɂ ಥਡɁɈၙɣȱɬ‫ڤ‬ఘ Ă‫ޕ‬ไɄɜɈɅȱȹȞ 2006 地元で創業 ‫ݚ‬ಃȫɅฃɩɦɥ໲ęȥɣ ‫ێ‬ၐຝə୸ȱɀංࢉ 新潟県南部にある十日町市は、冬場に澤口社長は十分に知り尽くしています。そんなこともあり、修業後は十日町市に戻り、地場の工務店に勤務。そして 28 歳のときに独立します。は２∼３ｍもの積雪があることから「特別「友人に " お前に家を建ててほしい"と豪雪地帯」の指定を受けている地域で頼まれたんです」。意気に感じた澤口社長す。澤口茂社長は、この地で生まれ育ち、は農業を営む実家の倉庫を借りて作業高校卒業後、隣の小千谷市で大工修業す場とし、自営の建築業の道へ。る際も実家から通っていました。その後６∼７年ほどは、地場の工務店「盆地なので冬の寒さ、夏の暑さも相当なや大手住宅会社の下請けの仕事に追われものだし、雪かきとなると重労働。でも、ます。その分、自然に恵まれていて、米も酒もお転機となったのは、2008 年に起きたいしい。いいところなんですよ」。リーマンショック。その影響を受けて、地元で長く暮らすだけあって、地域の特下請け仕事の単価がどんどん落とされ、徴やそこで生活する人たちの気持ちを、自己資金が底を尽きるほどの状態に。 132 8 「SE 構法なら積雪荷重をもとに構造第二十回十日町市にある澤口社長の実家を SE 構法で建て替えて、1 階を事務所、2 階を住居に。皐工務店における耐出来る事で少しでも過疎化への流れを計算によって安心できる躯体を計画する低減できたら」。ことができます」と澤口社長。木造耐雪住宅には、ふるさとを愛するまた生活に車が必要な地域のため、澤口社長の思いが込められています。雪住宅のコンセプトを体現した建物になっています。車庫が必要となりますが、雪に見舞われ加盟。また、省エネ・エコ化の時流をそこで、澤口社長が打ち出したのがないビルトインガレージも SE 構法ならかなく、経営のことはまったくわかって察知して、発泡断熱材の施工代理店と " 木造耐雪住宅 "というコンセプトです。実現が容易に。これまで自社で扱っていませんでした」。そこで、税理士を知人なり、2011年に法人化します。ひと晩で１ｍ以上も雪が積もる冬。きた発泡断熱材も標準仕様として高気そのつど、雪おろしをしないと建物に密高断熱の躯体による全室暖房と合そして 2014 年 6 月には、近隣におけ負担がかかります。屋根に融雪設備をわせ、雪国でも快適、安全、安心の住宅る中核都市、長岡市の大手ショッピングつけるとしても、ひと冬の灯油代は 40 としています。モールの店舗内にショールームを開設。万円近くにもなるとか。そして、2012 年自邸を建築すること SE 構法のフレームや断熱材などを実際見方、数字の意味などをイチから学び、 2012 毎月の収支を見直していきました。「いや、びっくりしました。これだけ働い自邸を建築 TF ৭ၭɅɢɥ ൏ಥୣ൮Ʌଲɤ೨ɚ 2014 ఱ৏ɈഽȞෳ݊ીɁɜ ໻ඪ๱ɬ਒ɛɀȞȧȹȞ SE 構法との出会いは法人化より早「地元の同業者は " 雪おろしをするのはに。自邸ではそれらの要素をすべて盛りに見てもらうことで、木造耐雪住宅のんだろう、と」。く、独立のきっかけとなった友人宅の計当たり前のこと。わざわざ建築で対応込み、理想のモデルとして形にしました。認知度の向上を図ろうとしています。雪国では 12 月から３月までは屋外の画中のこと。する必要はない "と考えています。でも、「自分で建ててみて、住んでみて、自信「大都市なので競争も激しいですが、作業ができず、そこで暮らす人たちも新「そのときは登録に至らなかったのです現状、雪に悩まされている方はたくさんを持ってお客様にお勧めすることが当社の耐雪住宅のコンセプトを理解築やリフォームについては春になるまでが、networkSE を送ってもらうようにいる。重量鉄骨の耐雪住宅は他社でもできるようになりました」と澤口社長。してもらえる場になればいい」と澤口動こうとしません。4 月から11 月までのなり、登録店さんの実例記事を見ては、扱っていますが、やはり、住宅は木造に現在の受注ペースは年間数棟ですが、社長。仕事で 1年分をまかなう必要があるの開放的な家づくりに魅力を感じていましたいという方もとても多く、そんなこれから徐々に増やしていきたいと同社の掲げる「雪国に最適な暮らしですが、下請け仕事では単価や入金した」。地元に対して木造耐雪住宅を積極的考えています。を提案する」という考えのもとに SE 構時期などが発注元の都合で大きく左右その後、登録店となり、さっそく１軒に提案したい」。されてしまいます。受注。「実際に SE 構法で建ててみて、明確な社長は、リフォームのフランチャイズにメリットがある事を実感しました」。 7 2014. July Information 商圏拡大ているのに、なんでこんなに赤字になる「自分で稼ぐしかない」と決意した澤口 network n study session 「それまで自分は大工としての意識しから紹介してもらい、帳簿や決算書の Co Constructor’s Information Vol.132 Vo 「十日町市の人口は私の子どもの頃か法による木造耐雪住宅を積極的に発信皐工務店で提案する木造耐雪住宅ら半分以下に減っています。雪国でのすることによって、地域に貢献し、顧客は、雪を屋根に乗せたままでも問題の暮らしを快適にできる木造耐雪住宅がに選ばれる存在になろうと澤口社長はない構造強度があります。普及し、住む方がゆとりを持った生活が奮闘しています。第 113 回 SE 構法技術研修会平成 26 年 7 月 22 日平（火）・23 日（水）場所：リバブルスクエア南町田場定員：35 名定参加費：1 名 50,000 円参第 74 回 SE 構法施工研修会平 26 年 7 月 22 日（火）平成場所：リバブルスクエア南町田場定員：10 名定参加費：1 名 20,000 円参 ※ ※各研修会の詳細については、別途研修会のご案内をご確認ください。長岡市内のショッピングモールに開設したショールーム「Satsuki リビングギャラリー」。リビング、キッチン、浴室、トイレなどの空間展示のほか、SE 構法のフレームや断熱材、外装材などの自社仕様を見せる場に。澤口茂（さわぐち・しげる） 1976 年、新潟県生まれ。高校卒業後、隣町の大工の道へ。その後、十日町市に戻り、地場工務店に勤務。28 歳のときに独立し、2011 年に法人化。「自分たちの経験と最先端の技術で " 冬を楽しむ " 気持ちになれる家づくりを目指しています」発行／株式会社エヌ・シー・エヌ 2014 年 7月5日発刊〒108-0075 東京都港区港南 1-7-18 DBC 品川東急ビル TEL:03-6872-5601 9 132 132 10