2015 年 3 月 18 日 情報システム子会社の市場規模に関する調査結果 2015 -親会社の海外システム統合案件等により、市場は微増推移- 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の情報システム子会社市場の調査を実施した。 1.調査期間:2014 年 11 月~2015 年 2 月 2.調査対象:日本国内の情報システム子会社 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用 <情報システム子会社とは> 情報システム子会社とは、企業(親会社)の情報システム部門から分社化され、親会社のシステム業務(開発・ 運用・保守など)を受託している情報サービス会社を指す。 情報システム子会社の市場規模は、内販分(親会社やグループ会社からの受託売上高)だけでなく、外販分 (親会社やグループ会社以外からの受託売上高)も含めた売上高から算出した。 【調査結果サマリー】 IT投資の増加、マイナンバー対応のシステム改修需要で、 2014 年度の情報システム子会社の市場規模は前年度比 1.2%増の 1 兆 9,400 億円の見込 2013 年度~2014 年度は、アベノミクス効果の影響によりこれまで民間企業が抑制していた IT 投資が増 加した他、外販においては地方自治体における社会保障・税番号(マイナンバー)制度対応のシステム 改修需要も見られたため、2014 年度の情報システム子会社の市場規模(事業者売上高ベース)は前年 度比 1.2%増の 1 兆 9,400 億円となる見込みである。 2017 年度の情報システム子会社の市場規模は 2 兆 30 億円、 東京オリンピックやマイナンバーの官民連携などの需要に期待 2015 年度の情報システム子会社市場は、外販でマイナンバー対応需要の拡大が見込める他、内販に おいてはグローバル進出に伴うシステム統合・開発案件が増加傾向にあるため、前年度比 1.9%増と予 測する。2016 年度~2017 年度は、外販ではグローバル進出に伴うシステム統合・開発案件が引き続き見 られるものの、内販ではグローバル案件が一段落していると見込まれることや、クラウド化やオフショア化 の進展が IT コストを低下させていくと想定し、横ばいの推移に留まると予測する。但し、東京オリンピック やマイナンバーの官民連携等に関連する需要は徐々に見られるようになってくると考える。情報システム 子会社市場の 2013 年度から 2017 年度までの年平均成長率は 1.1%で推移し、2017 年度の同市場は 2 兆 30 億円(事業者売上高ベース)になると予測する。 ◆ 資料体裁 資料名:「情報システム子会社の経営環境と戦略展望 2015」 発刊日:2015 年 3 月 10 日 体 裁:A4 判 332 頁 定 価:90,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd. 2015 年 3 月 18 日 【 調査結果の概要 】 1.市場概況 ・2013 年度の情報システム子会社の市場規模は、1 兆 9,175 億円(事業者売上高ベース)であった。 2013 年度は、アベノミクス効果によりこれまで企業が抑制していた IT 投資が増加した他、消費税導 入前の駆け込み需要などもあり、内販売上高と外販売上高の双方が増加し、前年度比 1.1%増とな った。 ・2014 年度も引き続き内販と外販の双方において IT 投資の増加が見られた他、外販においては地 方自治体における社会保障・税番号(マイナンバー)制度対応のシステム改修需要が見られたた め、2014 年度の同市場は、前年度比 1.2%増の 1 兆 9,400 億円(事業者売上高ベース)となる見込 みである。 2.市場予測 ・2015 年度の情報システム子会社の市場規模は、外販において自治体におけるマイナンバー対応 需要の拡大が見込める他、内販では親会社やグループ会社のグローバル進出に伴うシステム統 合・開発案件が増加傾向にあるため、前年度比 1.9%増の 1 兆 9,760 億円(事業者売上高ベース) になると予測する。 ・2016 年度~2017 年度は、外販ではグローバル進出に伴うシステム統合・開発案件が引き続き見ら れるものの、内販においては大手の親会社を持つ情報システム子会社のグローバル案件が一段落 していると見込まれることや、クラウド化やオフショア化の進展が IT コストを低下させていくと想定で きることなどから、横ばいの推移に留まると予測する。但し、東京オリンピックやマイナンバーの官民 連携等に関連した需要は徐々に見られるようになってくると考える。 ・以上のような事柄から、情報システム子会社の社数は微減の推移にあるものの、情報システム子会 社市場の 2013 年度から 2017 年度までの年平均成長率は 1.1%になると予測する。2016 年度の情 報システム子会社の市場規模(事業者売上高ベース)は 1 兆 9,930 億円(前年度比 0.9%増)、2017 年度は 2 兆 30 億円(前年度比 0.5%増)と予測する。 図 1. 情報システム子会社の市場規模予測 (単位:億円) 25,000 20,000 19,175 19,400 19,760 19,930 20,030 2013年度 2014年度見込 2015年度予測 2016年度予測 2017年度予測 15,000 10,000 5,000 0 矢野経済研究所推計 注 1: 事業者売上高ベース、売上高には内販分(親会社やグループ会社からの受託売上高)だけでなく、外販分(親会社や グループ会社以外からの受託売上高)も含む 注 2: 見込は見込値、予測は予測値 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
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