C HO OCO OH CO OH COCCO OH CO OH CC OH CO OH CO OH

アルコールと重合 ★★★★★ 10 東大 3-I
ア 化合物 A は C4 H6 O5 であり,水酸化ナトリウムと 1:2 で反応するからカルボキシ基
は2つあることが分かる。金属ナトリウムと反応したので,エーテルを除く必要がある。
エーテルは次の2つである。
HO
C
C − O− C
O
OH
C
OH
O
C
C
C
O
O
O
OH
C
イ 酸化されにくいので3級アルコールを除く必要があるので,
C
OH
C
C
C
O
OH O
OH
ウ 脱水しても1種類の化合物しかできないので,以下を除く。
OH
C
C
C
O
C
O
OH
OH
よって,A の構造式は,
HO
C
C −C − C
C
O
OH
O
OH
1
酸化するとケトンである化合物 B となるので,
HO
C
C −C − C
C
O
O
O
OH
エ A を脱水すると,
HO
C
O
C =C
C
OH
O
これにはシス型、トランス型の異性体 (C,D) が存在する。
2
アルコールと重合 ★★★★ 11 東大 3-II
カ 酢酸とプロピオン酸を縮合させて,E は,
C
C
O −C
O
O
C−C
キ プロピオン酸同士も縮合すると考えられるので,F は,
C−C
C
O −C
O
O
C−C
ク 化学平衡 が成立するため,D,E,F はある一定の比に近づく。
ケ 2-メチルペンタン-1,5-ジアミン
NH2 − C
C
C − C − C − NH2
C
J,K は同一の分子量より,2-メチルペンタン-1,5-ジアミンと酢酸とプロピオン酸のアミド
だと考えられる。
C
C
N−C
O
C−C
C
O
C
C−C−C−N
C
N−C
C
C
C−C
O
C−C−C−N
C
C
C
O
I,L は 2-メチルペンタン-1,5-ジアミンと酢酸2分子またはプロピオン酸2分子のアミドだ
と考えられる。
3
コ カルボン酸はカリウム塩となっていると考えられるので,
C
C
OK
O
C−C
C
OK
O
4
芳香族 ★★★★★ 11 東大 3-I
ア
C:H=
11 3.6
:
× 2 ∴ C : H = 10 : 16
44 18
分子量が 138±3 より,
C10 H16
イ A と水素のモル比は,
50 × 10−3
16.5 × 10−3
mol :
∴ 1 : 2
136
22.4
1mol の A に対して,水素が 2mol 付加することから 2 重結合2つもしくは,3 重結合1つ
である。
ウ
R
R”
C
C
R’
KMnO4
−−−−−−−−−→
C −C
R
C
O
O
+
C
R’
H
C−C−
OH
☆ ヨードホルム反応
CH3
C
R +3I2 +4NaOH −−−−→ CHI3 + R
C
ONa
+3NaI+3H2 O
O
O
エ モノカルボン酸 C:0.1mol
152.4
= 0.6mol 254
のヨウ素が使用されるので,ケトン基は2つあることが分かる。カルボン酸の形成に際
し,炭素は1つ必要なので,C に含まれている炭素数は9個である。よって,C の構造
式は,
C
O
C
Ca
O
Cb
C − C −*C
C −Cc
O
OH
よって,求める A の構造式としては,a-b,b-c,c-a とで炭素間二重結合を形成するものに
なるので,
5
オ 水素付加により,不斉炭素が消えるので,
6
芳香族&エステル ★★★★★ 13 東大 3-I
ア
C
C
C
C
C
C
C
C
,
C
C
C
,
C
の 3 種類。
イ 2分子の水を失うことから,
C
C
C
C
ウ A が酸化されると左右の4個のアルキル基はカルボキシ基となる。これがエタノー
ルとエステル結合を形成するので,C と D は,
C-C-O
C
C
O
O
O-C-C
HOOC
COOH
HOOC
C
O-C-C
O
C-C-O
C
COOH
O
7
エ M1 は,4つのカルボキシ基から2つの水が脱離したものなので,
O
O
C
C
O
O
C
C
O
O
M2 は,
O2 N
NO2
O
を塩化アンモニウム水溶液で鉄粉を用いて還元することにより,ニトロ基はアミノ基にな
るので,M2 は以下のようになる。
H2 N
NH2
O
[参考]
NO2
−
NH+
3 Cl
Sn(Fe,Zn), 濃
HCl
−−−−−−−−−−−−→
(70 ℃, 還元)
NaOH
−−−−−−−−−−−−−−→
(弱塩基遊離)
オ アミノ基はさらし粉 (次亜塩素酸カルシウム CaCl(ClO)) で赤紫色に呈色するので
(3) カ M1 と M2 のカルボキシル基2つとアミノ基1つから2分子の水が失われると考
8
NH2
えられるので,
O
O
C
C
C
C
N
O
O
O
N−
n
9
芳香族&エステル ★★★★★ 12 東大 3-I
ア反応1 (3) 濃硝酸,濃硫酸より,ニトロ基 X1 : NO2 が置換される。
反応2 (4):水酸化ナトリウム + 無水酢酸でアミド結合を形成する。(?)
