No.142 2014・6・20 発行 公益社団法人 高知県理学療法士協会 急進「地域包括ケアシステム」 高知県理学療法士協会 福祉部長 和田 譲 わが国では、今後高齢化はますます進み、認知症高齢者や世帯主が65歳以上の単独世帯や夫婦のみの世帯 もさらに増加していくと見込まれている。こういった中で、団塊の世代が75歳以上となる2025年(平成37年) に向け、 『医療機能の分化・連携』や『地域包括ケアシステム』の構築が急務となっている。 この地域包括ケアシステムは、地域住民が施設や自宅といった住居の種別に関わらず、おおむね30分以内 の日常生活圏域(具体的には人口1万人程度の中学校区)の医療・介護・予防・住まい・生活支援といった 生活上の安全・安心・健康を確保するための多様なサービスを、24時間365日を通じて利用しながら、病院に 依存せずに住み慣れた地域での生活を継続できるようにする体制である。 しかし、大都市部と地方とでは高齢化の進展状況には大きな地域差があり、有する社会資源も異なる。そ こで、地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域 の特性に応じて作り上げていくことが必要となっている。 (公社)日本理学療法士協会では、地域包括ケアシステムを推進するにあたり、 「地域ケア会議」 、 「介護予防」 の2つの施策に重点を置き、地域ケア会議が法定化される平成27年度を目安とし、地域包括ケアシステムに 関わることのできる人材の育成を始めている。 各都道府県士会も各々で地域の実情に合った取り組みを求められ、当高知県理学療法士協会においても県、 市町村とのパイプ作り・提案・人材協力や士会会員への啓発活動・会員の人材育成・人材の蓄積などへの取 り組みが必要となっている。 介護報酬も医療報酬も、この地域包括ケアシステムの構築に向かって進められていく(すでに進んでいる) ことから、会員諸氏は病院・施設・在宅等のいずれの業務に携わっているかを問わず影響を受けることとな る。 高知県理学療法士協会会員も、今、この新たなシステムについて関心を持ち、取り組む姿勢の意気が求め られている。 県士会ニュース No.142 急進「地域包括ケアシステム」……………… 1 ○○自慢 (^^ゞ ……………………………… 15 会員リレー紹介 ……………………………… 16 理事会報告 …………………………………… 2 定期総会議事録 ……………………………… 5 故事来歴 ……………………………………… 17 臨時総会議事録 ……………………………… 7 求人広告募集 ………………………………… 18 賛助会員 ……………………………………… 19 お知らせ ……………………………………… 9 新人発表を終えて …………………………… 10 新人紹介について …………………………… 20 編集後記 ……………………………………… 20 匠石運斤 ……………………………………… 12 知読万恵 ……………………………………… 14 (2) 高知県士会ニュース No.142 理 事 会 報 告 (公社)高知県理学療法士協会 平成25年度 第7回 理事会議事録(要約) として栗山事務局長(補欠1) 、小笠原理事(補欠 2)を選出することで承認された。 6.県学会における運営スタッフの処遇に関して 日 時:平成26年2月12日(水) 井上学術部長より、資料に基づき説明がなされ、 18:45~20:45 審議の結果、再度学会運営費から諸経費を捻出し 場 所:県士会事務室 処遇を決定することで承認された。 レジデンスノナミ107号室 7.会員の入会・退会・休会について 出席者:会 長;山本 稲岡総務部長より、資料に基づき説明がなされ、 監 事;山田・清岡 審議の結果、入会1名、退会5名、新規休会5名、 理 事;宮本・大畑・町田・小笠原・ 休会継続19名、復会2名について、承認された。 前岡・榎 8.第28回高知県理学療法士学会テーマについて 事務局;栗山 前岡次期学会長より、資料に基づき説明がなさ 部 長;総務(稲岡) ・財務(西村)・厚 れ、審議の結果、開催日は平成27年3月1日(日) 生(相原)・広報(池上) ・職能 で承認された。会場および学会テーマについては、 (清藤) ・医療(片山憲) ・保健(木 再検討することとなった。 下) ・学術(井上) ・教育(塚本)・ <報 告> 会員区(加賀野井) 1.会員異動について 書 記;川田 稲岡総務部長より、資料に基づき、県内異動17 <議 題> 名、転入1名、転出2名の会員異動の報告がなさ 1.平成26年度理学療法士講習会(基本編)開催に れた。2月10日現在の会員総数1,402名、在会1,294 係る高知県理学療法士協会承認の諾否について 名、休会108名である。 以上 大畑理事より、資料に基づき説明がなされ、審 議の結果、承認(事後)された。 2.第52回全国学術研修大会の立候補について 栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、 (公社)高知県理学療法士協会 平成25年度 第8回 理事会議事録(要約) 審議の結果、立候補はしない方向で承認された。 3.YouTubeのアカウント作成について 日 時:平成26年3月12日(水) 池上広報部長より、資料に基づき説明がなされ、 18:45~19:45 審議の結果、コンテンツを部会等にて点検するな 場 所:県士会事務室 どの管理体制を整備してから利用することで承認 レジデンスノナミ107号室 された。 出席者:会 長;山本 4.平成26年度事業計画(案)及び予算について(案) について 山本会長より、資料に基づき説明がなされ、審 議の結果、承認された。 5.日本理学療法士協会代議員・補欠代議員の選出 について 山本会長より、資料に基づき説明がなされ、審 議の結果、不足代議員に山﨑理事を、補欠代議員 監 事;山田・清岡 理 事;宮本・大畑・町田・小笠原・ 日野・山﨑・國澤・前岡 事務局;栗山 部 長;総務(稲岡)・財務(西村)・学術 (井上) 書 記;柏 高知県士会ニュース No.142 (3) <議 題> ての説明がなされ、検討の結果、積立金額が1,500 1.高知県在宅緩和ケア推進連絡協議会委員の推薦 万円程度となった段階で、それを頭金として3,000 依頼について 万円程度の物件の購入を予定する。不足分につい 任期満了に伴い改めての委員推薦依頼である。 