わし宮団地わくわく事業の実施結果 久 喜 市

久 喜 市
わし宮団地わくわく事業の実施結果
【概 要】 閉じこもりを予防するため、団地はつらつ運動教室や高齢者家庭訪問などを 1 年間実施した結果
事業成果(参加者 392 人)
医療費の検証
(入院にかかる費用を除く額)
健康増進の効果
●国保医療費の推移(単位:円/月)
● 団地はつらつ運動教室(33 人)前後の体力の変化
国保医療費1人当たりの平均額については、概ね横ばいだった。
*参加者と性別が同じで生年月日が近い者を市・団地から参加者1人に



イス座り立ち 28.1%向上(20.3→26.0 回)
長座位体前屈 12.5%向上(35.3→39.7cm)
上体おこし 40.0%向上(4.0→5.6 回)
● 高齢者家庭訪問(1回目:268 人、2 回目:266 人)前後の
つき3人ずつ抽出して比較
参加群:166人
対照群:市全体:498人
35,000
主観的健康感の変化




モデル事業開始
30,000
睡眠良い 7.2 ポイント増加(54.1→61.3%)
睡眠悪い 0.7 ポイント減少(19.8→19.1%)
外出頻度 1 日1回 0.5 ポイント増加(72.5→73.0%)
外出頻度週1回 0.6 ポイント増加(23.3→23.9%)
25,000
20,000
● SF-8*による事業実施前後での平均の比較
*SF-8 は主観的健康度の測定法。日本でも広く使用されている。
健康の 8 項目の質問から構成され、国民標準値は 50 点。
スコアが高いほど良好であることを示す。
15,0000
H25.4
主な項目
SF-8
H25.5
H25.6
対照群(市)
歩く、階段を
昇るなどに
体の痛みが
支障がある
あるか
全体的な
健康状態は
どうか
か
団地全体:498人
気分の落ち
活力が
込みなど
あるか
心の健康状
態はどうか
前
47.0
49.7
49.0
49.3
50.9
後
47.3
50.1
50.7
50.4
51.6
H25.7
H25.8
H25.9 H25.10 H25.11
対照群(団地)
参加群
参加者の意識・行動の変化



気分が明るくなった。
独居で閉じこもりがちだったが、訪問時に紹介してもらった運動教
室などに参加するようになった。
団地内で会ったときに声をかけあう回数が増えた。

病院に行かなくなった。
【評 価】本事業は、精神的・身体的な健康感の向上に有効であった。 事業期間が短いため、医療費の検証には
至らないが、団地の特性から「閉じこもり」を抑止する事業を今後も継続し、効果を検証する必要がある。
(埼玉県立大学 久保田 章仁 講師)
わし宮団地わくわく事業の検証
平成 25 年度参加者392人
(①体力測定実施者 33人、②主観的健康感分析対象者331人、年齢不明者等28名)
1
参加者属性
①体力測定実施者
男
②主観的健康感分析者
女
計
男
女
計
60 歳代
0
5
5
60 歳代
26
40
66
70 歳代
6
17
23
70 歳代
87
143
230
80 歳代
1
4
5
80 歳代
17
15
32
計
7
26
33
90 歳代
2
1
3
132
199
331
計
平均年齢(体力測定 開始時)
男
76.9
女
74.6
平均年齢(主観的健康感分析 開始時)
75.1 歳
男
73.9
女
73.5
73.7 歳
2 体力測定(団地はつらつ運動 実施者33人)
腹筋力、柔軟性、脚筋力、平衡性のすべての項目で向上がみられた
体力測定
回
50
36.8
38.9
35.3
20.3
25
39.7
26.0
4.0
5.6
0
開眼片脚立ち
いす座り立ち
前平均値
長座体前屈
上体起こし
後平均値
3 高齢者家庭訪問(初回訪問:268人、再訪問:266人)
睡眠、食事、便通、外出頻度のすべての項目で向上がみられた
100%
睡 眠
食 事
便 通
外出頻度
50%
0%
良い
普通 悪い
美味
美味
普通
良い
しい
しくな
普通 悪い
一日 週一 月二・ 外出
一回 回 三回 しない
1回目訪問 54.1% 26.1% 19.8% 70.7% 21.8% 7.5% 57.1% 30.8% 12.0% 72.5% 23.3% 3.1%
2回目訪問 61.3% 19.6% 19.1% 74.8% 20.9% 4.3% 68.2% 22.3% 9.4% 73.0% 23.9% 1.7%
1.2%
1.3%
4 主観的健康感(SF-8*)
すべての項目で向上がみられた
家族、友人、
仕事や普段
仕事や普段の
仲間と普段
の活動をし
活動をした時
の付き合い
た時に、心
が、体や心の
の不具合に
により支障があ
状態により支
より支障が
ったかどうか
障があったか
あったかど
どうか
うか
歩く、階段
気分の落ち
を昇るな
SF-8
体の痛みが
どに支障
に、体の不具合
あるか
全体的な健康
状態はどうか
活力が
込みなど心
あるか
があるか
の健康状態
はどうか
前
47.0
49.2
49.7
49.0
49.3
50.4
50.4
50.9
後
47.3
49.6
50.1
50.7
50.4
50.7
51.3
51.6
*SF-8 は8項目の質問から構成。国民標準値は50。スコアが高いほど良好
5 医療費の検証
参加群の医療費は、概ね横ばいだった
・参加群(事業参加者)と対照群(参加者と同性同年齢の方)の医療費を比較(単位:円/月)
国保医療費(1人当たり)の推移
(円/月)
32,500
30,000
27,500
25,000
22,500
20,000
H25.7
H25.8
H25.9
対照群(市)
H25.7
H25.10
対照群(団地)
H25.8
H25.9
H25.11
参加群
H25.10
H25.11
参加群
30,315
27,296
28,301
31,447
30,556
対照群(市)
27,277
24,628
27,070
29,156
28,324
対照群(団地)
29,856
23,055
26,160
27,829
26,660