反応3 エタノールとエステルを作ればよいので,(9):エタノール + 塩化水素を加える。
反応4 CH3 -O
を付加する。
反応5 (8):水素と触媒により,X1 : NO2 を X2 : NH2 に変える。
反応6 (7):亜硝酸ナトリウム,濃硫酸により,X3 :ジアゾ化 (-N=N) される。
反応7 X3 が I に置き換わるので窒素が発生する。
イ 化合物 C と化合物 D から C を除いて D を得るには,C には水酸基があるので水酸
化ナトリウムを加えて電離させ水層に移動させ,D には水酸基がないので有機層になるの
で,(2) の操作で分離できる。
ウ A はアミノ基を持ち、B は A のアミノ基と酢酸でアミド結合を形成している。
5.43 × 103
mol × (0.7)9 × 777 ≈ 0.94kg
181
エ L-チロキシン (M=777) 中の炭素は 14 個であるから,
62
× 14 × 44 ≈
777
オ NH2
*C
H
COOH
HOOC
鏡 *C
NH2
H
L=チロキシンの光学異性体を考えると,不斉炭素側から見たときに COOH,H,NH2 が半
時計回りに並ぶ。これを左側に折り返し,上に折り返すと (4) が得られる。
10
糖類 ★★★★★ 14 東大 3-I
ア β− グルコース を選ぶ。
CH2 OH
O OH
OH
OH
OH
これを鉛直線に対し,線対称に折り返すと (1) が得られる。また,水平に対し,線対称に
折り返し、さらに鉛直に対して折り返すと (2) が得られる。
イ アルデヒド基をもつ鎖状グルコースの割合は全グルコース中の 0.02% と少なく反応
速度は遅くなる。
※ (α 型:36%,β 型:64%) である。
ウ
アルデヒドが溶液の銀イオンを還元する
H
R
C
アルデヒド+ Ag+(アンモニア性硝酸銀水溶液)
O
−−−−→ R
O−
+ Ag
C
O
よって,求める構造式は,
OH
CH2 -OH
OH
C
C
C
OH
ONH4
C
OH
C
H
エ 1 位の炭素と酸素の間の結合は 切れやすく、還元性のアルデヒド基を有する鎖状構
造をとるので,1 位の炭素につく水酸基がグリコシド結合をしているものを選べばよいの
11
で,(3), (5)
オ ポリマー P1 を酵素 Q を用いて加水分解すると,グルコース,マルトース、(-グル
コース-グルコース-) の高分子となるので,
(C30 H60 O25 )n + 2nH2 O → nC12 H22 O4 + nC6 H12 O6 + (C12 H20 O10 )n
カ
還元剤:RCHO + 3OH −→ RCOO − + 2H2 O + 2e−
酸化剤:[Ag(NH3 )2 ]+ + e− → Ag + 2NH3
ポリマー P1 のモル数は,
8.1
10−2
=
mol
810n
n
よって,グルコースとマルトースはそれぞれ 10−2 [mol] ができるので,アルデヒド基は計
2 × 10−2 [mol] となるので,銀は,2 × 2 × 10−2 = 4 × 10−2 [mol] 析出する。
∴ 107.9 × 4 × 10−2 ≈ 4.3[g]
キ
Glu1 位ー 4 位 Glu 1位-C の4位と結合
Glu1 位-6 位 Glu1 位-C の4位と結合
Glu1 位と Glu4 位が C の 4 位と6位と結合
Glu1 位ー 4 位 Glu 1位-C の 6 位と結合
の 4 種類存在する。
12
アミノ酸 ★★★★★ 13 東大 3-II
キ アミノ酸の側鎖の構造によって変化するので (a)等電点
ク アミノ酸 F は-COOH が多い。アミノ酸 G は −NH3 が多い。アミノ酸 H は-OH を
持っている。
F が移動するには,酸性化において,G と H を正に帯電させて,かつ F の等電点よりも
やや高い PH でカルボキシ基を負に帯電させればよい。よって,pH4.0 程度の緩衝液を用
いると F がやや負に帯電するので,陽極 へと移動する。
ケ pH=2 なので,F はアミノ基がイオン化して正に帯電している。これとスルホ基中の
H+ と交換される。
O
S
C − COOH
O− +
3 HN-C
O
COOH
コ pH=7 は G は等電点の pH より酸性より,正に帯電しているのでスルホ基に吸着す
