Weekly Market Focus(2015年2月6日)‐長期金利

No.2015‐05
Weekly Market Focus
債券市場
円貨資金証券部 アナリスト 古川麻由子
今週のサマリー
今週のサマリー
本邦長期金利は
本邦長期金利 は 高 ボラ
ティリティのなか大幅
ティリティのなか 大幅
上昇
10 年債利回りは前週後半以降 0.2%台後半で推移していたが、
3 日の 10 年債入札がテール 45 銭と 2003 年以来の不調な結果と
なり、0.3%台後半へ急上昇。その後も 5 日の 30 年債入札を警戒
して金利は上昇し、5 日には約 2 ヶ月ぶりに 0.4%台をつけた。30
年債入札を無難に終えると金利上昇は一服し、10 年債利回りは
0.3%台前半で越週した。
長期金利 は 落 ち 着 きど
ころを探
ころを探る展開
来週のア
来週のアウトルック
のアウトルック
日銀の国債買入れによる良好な需給への信頼は崩れておらず、
金利上昇基調に転換するとは考えにくいものの、このところの大
幅な変動によって積極的な買いは手控えられやすい。13 日に 5
年債入札を控え、落ち着きどころを探る展開が見込まれる。
来週の
来週のポイント
予想物価上昇率 を 表 す
指標に
指標に注目
今週はグローバルな「原油安トレード」に一旦調整が入り、原
油先物は約 1 ヶ月ぶりに 1 バレル 50 ドル台となった。しかし、
日銀が中間評価で示した経済・物価見通しの前提(55 ドルから
の緩やかな上昇)は依然下回っている。日銀の物価見通しが実現
するには、原油価格下落の経済へのプラス効果がもたらす物価上
昇だけでなく、予想物価上昇率が大きく上昇する必要がある。
岩田日銀副総裁は 4 日の記者会見で、夏以降の原油価格を「予
想もしなかったような下落」と表現し、2%の物価安定目標につ
いて「私がこのぐらいにできるだろうと思っていた 2015 年の 4
月とかその辺りには間に合わない」と達成時期の後ずれを認めた。
一方で、
「原油価格の下落に対する対応は今のところ 10 月の追加
緩和で十分であると考えている」と、追加緩和期待を牽制した。
その理由として予想物価上昇率のサーベイ調査を挙げ、「BEI は
ずっと低下しているが、広い意味での予想物価上昇率は下がって
いないと思われる」と説明した。
9 日公表の消費動向調査(1 月分)は消費者の予想物価を表す
サーベイ調査のひとつだが、前月に、物価が「上昇する」との回
答割合が低下した。予想物価上昇率が下がり続ければ、再び追加
緩和期待が喚起され金利低下を促す可能性があるため、こうした
サーベイデータにも注目したい。
1
2015 年 2 月 6 日
Weekly Market Focus
経済指標
国内 ~ 12 月の現金給与総額は
%と 10 ヵ月連続の
現金給与総額は前年比+1.6%
前年比
月連続の増加
12 月の現金給与総額は、前年比+1.6%と 10 ヵ月連続で増加した。内訳を見ると、基本給等を表す所
定内給与が同+0.3%と 2 ヵ月ぶりに増加したほか、冬のボーナスなどの特別給与が同+2.6%と、夏に続き
大幅に増加した。2014 年を通してみると、現金給与総額は同+0.8%と 4 年ぶりの増加となった。中でも所
定内給与は、同+0.0%と 2005 年以来 9 年ぶりに下げ止まった。
労働者1人当たりの現金給与総額の推移
(前年比、%)
3.0
特別給与
2.5
所定外給与
2.0
所定内給与
1.5
現金給与総額
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
12
13
(年)
14
(注)従業員5名以上。
(資料)厚生労働省統計より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
(経済調査室)
海外 ~ 米国の
米国の 1 月の ISM 指数は製造業が
製造業が低下する
低下する一方
する一方、
一方、非製造業が
非製造業が小幅上昇
米国の 1 月の ISM 製造業指数は、前月比▲1.6 ポイントの 53.5 と 3 ヵ月連続で低下した。指数を構成
する 5 指標のうち、新規受注(同▲4.9 ポイント)、生産(同▲1.2 ポイント)、入荷遅延(同▲5.7 ポイント)、
雇用(同▲1.9 ポイント)の 4 指標が前月比悪化した。他方、ISM 非製造業指数は同+0.2 ポイントの 56.7
と小幅ながら 2 ヵ月ぶりに上昇した。
製造業・非製造業ISM指数の推移
65
(%)
60
55
50
45
40
非製造業ISM指数
製造業ISM指数
35
30
08
09
10
11
12
13
14
15 (年)
(資料)全米供給管理協会統計より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
(経済調査室)
2
2015 年 2 月 6 日
Weekly Market Focus
マーケットデータ
14年3月末
14年9月末
1/30(金)
2/2(月)
2/3(火)
2/4(水)
2/5(木)
0.044
0.029
0.071
0.071
0.073
0.075
0.076
全銀協日本円TIBOR (3ヵ月物,%)
0.21182
0.21000
0.17273
0.17273
0.17273
0.17273
0.17273
円金利先物 (期近限月,ポイント)
99.800
99.805
99.835
99.835
99.840
99.835
99.835
債券先物 (期近限月,円)
144.62
145.84
148.13