ては借入することとし、約10年で1,500万円を返済 今年度までの委員は、宮本一輝会員(いずみの病 する計画とすることで、承認された。 院)であったが、業務の関係で継続が困難となっ 8.高知県理学療法 利用許諾依頼について た。審議の結果、次期候補者として、前岡修二会 栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、 員(いずみの病院)を推薦することで承認された。 審議の結果、利用許諾依頼を承諾することが承認 2.第28回高知県理学療法学会テーマ、期日及び会 された。 場について <報 告> 前岡学会長より、資料に基づき学会テーマ、期 1.各部月間活動報告について 日及び会場(下記)について説明がなされ、審議 資料に基づき各部1・2月月間活動報告がなさ の結果、学会テーマ、期日及び会場について承認 れた。 された。 2.地域包括ケア講習会報告 学会テーマ: 「誇れる理学療法」 和田福祉部長より、資料に基づき地域包括ケア 期 日:平成27年3月1日(日) 講習会(平成26年2月23日開催)の報告がなされ 会 場:RKCホール た。 3.高知県介護保険審査会における公益代表委員の 3.平成25年度第3回高知県緩和ケア推進連絡協議 推薦依頼について 会報告 山本会長より、資料に基づき説明がなされ、審 宮本一輝会員(いずみの病院)より、資料に基 議の結果、小笠原 正会員(近森リハビリテーショ づき平成25年度第3回高知県緩和ケア推進連絡協 ン病院)を推薦することで承認された。 議会(平成26年2月24日開催)の報告がなされた。 4.高知県介護福祉士会 平成26年度第1回全体研 4.養成校の入学式の参加について 修会の後援依頼について ・土佐リハビリテーションカレッジ 栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、 4月4日(金)10時~:大畑副会長 審議の結果、後援依頼を承諾することが承認され ・高知医療学院 た。 4月4日(金)13時~:日野理事 5.会員の退会・休会について 稲岡総務部長より、資料に基づき説明がなされ、 ・高知リハビリテーション学院 4月5日(土)10時~:宮本副会長 以上 以下の退会3名、休会14名について承認された。 会員数は在会1,295名、休会111名、総数1,406名と なった。 (公社)高知県理学療法士協会 平成26年度 第1回 理事会議事録(要約) 6.第66回保健文化賞受賞候補者・受賞候補団体の 推薦について 栗山事務局長より、資料に基づき第66回保健文 日 時:平成26年4月16日(水) 化賞受賞候補者・受賞候補団体の推薦について説 18:45~19:45 明がなされ、審議の結果、今回は該当者なしで承 場 所:県士会事務室 認された。 レジデンスノナミ107号室 7.事務局設立積立金の運用計画について 出席者:会 長;山本 山本会長より、特別会計として計上している事 監 事;山田 務局設立積立金について、運用計画を提出するよ 理 事;宮本・大畑・町田・小笠原・ うに高知県庁法務課より指導を受けた経緯につい 山﨑・前岡 (4) 高知県士会ニュース No.142 事務局;栗山 2.総務部報告 部 長;総務(稲岡)・財務(西村) 稲岡総務部長より、平成26年度事業計画及び予 書 記;川田 算の行政庁への提出について、平成26年3月31日 <議 題> 付で公益法人 information のサイトより電子申請が 1.会員の入会・退会・休会・復会について 完了した旨の報告がなされる。 稲岡総務部長より、資料にもとづき説明がなさ 理事退任に伴う登記変更完了と行政庁への報告・ れ、入会6名、退会2名、休会新規4名、休会継 提出完了について、平成26年4月9日に高知地方 続17名、復会3名について、審議の結果、承認が 法務局にて変更登記が完了し、4月11日付で公益 なされ、4月12日現在、総会員数1,401名、在会1,288 法人 information のサイトより電子申請が完了した 名、休会113名となった。 旨の報告がなされる。 2.平成26年度(第3回)定期総会の日程について 転出8名、転入8名、県内施設異動22名、改姓・ 山本会長より、6月14日(土)10時30分から高 自宅住所変更7名の会員異動について、報告がな 知リハビリテーション学院にて開催する旨の説明 される。 がなされ、審議の結果、承認された。 3.四国学会演題発表登録について <報 告> 大畑学会長より、四国学会演題発表登録につい 1.医療従事者レベルアップ事業の案内について て、高知県理学療法士協会ホームページ上にて、 栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、 各部での研修会等開催に際し、積極的に活用して いくこととなった。 5月5日より登録受付を開始する旨の報告がなさ れる。 以上 高知県士会ニュース No.142 (公社)高知県理学療法士協会 平成25年度 第2回 (5) 定期総会議事録 1.日時:平成25年6月15日(土)16時00分~16時40分、16時50分~17時00分 2.場所:高知商工会館 3階 寿の間 3.総会次第 1)開会のことば:栗山裕司 事務局長 2)会長挨拶:山本双一 会長 3)定足数報告:栗山裕司 事務局長より、定足数について報告がなされた。5月20日現在の高知県理学 療法士協会会員総数1,195名中784名(うち委任状提出者735名)の出席があり、定款第3章第22条に基づ き定期総会が成立する旨の報告がなされる。 4)議長選出:曽我文明 会員を選出 5)書記任命:柏 智之 会員を任命 6)議事録署名人任命:重島晃史 会員、吉村 晋 会員を任命 7)報告承認事項 ①平成24年度事業報告 山本会長より、総会資料に基づき平成24年度事業報告がなされ、質疑応答の後、出席構成員過半数 の賛成をもって承認された。 ②平成24年度決算報告 西村財務部長より、総会資料に基づき平成24年度決算報告がなされ、質疑応答の後、出席構成員過 半数の賛成をもって承認された。 ③平成24年度監事報告 町田監事より、総会資料に基づき平成24年度監事報告がなされた。会計および業務が適正に処理さ れている旨の会計および事業監査報告がなされる。また、監事考察としては、以下の4点である。 1)公益社団法人高知県理学療法士協会は平成25年度から協会費を2,000円値上げ、9,000円となった。 これを受け本執行部は協会員のため更なる組織強化、運営向上に努めること。 