岩 手 県 多 文 化 共 生 推 進 プ ラ ン の 改 訂 に つ い て ( 概 要 ) 【概 要 資 料】 6 目指す将来像と取組の視点・推進体制 1 趣旨 平成22年2月に策定された「岩手県多文化共生推進プラン」の計画期間が、平成26年度で終了することに伴い、これま での取組の成果と課題や、社会情勢等の変化を踏まえ、現行プランの見直しを行い、新たに「岩手県多文化共生推進プ ラン(平成27年3月改訂版)」を策定します。 基本目標 「わかり合い、高め合い、ともに築く共生の国いわて」 あらゆる生命を尊び共に生きるという世界遺産平泉の理念が連綿と守り受け継がれているなかで、外国人県民等の言葉や 生活の不便が解消され、お互いの理解が進むことで、日本人県民と外国人県民等がお互いの価値を認め合い、お互いの交 流を通じて高め合い、共に主体となってより豊かで潤いのある地域社会を築いていくことを目指します。 2 プランの位置付け 県民が一体となった多文化共生社会の実現 取組の視点 いわて県民計画「多様な文化の理解と交流」の多文化共生社会の実現に向け、「いわてグローバル人材育成ビジョン (平成26年3月策定)」に掲げた取組とも整合性を図りながら、総合的な目標・施策方向を定めるものです。 ③ 県全体で推し進める:様々な活動主体が一体となって地域の問題として取組む ② 日本人県民と外国人県民等が協働して継続的に進める:双方向の交流 3 プランの期間 県 大学 市町村 企業等 国際交流協会 自治会 学校 ① 外国人県民等の暮らしの壁を解消する:言葉の壁や生活文化の相違の解消 平成27年度から平成31年度までの5年間です。 国際理解 関係団体 県民 推進体制 4 社会情勢の変化や県の施策等の反映 取組主体 : 震災復興支援を契機とした 「岩手の開国」 グローバル人材の活躍機会の増加 外国人の受入れ機会の増加 ○ 開かれた復興の推進 ・ 全国、世界各地からの「つながり」を 力に、開かれた復興を実現 ○ 世界に向けた発信・取組 ○ 平泉の世界文化遺産、台湾定期 チャーター便就航 ▸ 観光客(短期滞在者)の受入れ ○ ILC国内候補地の選定 ・ 平泉の世界文化遺産、世界認定を 目指す三陸ジオパーク など ▸ 研究者とその家族の受入れ ○ 各分野で産官学一体となった取組 県民 ・ 自治会 ・ 県 ・ 市町村 ・ 大学 ・ 学校 ・ 国際交流協会 ・ 国際理解関係団体 ・ 企業等 これらの主体が連携し、協力し合い、それぞれの役割を果たして取り組む それぞれの取組、地域全体の課題として取り組んでいくこと 7 改訂プランにおける施策の方向 (教育)いわて高等教育コンソーシアムにおける国際 的な視野からの地域課題の解決等 (産業)いわて海外展開支援コンソーシアム等におけ る海外市場への展開や交流促進等 (生活)グローバル人材育成事業等を通じた本県ゆか りの県外(国内、海外)在住者と連携等 【施策の方向1】言葉の壁の解消(「コミュニケーションの支援」から見直し) 日本語学習の支援の他、日常生活や観光に係る情報等を多言語等でわかりやすく提供し、言葉の壁の解消を目指します。 ア 日本語学習の支援 拡充 ○ 日本語教室の開設支援等により学習機会の継続確保を図るとともに、日本語能力に対応した指導内容等の検討・充実。 