(2月4日)(PDF 224.1KB)

不確定原稿
○出
○欠
席
委
員(6名)
小美濃
安
弘
君
高
野
恒一郎
君
蔵
野
恵美子
君
小
野
正
二
君
山
本
ひとみ
君
し
ば
みのる
君
席
委
員
五 十 嵐 副 市 長
堀
井
小 島 市 民 部 長
郡
木 村 環 境 部 参 事
笹井健康福祉部長
福島(公財)武蔵野市福祉公社派遣参事
な
し
○出 席 説 明 員
邑
上
市
長
環
境
部
長
副
市
長
○出席事務局職員
前 田 事 務 局 長
○事
衣 川 事 務 局 次 長
小山事務局副参事
件
(1) 陳受26第11号
建設業従事者のアスベスト被害者の早期救済・解決を図るよう
国に働きかける意見書の提出を求めることに関する陳情
(2) 調査事項(行政報告)について
不確定原稿
○午前10時00分
【小美濃委員長】
開
会
ただいまより厚生委員会を開会いたします。
初めに傍聴についてお諮りをいたします。定員の範囲内で傍聴の申し込みがあった場合、本日の傍聴
を許可することに異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
【小美濃委員長】
異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
それでは、陳情の審査を行います。日程第1、陳受26第11号
建設業従事者のアスベスト被害者の早
期救済・解決を図るよう国に働きかける意見書の提出を求めることに関する陳情を議題といたします。
陳情者の方より意見を聞くため、暫時休憩をいたします。
【小美濃委員長】
○午前10時00分
休
憩
○午前10時40分
再
開
休憩前に引き続き会議を開きます。
これより質疑に入ります。
【山本委員】
それでは、建設業従事者のアスベスト被害者の早期救済・解決を図るよう国に働きか
ける意見書の提出を求めることに関する陳情について、当事者の方から詳しい陳述をいただきました。
どうもありがとうございます。そこで、これを受けまして、行政のほうに幾つか基本的なことを質問さ
せていただきたいと思います。
大きくは3点です。1点目は、公共施設において、学校等も含めますけれども、アスベストを使用し
ている状況に関してはどのようなものか、この現状を伺いたいと思います。また、一般の建築に関して
は、全て市が把握しているということはないとは思いますけれども、でも、築40年、50年以上の建物も
それなりにあるわけですから、これに関してはわかる範囲で結構ですので、どのように推定しているの
かをお尋ねしたいと思います。
2点目は、この問題について市はどのような対応方針を持っているのか。また、市の担当部局はどこ
に当たるのか、今後の方向についてはどういうものかという、行政内部の方針についてお尋ねします。
3点目は、これもわかる範囲で結構ですけれども、被害ということに関しては、どのような状況があ
ると考えられているのか。もちろん、裁判を起こしているとか具体的な訴えがなければ、市が把握する
ことは困難かと思いますけれども、被害状況についてはどういうふうに見ているのか。大きくこの3点
をお尋ねしたいと思います。
【大塚環境政策課長】
そうしましたら、まず公共施設におけるアスベストの使用状況についてから
御質問に答えたいと思いますが、公共施設におけるアスベストにつきましては、平成17年、18年という
ことで施設課のほうで調査を行ってございまして、露出した吹きつけアスベストというものにつきまし
ては、全て、除去とか封じ込めとか囲い込みということになるのですが、撤去については終わってござ
います。民間の建物につきましては、平成17年と20年につきまして、国交省の依頼もありまして、建築
指導課におきまして延べ床面積1,000平米以上の建築物につきまして調査をしてございまして、その後
も追跡調査をしてございますが、1,000平米以上の物件については430件ほどあるというふうに認識して
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1 -
不確定原稿
ございまして、そのうち露出した吹きつけアスベストがある棟数については約90棟余りというふうに聞
いてございます。それが使用状況ということでございまして、あと、先に被害の状況ということでお答
えいたしますが、労災認定等救済の給付の数で状況を把握して御報告したいと思いますが、労災認定の
ことについては、武蔵野市管内でいうと、御殿山にある三鷹労働基準監督署が所管してございまして、
そこで言いますと、武蔵野市内にアスベストを使っているという労災認定をする事業所というのはござ
いませんので、三鷹労働基準監督署管内でアスベストの労災認定をした実績というのはないというふう
に聞いてございます。
あと、救済給付につきましては、環境省の外郭の独立行政法人がやってございますが、そこに問い合
