経済指標解説 2014 年 10 月 31 日経済調査部主要な経済指標の発表予定と予測松浦大将（１１／４～１１／７） [email protected] 【来週の注目材料】※（ 03-3591-1435 ）内はみずほ総研予想 4日：10月の新車販売台数 5日：黒田日銀総裁講演（きさらぎ会）：9月の毎月勤労統計 6日：日銀金融政策決定会合議事要旨（10/6・7分）：9月の景気動向指数（ＣＩ一致指数109.7、ＣＩ先行指数105.1）小売業販売額は2カ月連続で増加 10 月 28 日に発表された 9 月の小売業販売額（季節調整値）は前月比＋2.7％（8 月同＋1.9％）と 2 カ月連続で増加した。気温低下を背景とした秋冬物衣料の好調から織物・衣服・身の回り品小売業（同＋7.4％）が大幅に増加したほか、その他の業種も天候不順の影響がはく落したことなどで総じて押し上げに寄与した。 2カ月ぶりの増産 29 日に発表された 9 月の鉱工業生産指数は前月比＋2.7％（8 月同▲1.9％）と 2 カ月ぶりに上昇した。予測指数をみても、11 月にかけて増産基調が維持されている（10 月：同▲0.1％、11 月：同＋1.0％）。生産は 1 月をピークに 8 月まで減産傾向が続いたが、足元では底入れしつつあるとみられる。全国コアＣＰＩは前年比プラス幅が縮小本日発表された 9 月の全国消費者物価指数（生鮮食品を除く総合、※）は前年比＋1.0％（8 月同＋1.1％）に伸びが縮小した。電気代やガソリンなどを含むエネルギーのプラス寄与が縮小したことが全体を押し下げた。また、全国コアＣＰＩの先行指標となる 10 月の東京都区部コアＣＰＩ（※）は同＋0.6％と 9 月（同＋0.7％）からプラス幅が縮小した。輸入物価のピークアウトや原油価格の下落基調などを踏まえると、全国コアＣＰＩ（※）の伸びは年内には前年比＋1％を下回る可能性が高い。※消費増税の影響を除くベース来週は、景気動向指数が発表される。一致ＣＩ、先行ＣＩともに上昇 11 月 6 日に発表される 9 月の景気動向指数は、ＣＩ一致指数が 109.7（8 月： 108.3）、ＣＩ先行指数が 105.1（8 月：104.4）と、ともに上昇すると予測している。耐久消費財出荷や鉱工業生産など製造業関連の指標の多くが押し上げ寄 1 与に転じ、一致ＣＩは 2 カ月ぶりに上昇する見込みである。先行ＣＩは、消費者マインドや中小企業売上見通しが悪化したものの、鉱工業生産財在庫率や最終需要財在庫率が改善したため、2 カ月ぶりに上昇すると予想する。図表景気動向指数の推移（2010年＝100） 116 予測値 114 ＣＩ先行指数 112 110 108 ＣＩ一致指数 106 104 102 100 98 12/01 12/07 13/01 13/07 (注) 2014年9月の値はみずほ総合研究所による予測値。（資料）内閣府「景気動向指数」 14/01 14/07 （年/月）執筆担当～松浦大将予測担当～景気動向指数：徳田秀信米国主要経済指標（ダイアリー掲載分）：山崎亮 ●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが、その正確性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります。 2 【来週のダイアリー】日付 10/31(金) 米経済指標等予　想個人所得(9月) 消費支出(9月) コアＰＣＥデフレータ(9月) 前月比前月比前年比前　回前々回 [＋0.3％] [＋0.2％] [＋1.5％] ＋0.3％＋0.5％＋1.5％＋0.2％ ±0.0％＋1.5％ [86.4] 10月速報 86.4 9月確報 84.6 51.2 51.1 51.1 N.A. 54.0 54.4 50.4 10月速報 50.4 9月確報 50.2 [57.0] 56.6 59.0 財・サ収支 ▲400億㌦ ▲401億㌦ ▲403億㌦名目賃金前年比 N.A. ＋0.9％＋2.4％中 HSBCサービスＰＭＩ(10月) N.A. 53.5 54.1 米非製造業ＩＳＭ指数(10月) [58.6] 58.6 59.6 [33.3％] [55.6％] [105.1] [109.7] 50.0％ 20.0％ 104.4 108.3 50.0％ 40.0％ 105.5 109.9 [287千人] 287千人 284千人 [5.9％] [＋225千人] [＋0.2％] 5.9％＋248千人 ±0.0％ 6.1％＋180千人＋0.3％ミシガン大消費者信頼感指数(10月確報) 11/1(土) 中製造業ＰＭＩ(10月) 11/3(月) 日文化の日(日本休場) 中非製造業ＰＭＩ(10月) HSBC製造業ＰＭＩ(10月確報) 米製造業ＩＳＭ指数(10月) 11/4(火) 米貿易収支(9月) 11/5(水) 日毎月勤労統計(9月速報) 10年利付国債入札黒田日銀総裁講演（きさらぎ会）泰金融政策決定会合 11/6(木) 日景気動向指数(9月速報) 先行ＤＩ一致ＤＩ先行ＣＩ一致ＣＩ日銀金融政策決定会合議事要旨(10/6･7分) 米失業保険新規申請件数(～11/1) 欧ＥＣＢ政策理事会英英中銀金融政策委員会(5･6日) 馬金融政策決定会合 11/7(金) 米雇用統計(10月) 失業率非農業部門雇用者数前月差時間当たり賃金（全従業員ベース）前月比予想：[ ]はみずほ総合研究所予想、それ以外はコンセンサス(Bloomberg 等)。予定は変更になる可能性があります。日：日本、米：米国、欧：欧州、英：英国、中：中国、泰：タイ、馬：マレーシア 3