横 浜 市 記 者 発 表 資 料 平成 27 年1月 19 日 財政局公共施設・事業調整課 横浜市職員技術提案の表彰を行います ~平成 26 年度 横浜市職員技術提案~ 新技術の開発・導入や創意工夫等による技術的な提案を行い、コスト縮減や品質の向上等 に貢献した本市職員を表彰する「横浜市職員技術提案」制度(※)による表彰式を行います。 平成 26 年度は 31 件の提案があり、最優秀賞、優秀賞、特別賞、奨励賞、努力賞の各賞に ついて副市長から表彰を行います。 ※ 1 昭和 28 年度に創設された職員提案制度を基に、平成 15 年度から職員技術提案と して実施している制度です。 概要 日 場 2 時 平成 27 年1月 26 日(月) 午後 3 時 00 分~3 時 40 分 所 市庁舎5階 危機管理センター 関係機関執務室1~3 ※取材をされる記者の方は、午後2時 55 分までに会場にお越しください。 本年度の表彰内訳 分 種 門 別 (単位:件) 土木・造園 / 建築・まちづくり 最優秀賞 合計 優秀賞の中から選考 優 秀 賞 3 2 5 特 別 賞 1 0 1 奨 励 賞 6 5 11 努 力 賞 7 7 14 17 14 31 計 3 設備・機器 / 環境・農業 出席者 鈴木 伸哉 副市長、技監、環境創造局長、資源循環局長、建築局長、都市整備局長、道路局長、 港湾局長、水道局長、交通局長及び受賞者 お問合せ先 財政局公共施設・事業調整課担当課長 川縁 健二 Tel 045-671-2225 平成26年度横浜市職員技術提案審査結果 整理番号 優 秀 賞 特 別 賞 奨 励 賞 努 力 賞 部門 提案名 提案者所属 DZ-002 土木・造園 新型耐震管の提案と採用 水道局 給水課 DZ-004 土木・造園 コア挿入状況確認用袋ナットの開発 水道局 西部第二給水維持課 DZ-005 土木・造園 大環状線整備によるバックアップ機能の大幅な強化 水道局 計画課 SK-004 設備・機器 デジタルカメラを用いたコンベヤ内部の点検 資源循環局 都筑工場 SK-013 設備・機器 港南区総合庁舎整備事業における地下鉄湧水を利用した省エネルギーシステムの構 築 建築局 機械設備課 交通局 建築課 整理番号 部門 DZ-010 土木・造園 整理番号 部門 提案名 積算ミスをしない・させない・忘れない ~防災まちづくり推進課 不断の取組~ 提案者所属 都市整備局 防災まちづくり課 提案名 提案者所属 DZ-001 土木・造園 南本牧大橋舗装(SFRC)打替工事 港湾局 建設第二課 DZ-006 土木・造園 高速横浜環状北西線事業の土地評価システムの構築について 道路局 建設課 DZ-008 土木・造園 第3者被害を防止するための橋梁長寿命化修繕計画の見直しについて 道路局 橋梁課 DZ-012 土木・造園 流出解析モデルを用いた既存雨水排水施設の能力再評価による効率的な浸水対策と 環境創造局 下水道事業調整課,管路整備課 管きょ再整備手法の提案 KM-001 建築・まちづくり 横浜市換地確定図閲覧システム「くかっぴー」の公開開始 都市整備局 市街地整備調整課 KM-003 建築・まちづくり 3区総合庁舎再整備事業でのCASBEE横浜Sランクの取得 建築局 施設整備課 SK-002 設備・機器 焼却炉及び脱硝装置の運転方法の見直しによる薬品使用量の削減 資源循環局 鶴見工場 SK-007 設備・機器 計量台車の自主製作で地下鉄廃車輪売却による増収 交通局 川和保守管理所 SK-008 設備・機器 自営PHSを活用した地下鉄内での非常時一斉通報システムの導入 交通局 電気課 SK-009 設備・機器 川井浄水場膜ろ過施設の稼働について 水道局 計画課,浄水課 SK-010 設備・機器 福浦工場排水処理場脱水ケーキの売払いによる環境負荷軽減と経費削減 環境創造局 南部下水道センター 整理番号 部門 提案名 提案者所属 DZ-003 土木・造園 大黒線橋梁添架管における漏水修繕及び仮設管路の布設 水道局 北部第二給水維持課 DZ-007 土木・造園 高速横浜環状北西線事業における用地台帳システムの構築について 道路局 建設課 DZ-009 土木・造園 鶴見大橋の耐震補強におけるモルタル乾式吹付工法の活用 道路局 橋梁課 DZ-011 土木・造園 DZ-013 土木・造園 DZ-014 土木・造園 コンクリートの維持管理における断面補修材の材料特性と施工性の試験施工と基礎的 研究 横浜市下水道歴代図面集の作成による効率的な維持管理とその活用を通した技術伝 承 耐硫酸モルタル防食工法の導入による下水道施設の長寿命化について KM-002 建築・まちづくり 公民連携による横浜の技術を活用した下水道事業の展開 都市整備局 