わせさせていただいたところ、市民での認定数というのは、この制度は平成18年から始まっているわけ
でございますが、一応7名の方というふうに聞いてございます。申請は10名で認定は7名というふうに
聞いてございますので、その程度の数字でございます。
あと、方針でございますが、現在アスベストにつきましては、大きく2点といいますか、レベル1・
レベル2、レベル3というふうになってございまして、レベル1・レベル2というものにつきましては、
いわゆる廃棄物処理法でいうと特別管理廃棄物になっていまして、飛散性のアスベストというふうに分
類されるものです。あと、レベル3というものについてはいわゆる成形板というふうに言われているも
のでございまして、その分につきましては、その他の廃棄物として処理するものでございまして、大き
くその2つというふうになってございまして、その部分につきましても大気汚染防止法、また東京都で
いう環境確保条例というのがございますし、廃棄物でいうと廃棄物処理法というのがございます。あと、
武蔵野市で言いますと解体の要綱等もつくってございますし、あと、先ほどの建築指導課のほうでリサ
イクル法の届け出という法的な届け出もやってございます。あと、まちづくり条例、御存じだと思いま
すが、そちらで届け出が出ますと、当然、まちづくり、建物がまだ建っている状態で申請されることが
多うございますので、それについても環境政策課のほうで把握させていただきながら、庁内連携もとっ
ていきたいというふうに思ってございまして、主にそういうことも気にしながら、各課と連携しながら、
アスベスト対策につきましては、国や都の法的な話ということが基本になるかと思いますが、市でも対
応していきたいというふうに思っているところでございます。
【山本委員】
御説明ありがとうございます。では、公共施設に関しては、調査をして封じ込めもし
くは除去をしているから、現時点においてはアスベストによる被害は発生しないというふうに考えてい
いという認識でよろしいのでしょうか。それをちょっと確認したいと思います。
その他の建築に関しては、1,000平米以上は調査をして、それが430件で、そのうち90件は露出してい
る状態のものがあったので対応するように指導したということなのでしょうか。私が議員になってから
でも、やはり何件か問い合わせがありました。近所で解体工事をやっている、決して大きくはないけれ
ども、アスベストを使っているのではないかと思われるけれども、そういうことを、では近隣の人がい
きなり工事現場に行って、これは使っているのですかと言って、わかりにくいとか事実を言っていただ
けるのかどうか不安だとかというのもありました。あと、公共建築物でも市が管轄していないところに
関して、実はそうではないかとかいう問い合わせがあって、私も東京都だったかどこだったか問い合わ
せをしたことがあるのですけれども、何だかよくわからないこともやはりありました。なので、実態と
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2 -
不確定原稿
しては、例えば小さい建築物とかに関してはわからないことが多いということなのでしょうか。その辺
を確認したいのですが。
【大塚環境政策課長】
まず、公共施設の飛散するかどうかという話でございますが、吹きつけアス
ベストについては先ほどのとおりでございますが、当然、成形板等が残っている場合等がありますので、
その辺については調査をまずしなくてはいけないということがあります。それで、調査をした後にそう
いうものが出た場合については、当然、法定的に求められたものの処理の仕方がございますので、それ
について適切に処理をしていくということでございます。まず、アスベストが建物にあるかどうかとい
うことについては、大気汚染防止法の中で全てのアスベストについて解体する方がまず調査しなければ
いけないという義務がございます。その義務に基づいて、例えば延べ床面積で80平米以上であれば、建
築指導課のほうにリサイクル法の届け出がなされるということでございますので、解体される全ての方
は、まずアスベストの有無の調査をし、あった場合については、周辺に告知しなくてはいけないという
ことが義務となってございますので、あった場合の解体する場合は、全てのものについて掲示板等で周
辺に周知がされるということが大気汚染防止法の中でも決まってございます。
あと、一般住宅の指導をするかしないかという話でございますが、当然、1,000平米以上で90棟が残
っているということでございますので、先ほどの法的な調査をまずしていただいて、それがあった場合
については、適正に処理していただくように法の規制もございますし、環境確保条例の指導もございま
すし、市の独自の条例、要綱等もございますので、それにのっとって指導させていただく。また、
1,000平米以上ということになれば、当然レベル1・2の吹きつけアスベストで飛散性のものがあると