2)協会各部においても執行部とともに更に各部活動に勤め協会員に寄与すること。 3)公益社団法人高知県理学療法士協会執行部は各部の運営及び活動を把握し遅延することなくこれ を指導すること。 4)協会各部は立案した年度計画を実施し、運営、活動および会計報告を遅延することなく執行部に 報告すること。 質疑応答の後、出席構成員過半数の賛成をもって承認された。 8)議事 動議・提案議題なし。 9)平成25・26年度役員選出について ①理事および監事の選出 川田選挙管理委員長より、役員立候補者発表の資料に基づき説明。定款第4章および選挙規定に基 づき、理事および監事の選挙告示をしたところ理事10名、監事2名の立候補届があり、定款第4章第 24条に定める定数以内であり、選挙規程第9条5項に基づき無投票当選となる旨の説明がなされる。 [役員名][立候補者名][立候補の形式] [所属施設名] 理 事 宮本 謙三 自由意志 土佐リハビリテーションカレッジ 〃 小笠原 正 自由意志 社会医療法人近森会 (6) 高知県士会ニュース No.142 理 事 國澤 雅裕 自由意志 近森病院 〃 日野 工 自由意志 横浜病院 〃 大畑 剛 推薦 愛宕病院 〃 山﨑 裕司 自由意志 高知リハビリテーション学院 〃 前岡 修二 推薦 いずみの病院 〃 榎 勇人 自由意志 高知大学医学部附属病院 〃 山本 双一 自由意志 高知リハビリテーション学院 〃 町田 英人 自由意志 自宅 監 事 山田 義久 自由意志 もりもと整形外科・内科 〃 清岡 学 自由意志 高知リハビリテーション学院 議場にて、直ちに各氏に役員就任を承諾する旨の確認を得た後、役員の選任について、出席者の過 半数の賛成をもって承認された。 ②会長および副会長(代表理事)の選出 定款第25条に基づき、新理事における理事会開催の後、理事会の決議により、会長に山本双一 理 事、副会長に宮本謙三 理事、大畑剛 理事が選出され、会長および副会長の選任について、出席者 の過半数の賛成をもって承認された。 10)議長退場 11)閉会のことば:栗山裕司 事務局長 以上の決議を明確にするため、この議事録を作成し、議長、書記および議事録署名人がこれに記名押印す る。 平成25年6月15日 公益社団法人高知県理学療法士協会 議長 書記 議事録署名人 高知県士会ニュース No.142 (7) (公社)高知県理学療法士協会 平成25年度 臨時総会議事録 1.日時:平成26年3月16日(日)10時00分~11時00分 2.場所:土佐リハビリテーションカレッジ 大講義室 3.総会次第 1)開会のことば:栗山裕司 事務局長 2)会長挨拶:山本双一 会長 3)定足数報告:栗山裕司 事務局長より、定足数については、3月3日現在の高知県理学療法士協会会 員総数1295名中894名(うち委任状提出者854名)の出席があり、定款4章22条に基づき本臨時総会が成 立する旨の報告がなされた。 4)議長選出:重島 晃史 会員を選出 5)書記任命:八坂 一彦 会員を任命 6)議事録署名人任命:嶋村 友秀 会員、田島 賢次 会員を任命 7)議事 第1号議案(公社)高知県理学療法士協会 理事の辞任について 山本会長より、榎 理事の辞任について提案がなされた。榎 理事は本年4月に県外異動を予定し ており、辞任届の提出があった。また、本理事の辞任により、4月以降、理事が1名減少し9名とな るが、定款第4章第24条第1項に定める8名以上11名以内とする理事の定数は満たしているため、補 充は行わない旨の説明がなされた。 理事の辞任について審議された結果、出席者の過半数の賛成をもって本件は可決された。 第2号議案(公社)高知県理学療法士協会 平成26年度 事業計画・予算(案) ① 事業計画(案)について 山本会長より、総会資料に基づき平成26年度事業計画(案)について提案がなされた。なお、平 成26年度事業計画および予算案の基本方針に記載されている『福祉就職フェアーへの参加』および 『高知龍馬マラソンへの協力』については、削除する。 また、栗山事務局長より、保健部の事業計画の「4.高知龍馬マラソン2015救護所でのサポート」 に関して、項目4.を『その他』として『①高知龍馬マラソン2015の支援に変更し、内容としては サポート人員の人選と推薦を行う』に修正する旨の報告がなされた。 平成26年度事業計画(案)について審議された結果、出席者の過半数の賛成をもって本件は可決 された。 ②予算(案)について 山本会長および西村財務部長より、臨時総会資料に基づき、 (公社)高知県理学療法士協会平成26 年度予算(案)について提案がなされた。 会員より、高知県理学療法士協会年会費および高知県理学療法学会参加費の値上げについての説明を 求める質問がなされた。 山本会長より、高知県理学療法士協会の財務に関して、厳しい状況が続いていたため、それぞれに値 上げをさせてもらった。会費について、値上げを行ったことで財務状況の安定を図ることができた。ま た、学会参加費については、学会会場を学校とする場合は経費を抑えることができるが、会場を別に借 りる場合には経費がかかるために値上げが必要であったとの説明がなされた。 会員より、学会参加者数の問題で、学会への参加者を増やす方向への努力をするべきではないかとの 発言があり、山本会長より、会員数は増えているが、学会や研修会の参加人数は横ばいの状態になって (8) 高知県士会ニュース No.142 いる。そのため、今後は広報等を利用して学会等の参加の促しを図っていきたいと考えているとの説明 がなされた。 会員より、学会の収入の使用用途について説明を求める質問があり、山本会長より、高知県理学療法 学会は本協会の一事業であるため、本学会の収入は、学会のみでなく、他の事業の実施に当てられてい るとの説明がなされた。 以上の質疑応答の後、平成26年度事業予算(案)について審議された結果、出席者の過半数の賛成を もって本件は可決された。 8)その他議事・報告・確認事項 特になし 9)議長退場 10)閉会のことば:栗山裕司 事務局長 平成26年3月16日 公益社団法人高知県理学療法士協会 会長 議長 書記 議事録署名人 高知県士会ニュース No.142 (9) 平成26年4月より診療報酬の改定がなされた。国の施策では、2025年(平成37年)に向けて、1.医療提 供体制の再構築、地域包括ケアシステムの構築を図る。2.入院医療・外来治療を含めた医療機関の機能分 化・強化と連携、在宅医療の充実等に取り組む。ことを掲げている。