都市交通課 環境創造局 下水道事業調整課 環境創造局 下水道施設整備課 環境創造局 下水道事業調整課 SK-001 設備・機器 ごみ焼却工場等における機器事故改造報告書の作成・管理システムについて 資源循環局 施設課,鶴見工場, 旭工場,金沢工場,都筑工場 SK-003 設備・機器 プレミックス吹き込み量見直しについて 資源循環局 旭工場 SK-005 設備・機器 コンベヤ補修時等の安全・作業効率向上のための操作回路増設 資源循環局 金沢工場 SK-006 設備・機器 PLCラダー図の変更管理プログラムの作成について 資源循環局 金沢工場 SK-011 設備・機器 送風機更新の機会を利用した潤滑油給油方式の変更 環境創造局 下水道設備課 SK-012 設備・機器 空調熱源機器(冷温水発生機等)の維持管理について 建築局 保全推進課 SK-014 設備・機器 市役所本庁舎における空調用ポンプの回転数制御の導入と冷温水発生機の運転台数 建築局 保全推進課 制御の改良による省エネルギー 平成 26 年度横浜市職員技術提案 優秀賞提案要旨及び講評 ◯ 新型耐震管の提案と採用 [水道局 給水課] ◯ コア挿入状況確認用袋ナットの開発 [水道局 西部第二給水維持課] ◯ 大環状線整備によるバックアップ機能の大幅な強化 [水道局 計画課] ◯ デジタルカメラを用いたコンベヤ内部の点検 [資源循環局 都筑工場] ◯ 港南区総合庁舎整備事業における地下鉄湧水を利用した省エネルギーシステムの構築 [建築局 機械設備課 交通局 建築課] ( 並びは事務局の整理番号順です ) 優秀賞 部 門 提案者 提 案 概 要 【DZ-002】 土木・造園 水道局 給水課 提案名称 新型耐震管の提案と採用 籾山 将/翠川 和幸/小西 孝之/二見 友久/田中 茂生 口径 50mm の耐震管である、S50 形ダクタイル鋳鉄管(以下「S50 形管」という。 )を、配水管 材料として採用する。 横浜市では、老朽管更新や管網整備時に、耐震管を使用して管路の耐震化を図っている。こ れまで、耐震管の最小口径は 75mm であったが、通水量が少ない管路での口径の適正化と、工事 費用の縮減を期待し、口径 50mm の耐震管の開発を平成 20 年頃から管メーカーに提案してきた。 また、開発段階においても、施工や維持管理上必要と考える仕様等を提案してきた。その結 果、管メーカーが平成 24 年に口径 50mm の耐震管として開発したのが S50 形管である。これま で使用してきた配水管材料と継手構造や材料の構成などが異なるため、市内全域で採用する準 備として、試験施工を重ね、施工性やコスト縮減効果について確認している。 講評 耐用年数等に優れたダクタイル鋳鉄管を採用するには、従来はワンサイズ上の 75mm 管しかな かったが、50mm 管を開発するメリットをいち早く察知し、解決に至った過程は優秀である。 本提案には職員が積極的に関与し、製造者との調整により性能の向上、請負業者向けの技術 講習会の開催により施工品質の確保を図るなど、安全で品質の高い飲料水供給にむけた取組姿 勢も評価する。国内需要が多い材料であることから他都市への波及効果が期待できる優良な提 案である。 1 優秀賞 部 門 提案者 提 案 概 要 土木・造園 【DZ-004】 提案名称 水道局 西部第二給水維持課 冨永 コア挿入状況確認用袋ナットの開発 聡/栗原 茂/山口 哲司 水道の水の出不良や赤水の原因は様々あるが、給水装置の分岐穿孔工事時における穿孔面の 防錆対策用の「密着型コア」が適切に挿入されていないのも原因の一つである。配水管から各 家庭への引込みを行う給水装置工事は、給水事業者による施工が原則であり「密着型コア」の 装着の状況確認は、断水を伴うため実施していない。 そのため、密着型コアの挿入状況を現地で簡便に確認できる「コア挿入状況確認用袋ナット」 を開発した。なお、水道局で案を作成し、原理での特許を取得した。その後、公募メーカーと 形状について共同で特許を取得した。 講評 各家庭への給水分岐箇所の「コア」は、非常に小さなものではあるが、市内約170万戸への給 水を担う重要な部品である。ややもすれば見落としがちな小さな部品に着目したこと、全国初 の開発による特許取得、赤水、漏水発生の防止など、全国的な展開も可能な技術であることを 大きく評価する。 開発に際して、施工コストやライフサイクルコスト、点検の省力化、汎用性等を考慮してい る優れた提案である。 2 優秀賞 部 門 提案者 提 案 概 要 【DZ-005】 土木・造園 水道局 計画課 伊神 提案名称 大環状線整備によるバックアップ機能の大幅な強化 明/小野 好信/牛窪 俊之/大環状線整備事業に携わった職員一同 本市水道局では、平成2年より市内を大口径管路で一周する総延長約70キロメートルにお よぶ整備を進めてきた大環状線が、平成 26 年 11 月完成する事により、バックアップ機能の大 幅な強化が図られる。 