いうことであれば、1,000平米以上だと、2,000平米以上は都に届け出、2,000平米以下は市に届け出と
いうふうになってございますので、その都の担当者、また市の担当者が直接現地に赴きまして、飛散し
ていないということを現地で確認させていただいてという指導も行ってございますので、現地確認は行
ってございます。
あと、作業中につきましても測定をしなくてはいけないというふうに法で決まってございますので、
それについても適宜御報告いただいて、飛散している場合は当然直ちに中止し、またその防護対策をと
り、それから解体になるというようなことでございます。
【山本委員】
御説明ありがとうございます。私も詳しいことは十分よくわかっていないわけですけ
れども、飛散防止対策とか封じ込めというのは、やっているかどうかというのはどういうふうに判断す
るのでしょうか。あと、ちなみにですけれども、この武蔵野市役所ができて何十年かたちますけれども、
市役所内では全く使っていないのですか。もしくは使っているので、解体が今後何十年後にあるときに
は対策が必要だということなのか、それはちょっと念のために伺っておきたいと思います。
私のおじの場合も、肺がんになったときにはたばこを吸い過ぎたのだろうなとかという話だったので
すけれども、でもよく考えてみたら、造船の現場で45年ぐらい働いていたのかな、かなりそういう暴露
される現場にいらしたなと、亡くなってから数年たってそういえばと思ったりしたのですけれども、働
いている方の健康被害の防止ということに関しては、市としてはどういう対応をしているのか、そうい
う被害の申出とかあったら、それは労働基準監督署にお話をつなぐということでやっているのでしょう
か。そのあたりを伺いたいと思います。
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3 -
不確定原稿
【大塚環境政策課長】
対策の確認ということでございますが、まず密閉しているかどうか、まず現
地に市の担当者が直接お邪魔いたしますので、その中で作業前の確認をさせていただきます。その中で、
当然外に出ないような、例えば窓枠とドア等があればそこに目張りをしているとか、当然、密閉された
空間で撤去していただくということになってございますので、要するに、外に漏れないようにというこ
とをまず確認させていただくということになってございます。
あと、市役所のことでございますが、市役所内の吹きつけアスベストについては、先ほどと同様に撤
去させていただいていますが、成形板等とか、例えば屋根裏とかというところにつきましては、一応封
じ込めということも可能になってございますので、例えば成形板が入っているかどうかちょっと製品番
号等を見ないとよくわからないところでございますが、それを例えば撤去する、改修するということに
なれば、当然湿潤化、要するに濡らしてとかその成形板を手壊しするとか、そうならないようにする。
また、周りの方々には当然そういう作業のときには密閉して被害にならないような対策をとりながら撤
去していくということになろうかと思います。
あと、作業される方への対策でございますが、先ほど陳情者の方からもありましたが、労働安全衛生
規則の中でも教育を義務づけられてございますし、作業に当たる場合につきましては、特別教育を実施
した者というふうになってございますし、作業する方は石綿作業主任者というものを決めて実際当たる
ということになってございますので、その講習を修了したものが主任者になりますし、その主任者の指
導のもと、作業員の方々が、また自分の安全を守りながら撤去作業に当たっていただくという仕組みに
なってございますので、市としてもそういう仕組みの中でやっていただくと。あと当然、国と東京都も
そうですが、市もPRを、解体工事を行う際には気をつけてくださいという話も当然窓口等でさせてい
ただきながら、アスベストの飛散防止、あと作業をする方々の健康被害に注意してくださいという話は
PRを継続的にさせていただいているという状況でございます。
【山本委員】
状況は大体わかりました。武蔵野市でもまだ実際使っている建物がかなりあるし、武
蔵野市役所でも、この前、震災のときに議場の天井が落ちてしまったりしましたけれども、構造物の中
にアスベストが利用されているということは事実だと思いますので、飛散防止等に関しては最大限の注
意を払っていただきたいと要請しておきたいと思います。
それから最後に、今回の意見書のお願いについては、国は石綿健康被害救済法を成立させ、また最高
裁でも昨年秋に判決が出たけれども、それでも十分ではないと。それから因果関係の立証等にはさまざ
まな過去の履歴の実証ですとか困難があるということで、抜本改正を求めているという御要望でしたけ
れども、これは最後ですから市長に、こういった状況に関して国に対して市として働きかけをするとい
うことはやっていただきたいと私は思いますが、どのようにお考えでしょうか。
