特定原子力施設 監視・評価検討会 (第19回) 参考1 特定原子力施設監視・評価検討会(第18回)の参考3 「前回会合後に外部専門家から提出されたご意見」 に対する回答 平成26年 3月31日 東京電力株式会社 無断複製・転載禁止 東京電力株式会社 1 タンク毎のSr-90の濃度について(1/3) 質問1:タンク毎のSr-90の濃度を把握することは、正確な線量評価に必要と思われますが、把握して いるでしょうか。 タンク中のSr-90による制動放射X線の寄与が大きいのであれば、同じ形状のタンクではサー ベイメータによるタンク表面での測定値とSr-90の濃度は比例する筈です。濃度既知のタンク で実測すれば、他のタンクでのSr-90の濃度はサーベイメータによる測定値から推定できるの ではないかと思います。 正確な線量評価を行うため、タンク毎のSr-90濃度を以下の通り設定 既にRO濃縮水を貯留しているタンク •敷地境界に近いタンク(線量寄与の大きいタンク): タンク群毎に実測したSr-90濃度 •上記以外のタンク(線量寄与の小さいタンク): 既知の測定値から保守的に設定したSr-90濃度 今後、RO濃縮水を貯留するタンク H25年4月~8月のRO装置出口(濃縮水側)のSr-90濃度測定結果の平均値 以上より、新たに設置・RO濃縮水の貯留を開始したタンク等は、放射能濃度の分析を直接実施してい ないものもあるが、RO装置出口(濃縮水側)の分析結果等から、どの程度の範囲にあるのか把握 タンク表面の線量当量率とSr濃度の関係を次ページに示す タンク表面の線量当量率は、タンク中のSr-90(Y-90)による制動X線の寄与が大きく、Sr濃度とタ ンク表面の線量当量率は相関を示す 従って、Sr-90の濃度は、サーベイメータによる測定値からの推定は可能と考える。ただし、線量評 価に寄与する核種(Sr-90以外にCs-134, Cs-137, Co-60, Mn-54, Sb-125, Ru-106 )の影響 についても評価する必要がある。 無断複製・転載禁止 東京電力株式会社 2 タンク毎のSr-90の濃度について(2/3) 測定によりSr-90の濃度を把握できているタンクについて、表面線量当量率を測定し た結果を下図に示す。 Sr-90濃度とタンク表面の線量当量率は相関関係にあり、表面線量当量率からSr-90 濃度を推定することは可能 表面線量率[μSv/h] 250 200 150 100 50 0 0.0E+00 1.0E+05 無断複製・転載禁止 東京電力株式会社 2.0E+05 3.0E+05 4.0E+05 Sr-90(Y-90)濃度[Bq/cc] 5.0E+05 3 参考:敷地境界線量評価におけるSr-90濃度の設定 RO濃縮水タンクに起因する敷地境界線量は、最大評価地点において年間9.19mSv 今後RO濃縮水を貯留するタンク(G3、G4、G7、J1エリア)は、RO装置出口の測定値(H26.4~ H26.8)の平均からSr-90濃度を設定 •G3、G4、G7、J1エリアからの寄与は年間7.25mSv 敷地境界から近いタンク(G6、H5)は、タンク群毎の測定値からSr-90濃度を設定 •G6、H5エリアからの寄与は年間1.2mSv 敷地境界から遠いタンク(上記以外のタンク)は、既知の測定値から保守的に設定したSr-90濃度を設定 •上記以外のタンクからの寄与は年間0.79mSv G4 G3 G6 H4 J1 H6 H3 G7 最大評価地点 C H2 H5 敷地境界線 D E H1 今後RO濃縮水を受け入れるタンク(7.25mSv/年) H8 無断複製・転載禁止 東京電力株式会社 RO濃縮水を受け入れ済みのタンクのうち 当該タンクの分析値から線源条件を設定したタンク(1.20mSv/年) タンクの分析値から保守的に線源条件を設定したタンク(0.79mSv/年) 4 タンク毎のSr-90の濃度について(3/3) 質問2:質問1でのタンク表面における実測値から推定した敷地境界での線量と、今まで東京電力が評価してきた値を比較 し、評価が妥当であることを確認する必要はないでしょうか。 質問3: Sr-90による制動放射X線の寄与を評価する際、タンク中心部で発生したX線がタンク中の水で遮へいされるこ とを考慮しているでしょうか。 敷地境界線量評価は、線量寄与の大きい核種(Sr-90以外にCs-134, Cs-137, Co-60, Mn-54, Sb-125, Ru-106 及び その娘核種)について水分析結果を元に放射能濃度を設定し、ORIGEN-2により制動X線を含むガンマ線の線源強 度を求め、これをMCNPコードの入力条件として敷地境界線量を算出 上記手法により、タンク表面の線量当量率を算出したところ、実測値より若干低いが、バックグランドの影響を考慮す れば(タンクエリアの雰囲気線量は20~40μSv/h)、ほぼ同等 また、MCNPにおいて、タンク水による遮へいを考慮 表面線量率[μSv/h] 250 200 150 100 50 解析評価値 0 0.0E+00 1.0E+05 2.0E+05 3.0E+05 4.0E+05 Sr-90(Y-90)濃度[Bq/cc] 無断複製・転載禁止 東京電力株式会社 5.0E+05 5
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