千葉県指定有形文化財の指定について

千葉県指定有形文化財の指定について
平成27年2月10日
千葉県教育庁教育振興部文化財課
電話 043-223-4082
新指定文化財
有形文化財〔歴史資料〕
こがねはら
が
しりょう
名
称:小金原のしし狩り資料
員
数:1面
所 有 者:稲葉神明社
こ
い な ば しんめいしゃ
え
ま
稲葉神明社の絵馬
や
る
八街市小谷流地区
所 在 地:八街市八街ほ800-3(八街市郷土資料館寄託)
概
要
しし
本資料は、嘉永2年(1849)3月に行われた小金牧の鹿狩りにおいて稲葉村(現:八街市小
せ
こ
さ か わ もんさぶろう
谷流)から勢子として動員された酒和紋三郎が帰村して、鎮守である神明社に奉納したと伝え
られる。小金中野牧では将軍による鹿狩が享保10年(1725)享保11年、寛政7年(1795)、嘉
いえよし
永2年(1849)の4回行われており、この絵馬は12代将軍徳川家慶によって行われた最後の鹿
狩の様子を描いたものである。
お た つ ば
き し ゃ ば
当該絵馬には将軍が上覧するための「御立場」を中心に、網を張り巡らした騎射場、警衛の
さきてぐみ
先手組、近隣村落から徴発した勢子人足による人垣などが描かれており、嘉永2年の鹿狩を描
いた貴重な歴史的資料である。千葉県の歴史的特徴である近世の牧の全体像を考えるうえで、
絵画資料として豊富な情報を有しており県指定文化財に相応しい。
指定に際しては、既に指定されている歴史資料「小金原のしし狩り資料」に「絵馬1面」とし
て追加することで、千葉県の牧に関する基幹資料の充実を図ることができる。
横
88cm
縦
62cm
※
ご ふん
絵画―胡粉下地に顔料で描画彩色
き
ぢ
額縁―木地仕上げに黒色塗装