【邑上市長】
この課題というのは、私どもだけの課題ではなくて、全体的な課題でございまして、
既に東京都市長会でもその課題認識をしておるところでございます。また、議論もしておりまして、特
にさまざまな大気汚染防止法だとか、あるいは東京都の環境確保条例、先ほど担当から御説明ありまし
たけれども、その改正もされつつある中で、例えば届け出義務者が解体工事の元請業者から発注者へ変
更になったということもあって、より責任の所在の明確化を図ることになっておりますが、まだまだ救
済措置が十分でないという、そんなお声もいただいておりますので、来年度の東京都への予算要望の中
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不確定原稿
でも、アスベスト対策の強化ということで項目を立てて要望しております。具体的には、被害者救済策
の拡充などを含めて、解体に伴う調査にかかわる財政支援を充実してほしい、あるいは2点目では、情
報提供及び共有体制の強化をしてほしい、あるいはアスベストの適正除去及び処理等にかかわる技術支
援の強化をしてほしい等々、積極的に東京都も、あるいは国に対しての働きかけもお願いをしたいとい
うことで要望を出しているところでございます。あわせて、全国知事会のほうからもアスベスト対策の
推進ということで、国に対して、政府に対して要望しているというふうに聞いているところでございま
す。
【山本委員】
市長会や知事会のほうで動きがあるということで、その話は心強く思いました。やは
り一人親方ですとか中小零細の方がさまざまな飛散防止策や病気の治療等、検診体制とかをやる上では、
財政支援や技術支援、情報の共有など、いずれも必要なことだと思いますので、ぜひ行政としてもそこ
はしっかりとやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
【蔵野委員】
先ほど山本委員の質問に対する答弁の中で、公共施設に対する封じ込めですとか、あ
と建設業者への飛散防止に関する啓発とか、そういったことは取り組みを進めていらっしゃるというお
話だったのですけれども、一般市民の方に対する啓発ですとか、何か対策はされているのかというのを
まずお伺いしたいと思います。といいますのも、私自身もこういった陳情を受けたりですとか身近なこ
とですと、例えばマンションのリフォームをするような際に、マンション組合のほうからも必ず申請を
出してくださいと、敏感な方がいらっしゃって、その間に別なところに宿泊しなくてはいけないですと
か、そういった警告というか注意などの張り紙がよくされているのです。なので、行政だけでなく個々
人の啓発対策は何かされているのか、まずお聞かせください。
【大塚環境政策課長】
一般の方々へのPR、周知ということでございますが、当然、解体の周辺の
方々には、まず小さいエリアでいうとPRをしていただくということが、まず業者から、アスベストが
ある場合は飛散するしないはやっていただくのですけれども、周辺にも告知していただくという意味で
は、すぐ周辺の方々には業者からもPRしていただいているということもございますし、あと、国また
東京都などでも、当然ホームページ等、あと広報等を通じてアスベスト健康被害のことに関してはPR
等をしてございます。あと、救済制度に当たる、当たらない、そのアスベスト自体の被害に遭われた
方々は、すごく長い年月、30年とか40年とかたって発症される方もいるということで、その救済制度自
体の告知、PR等も差し上げているので、そういう意味だと、アスベストそのものの健康被害について
は、国の一部で使っていたということで、全国的に使われていたということでもありますし、十分PR
もされていると思いますし、今後もPRの強化がされるというふうに思っているところでございます。
【蔵野委員】
その周辺の方には業者からやっていただいているということなのですが、ぜひこの件
に関して、東京都だけでなく市のほうでも、健康被害ですとかアスベストに対する教育ですとか、そう
いった分野でのPRもお願いしたいと思っておりますが、市からそういう市民に対してアスベストとい
うものに対する恐ろしさ、身近に実は潜んでいる可能性が高いですとか、そういった啓発を積極的にお
願いしたいと思いますが、その点についてまずお尋ねしたいのと、そう考えると、もう1点なのですが、
例えば大震災などが起きて建物がたくさん壊れたような場合に、アスベストが飛散する可能性が多々あ
るということになるかと思うのですが、地域防災計画ですとか、そういった部分に何か地震などの際の
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5 -
不確定原稿
位置づけはされているのかということをお伺いしたいと思います。
【大塚環境政策課長】
市としてもPRをしていただきたいということでございますが、市のホーム
