Lecture for the JTK Green 2009 StRaTeGy Contents 1) What’s strategy 2) How to make strategy 3) Message for sophomore Takuro Asanuma President of TDF 2009 Chief of Discussion section@seikei 2009 0)Purpose このレクチャーブックでは今のディスカッション界ではあまり見なくなってしまったストラテと呼ばれ る技術に関して体系化する。2年生のこの時期に身につけるとよいであろう”ディスカッション全体の流れ” を意識するということは何かを理解し、後期の大会で実践できるようになることを目的とする。 1) What’s strategy ―何のためにあるのか ストラテとは一体何のために存在するのか?それは議論の効率化ということは言うまでもありません。 わかりやすく言うと、自分の主張を納得してもらうための土台作りです。 ―ストラテの分類 TGのQT/QLを削る 議論の中のストラテ コンセンサスをとる ストラテ プレゼンの中のストラテ 印象操作 ① TG の QT/QL を削る これは Solution で All cut したい時などのストラテとして使います。オピメの Link を切る Argument(特 に All cut)というのは TG が広い状態のまま話し合いをし始めてしまうと、オピメも切られたくないのでマ クロに見れば存在しえない人や厳密に見ると他の definition と矛盾する話になってしまうことが多々あり ます。そのため ASQ の時点で TG を絞ってしまいます。 ② コンセンサスをとる J/G の Stance・Task ついてのコンセ Cause などで日本政府の現状のスタンスはどのようなものか、または日本政府の役割とは何かについての コンセンサスをとります。そして NFC・Direction・Solution のアーギュの根拠に使います。 Some cut からのコンセ Solution を話し合う過程での Argument をストラテとして使う方法です。方法としては、ⅰ.自分の argument の Talking points の一つを DA の成立条件の一つとする、オピメの TG を削り QT を減らしコ ンパリなどのストラテとする等が考えられます。 NFC からのコンセ NFC により相手の TG が V-H だというコンセをとったりコンパリでの支点のコンセを取ったりします。 例えば、アイデアとしては SQ と AP で situation が flip するからオピメの助けたい対象である Student に関して better situation はつくれない、という NFC を出します。ここで warrant のところで DA に流 されるように相手を leading していきます。そして上手くこの時点では better にならないとは言い切れな いという所で引きます。しかし、その代わりにこちらも『話し合う必要性』についてのコンセをとります。 そうすれば DA プレゼンターにも選ばれやすく、コンパリでの criteria も絞ってはなしあう土台を作れま す。 ③ 印象操作 この印象操作は上の二つとは異なり、議論内容としてはさして影響はないが、テーブルに“そう思わせ る”プレゼンスキルのことを指します。 簡単な例だと、一度 ASQ で Question をしておくことでみんなの印象に残しておく方法です。チャートと もにオピメの TG を確認する過程で自分の DA の TG となる対象の Existence などをテーブル上に印象づ ける方法です。 もう少しレベルを上げると、 “ほのめかす”ことによってテーブルメンバーの意識に「この話は重要である」 と植え付けるといった方法があります。これは目には見えないですが、3時間の間で繰り返すことによっ て、議論の終盤には絶大な効果を発揮します! 2)How to make strategy ―ストラテを作る上の前提(重要!) ここまで読んでもらうとわかると思いますが、ストラテは自分の主張ありきです。そしてストラテを作 る上で軸を持つということが前提となります。具体的には自分なりの理想の政策というものを作ることで す。 あなたの意見はオピニオンプレゼンターの意見と完璧に一致していますか?少しでも違うなら、オピメ の政策のどういう部分に反対ですか?ではどうなれば理想の政策といえますか?自分に問いかけて理想の 政策を作ってみて下さい。そうすれば自ずと必要となるストラテが見つかるはずです。 ー基本的思考法 ストラテを作る時のイメージは“ストーリーをつなげる”ことです。上で考えた自分の理想の政策に持 っていくために、逆算してどう議論を展開していくか?を考えて事前に必要または話しておくと良いこと を洗い出し、それを時系列に沿って並べてゆきます。次のページに図を載せたので、赤い部分に自分なり の反対する理由とそのためのストラテを埋めてみてください。 論点 オピメの政策を採るべきか? か? 採ると起こる良いこと VP オピメ 採ると起こる悪いこと VP パンツ Problem ↓ Strategy 1 Harm TG が苦しんでいる ↓ ↓ Strategy 2 Cause ↓ ↓ Direction ↓ Mandate TG が助かる NFC ↓ Solution Solution ↓ Advantage(オピシの Goal) Disadvantage どちらが重要か??(コンパリ) Take plan not take(コンクル) 時系列 Spike plan/Counter plan(理想の政策) ―ストラテを考える上で考えるべき3つのこと(超重要!!!) ① スマートであること。 ② 悟られないこと。 ③ 妥協点を作っておくこと。 ①→ストラテはあくまで最終的に言いたいことを効率的に伝えるための布石に過ぎません。なのでストラ テの段階で理解されずにゴチャってしまっては本末転倒です。スマートにストラテを張るために効果的な テクニックは Close Q を意識する(選択肢を出して選ばせる)ことです。これによって自分の引き出し たい話に最短でたどり着けるようになります。 ②→これは当たり前ですね笑 ばれてしまってはストラテの段階で切られてしまいます。ではどういうス トラテが悟れるのでしょうか。それは現在の議論との関連性がないものです。いきなり全く違う話をされ たらおかしいな?と思いますよね。だから悟られないためには、いかに今の話と関連性があっていかに自 然であるかという理由を用意しておきましょう(俗に言う Necessity というやつ)。 ③→ストラテはうまく張れる時と警戒されてうまくいかない時があります。うまくいかない時のために、 “最低限ここまでは”というラインを設定しておきましょう。そうしたらどんなテーブルでも柔軟に対応 できます。 3)Message for sophomore レクチャーお疲れ様でした。いやー、ストラテって難しいですよねー。ストラテは感覚的な部分が大き い上にケースバイケースなので体系化して教えるのはとても難しいことを僕もこのレジュメを作る上で実 感しました笑 きっと分からないとこがあると思うので、気軽に質問してくださいねー♪ ところで、みなさんはストラテと聞いてどういったイメージを持ちますか? 中にはあまり好きではないと答える人もいるかもしれません。しかし私はストラテを身につけたお陰で、 自分の考えが理解されない・人と対立するといった場面が驚くほど減りました。むしろできるようになっ てからは心理ゲームを楽しめるようになりました。なぜこの難しいテーマでレクチャーしたかと言うと、 つまりは「ディスカッションを楽しんでほしい」からで、今のディス界でそれを楽しめている人が少ない からです。 なぜ様々なスキルが存在するのか? それはすべて、「身につけた方がディスカッションを楽しめる」からです。 これから2年生は責任も増しより多くのものを求められるようになります。筆者の経験から言わせれば、 これからの時期のみなさんに最も重要なのは“考える”ことです。このレクチャーには筆者が3年間で培 った独自の方法論を載せましたが、みなさんにとってこれは絶対的なものではなく“自分なりの思考法” を構築していく上でのヒントに過ぎません。ですからみなさんにはこのレクチャーをただ“理解した”と いう段階で止めずに、各自自分なりの方法論を確立することをお勧めします。そうすればディスカッショ ンしている時の風景が一変して一気にディスカッションが楽しくなりますよ♪ みなさんは何のためにディスカッションを頑張っているのですか?楽しむためでしょう? このレクチャーがみなさんのディスライフを充実させるための一助となれば幸いです。
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