社会保障制度改革国民会議の報告で は、急性期から亜急性期、回復期等まで、患者が状態に見合った病床でその状態にふさわしい治療を受け ることができること、入院期間を減らし早期の家庭復帰・社会復帰を実現すること、受け皿となる地域の 病床や在宅医療・在宅介護を充実させていくことが報告されている。 リハビリテーション関連では、1. 「特定入院料の改定」では、亜急性期入院医療管理料の廃止・経過措 「入院から外来への移行の評価」として、急性期ではより早期に 置と地域包括ケア病棟入院料の新設。2. リハビリテーションを行うことで病状の改善や入院期間の短縮・早期の退院を図る。また、外来における 早期リハビリテーションの評価では、初期・早期加算の途中でも他医療機関で継続して算定が可能となっ 。3. 「医療から介護への連携」として、入院患者以外の要 た(地域連携診療計画管理料等を算定した患者) 介護被保険者等について、居宅介護支援事業所の介護支援専門員等との連携により、医療保険から介護保 「疾患別リハビリテーションの算定対象の 険のリハビリテーションに移行した場合の評価がなされた。4. 拡大と点数の引き上げ」では、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)では、外来患者が算定可能となった。 ・がん患者リハビリテーション料はそれぞれ5点の引き上げ 心大血管疾患・運動器・呼吸器・障害児(者) となった。脳血管疾患リハビリテーション料は、廃用症候群以外の点数は据え置かれたが、廃用症候群は 「廃用症候群の厳格化」では、点数の減 減算された。認知症患者リハビリテーション料は新設された。5. 算の他、レセプトに添付する「廃用症候群に係る評価表」が変更された。 地域包括ケアシステムを構築するため、様々な取り組みがなされています。住民が住みなれた地域で医 療や介護サービスを利用し、自分らしい暮らしを続けて行くため、リハビリテーションからの視点で、積 極的な関わりを持っていかなくてはならないと考えます。 診療報酬に関するご意見やご質問がございましたら、下記にお問い合わせください。 お問い合わせ先 〒781-1154 土佐市新居萩の里1番地 医療法人白菊会 ヴィラフローラ 機能訓練室 TEL 088-856-2220 FAX 088-856-2250 e-mail :[email protected] 担当 医療部長 片山 憲 平成26年度診療報酬改定について 昨年10月に急逝されました酒井寿美元会員が、日本理学療法士協会会長賞を受賞されました。ご生前に は、当会の前身である高知県理学療法士会の設立早期から事務局で裏方として、また高知リハビリテーショ ン学院においては、30年近くの間理学療法士の養成に尽力されてきました。 この度の受賞を会員の皆様にご報告させていただくとともに、改めてご冥福をお祈り申し上げます。 高知県理学療法士協会 広報部部長 池上 司 お知らせ (10) 高知県士会ニュース No.142 南国病院 前 田 旅 人 新人発表を終えて 1年目の締めくくりとして、3月16日に新人発表が行われ ました。新人の方はそれぞれいろいろなポスターを作成され ていました。中には今自分が担当させていただいている疾患 について述べられているものもあり、非常に参考になりまし た。 またこの新人発表のため、約半年前からポスター作成に取 り組んできましたが、いろいろな問題点が浮き彫りとなって きました。知識不足はもちろんですが、視野の狭さ、文中で の言葉選びなど、自分に足りないところを改めて認識するこ とができました。 このようなこともあり、新人発表当日には不安と緊張がほ とんどでしたが、なんとか無事に発表を終えることができま した。質疑応答の際には、発表を聞いてくださっていた先生 方からのご意見等もあり、また違った視点から考えることの 大切さも学ぶことができました。 最後に、今回の新人発表に協力していただいた患者様、暖 かく指導していただいた先生方に厚く感謝いたします。これ からも一人の理学療法士として、その患者様にとって何が一 番重要なのかということを念頭に置いて、寄り添っていける理学療法士になりたいと思います。 北島病院 理学療法士 久 武 由季奈 新人発表を終えて 今回、 「コンディショニング不良患者への適切なポジショニングがバイタルサインに及ぼす影響」について 発表させて頂きました。当院では病棟で日常的にポジショニングを用いた姿勢管理を行います。私達が患者 様に提供するポジショニングがどのような影響を与えているかについて確認したいと思い、発表のテーマに 選びました。 当院の入院患者様の多くは合併症をもつ重度障害の高齢者です。新人セラピストがデータを集積するにあ たり、身体の動かし方が難しく、ポジショニングに苦労しました。 ポジショニングを行った場合と行わない場合とを比較すると明らかにバイタルサインの安定がみられ、私 達が実施しているポジショニングが患者様へ良い影響を与えられている事が分かり安心しました。調査を進 めていく中で適切なポジショニングが提供できているのかを確認する指標の1つにバイタルサインが使える のではないかと考えました。 理学療法士として働き出して1年が経ちます。この1年間、継続的に姿勢管理についての勉強会に参加し 高知県士会ニュース No.142 (11) 得た知識と技術が、今回の発表においても役 立ち、新人発表を通して自分自身の成長を感 じる事ができました。 今後も、不快感を訴えられない方であって も安楽な姿勢を提供できるポジショニング技 術の向上に努めていきたいと思います。 小原 千尋 久武由季奈 北島病院 理学療法士 小 原 千 尋 新人発表を終えて 今回、 “ ICF を活用する意義“というテー マで発表をさせて頂きました。 新人セラピストとして医療的・機能的側 面のみでなく、ライフスタイルに応じた在 宅生活を支援する難しさに直面した時、学 校の授業で学習した ICF 概念にたちかえり、 症例を見直すことにしました。発表に当た り再度学習を重ねても、評価した内容を ICF 概念モデルに落とし込むことが難しく、 アドバイスを頂きながら症例のもつ課題を あらためて考えました。発表を通して、新 人セラピストだからこそ課題整理できる ICF を用いれば、本人の望むライフスタイ ルに合ったアプローチができると気づけま した。今後もさらに在宅生活を支援する福 祉用具について知識を深め、アプローチを 展開させていきたいと思います。 初めてのポスターづくりでは、ポスター を壁に貼り、試作を繰り返し行ない、見やすいポスターの完成に繋がりました。 