ページ等にも現在ではアスベストに関することも掲載してございますので、今後も市としましても市民
の方々へのPRは行っていきたいなというふうに思っているところでございます。
あと、災害時等、複数の建物が一回で壊れるというようなことでしょうか、そういうことがあった場
合の計画等の位置づけということにつきましても、現在、個々の例えば防災計画の位置づけについては
ちょっと確認できてございませんが、当然、災害時のアスベスト対策ということでも、阪神・淡路大震
災の話ですとか、この間の東日本大震災のときでも、国の問題としてでも捉えられているところでござ
いますので、市としてもそこのところにつきましては十分的確に捉えて検討していきたいというふうに
思っているところでございます。
【蔵野委員】
ぜひ、業者だけではなく、このアスベストに対する認識を一人一人が持つことで、こ
ういった救済措置のほうも拡大していくような底力というか流れにはなっていくかと思いますので、そ
の点をまずお願いしたいということと、防災計画など具体的な自己防衛策ですとか、何かそういった自
助・共助の部分でも何か具体的な方法があるのであれば、防災計画にも載せていただいたりとか、災害
の際にはこういうふうにマスクをしなさいとか、何かそういったものがあるのであれば、ぜひ市民の方
にも周知をお願いしたいなと思っております。要望でよろしくお願いしたいと思います。
あと1点教えていただきたいのですけれども、石綿健康被害救済法が平成18年に成立・施行されて、
ちょっと私、ざっと調べただけなのでわからないのですが、教えていただきたいのですが、その後、改
正が何度かされていて、その対象疾病に対する拡大というのは少しずつなされているかなと思うのです
けれども、例えば、そのほか認定をされる際の基準の緩和ですとか、あと額の増額ですとか、そういっ
た改正というのは今まであったのでしょうか。もし御存じでしたら教えていただければと思います。
【大塚環境政策課長】
救済給付制度のことでございますが、平成18年から始まってございまして、
直近ですと平成23年の8月に改正がなされてございまして、そこでは額の変更というより請求期間の延
長、例えば24年までだったのが34年3月までになっているとか、支給対象拡大というようなことで、そ
れも28年3月まででございますが、一部なっているというふうに聞いてございます。
【蔵野委員】
そうですね、私の調べる限り、対象疾病の拡大と、その期間の延長というような緩和
は見られたのですけれども、調べると、やはり労災に比べると全然救済額というのも違うわけです。労
災だともっと継続的に補償もされているし、額ももちろん大きいと。ただ、この救済法ですと、この陳
情にもありますように、遺族の弔慰金300万円ぐらいなのです。なので、そこら辺に関しても、やはり
先ほどの陳情者の方のお話にもありましたように、一人親方ですとか認定されないいろいろな事情、背
景があるわけです。そういった部分もぜひ理解していただいて、先ほど市長も、私たちの自治体だけの
問題ではないけれども前向きに国のほうにもというようなお話がありましたので、ぜひそこら辺の事情
も加味して、これまでの救済法というのは緩和はしているけれども、金額の面ですとか、そういう建設
業の下請の実態ですとか、そういったことも含めた上で、ぜひ国のほうにもお願いしたいと思っており
ますが、市長、いかがでしょうか。
【邑上市長】
先ほども答弁したとおりでございまして、被害者の救済策の拡充等について今後とも
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6 -
不確定原稿
要望を続けていきたいというふうに思っています。
【しば委員】
幾つか質問をさせていただきたいと思います。先ほど、解体工事の前の実態というこ
とで、100%調査をして、もうアスベストが出ないという対策をされたということなのですけれども、
実際に東京都でも政府でも国でもいろいろと調査をしたにもかかわらず、さまざまなアスベストが発見
されているということがいろいろと報道されているかと思うのですけれども、市のほうで現状の公共施
設等々のアスベストがもう封じ込めがされた、飛散防止もされたという、その調査をされた方というの
はどういう方なのか。私が調べたところでは、かなり高度な知識というかそういうことが必要だと。だ
から、解体工事でも本当は、調査をしてここにはアスベストがないといったとしても、解体工事をして
アスベストが発見されたということが、事実としてそういう事件、事故が起きているということを鑑み
れば、やはりそれなりの高度な知識を持った人、それなりの方が必要だということが言われているので
すけれども、国土交通省なり政府の機関の中でもかなり限られた方しかいらっしゃらないと。そういう
現実がある中で、市のほうで先ほど担当の方が研修を受けていると、その中でいろいろと調査をしてい