148.01
147.38
147.30
147.33
日本国債 (10年物,%)
0.642
0.531
0.278
0.289
0.366
0.381
0.361
円金利スワップ(対LIBOR)(10年物,%)
0.825
0.656
0.484
0.490
0.538
0.559
0.546
日経平均株価 (225種,円)
14827.83
16173.52
17674.39
17558.04
17335.85
17678.74
17504.62
ドル/円 (東京17:00現在)
102.98
109.42
117.90
117.59
117.23
117.54
117.32
ユーロ/ドル (東京17:00現在)
1.3758
1.2685
1.1336
1.1316
1.1332
1.1467
1.1384
米国FFレート (%)
0.06
0.07
0.06
0.12
0.12
0.11
-
米国国債 (10年物,%)
2.718
2.489
1.641
1.664
1.792
1.751
1.820
16,457.66
17,042.90
17,164.95
17,361.04
17,666.40
17,673.02
17,884.88
101.58
91.16
48.24
49.57
53.05
48.45
50.48
1,283.40
1,210.50
1,278.50
1,276.20
1,259.70
1,263.80
1,262.00
無担保コール (翌日物,加重平均,%)
NYダウ工業株 (30種,ドル)
WTI原油先物 (ドル/バーレル)
金先物 (ドル/オンス)
(注)為替レートは日本銀行の公表値を参照
(資料)Bloomberg、Reuters等より三菱東京UFJ銀行作成
日米長期金利の推移
為替と株価の推移
125
(円/ドル)
(円)
19,000
18,000
120
17,000
115
16,000
110
15,000
105
14,000
100
95
14/1
13,000
12,000
14/4
14/7
14/10
15/1
対ドル為替レート(左目盛)
日経平均株価(右目盛)
(資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行作成
(年/月)
(資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行作成
3
2015 年 2 月 6 日
Weekly Market Focus
マーケットカレンダー
最近の
最近の材料
2/3
2/6
火
金
国内
マネタリーベース(前年比)
景気先行指数
景気一致指数
結果
1月
37.4%
12月速報
105.2
12月速報
110.7
1/30
金
2/2
月
2/3
2/4
火
水
2/5
木
2/6
金
2/10
2/11
2/12
火
水
木
2/13
金
2/17
火
2/18
水
2/19
木
海外(米国)
実質GDP(前期比年率)
シカゴ購買部協会景気指数
ミシガン大学消費者信頼感指数
個人所得(前月比)
PCEコア・デフレータ(前年比)
建設支出(前月比)
ISM製造業景況指数
製造業受注指数
ADP雇用統計
ISM非製造業景況指数
非農業部門労働生産性
貿易収支
結果
1月
1月確報
12月
12月
12月
1月
12月
1月
1月
4Q速報
12月
2.6%
59.4
98.1
0.3%
1.3%
0.4%
53.5
-3.4%
213K
56.7
-1.8%
-$46.6B
今回
1月
1月
1月
12月
12月
1月
1月
12月
1月
2月速報
2月
2月
1月
1月
1月
2月
前回結果
252K
17K
5.6%
$14.081B
0.8%
$1.867B
-1.0%
0.2%
-2.5%
98.1
9.95
57
1089K
-0.3%
-0.1%
6.3
4Q一次速報
今後の
今後の材料
2/9
月
2/10
2/12
火
木
2/16
月
2/18
2/19
水
木
国内
国際収支-経常収支(季調済)
貸出動向 銀行/信金計(前年比)
消費者態度指数
景気ウォッチャー調査 先行き判断DI
第三次産業活動指数(前月比)
国内企業物価指数(前月比)
機械受注(前月比)
実質GDP(前期比年率)
鉱工業生産(前月比)
日銀金融政策決定会合
貿易収支(通関ベース)
全産業活動指数(前月比)
景気先行指数
景気一致指数
今回
12月
1月
1月
1月
12月
1月
12月
4Q速報
12月確報
前回結果
¥914.5B
2.6%
38.8
46.7
0.2%
-0.4%
1.3%
-1.9%
1.0%
マネタリーベース 80兆円/年
1月
-¥665.2B
12月
0.1%
12月確報
105.2
12月確報
110.7
海外(米国)
非農業部門雇用者数変化
製造業雇用者数変化
失業率
消費者信用残高
卸売在庫
月次財政収支
小売売上高(除自動車、前月比)
企業在庫
輸入物価指数(前月比)
ミシガン大学消費者信頼感指数
ニューヨーク連銀製造業景気指数
NAHB住宅市場指数
住宅着工件数
PPI 最終需要(前月比)
鉱工業生産(前月比)
フィラデルフィア連銀景況調査
国債入札
2/3
火
2/5
木
今週の結果
10年利付国債入札
30年利付国債入札
2/13 金
2/17 火
入札倍率
2.68
2.67
発行
今後の予定
5年利付国債入札
20年利付国債入札
(株)三菱東京 UFJ 銀行 円貨資金証券部
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2015 年 2 月 6 日