今年は2年目となり新たに後輩もできました。今回の発表を基にして、アプローチ方法についてアドバイ スできることが目標です。 (12) 高知県士会ニュース No.142 「ゼミを通して、新たな展開が・・・」 中央大学保健体育研究所 中 村 純 子 とんでもないことから、ゼミの講師をさせていただくことになってしまいましたが、スポーツ理学療法の 経験は少ないながらも、その中で感じたことや気づいたことなどを取り入れながら、ゼミを進めていきまし た。 内容の一部をご紹介いたします。スポーツ競技の技術向上には、高いバランス能力が求められます。基本 となるのは、姿勢のコントロールですが、ボディイメージについて体性感覚を含め感覚系のことについて説 明しました。その後にデモンストレーションをいいました。T大学の水泳部のKコーチが、すすんでモデル になって下さいました。その他の皆さんには、重心線の変化がわかりやすい矢状面から注目していただきま した。Kコーチに、 「ご自分で、よいと思う姿勢で立っていただけますか?」と言って、立位をお願いしまし た。ところが、Kコーチの重心線は、かなり前方に傾き、顎があがり、胸を張り、腰を反った姿勢でした。 そのことを、皆さんに説明し、確認していただきました。そのあと、Kコーチに「では、これから正常と言 われているいい位置に持っていきますね。 」と伝え、アライメントを整えようと後方に移動していくと、彼の つま先が浮き、足底で踏ん張り維持することが出来ず、ふらついてしまいました。臨床現場では、日常的に 目にする場面です。後方から少し支えながら、 「軽く膝を曲げて下さい。 」と伝え、つま先が接地するのを確 認後、骨盤の位置、その他の部位も中間位に整えていきました。 「この位置で、姿勢を保っていただけますか?」 とお願いしました。Kコーチは、 「これが、本当にまっすぐ?随分 お辞儀をしているように感じるけど・・・」 とにわかに信じられない表情で周囲の人たちに聞かれました。この姿勢の変化を見ていた周囲の人たちは、 「いや、今がまっすぐだよ!」と口を揃えて即答でした。それでもKコーチは、半信半疑の表情のままでした が、 「この姿勢でいると、どの部分がきつくなりますか?」と、問うと「腹筋がきつい!」と言われたので、 「弱いところが最初に疲れるので、そこの強化が必要になりますね~」と伝えました。そこでもう一度、Kコー チが楽だという姿勢に戻すと、本人はホッとしていても、周囲の人たちは、 「おかしいよ!顎も上がっている し、胸も反りすぎだよ~」と言われ、納得せざるを得ないことになってしまいました。 「変化を、目に見える形で他者に確認してもらうことで、見る側の目を育てていくことになります。この ようなことを日常のトレーニングの中で取り入れてもらいたいです。 」と伝えました。しかし、本当に目指す ことは、本人が正しいボディイメージを再認識して、自己修正できるようになることです。それまで正しく アシストして、身体のどの部分を意識するか、そこをタッチしたり、促通していくことをPTは業務の中で しています。鏡などを使用して視覚的フィードバックをすることは臨床現場では当たり前ですが、選手が自 分の姿勢を確認する習慣も、トレーニングには欠かせない要素だと思います。 歩行パターンと筋活動の関係の説明の後、陸上の走競技で前に進む推進力は蹴る力ではなく、接地した支 持脚が安定していることです。それにより、反対側の下肢のストライドが拡大し、結果タイムに反映するこ とを身体運動学の点から説明しました。テーピングは、固定することより外していく段階を重視して欲しい ことや、筋トレやストレッチが、正しく効果的に行われないと、せっかく頑張っても逆に全体のバランスを 崩してしまうことがあるので、コアトレーニングの一つを選手たちに実施してもらいました。結果、現役の 選手たちは「キツイ!」 「こんな筋肉使ったことないかも~。 」 「これでいいのかな?」と苦戦していました。 高知県士会ニュース No.142 (13) 次回まで練習して来てもらうことを宿題にし、筋肉痛が起きた場所や走り、泳ぎの時に気付いたことを教え て欲しいとお願いしました。 このゼミの時、C大学の陸上部のU監督(バルセロナオリンピックのマラソン競技に出場) は、20代後半は 長い期間膝の痛みに苦しまれたそうです。その時に、 「テーピングを使用していましたが、いつ外して良いか 分からなかったので、不安もあり長期間膝のサポートのため巻き続けていました。あの時に、PTを知って いたら、もっと早く復帰できたかと思います。また、陸上競技では、蹴って走るということを今も指導して いるところはあります。支持脚が安定しているということが重要であるということは、自分の経験からも納 得できます。故障時に、ゆっくり一歩一歩、体重を確実に乗せることをやっていたら、スピードを上げても 走りは安定してきた。同じ距離を走って、タイムも良くなった。そうだったのかと、今 納得できました。」 と、感想と体験を語って下さいました。 再発予防のためには、単純に対症療法的に痛みに対処していては根本的な解決にはなりません。因果関係 を知ることの重要性と怪我や故障の原因は、単純に整形外科領域のものばかりではなく、内科的、精神的な 側面から探っていくことを強調しました。 ゼミの最終日には、吉村氏と親しい監督、コーチの方々との食事会がありました。その頃には、皆さんと 冗談も交わせるような雰囲気になっていました。この場で、いろいろと本音の話なども出てきました。H高 校水泳部のA監督は、 「いや~、実のところ吉村先生からのお声かけだったから参加させてもらったんだけど、 1回目参加して、おもしろい!この話選手たちにも聞かせたいと思って、選手たちも連れて来ちゃったよ。 PTって、こんな風に考えていくんだね。 」と、もともと参加した理由をあっさり話して下さいました。 ゼミの時にモデルをして下さったKコーチから「以前関わった有名なPTとのことで、あまりいい印象が なかったので、今回お誘いがあってPTが何を喋るかと思って来たんですよ。 」と、笑いながら語ってくれた ことは、 「と言うのは、以前フォームを変えた時に肩の痛みが出た選手のことで、何がいけなかったのか相談 に行ったんだよね。そしたら、"フォームを変えたから、出た痛みだよ。" それだけだったんだよね。そんな ことはこちらも分かっている。聞きたかったのは、どうゆう風にフォーム改善の準備をしていったらよかっ たのかなどを相談したかったんだけど。何も言わなかったね。」ということでした。