るということなのですけれども、確認なのですけれども、どういうレベルと言ったら失礼な言い方です
けれども、どのぐらいの資格を持った方が調査をしたのか、これを1点お伺いしたいと思います。
このアスベストに関しては、先ほど陳情者の方がいろいろと説明していただいてよくわかったと思う
のですけれども、本当に危険なものだというふうに私は理解していまして、潜伏期間が30年ないし40年
という状況の中で、市としていろいろ健康診断とか、そういう病院との連携をしているかというふうに
思うのですけれども、現状、アスベストについての健康診断は実際どのようにされているのかというこ
とと、潜伏期間が30年、40年と長い期間の中で、今後そういうことについては健康診断にどのようなこ
とを留意されていくのか、まずこの2点についてお伺いしたいと思います。
【大塚環境政策課長】
公共施設の調査のことについてお答えいたしますが、公共施設の調査につき
ましては施設課が所管でやってございまして、詳細についてはちょっと存じていないところでございま
すが、専門の調査機関でやったというふうな話は聞いてございます。
あと、最近の話でございますが、例えばアスベストの作業環境という意味で、先ほど私のほうで常時
測定をしなければいけないというふうなことを言いましたが、その中では作業環境測定士という国家資
格を持った方が測定をしなくてはいけないという規定がございますので、現状の測定についてはそうい
う資格でございます。
【菅原健康課長】
健康診断につきましては、アスベスト作業の従事者については、安衛法に基づき
まして事業者に健康診断を実施する義務があるということで、そちらで実施をしております。
【しば委員】
わかりました。資格を持った方ということで、専門の方が調査をしたということです
けれども、今後、解体の場合もそういう専門の方が立ち会う、ないしは調査というか空気中の濃度とか
そういうものをはかるということでよろしいのかどうか、その辺について、業務内容というか流れにつ
いて確認をしたいと思うのですけれども、アスベストというのは、先ほど陳情者の説明の中にあったよ
うに、非常に細かな、髪の毛の5,000分の1と言われているし、高さ8メートルから落とすと落ちるま
で8時間かかるという、本当に目に見えない危険なものだというふうに私は説明の中で確認させていた
だきました。そういう危険なものを扱うには、やはりそれなりの資格を持った方が解体工事においても、
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7 -
不確定原稿
先ほどの中でも作家の藤本義一さんが亡くなったという、従事者以外の方も、あるいは家族の方も、解
体工事の周辺の住民の方にも影響するという本当に危険なものだというふうに思っているのですけれど
も、そうしたものを扱うに当たって、やはりそういう専門家の方が必要だというふうに思いますので、
その辺の流れについて確認をしたいというふうに思います。
それと、健康診断の件なのですけれども、企業なり会社で何らか健康診断という形でやりますけれど
も、先ほど言いましたように、家族だとか、あるいは国保の保険の方だとか、そういった場合に一般の
方の健康診断の中でそういう検査をするようなことはないのでしょうか。会社とかそういうところに検
診を依頼するのではなくて、市としては積極的なそういう診断を行っていくという、そういうことはな
いのでしょうか。その辺についてもう一度お伺いしたいと思います。
【大塚環境政策課長】
測定についてのお問い合わせでございますが、まず、測定につきましては、
アスベストのある解体工事ごと、全てのものについて法や条例に基づきまして実施していただくという
ことでございまして、その作業前、作業中、作業後ということで測定していただいて、その測定に当た
っては、先ほどの作業環境測定士という国家資格の方が測定をしていただくということでございまして、
その測定結果についても公表していただくというようなことになってございます。
【菅原健康課長】
作業に当たった方の御家族ということでございますが、実際には石綿によるもの
かどうかということでは、一般の健康診断では判断がしづらいということで、別に問診をとらなければ
ならないというようなことがございますので、そういった場合は、例えば医療機関に御相談をいただき
まして、労災の指定の病院がございますので、そういったところで受診をしていただくというような形
になるかと思います。
【しば委員】
御説明ありがとうございます。この石綿というのは本当に危険なものだというふうに
思いますし、これは1つは、もう出さない、危険防止を行っていくという大きな1つの問題と、やはり
その石綿によって被害をこうむった方の救済というのが大変大きなものだと思いますので、ぜひともそ
のようなところを国に対しても市として発信するようにお願いしたいと。先ほど市長のほうからも御答