これまでの本市の給水システムは、市域を26の区域に分けた配水ブロックシステムを導入 し、水圧、水量制御の容易化や事故時、工事断水被害の軽減などの効果があげられ、破裂事故 などが発生した場合、周辺のブロックから相互融通管を利用して受水し、応援ができるように なっている。しかしながら、浄水場に係わる事故の場合は、その浄水場から送水している配水 ブロック全体(ゾーン)に影響する。この大環状線が完成することにより、浄水場が停止した 場合において、他の浄水場からのバックアップにより断水等の影響を最小限に抑えることが可 能となる。 講評 370 万市民の生命を預かる水道事業において、過年度の雪害に端を発し、20数年に及ぶ膨 大な事業を完成させ、有事の際の浄水場間の上水の相互融通を可能としたことと併せ、他事業 体である水道企業団も含めた断水回避に向けたネットワーク整備を評価する。 費用対効果の高い技術導入であることと、全行程で職員が関与していることを評価した。 3 優秀賞 部 設備・機器 門 提案者 資源循環局 都筑工場 岸 提案名称 デジタルカメラを用いたコンベヤ内部の点検 直樹/吉野 裕次郎/土屋 貴彦 都筑工場には、ごみを焼却した際に発生する飛灰等を搬出するためのコンベヤが多数存在す る。しかし、コンベヤは飛灰等の飛散漏洩及び吸湿による固化を防止するため、金属製のケー シングや保温材、ヒーターに覆われており、内部の点検を行うことが出来なかった。そこで、 デジタルカメラを使用し、コンベヤ内部の点検を容易にする方法を検討した。 提 案 概 要 講評 ① 【SK-004】 現場の維持管理の中から生まれた創意工夫で、容易に内部点検ができない機器の内部確認が でき適切な保全が期待できる。専用の治具を自作するなど独創的に取り組んでおり現場の日常 業務の中で技術研鑽する身近な取組である。 高度な技術を使用しなくても汎用品を使用しながら、職員の創意工夫によりコンベヤの点検 ができるようになった。そのことによりコンベヤの保全にかかるコストを縮減できることを評 価する。他の焼却工場でも使用できる点も評価した。 加工した食品用プラスチック密閉容器 ① デジタルカメラが収まるサイズの食品用プラ スチック密閉容器に、カメラのレンズ部のみ突 出するように穴あけを施した。レンズ部のみ穴 あけを行ったのは、防塵性能を確保しつつ、映 像を鮮明にするためである。 ② 市販のペンライトを分解、加工し、電池を単三 からボタン電池へと変更することで、食品用プ ラスチック密閉容器に収まるようにした。さら に、ライト部が突出するよう、食品用プラスチ ック密閉容器に穴あけ加工を施した。ライト部 のみ穴あけを行ったのは、防塵性能を確保しつ つ、明るさを増すためである。 ③この3つを組み合わせることで、防塵性能を確 保しつつ、暗渠で動画を撮影することが出来る ようになった。 デジタルカメラ ② ③ 分解、加工したペンライトを食品用プラ スチック密閉容器に取付ける。 ③ 3つを組み合わせることにより、コンベヤ内部 の撮影が可能となった。 4 優秀賞 部 門 提案者 提 案 概 要 設備・機器 【SK-013】 提案名称 港南区総合庁舎整備事業における地下鉄湧水を利用した省 エネルギーシステムの構築 建築局 機械設備課 交通局 建築課 永田 祐介(建築局)/飯塚 泰明(建築局)/足立 進也(交通局)/森 木藤 悟 (交通局) 一弘(交通局)/ 港南区総合庁舎は、移転新築することで、平成 25 年度に実施設計を完了し、平成 28 年度完 了に向けて現在工事が進められている。 移転計画地には横浜市営地下鉄港南中央駅・大谷ポンプ場が近接しており、そこでは地下鉄 構内で発生する湧水を集水し下水道へ放流している。この湧水を未利用エネルギーととらえ新 区庁舎に引き込み、空調熱源や冷却水に利用し、またトイレ洗浄等の雑用水として多段階に利 用することで、ライフサイクルコストや環境性能にも優れ、夏期のヒートアイランド現象も抑 制できるシステムを構築した。 講評 地下鉄の湧水を空調用熱源に利用する試みは創意工夫に富んだ斬新的な取組である。 空調設備のランニングコストの大幅な縮減、CO2削減を可能にしているなど、効果も大きい。 本市では前例のない省エネルギーシステムの構築、区・局をまたぐ事業調整など実施にあ たって困難な課題に積極的に取り組んでいる点も高く評価した。 5
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