イ やさしい日本語や多言語による行政・生活情報の提供 5 現行プランにおける施策方向や課題等 平成22年度 ~ 平成26年度 (5年間) 平成21年度以前 主な課題 施策の方向 主な取組 今後の課題 【施策の方向1】 コミュニケーションの 支援 ア 日本語学習の支援 ○日本語教室の開催情報の提供 ○日本語教室の開設等の支援 イ 多言語等による行政・生活情報の提供 ○多言語サポーターの育成・登録 ○ 「岩手県外国語案内表示統一ガイドラ イン<観光用語編>」の策定・運用 ○個々の日本語能力に応じた支 援(「話し言葉」よりも「読み書き」が 不十分) ○外国人実習生をはじめ、潜在的 な学習希望者の掘り起こし ○多言語サポーターの地域偏在 ア 外国人県民等に必要な情報等の提供 ○専門の相談員の設置 ○「問診票」等の多言語化 イ 外国人県民等の児童・生徒への対応 ○就学支援ハンドブックの作成 ○受入れ校教員向け研修会の開催 ○個別化・専門化する相談内容に 対応する専門機関との連携 ○児童・生徒の受入れ体制構築 ○多言語の対応状況の周知 ○災害時の支援体制構築 ○地域における見守り体制の構築 ア 日本社会のルールや多文化共生等に 関する啓発 ○国際交流センターの運営・機能の充実 ○外国文化紹介講師の派遣 イ 交流機会・つながりづくり ○地域国際化リーダー育成研修の実施 ○多文化理解イベントの開催 ○地域行事等への参加の促進 ○地域住民の国際理解を深める機 会づくり ○グローバル人材が牽引する地域 づくりの支援 言語の課題 ○日本語能力が不十分なことに 起因する日常生活への支障等 ○日本語習得機会の不足 ○ボランティア中心の日本語教 室等の運営側の課題 生活環境の課題 ○生活情報(医療、保健、福祉、 教育、子育て、防災、居住、就労 など)の多言語非対応 ○公的医療制度や学校制度等、 日本人と異なる手続き等の理解 【施策の方向2】 生活支援 相互理解の課題 ○文化や習慣の違いに起因する 摩擦やトラブル ○外国人の受け止め方の違い (好意的に捉える一方で、事件の 発生等を懸念) ○地域との交流の不足 【施策の方向3】 多文化共生の 地域づくり 地域的な 取組の広がり 社 会 情 勢 の 変 化 ・ 県 の 施 策 等 ・ 今 後 の 課 題 拡充 ○ 地域偏在を考慮した多言語サポーターの育成の他、観光情報を含め多言語化等わかりやすい情報提供に努める。 【施策の方向2】安心した暮らしの構築(「生活支援」から見直し) 必要な情報を適切に提供することにより生活上の負担を減らし、安心して暮らすことができるように支援します。 拡充 ○ 相談窓口と専門機関との連携強化の他、災害等非常時の支援体制の構築検討、医療関係団体との連携による支援 体制の構築検討、多言語化されている情報・サービス等の周知。 ア 外国人県民等にとって特に必要な情報等の提供 イ 外国人県民等の児童・生徒への対応 拡充 ○ 受入れ校教員向け研修の継続実施の他、インターナショナルスクールの設置可能性や公立学校での受入方策の検討。 拡充 ○ 住民票の届出時等の機会を活用した日本の習慣等の周知の他、自治会や民生委員等と連携した見守り体制の構築。 ウ 日本社会のルール等に関する啓発 【施策の方向3】多文化共生の地域づくり 世界とのつながりを感じながら、様々な地域主体と連携した多文化共生の地域づくりに一体となって取り組みます。 ア 多文化共生に関する啓発 継続 ○ 国際交流センターの運営・機能の充実の他、外国文化紹介講師派遣等による多文化共生理解の機会を確保。 継続 ○ 地域行事等への参加促進の他、文化紹介等の交流イベントの開催、国際理解関係団体等のネットワークづくり。 イ 交流機会・つながりづくり ウ グローバル人材の育成・活用 新規 ○ 若者の海外体験を通じた「自立・共生」の資質確立の支援に努める。 ○ 海外経験を有する若者や世界との関わりに関心を持つ若者等の力を活用した、①地域情報の海外発信、②海外情報 の地域内共有、③大学・商工団体等と連携した地域内交流等の促進。((仮称)世界とのかけはしクラブの設置)
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