弁いただきましたけれども、ぜひとも国に対してもそういう強い姿勢でお願いしたいと思います。
昨年10月に大阪・泉南市で訴訟が行われ、最高裁で判決が出ましたけれども、全国において、九州な
どでもそういう訴訟が行われています。単に厚生労働省の責任者が謝罪するだけではこれは到底対処で
きないものというように思いますので、引き続き継続的に国に対する意見を述べるよう、要望したいと
思います。
【小美濃委員長】
それでは、これにて質疑を終わります。
取り扱いについて、いかがいたしますか。
(「採決」と呼ぶ者あり)
【小美濃委員長】
「採決」という声がありますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
【小美濃委員長】
それでは、採決することにいたしました。
これより討論に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
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8 -
不確定原稿
【小美濃委員長】
陳受26第11号
これにて討論を終局し、直ちに採決させていただきます。
建設業従事者のアスベスト被害者の早期救済・解決を図るよう国に働きかける意見書
の提出を求めることに関する陳情を採択することに賛成の方の挙手を願います。
(賛成者挙手)
【小美濃委員長】
挙手全員であります。よって、本陳情は採択されました。
意見書の案文についてはいかがいたしましょうか。
(「正副一任」と呼ぶ者あり)
【小美濃委員長】
それでは、「正副一任」という声がございましたので、さよう決定をさせていた
だきます。
【小美濃委員長】
次に、行政報告に入ります。
臨時福祉給付金支給事業及び子育て世帯臨時特例給付金支給事業の申請受け付け終了について、報告
をお願いいたします。
【倉島臨時給付金担当課長】
それでは、臨時福祉給付金事業及び子育て世帯臨時特例給付金支給事
業の申請受け付けを終了いたしましたので、御報告をさせていただきます。1枚ペラの資料をごらんく
ださい。
制度の概要につきましては、1に記載のとおりでございます。
受け付け期間ですが、昨年の7月1日より両給付金の申請受け付けを開始いたしまして、12月26日で
受け付けを終了いたしました。
3の申請数等は、両給付金の申請件数等の表でございます。これは1月末時点での、2月6日支給決
定通知発送分までの数字を掲載してございます。
まず、①の臨時福祉給付金から御説明させていただきます。表の左から当初申請書発送数、対象者数、
申請数、支給決定数、加算対象数、不支給決定数、支給率というふうになってございます。また、表の
上段が件数ベース、下段が人数ベースの数となっております。当初発送数から対象外であることが判明
した人数を除いたものが対象者数となり、この数を分母として支給率を計算しています。支給率は、件
数ベースで56.2%、人数ベースで59.5%となり、惜しくも6割には届きませんでした。
次に、子育て世帯臨時特例給付金です。表の見方は、上の臨時福祉給付金と一緒でございます。支給
率は件数ベースで92.3%、人数ベースですと93.6%というふうになりました。
4の支給決定金額ですが、臨時福祉給付金は1億7,255万円、子育て世帯のほうは8,545万円というふ
うになりました。
なお、一番下に書いてございますが、やむを得ない事由により期間内の申請が困難な場合に限り、2
月27日まで申請を認めるという取り扱いになっていることを申し添えさせていただきます。
説明は以上です。よろしく御審査のほど、お願いいたします。
【小美濃委員長】
【蔵野委員】
報告が終わりました。これより質疑に入ります。
9月に申請の期間延長に対する行政報告がありまして、その際に、もうちょっと申請
者数を上げたいということで延長するということだったのですが、大体目標はどれくらいと設定されて
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9 -
不確定原稿
いるのかと私が質問したときに、子育てのほうは児童手当を受給される方が7割ぐらいなので、7割ぐ
らいということで御答弁いただいて、そのほか福祉のほうは6割ぐらいという目標をおっしゃっていた
だいていたのを記憶しているのですけれども、子育てのほうはその目標を大きく上回って90%以上とい
うふうになっていて、福祉のほうは大体目標をちょっと切ったぐらいかなというふうに認識しているの
ですけれども、この子育て給付のほうが目標を大きく上回って達成できた何か理由があれば、具体的に
どんなことをされたのかということを教えていただければと思います。
【倉島臨時給付金担当課長】
子育てにつきましては、特に子育てだけについて何か特別なことをや
ったわけではございませんが、子ども家庭部等に確認しますと、やはり子育てのネットワーク等が存在