同業者としてフォ ローさせていただくと、もしかしたらフォーム改善時に一時的に出る痛みだから心配しないでいいと言うこ とだったかもしれないが、言葉が足りなかったのは事実です。でも、そのPTとのやり取りが不快だったこ とを、率直に語ってくださったことは、Kコーチとの距離が近づいた嬉しいことでもありました。医療チー ムでは、中心に患者さんがいます。スポーツでは、その位置に選手です。選手がベストパフォーマンスを出 せるように、PTは監督やコーチ、トレーナー、研究サポートの方々とどのような連携をしていけばよいので しょうか? 選手たちからもゼミが終わった後、毎回個人的な質問がありました。その場で、症状が出るまでの問診を して、知覚・感覚テスト、バランステスト、フォームチェックなどを行い、取り組んで欲しいメニューを渡 しました。限られた回数の中でしたが、 「うまく腕を振ることが出来ない原因には、肩の動きが不十分だった り、コアが弱いこと、左右差や捻れがあると動きの妨げになってしまうので、自分は何が原因なのか知って 欲しい。 」と評価しながら因果関係を説明していきました。どの選手も「今まで、こういうことを教えてもらっ たことない。 」と言ったことは、驚きでした。ある選手は、 「練習は何となく出来るのでしているんですけど、 朝起きた時胸が苦しいことが時々あります。どうしたらいいですか?」という質問もありました。数日間、 体温・脈拍・睡眠状態・排便・トレーニングメニューなどを記録して、内科受診をするよう話しました。 ゼミをさせていただいたことで、トップレベルの選手に携わっておられる方々から、多くのことを教えて いただきました。これを機会に、Kコーチとインカレ出場選手のメンテナンスやお互い相談をしながら試合 に関わらせていただくようになりました。A監督からは、水泳部の選手たちに定期勉強会や大会に向けて選 手のメンテナンスやインターハイ時のサポートを吉村氏と一緒にいかせていただくようになりました。C大 (14) 高知県士会ニュース No.142 学のU監督からは、陸上部の合宿参加や個別メンテナンス・試合時の現場介入など多くの「場」をいただく ことになりました。 こうして手探り状態から始めたスポーツ理学療法のゼミでしたが、直接スポーツ理学療法として臨床現場 のPTでもやれることはあるかも・・・と確かな手応えも感じながら現在に至っています。 実際に介入させていただいてからのことも、少しお届けできればと思います。 (つづく) 〈マンフレンド・シュピッツァー著 小林敏明訳: デジタル・デメンチア,講談社,2014. 〉 デジタルは、コンピューター、スマートフォン、ゲームなどのデジタル・メディアを指し、 デメンチアは医学用語ではおなじみの認知障害を言った言葉です。したがって、本書ではイン ターネットやデジタル・メディアは脳の働きにどのような影響を及ぼすか、その功罪について 説かれています。 車でのドライブはナビを利用し、レポートや論文を書くのにコピーとペーストの繰り返しで 済ませて、寝る間を惜しんでコンピューターゲームに没頭するなど、デジタル・メディアに頼 り1日の多くの時間を費しています。 しかし、過剰なデジタル・メディアの利用は、読解力と計算力を低下させるということで教 育にも影を落としていますし、コンピューターゲームによる好戦性の増加・現実世界に対する 鈍麻・社会的孤立・学業成績の悪化、Facebookなどのソーシャル・オンライン・ネットワーク は社会脳の総体を退縮させるなど、悪影響は明らかです。 インターネットやデジタル・メディアは、依存症に陥りやすく、思考力・意志・感情・社会 行動のすべてにおいて子供の脳形成の妨げになっています。この脳形成に与える影響は大きく、 大人になっての将来をも危惧しなければならない事態を招き始めています。 これまでそれとなく察しながらも、まとめ上げた論説がないもどかしさを持っていた輩には、 待望の書と言えます。 〔 山 本 双 一 〕 高知県士会ニュース No.142 (15) ○ ○ 自 慢 (^^ゞ 土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科 竹 林 秀 晃 私の自慢は 土佐の祭り「よさこい祭り」です。 3年前より「ミヤタジュク」というチームのスタッフをし ています。ジュクといっても、 「算数を教えるわけでも、英語 を教えるわけでもありません。ただ、踊り子を第一に祭りの 楽しさを教えるジュクなのです」 。そこで得たものは、仕事で は得ることのできない楽しさ、そして人と人とのつながり、 絆の大切さです。 踊り子の中には結構セラピストの方たちも多く、仕事関連 の話だけでなく、こうした別のつながりで繋がっていくとま た仕事でもそれが活きてきて、自分では非常に良い循環だと 感じています。また、学生も誘って一緒に踊って楽しんでい ます。学生は踊りの練習が前期試験と重なるため、練習に行 けない日が多いですが、学生を見ていると「よさこいをやっ ているから、勉強がおろそかになっている」と言われたくな いようで、それなりに試験を頑張っている感じです。人は忙 しいほど何かを達成しようとする意識が持てるものだと思い ます。 私自身も「仕事・家庭がおろそかになっては・・・・」と思い、いつもとは違うモードに入ります。でも、 実際には助けてもらっていることも多いわけで、これを見た時の嫁さんの顔が少し怖いです・・・。 ちなみに3年前は、写真のように旗持ちをさせてもらいました。 昨年は、裏方に回りました。地方車の上からみた景色は、踊っている時とはまた違った素晴らしい景色で あり堪能しました。どちらもなかなか経験できないことで、良き想い出です。みなさんも、ぜひとも一緒に 踊って夏の想い出を作ってみませんか? (16) 高知県士会ニュース No.142 あぜ 南国中央病院 ち 畦 地 正 大 高知病院の那須桃子さんからバトンを受けとりました南国中央病院の畔地正大 と申します。今年で入職3年目となり、病院勤務の他に南国市から委託を受けて いる介護予防事業(パワーリハビリ教室)に携わっています。まだまだ不十分な 点が多々ありますが、先輩方にアドバイスを頂きながら汗だくになって頑張って います。 さて、そろそろ高知の夏がやってきます。高知の夏と言えば…?そう「よさこ い鳴子踊り」 。僕は学生の時の授業で1度踊った経験がありますが、練習がとてもきつかった事を覚えていま す。けれど、みんなと一緒にやりきった後の達成感は最高でした。そして“動ける内にもう一度チャレンジ できれば”と考え、来年?