資料 6 平成25年災害 応急仮工事事例 本資料は、申請者の皆様から頂いた資料に基づくものである。 三者合意に至る過程など特に確認しておらず、また、研修用に編 集したものであり、取扱いには十分注意されたい。 国土交通省 水管理・国土保全局 防災課 1 平成25年災 応急仮工事の事例 対 象 種 目 応急工法 仮道 道路、橋梁 仮さん道 仮橋 欠壊防止(河川) 河川、海岸、兼用道路、 欠壊防止(海岸) 砂防等 仮締切 仮排水施設 下水道 仮処理施設 合 計 事例数 4 1 1 3 0 1 1 0 11 2 道路 応急仮工事(仮道・仮さん道・仮橋)における留意事項 1.施工前状況写真の整理 施工前の被災の状況写真が採否の決め手となることから十分留意して撮影。 ※応急仮工事の必要性(仮道・仮さん道・仮橋の幅員や延長など)を説明できるように。 2.応急仮工事(仮道・仮さん道・仮橋)を設置する基準 1 下記の(1)もしくは(2)の路線が被災して、復旧に長期間を要し、かつ、適当な迂回がない ため、緊急に交通を確保しなければならないもの。 適当な迂回路は、迂回距離、幅員、耐荷重、路面状態、交通量等を勘案の上、認定する(迂回道 路距離が2km程度を基準とする)。 (1)主要地方道以上の路線。 (2)主要地方道以外の路線で交通上特に重要と認められるもの(下記①~③のいずれか)。 ①自動車の交通量が1日100台以上のもの。 ②定期バス又は定期貨物自動車路線に係るもの。 ③学校、病院、停車場等の公共的施設に通ずるもの。 2 被災した道路又は橋梁が唯一の交通路であって、民生安定上、食糧物資又は復旧資材の運搬等の ために緊急に交通路を確保しなければならないもの。 3.適用工法の判断 1 できる限り、本体工事に利用できるような工法を選定。 2 応急工事(応本と応仮)と本体工事の関係を整理。 ※施工手順等を考えた際、不整合は生じないか?手戻りは最小限度か? 3 適当でないと認められる工法で施行したものは、原則、適当な工法に変更。 なお、手戻りに要する費用は応急工事に含めない(要綱第10・三)。 3 河川 応急仮工事(欠壊防止)における留意事項 1.基本的要件 ○被災した施設が道路の場合、河川又は海岸と効用を兼ねる道路か確認のこと。 ○次期出水等により、被災施設、前後施設、被災箇所背後地に甚大な被害を与える恐れがあるか確認。 2.施工前状況写真の整理 ○施工前の被災状況写真が採否の決め手。必要性(施工高さや延長等)を説明できるよう留意して撮影。 3.欠壊防止の高さ ○応仮(欠壊防止工事)の目的は「被災施設や隣接施設、被災施設背後地に甚大な被害を与えない」こと であり、被災施設や隣接施設の高さ、背後地、被災水位などの位置関係等を総合的に判断し決定する。 ○工法の高さ(設計水位)について規定はなく、既設護岸高やH.W.L、D.H.W.Lまでとしている事例が多い。 4.適用工法の判断 ○被災原因・メカニズムを検証し、次期出水に対し求められる機能(河床洗掘対策が必要か?側方浸食の 防止のみで良いか?水はねが必要か?等)をよく考え選定。 ○できる限り、本体工事に利用できるような工法を選定。 ○応急工事(応本と応仮)と本体工事の関係を整理 ※施工手順等を考えた際、不整合は生じないか?手戻りは最小限か? ○適当でないと認められる工法で施行したものは、原則、適当な工法に変更。なお、手戻りに要する費用 は応急工事費に含めない(要綱第10・三)。 ○大型土のう数量は(必要設置面積/1個当たり面積)で算出。 4 ○耐候性大型土のうは、設置期間が2ヶ月を越える場合や、複数回、使用する場合に用いられることが多い。 使用にあたっては、「耐候性大型土のう」施工事例集((社)全国防災協会 H19.8)を参考とする。 応仮事例 欠壊防止(大型土のう) 大型土のう設置 応仮申請内容 大型土のう n=71袋 査定結果 大型土のう n=71袋 ▽ D.H.W.L 議論のポイント ・欠壊防止としての必要な高さは? 5 応仮事例 欠壊防止(大型土のう) 応急仮工事(大型土のう工) L=41.5m 転落防止柵工 アスファルト舗装工 再生密粒20t=50mm アスファ ルト舗 装工 再生 密粒 20 t=50 mm 盛土工(発生土) ▽ D.H.W.L 大型土のう積み工 床掘 埋戻工(発生土) 路盤工(RM40) t=150mm 応仮申請内容 延長 L=41.5m 大型土のう工 N=136袋 舗装工 104m2 査定結果 大型土のう工 N=136袋 舗装工 104m2 議論のポイント ・欠壊防止の応急仮工事で、舗装工の申請 6 は認めるべきか? 応仮事例 欠壊防止(土のう積工) 応仮申請内容 土のう積工 L=15.0m SL=1.3~1.4m A=20.0㎡ 査定結果 申請のとおり採択 議論のポイント ・土のう積みの高さは? 