大学院:新領域創成科学研究科人間環境学専攻 学 部:工学部機械工学科 2 号館 315 号室 平成 26 年度卒論研究テーマ 飛原・党研究室 民生分野の省エネルギー(CO2 排出量削減)には太陽エネルギーをはじめとする再 生可能エネルギーの導入拡大が重要な鍵となります。太陽光・太陽熱を同時に有効利 用するシステムの研究開発を行います。また,スマートグリッドを有効に機能させる ための天気予報誤差が電力需要調整に与える影響を研究します。(本郷で実施) (1) 太陽光・太陽熱の同時活用システムの研究 集光型集熱器と多接合型太陽電池を用いた発電システムと、発電素子冷却用高温 熱水駆動吸収冷凍機の組み合わせで高効率な発電、熱利用システムが構成できま す。そのシステムの動特性を解析し、総合的なエネルギー利用効率を評価します。 太陽光・太陽熱を同時利用システム Driving flow inlet ディフューザ部 ノズル部 Electromagnet (2) 太陽熱駆動エジェクタの性能解析 数値計算による太陽熱駆動エジェクタの性能解析を行い、実験測定結果と比較す ることで、エジェクタ内部の流動特性を解明します。また、日射強度の変動によ るエジェクタ性能への影響および喉部形状制御の有効性について評価します。 Needle is inserted into the nozzle Throat area changes 太陽熱駆動エジェクタ 完全予見ケース 予報活用ケース 4500 MW 4500 MW 4000 MW 4000 MW 3500 MW BATTERY 3000 MW PUMP 2500 MW WIND 2000 MW OIL 1500 MW COAL 1000 MW NU 500 MW 0 MW (3) スマートグリッドにおいて天気予報誤差が電力需要調整に与える影響 太陽光発電や風力発電の大量導入により不安定化する電力系統の最適運用を着 目します。天気予報データを用いて電力系統運用計画を立てるときの、天気予報 と実際の気象の違いによる、運用への影響とコストの変化を考察します。 Rotor 3500 MW BATTERY 3000 MW PUMP 2500 MW WIND 2000 MW OIL 1500 MW COAL 1000 MW NU 500 MW 0 MW D6 D7 D6 予報精度調整(相関0.7) 予報調整(相関0.95) 4500 MW 4000 MW 3500 MW BATTERY 3000 MW PUMP 2500 MW WIND 2000 MW OIL 1500 MW COAL 1000 MW NU 500 MW 0 MW D6 D7 D7 5000 MW 4500 MW 4000 MW 3500 MW 3000 MW 2500 MW 2000 MW 1500 MW 1000 MW 500 MW 0 MW BATTERY PUMP WIND OIL COAL NU D6 D7 電力系統の運用計画の比較 快適な住居環境の提供と環境保全、省エネ化を実現するために、空調機器のノンフロン化,高効率化について研究 開発を行います。(本郷で実施) (4) 微燃性冷媒と潤滑油混合気のディーゼル爆発 次世代低 GWP 型空調機に有望な冷媒の多くは微燃性を有するので,冷媒の性能 評価ばかりでなく、安全性評価が求められています。模型エンジンを用いて冷媒 回収時の圧縮機内の冷媒と潤滑油混合気の燃焼条件の実験測定を行います。 (5) 低 GWP 冷媒のマイクロチャンネル内流動の可視化と伝熱性能の測定 マイクロチャンネル熱交換器を用いることで高い伝熱性能と冷媒充填量の低減 に有効です。水力直径1mm程度の扁平多穴管内の流動沸騰現象を高速度カメ ラで可視化観察と伝熱測定で、矩形細管内流動沸騰伝熱機構の解明と高性能な マイクロチャンネル蒸発器の開発を行います。 ディーゼル爆発用 模型エンジン マイクロチャンネル 熱交換器 次世代高性能エネルギー利用機器の開発を目指して、表面加工・改質により高い伝熱性能の機能性伝熱表面の制 作と、拡散接合技術を用いたコンパクトなエネルギー機器の開発を目ざします。 (本郷・柏で実施) (6) 超撥水面における凝縮に伴う Jumping Droplets 現象の観察 超撥水表面に水蒸気が凝縮するとき、Jumping Droplets Condensation 現象により 高い伝熱性能が発見されます。高速度カメラなどを用いて観察を行い、また、液 滴が飛び上がる条件や飛ぶ速度などを計測して、そのメカニズムを考察します。 超撥水表面 超撥水面における凝縮 (7) 拡散接合マイクロチャンネル蒸発器・凝縮器一体型熱交換ユニットの研究 拡散接合技術を用いたマイクロチャンネル熱交換器は,3 次元的にチャンネルを 自由に設計,製作できます。マイクロヒートポンプの蒸発器・凝縮器一体構造の 設計・性能試験を行い、コンパクトなマイクロヒートポンプの開発を行います。 マイクロヒートポンプ 詳細につきましては、研究室ホームページをご覧ください http://park2014.itc.u-tokyo.ac.jp/hee
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