のよさこいを目標にダイエットを開始します。目指せ-10kg!更にもう一つ、前 の話とは矛盾しますが…なんといっても「ビアガーデン」 。就職して毎年足を運んでいます。今年もビールを 飲み、夏を楽しみながら元気に仕事に励み、高知県のリハビリテーションを盛り上げていきたいと思います。 次回は学生時代の同期である、はまうづ医院の大川一樹君にバトンを渡したいと思います。それでは大川 君よろしくお願いします JA高知病院 久保添 文 則 はーい(#^.^#)。余興仲間の桜木くんからバトンを受けた、ここ2、3年 結婚式ラッシュであり常に余興を頼まれるため、もうネタが無くなってき て困っているJA高知病院で勤務させて頂いている久保添文則と申します。 JA高知病院に入職して今年で5年が経ちますが、まだまだセラピスト、 社会人として未熟で至らないことが多く、日々先輩方に成長させてもらっ ています。 最近は週末になると、うずうずしてきて体がビールを欲しがっています。 (笑) みんなで集まり近況や仕事のこと、バカ話をしながら飲むビールは最 高です。 今年で28歳になるんですが、昔は仕事が終わってからサッカーの練習に いき汗を流すことも平気でしたが、最近体が悲鳴をあげ疲れが取れない日々 が多くなってきました。これも歳のせいなのか・・・と思う時もあります が年齢は気持ちでカバーできると信じ仕事も趣味も全力で頑張っていきたいと思います。 さて、次回は同期の仲間でありミスチル大好き! 澤田憲秀くんにバトンを渡したいと思います。よろしく!!! 高知県士会ニュース No.142 (17) 美味い焼鳥は赤外線効果 山 本 双 一 文化も科学も最も進んでいると思われているアメリカも、意外と保守的な面を持っている。アメリカでは、 物の大きさや量を表記する「単位」も、世界統一の「S I 単位系(国際単位系) 」である『メートル』や『キロ グラム』などでなく、 『ヤード』や『ポンド』が未だ使用可能でこれが一般的である。温度の表現もS I 単位系 ではない。摂氏(℃)は、水がもとで氷が融けだす点(融点)と沸騰する点(沸点)であるが、華氏(F) は人の体温を基準に危険な高熱を100 Fとしたものである。考え出した人は、摂氏は「セルシウス」で中国語 表記では『摂爾修斯』と書き、華氏は「ファーレンハイト」で『華輪海』の字をあてたところから、日本で は摂氏・華氏と言われるようになった。日本人が、アメリカで風邪をひいて診察を受けたら体温が100°と言 われてびっくりするのは、温度の表現もアメリカでは華氏だからである。 さてこの温度、物理学的な理論上の最低温度は約-273℃でありこれを絶対温度(K:ケルビン)というが、 物体はこの絶対温度よりも温度が高くなると赤外線を放射するようになる。この赤外線量を測定して温度に 変換表示するのが「赤外線温度計」である。かつて、感染症の SARS が流行した時、この赤外線温度計が売 れすぎて品切れになってしまったこともある。ご存じのとおり、局所でなく全身を測定できるのがサーモグ ラフィーである。そして、現在いたる所でお目にかかるセンサーライトには赤外線センサーが使われている。 さらに、赤外線の波長を補正して暗闇でも見えるようにしているのが監視カメラである。なお、赤外線は薄 い布は通り抜けてしまうので、かつてソニーが赤外線カメラを市販した時は、海水浴場にこれを持った族が 押し掛け、販売中止騒動にまで発展してしまった。 温度(熱)を持つものは必ず赤外線を発しているが、逆に、物体に赤外線を浴びせるとその物体の温度は 一時的に上がる。この赤外線による温度上昇の物理的理論は難解であるが、体の組織を例に至極簡単に言う と、赤外線という光のエネルギーが細胞を作っている原子に吸収されると原子核の周りを回っている電子の 運動エネルギーに変換されて電子の周回軌道が外に少しだけ膨らむ。そして、短時間の後に、電子の周回軌 道が元に戻るとき熱エネルギーを放出する。これが、赤外線治療での熱発生原理である。だから、 「赤外線は 温熱光線」というのは厳密には間違いで、赤外線自体は熱を持っていないのだ。物理療法では忘れられた存 在の赤外線も、普段の生活の中では、ストーブなどの暖房器具や調理器具に応用され、お世話になっている。 遠赤外線の効果とコマーシャルされるが、これ、近赤外線より発熱作用が大きいからである。ただ遠赤外線 は、遠赤外線大量発生の熾った炭火で理解できるように灼熱感が強く、また近赤外線のほうが水に吸収され やすいことから、治療への適応には不向きとされる。 赤外線と言っても波長(あるいは周波数)でいうと範囲が広い。ヒトの目で見える光である可視光線から 電波までの間にある波長の電磁波で目では見えない光である。この赤外線の中の一つの波長のみを取り出し て治療に使っているのがレーザー光線治療である。レーザーとはLight Amplification by Stimulation Emission of Radiation の頭文字をとった造語であるが、単一波長のため照射での広がりがなくエネルギーを一点に集中 することができる。この原理を医学に応用したのがレーザーメスであるが、ホクロやアザの除去治療に偶然 に発見されたのが鎮痛作用であり、それから物理療法としての経穴照射が始まった。この物理療法用のレー ザー光線が赤外線の一部である理由は、レーザー光を発生させるに半導体を使っているからに過ぎない。低 出力ながらも、小型で安価だから。最も治療効果のある周波数を「電磁波の窓」というが、 「窓」はあること (18) 高知県士会ニュース No.142 が分かっているものの未解明である。かつてアメリカが考えたスターウォーズ計画で使われる予定であった のは、軍事衛星を打ち落とせる程の超高出力レーザーである。もっともこれは、レーザー光線発生のために 高性能小型原子炉を人工衛星に搭載する必要があって莫大な費用が掛り、日本が資金を出し渋ったため断念 してしまったが。しかし物理療法用のレーザー光線でも、低出力とはいえ、髪の毛やホクロなどがあると焦 げるから注意が必要である。さらに低出力のレーザーポインターであっても、網膜を焼き失明の危険性が高 いので、十分にご用心! 現在生活にあっては、気づかないところであふれるほどに利用されているのがレーザーであり、DVDやプ リンターなどすぐに思い浮かべると思う。でも、最も普段お世話になっているのが、テレビなどの室内リモ コン。これ、赤外線を通信用として使っているのである。 