2014 年(平成 26 年)11 月 28 日(金) 日本農業新聞 (株)椋本営農 舞鶴市 加工品作りも視野に (株) 椋本営農 舞鶴市 □ □ 就農後は、自らの力で 復活させた耕作放棄地も 栽培に力を入れる万願寺甘とう畑を背景に頑張る椋本さん(中)と従業員 代表取締役には椋本さ んが就任。正社員に東舞 が、高齢で出資できない 人が多くいたため、椋本 さんと賛同者の5人が出 資者となり同社を立ち上 げることとなった。 加工品作りも視野に 舞鶴 (株)椋本営農 元地 気域 なめ 地ざ 域す めざす 元気な ㌃で水稲や野菜を生産し ていたが、高校卒業後は 農業を継がず、海上自衛 隊に勤務した。 就農しようとしたきっ かけは、自衛官として海 外勤務していたときに現 地の人に「日本人は私た ちのためにダムや畑をつ くってくれるのに、なぜ 日本の農地は荒れるの か?」 と 言 わ れ た こ と だった。あらためて自分 が住む地区を見ると、宅 地化や高齢化で農地が減 少・荒廃している現実に 気付いた。さらに、父が 亡くなって農地を相続す る際に地区内の高齢者か ら「自分の農地も預かっ 合わせて、約 戸から7 法人化で農地集積と今後 てほしい」との声を聞き、 ㌶の農地を受け入れ、水 の担い手の確保を進める 自衛官を退き就農するこ 稲と特産「万願寺甘とう」 ことが必要だと考えた。 とを決意した。 を中心に栽培に取り組ん 椋本さんが中心となっ できた。 て、JA京都にのくにな 耕作放棄地の増加が一 どの支援を受けて集落全 層 見 込 ま れ る こ と か ら、 戸参加の法人を目指した 加工品作りも視野に 40 頑張る 27 農業法人 2009年に 年間勤 めた自衛隊を退官し、親 の後を継いで就農した舞 鶴市泉源寺地区の椋本和 明 さ ん( )。 農 家 が 高 齢化で減少し、農地が荒 れていくのを防ぐために は法人化が必要と、同地 区の農家に呼び掛け、有 志5人が出資者となっ て、 月に「株式会社椋 本営農」を設立した。 今後は同社が若者の雇 用先となって就農者を育 て、餅などの加工品作り にも取り組むことで、地 区の活性化の核になるこ とを目指している。 □ □ 同地区は舞鶴東港の市 街地の東側に位置し、地 区内には府立東舞鶴高校 がある。約100戸のう ち農家は約 戸で、水田 や畑地が広がる。 49 70 椋本さんの両親は、 50 10 元気な地域 鶴高校を卒業したばかり の女性1人、アルバイト 1人の合計3人で経営に 当たる。 □ □ 社名は地区の農家から 「椋本さんの名前があれ ば信頼できる」の声に推 されて名付けた。 JAの指導で、地元の 酒 造 会 社 の 要 望 に 応 え、 今年から3㌶で本格的に 取り組んだ酒造好適米 「祝」、「五百万石」と「万 願寺甘とう」の生産を同 社の経営の柱に据えてい く考えだ。 椋本さんは「地元高校 で指導してきた古代米作 りを通じて就農を希望す る 生 徒 が 出 て き て い る。 同社が雇用して地域の担 い手として育てていきた い。また、経営を軌道に 乗せて餅や米粉パンなど の加工にも挑戦し、元気 な地域づくりに貢献して いきたい」と話す。 ▽法人所在地=舞鶴市泉 源寺1040。電話=0 773(62)2005。
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