Taro-H26.12.5 生育と管理(HP用).$td

水稲の生育と管理
平 成 26年 12月 10日
北部振興局
集落・水田班
26年産水稲を振り返って
○ 平 成 26年 産 水 稲 は 、 生 育 期 間 中 の 低 温 ・ 多 雨 ・ 低 日 照 に よ り 、 稲 こ う じ 病 の
発生が多くみられ、選別等に苦慮する地域が多くありました。稲こうじ病は、土壌
に落ちた稲こうじ病原菌が、翌年の感染源になります。今年多発した圃場では、下
記の防除対策を行い、来年の被害を防ぎましょう!!
1 .稲 こ う じ 病 と は
籾に暗緑色の病粒を形成する稲こうじ病は「豊作病」と言
わ れ 、発 病 し て も 実 害 は な い と 見 な さ れ て い ま し た 。し か し 、
実際は、稲こうじ病に侵された籾が、しいなやクズ米になり
収量は減り、周囲の玄米を汚し品質低下の要因ともなるため
防除が必要です。
農産物検査では、稲こうじ病による被害粒の混入が確認さ
れた場合には規格外となります。十分注意してください。
2 .防 除 対 策
1 )薬 剤 防 除 「 予 防 防 除 が 基 本 で す 」
(多発圃場)
・ 本 田 防 除 で は ボ ル ド ー 剤 (撒 粉 ボルドー、 Z ボ ル ド ー 粉 剤 、 ボ ル ド ー 水 和 剤 )
効 果 が 最 も 高 く 、 出 穂 20~ 10日 前 に 散 布 す る 。
(紋枯病と同時防除)
・モンガリット粒剤は、中干し後(出穂3~2週間前)湛水状態で散布する。
※出穂3~2週間前に散布すると紋枯病との同時防除も可能です。
・いずれの薬剤も出穂期以降の散布では効果は無いので、前年多発圃場では予防
的に薬剤散布を実施する。
2 )耕 種 的 防 除
・施肥基準を守り、窒素の多施用、特に肥料が遅効きしないようにする。
・多発圃場では田畑輪換を行うことで発生が抑制される。
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稲こうじ病防除薬剤と使用方法
薬剤名
使用量
防除適期
防除
効果
撒粉ボルドー粉剤
3~4kg/10a
出穂20~10日前
大
Zボルドー粉剤DL
3~4kg/10a
出穂20~10日前
大
ボルドー水和剤
2000倍
60~150L/10a
出穂20~10日前
大
モンガリット粒剤
3~4kg/10a
移植直後
出穂3~2週間前
中
収穫45日前まで
ラブサイドベフラン粉剤DL
3~4kg/10a
出穂20~10日前
中
ブラシンフロアブル
1000倍
60~150L/10a
出穂20~10日前
中
使用時期、使用上の注意点
飼料用米
WCS
防除
防除
出穂前
出穂10日前以降の
使用は避ける(薬害)
○
○
〃
〃
○
○
〃
〃
○
×
湛水状態で散布する
○
×
収穫14日前まで
○
×
収穫7日前まで
○
×
出穂10日前まで
※飼料用米を籾として給与する場合、ラブサイドベフラン粉剤DL、ブラシンフロアブルは出穂前のみ使用可
※○使用可、×不可(H26.5月現在)
※今年、稲こうじ病が多かったほ場では、上記薬剤で確実に防除してください。
3 .本 田 発 生 後 の 対 応
・収穫前に可能な限り除去する。
・発生の無い圃場と分けて収穫・乾燥・調製を実施する。
・収穫は極力、乾燥した条件で行う。
・ 籾 す り 前 に 粗 選 機 で 選 別 す る 。 (ふ る い 目 2.7mm程 度 )
◎農作業事故に気をつけましょう!!
宇佐市内で農作業時の事故が増えています。農繁期で忙しい時ほど、焦ら
ず落ち着いて作業を行い、安全確認を怠らないようにしましょう!!
☆チェックポイント☆
□機械のワラつまりや土の噛み込み等を取り除く際には必ずエンジンを停止!
※作業部位を止めただけでは、センサーなどにより不意に機械が作動することも…
□作業時には携帯電話を常に携帯!
□焦りは禁物!作業計画を立てて余裕をもって作業しましょう!
□周囲確認!周りの作業者に危険が及ばないか周囲を確認して作業しましょう!
□適度に休憩をとって集中力の低下を防ぎましょう!