る。また H は等電点は-OH 基があるので,中性よりやや酸性側であることが分かるので,
pH=7 だと負に帯電している。よって,H はスルホ基に吸着しないので三角フラスコ B
に含まれるのは,H である。
また pH=11 だと,G も負に帯電するので,三角フラスコ C に含まれる。
サ ,シ E1 により,酸素原子が 1 個増えているので,(5) ベンゼン環を酸化していること
がわかる。E2 により,CO2 が脱離している。また E3 により,ベンゼン環についた炭素
と水素の間に酸素原子を入れ,2級アルコールを生成する。
ス
不斉炭素を持たないのは J であり,構造式は,
OH
C-C-NH2
13
アルコールと重合 ★★★★★ 12 東大 3-II
カ 化合物 H は重合して X となるので,分子内に 2 重結合を持ち,炭酸水素ナトリウム
と反応して塩(化合物 J)を作ることからカルボキシ基を持つから,化合物 I は,
C
C
COOH
化合物 H は,
C
C
C
キ I をメタノールと反応させるとエステルとなり,化合物 K を生じる。
C
C
C
O-C
O
理由:I は水素結合が存在するが,K は存在しない。
ク 化合物 J は,
C
C
COONa
これを重合するとポリマー Y が得られる。ポリマー Y の中のカルボキシ基は,
R − COO− + H2 O ! R − COOH + OH−
の反応 (2) ポリマー官能基の水和により,吸水して膨らむ。
ケ 濃度の高い溶液へと水が浸透したから
コ LC3 H6 O3 を脱水縮合すると MC6 H8 O4
14
L は分子内に不斉炭素、カルボキシ基、水酸基を持つから
C
HOOC
C*
OH
C3 H6 O3 + C3 H6 O3 − 2H2 O = C6 H8 O4 となるから,M は,
C
O
O
O
O
C
サ ポリマー Z 中のエステル結合はアルカリ性下で加水分解されてしまうので,(3)。
15
高分子化合物 ★★★★★ 14 東大 3-II
ク
X はアジピン酸であり,
OH
C − CH2 − CH2 − CH2 − CH2 − C
O
OH
O
これを酸塩化物とすると,Z が得られる。
Cl
C − CH2 − CH2 − CH2 − CH2 − C
O
Cl
O
ケ
酸塩化物とアミンが縮合重合すると HCl ができるので,これを中和して縮合速度の低下
を防ぐ。
コ
S1 は有機物質の Z を溶かすので,ジクロロメタン であり,Y はヘキサメチレンジアミン
H
H
N
CH2 -CH2 -CH2 -CH2 -CH2 -CH2 -N
H
H
と NaOH を溶かすので,水 となる。
サ X のカルボキシ基は Nx 個,と Y のアミノ基 Ny 個である。カルボキシ基がすべて反
応したことから,アミノ基は Ny − Nx 個余る.Y にはアミノ基が2個含まれているので,
Ny − Nx
個の分子がある。
2
!
"
!
"
Ny − Nx
Nx Ny
Nx 1
=
−1 =
−1
2
2
Nx
2
r
シ 重合度の平均は,
Nx +Ny
2
Nx −Ny
2
=
1+r
1−r
ス
200 ≤
1+r
1−r
16
Ny <
∴ 201
Nx
199
2
× 100 ≈ 1.0%
199
セ アクリル酸は,
COOH
C
C
H
2-アミノプロパンは,
C
C
NH2
C
これらを重合させて,
HH
CC
HC
O
N
C
C
H
C
ソ a アミノ結合
b 水が脱水するので,
HH
CC
HC
N
C
C
C
17
C
C
C
:イソプロピル基
18
高分子化合物 ★★★★★ 3 東工大
(1) ポリスチレンの単位ユニットの式量は 104,ベンゼン環にスルホ基 (−SO3 − H) を
導入すると式量は 32+16 × 3=80 増えるので,全ユニット中のスルホ基の割合を α とす
ると,式量は,104 + 80α と表せる。よって,
32α
10
=
104 + 80α
100
∴ α =
104
240
よって,式量は,
M = 104 + 80α = 104 ×
4
3
=≈ 83200 ∴8.3 × 104
(2) ポリマー 1g 中のスルホ基は,
1[g]
× α [mol]
M
よって,
1[g]
× α [mol] = 0.2 × V[mL] × 10−3
M
V = 15.62 → 16[mL]
20