7 応仮事例 仮締切(応急仮堤防) 応急仮堤防 L=99m 応仮申請内容 仮堤防高は既設堤防高とし、天端幅は4m (大型土のう+盛土3m)とした。 築堤工(応急仮堤防) L=99m V=960m3 大型土のう工 N=450袋 査定結果 堤防高は申請通り。 天端幅1mカット(大型土のう+2.0m)。 4m 盛土工 A=7.6m2 シート張り工 W=10.0 m 3m × ▽ D.H.W.L 大型土のう N=5袋 × 遮水シート張り W=3.5m 築堤工(応急仮堤防) L=99m V=750m3 大型土のう工 N=450袋 議論のポイント ・仮締切の設置高さは? ・仮締切の天端幅は? 8 応仮事例 仮さん道 ①全景写真 ① ② ②仮橋状況写真 応仮申請内容 仮道 L=62.5m 仮橋 L=26m w=4m 査定結果 仮道 L=62.5m 仮橋 L=26m w=4m 議論のポイント ・応急仮工事の採択基準に合致するか? 9 ・仮道(仮さん道)の幅員は一車線か? 応仮事例 仮道 応仮申請内容 仮道(仮設支保工) L=16.0m、 w=3.0m 査定結果 仮道は申請どおり応急仮工事として採択 L=16.0m、w=3.0m (※高さは4.0mを確保) 議論のポイント ・仮道の設置箇所 ・本復旧工事に利用可能であるか? 10 応仮事例 仮道(大型土のう) 被災直後 被災状況 4,000 仮応急後 大型土のう3段 D.H.W.L 袋詰め玉石8段 応仮申請内容 大型土のう設置 N=154袋 袋詰め玉石設置 N=120袋 盛土 V=200m3 査定結果 大型土のう N=154袋 袋詰め玉石 N=120袋 盛土 V=200m3を応仮として採択 袋詰め玉石 議論のポイント ・袋詰め玉石8段+大型土のう 3段の積み方は適切か? 11 応仮事例 仮道(崩土撤去等) 応仮申請内容 崩土撤去 V=100m3 大型土のう製作・設置 L=12m 信号機設置 N=1式 査定結果 申請内容どおり応仮として採択 議論のポイント ・崩土除去、大型土のうは応急の仮道に該当するか? 12 ・信号機は採択できるか? 応仮事例 仮道(仮橋) 平面図 仮橋側面図 応仮申請内容 議論のポイント ・仮道の法線、延長は最小限となっているか? ・法線は本復旧時の手戻りとならないか? ・幅員は交通量などから妥当か? ・応急組立橋の申請内容は妥当か? 仮道 L=130m W=6.5m 内仮橋(応急組立橋)L=30m W=7.5m ※国土交通省から応急組立橋を借受 査定結果 指摘事項なし 13 応仮事例 仮橋 70.0 NO.0 0 50. 45.0 モ ノ レ ー ル BOR 65.57 仮橋 L=136m(W=6.0m) 65.0 BV-1 L=26m 60.0 40.0 A型 EL=61 55.0 35.0 EL=61 B型 S-1 50.0 EL=54 EL=54 BV-2 L=21m 55.0 S-2 B型 .0 55 .0 50 EL=47 EL=48 50.0 45.0 B型 官民境界 EL=40 BV-4 L=20m 45.0 集落 (崩土により孤立) 40.0 B型 40.0 EL=33 モルタル吹付 BV-3 L=17m 35.0 35.0 35.0 40.0 30.0 30.0 至 常神 一般 県道 AS 35.0 30.0 常神 三方 線 25.0 C型 30.0 20.0 崩土 モルタル吹付 25.0 10.0 15.0 20.0 10.0 岩 岩 5.0 AS 岩 滑落崖 B 伸縮計 至 三方 S-1 NO.0 1: 1. 2 礫混り土 消波ブロック 1: 1. 2 強風化岩 1: 1. 2 風化岩 【施工状況写真】 工期が最も短くなるLIBRA(リブラ)工法(上部工 先行型の仮さん橋工法)を採用した。 1: 1. 2 想定すべり面 1: 1. 2 弱風化岩 道路 W=6.0m アンカー工 仮さん橋 W=6.0m 応仮申請内容 仮橋 L=136m W=6m 査定結果 仮橋は、応仮として採択 仮橋 L=136m W=6m 地表横ボ-リング工 L=19.9m×9本=179.1m,5mp 鉄筋挿入工 L=5.5m,6段 吹付枠工 300-2000×2000 一般県道 常神三方線 議論のポイント 14 ・仮橋の位置及び幅員、施工方法 応仮事例 仮処理施設 地下室浸水状況 移動脱水車 オキシデーションディッチ D.H.W.L 最終沈殿池 仮処理施設(移動脱水車)による汚泥脱水 管理棟 被災施設 応仮申請内容 汚泥脱水 V=1,134m3 応仮工事費は、被害により発生する費用と 平常時の汚泥処理費用の差額とした。 浄化センター浸水状況 査定結果 汚泥脱水 V=1,134m3 15 議論のポイント ・ 移動脱水車は仮処理施設に該当するか?
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