いや、赤外線レーザーだけが役に立っているのではなく、それ以上に、地球の空気が温かいのは太陽から の赤外線のおかげなのだ・・・・・・ 。 とはいえ、有り難さでは炭火料理の勝ち!? チガウカ ~ 求人広告募集 拝啓、皆様方にはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。 また、平素は本士会の活動のために何かとご尽力を賜り心より御礼を申し上げます。 さて、本士会にて発行しております機関紙(高知県士会ニュース)の求人広告を随時募集いたして おります。ご希望の方はHPを参照いただき、お手数ですが、用紙をプリントアウトし記入の上、お 申し込みくださるか事務局まで連絡いただければと思います。 敬 具 ○ お申し込みは随時募集いたしておりますが、ニュース発行の時期と重なりますと、次号に持ち越 されるなど、掲載が遅れる場合があります。何卒ご了承くださいますようお願いいたします。 高知県士会ニュース No.142 (19) (H26年6月末現在) 会 員 名 住 所 診療科目等 院 〒780-0051 高知市愛宕町1-4-13 TEL 088-823-3301 FAX 088-871-0531 内科、外科、整形外科,脳神経外科、皮膚科、 泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーショ ン科、心療内科・精神科、麻酔科、婦人科、E R蘇生センター (医)防治会 い ず み の 病 院 〒781-0011 高知市薊野北町2-10-53 TEL 088-826-5511 FAX 088-826-5510 内科、神経内科、放射線科、循環器科、脳神経 外科、外科、整形外科、泌尿器科、リハビリテー ション科、麻酔科健康管理センター (医)新松田会 高 知 医 療 学 院 〒781-0270 高知市長浜6012-10 TEL 088-842-0412 FAX 088-841-1783 理学療法学科 (医)新松田会 愛 宕 病 〒780-8666 高知市本町三丁目2番15号 TEL 088-825-4320 FAX 088-825-4312 高知新聞企業 (学)高知学園 高知リハビリテーション学院 〒781-1102 土佐市高岡町乙1139-3 TEL 088-850-2311 FAX 088-850-2323 理学療法学科、作業療法学科、言語療法学科 (医)白菊会 白 菊 園 院 〒781-1154 土佐市新居萩の里1 TEL 088-856-1101 FAX 088-856-3364 内科、外科、整形外科、リハビリテーション科、 脳神経外科 院 〒781-6410 安芸郡田野町1414-1 TEL 0887-38-7111 FAX 0887-38-5568 外科、脳神経外科、内科、小児科、眼科、耳鼻 咽喉科、肛門科、整形外科、循環器科、リハビ リテーション科、放射線科、総合診療科 (社医)近森会 〒780-0052 高知市大川筋1-1-16 TEL 088-822-5231 ㈹ 近森病院、総合心療センター、近森リハビリテーショ ン病院、近森オルソリハビリテーション病院、ファ ミーユ高知 (医)互生会 筒 井 病 〒788-0783 整形外科、内科、リハビリテーション科、呼吸 高知県宿毛市平田町戸内1802番地 器科、循環器科、消化器科、放射線科 TEL 080-66-0013 病 (医)臼井会 田 野 病 院 (学)土佐リハ学院 土佐リハビリテーション カレッジ 〒781-5103 高知市大津乙2500-2 TEL 088-866-6119 FAX 088-866-6120 理学療法学科、作業療法学科 (医)仁生会 細 木 病 〒780-8535 高知市大膳町37 TEL 088-822-7211 FAX 088-825-0909 内科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、小児科、 放射線科、泌尿器科、内視鏡センター、リウマ チ科、脳神経外科、リハビリテーション科、特 殊外来、緩和外来、セカンドオピニオン外来、 健康管理センター 〒780-8073 高知市朝倉本町2-12-6 TEL 088-843-5342 FAX 088-843-5342 内科・整形外科・リハビリテーション科 院 もりもと整形外科・内科 (医)地塩会 老 健 夢 の 里 〒783-0049 高知県南国市岡豊町中島1521-1 TEL 088-866-6666 FAX 088-866-6783 (20) 高知県士会ニュース No.142 高知県理学療法士協会ニュース新人紹介について 本年度も高知県理学療法士会に入会された新人会員を紹介したいと思います。昨年度と同様にメー ルに下記項目と画像を添付して[email protected]まで8月20日までに送ってください。ネット環境が ない方につきましては、郵送にてかまいません。 (〒783-0004高知県南国市大埇甲1479番地3 南国病院 リハビリテーション部 池上までお願いし ます。 ) ※所属施設ごとに集合写真とし個人がわかるようにしておいてください。ご協力よろしくお願いし ます。 アンケート ① 名前(ルビは不要です) ② 所属 ③ 出身校 ④ 趣味 ⑤ 今後の意気込み 編 集 後 記 昨年度末に恒例の新人発表が盛大に行われたことも記憶に新しいですが、新年度もはや3か月を 過ぎようとしています。新人会員も日々研鑽をつみ患者さんのために精進されていることと思いま す。次号のニュースでは、そんな新人会員を紹介させていただきたいと企画しておりますので、記 事にありますようご協力をお願いいたします。 本年度の士会ニュースでは、試験的にフルカラーで配布させていただくこととなりました。理事 会議事録などの報告以外にも、おすすめのスポットや映画などなど幅広く掲載し、みなさんに読ん でいただけるニュースを目指したいと考えておりますので、会員のみなさんもいろんな情報をお寄 せください。 (T.I) 高知県士会ニュース No.142 平成26年6月20日発行 発行所 公益社団法人 高知県理学療法士協会 (連絡先)〒781-1102 土佐市高岡町乙1139-3 高知リハビリテーション学院 理学療法学科内 TEL & FAX(088)850-2335 http://www.kopta.net/index.htm e-mail:[email protected] 発行者 山 本 双 一 広報部編集委員会
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