して、そこら辺のことで情報共有、情報提供等をしながら申請してきたということも聞いてございます
ので、それが大きかったのかなというふうに考えてございます。
【蔵野委員】
そうすると、ネットワークに直接行政が何かアタックをされたのかどうか、それとも
自発的にネットワーク同士でつながっていったと思っていらっしゃるのか、その辺だけお聞かせくださ
い。
【倉島臨時給付金担当課長】
そのネットワークに直接働きかけをしたというのはございませんが、
子育てフェスティバル等には担当が向かいまして、PR等をさせていただいたというのはございます。
【蔵野委員】
了解いたしました。あと細かい点については先日の別の委員会でもありましたので、
以上でございます。目標を大きく上回って頑張られたなと思っております。ありがとうございます。
【しば委員】
私もちょっと一、二点お伺いしたいのですけれども、この臨時福祉給付金の支給率が
56.2%ということなのですけれども、市としてこの原因はどんなようなことが考えられるか、御意見と
してお伺いしたいなというふうに思うのです。今後こういった事業を進めるに当たって、やはりこうい
う結果にならないような対策を講じないといけないかなと思っておりまして、今の質問の中で、子育て
のほうはネットを使ったとか、そういう情報共有が実ってパーセントがふえたというのであれば、福祉
給付金についてもそういった対策というか、例えば携帯電話に情報を流すとか、いろいろさまざまな情
報の共有化ということについてはあろうかと思うのですけれども、その辺について、今後のことも含め
て市のお考えというか、それについてお伺いしたいのが1点と、下のほうにただし書きで、やむを得な
い事由によっては2月27日まで認めるということになっているのですけれども、このやむを得ない事由
というのは例えばどんなことが想定されるのか。
それと、この点については、もう市報等で情報は流れているのでしょうか。2月27日まで、こういう
理由であれば申請ができるということについては、どんな形で情報が流れているのでしょうか。それに
ついて確認したいと思います。
【倉島臨時給付金担当課長】
福祉につきましては、この給付金事業についての広報自体は、さまざ
まな形をとって情報を市民の皆様に提供してございますが、電子情報につきましては、ホームページを
初めとしてフェイスブックとかツイッターでも情報提供をさせていただいておるところでございます。
それから、やむを得ない事由につきましては、国が言っているやむを得ない事由の例として、修正申
告等により申請期限後に非課税とか課税になった場合ですとか、あと年金、手当の裁定とか認定の結果
が期間内に判明しなかった場合等を想定してございます。なお、このやむを得ない事由があるというこ
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不確定原稿
とにつきましては、国の事務連絡では、各市区町村が設定する申請期間との混同を避ける観点から、一
般的に周知することは想定していませんという事務連絡が来ているため、周知をするということではな
く、個別に照会があった際に必要に応じて回答するということにしてございます。
【しば委員】
ただし書きのところなのですけれども、そうすると、これは市民には知らせないと。
申請があった場合にその判断をするための基準を設けたというふうな理解でよろしいんでしょうかね。
それと、先ほどの福祉給付金については、いろいろなネットを使ってやったけれども、なかなかやは
り伸びなかったということについては、今後、対策としては難しいという判断をされているのか、それ
だけ最後に確認をしたいと思います。
【倉島臨時給付金担当課長】
今回の臨時福祉給付金については、制度的に課税の状況とか税法上の
扶養関係等、条件がわかりにくくて、御自身が受給要件を満たしているかということを判断しかねてい
る人が多かったように思っております。もう一つ、申請書自体が、結構文字がたくさんあったりとか、
情報をたくさん盛り込んでしまったがためにわかりづらかったということ、また、子育てと福祉と両方
の申請がどちらでもできるという独自の申請書を作成してお送りしたのですが、それはそれで役立った
部分もあるのですが、わかりづらかったというところもございます。また他市では、申請書にお名前等
をプレ印字をしてお送りして、御本人は署名だけして送り返してくれればいいという申請書を作成した
ところも多うございまして、そういう申請書の簡素化等について、また考える必要があるかなというふ
うに考えてございます。
【小美濃委員長】
それでは、これにて質疑を終わります。
以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
本日の厚生委員会を閉会いたします。
○午前11時27分
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閉
会