L O B O調査 業況DIは、 2カ月連続悪化。先行きは不透明感残るも、底打ちの兆し 商工会議所LOBO(早期景気観測)平成26年5月調査結果 0 《業況DI (全産業・前年同月比)の推移》 -10 -20 -30 -40 -50 -60 -70 -80 4 6 8 10 12 13/2 4 6 8 10 12 14/2 4 5月の全産業合計の業況DIは、 ▲21. 8と、 前月から▲7. 7ポイントの大幅悪化。 ただし、 「好転」から 「不変」への変化が影響したことに 留意が必要。建設業や自動車関連などは堅調に推移したものの、 一部では、 4月にずれ込んだ受注残の消化による業況の押し上げ効 果が今月に入り剥落したほか、 小売業を中心に駆け込み需要の反動による影響が残る状況が伺える。 また、 業種を問わず、 仕入や電力 料金、 人件費などのコスト増が続く中、 価格転嫁が進まないとの声もあり、 地域の中小企業においては、 業況改善に遅れがみられる。 先行きについては、 先行き見通しDIが▲20. 8 (今月比+1. 0ポイント) と、 ほぼ横ばいを見込む。 仕入や電力料金、 人件費などのコスト 増加分の価格転嫁に加え、 受注・売上の回復遅れや消費者マインド低迷の長期化などへの懸念から先行きに対して慎重な判断が 続く。 他方、 賃上げなどを背景に個人消費が下支えし、 夏から秋にかけて回復するとの声が聞かれるなど、 前向きな見方も伺える。 30 ■産業別概況 建設業 ▲ 10 10 ▲ 30 0 0.0(前年同月比) 「公共工事・民間工事とも受注はあるが、資材価格の高止まりや人件 製造業 ▲12.4(前年同月比) 「受注単価の伸び悩みや仕入価格の上昇に加え、電力料金の負担 費の負担増により、 採算が合わない」 (一般工事業) 、 「技術系の新卒・ 増が続き、採算は厳しい」 (鋳造業)、 「受注の落ち込みが懸念された 中途採用を行ったが、計画した人数には届かず、人手不足が慢性化 が、今のところ影響は軽微。 ただ、先行きは主要取引先である自動車 している」 (建築工事業)、 「4∼5月の受注低迷を見込んでいたが、 メーカーの動向次第のため、楽観できない」 (ばね製造業)、 「 足元の 公共工事が堅調に推移し、 業況は改善傾向にある」 (左官工事業) 業績は堅調なものの、取引先からのコストダウン要請が強まっており、 採算面で不安が残る」 (半導体電子部品製造業) 卸売業 ▲22.9(前年同月比) 「国内外で発生した豚の伝染病の影響により、 豚肉の仕入価格が高騰。 小売業 「食料品は駆け込み需要の反動から回復しつつあるが、衣料品や日 転嫁が追い付かず、 収益が圧迫されている」 (畜産物卸売業) 、 「3月に契 用品などは依然として厳しい」 (総合スーパー)、 「消費者の節約志向 約した案件の納品が遅れていたため、 ある程度の売上は確保できている が強まっており、 競合店やネット販売との価格競争が激化。先行きが不 が、 新規受注は例年より2∼3割程度減少」 (ネジ類卸売業) 、 「運送費な 透明な状況」 (文具販売店) 、 「駆け込み需要の反動の影響が続く中、 どのコスト増加分の転嫁が進んでいない。 また、 駆け込み需要の反動によ 近所に大手小売店が出店。顧客が流れ、 売上が落ち込んでいる」 (商 る受注低迷も続いており、 業績の回復時期が見通せない」 (家具卸売業) 店街) サービス業 ▲19.1 (前年同月比) 「軽油価格上昇分の転嫁をしたいが、 取引先の理解が得られず、 厳し い状況」 (運送業)、 「ゴールデンウィークの日並びが悪く、県外からの 観光客が伸び悩んだ」 (飲食店)、 「イベント等の集客効果に加え、 LOBO調査とは 商工会議所のネットワークを活用して、各地域の「肌で感じる足元 の景気感」を全国ベースで毎月調査し、その集計結果をリアルタ イムで提供する早期景気観測調査です。422 商工会議所の協力 により、3,135 企業を対象に調査を実施、日本商工会議所がコン ピュータ集計し、皆様へお伝えしています。 工事関係者の利用もあり、 稼働率は高水準で推移」 (旅館業) 詳細は 日本商工会議所ホームページ http://www.jcci.or.jp/lobo/lobo. html DI= (増加・好転などの回答割合) − (減少・悪化などの回答割合) 業況=好転−悪化 14 ▲50.0 (前年同月比) NAVI 大垣
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