平成25年度 群馬大学次世代 EV(電気自動車)研究会の活動

巻 頭 言
研究会活動
平成25年度 群馬大学次世代
EV (電気自動車) 研究会の活動
群馬大学 客員教授 松村 修二
群馬大学次世代 EV 研究会は H21 年 3 月に設
立され約 5 年が経過した。研究会員は約 200 名で、
H25 年度は次のような活動を行った。
【H25 年度の主な活動項目】
5月
・電気自動車普及協議会主催
「EV 超小型モビリティ
デザインコンテスト」に当研究会から幹事の松
村と分科会長の宗村氏がサポーターとして参加
(図1)
・自動車技術会「人とくるまのテクノロジー展」
の特別企画展示へ μ- TT2を展示(図2)
・
「リチウムイオンキャパシタによる動力回生装置
の開発」が「ものづくり中小企業・小規模事業
者試作開発等支援事業」に採択される
8月
・第 10 回群馬大学次世代 EV 研究会総会を 8 月 6
日に群馬大学太田キャンパスで開催(図3&図4)
9月
・自動車技術会ワイヤレス委員会で白石先生が群
馬大学および当研究会の活動を報告
・
「ジメチルエーテル(DME)を燃料とする固体酸
化物型燃料電池(SOFC)による電気自動車用補
助動力源の開発」について群馬大学理工学部環
境創生部門の佐藤和好先生と打ち合わせ
・当研究会メンバーである㈱シンクトゥギャザー
で新規製造したeCOM−8のナンバーを取得
(図 5)
またH26年 1 月には ecom-mini 発表(図 6)
年間を通して ・樹脂窓を含む樹脂製品の 2 人乗りマイクロEV
への応用研究(図 7)
【主な活動内容】
第 10 回 群 馬 大 学 次 世 代 EV 研 究 会 総 会 が 8
月 6 日( 火 )に群 馬 大 学 太田キャンパスで開 催さ
れた。根津先生の挨拶に引き続き幹事から研究会
の進 捗 状 況が報 告された。その後 4 件の講 演が
行われた。
1件目は群馬大学の天谷先生から「桐生市にお
ける電動バスeCOM−8活用計画」 の発表があっ
た。電動バスeCOM−8は本研究会が参画して開
発した電動バスであり、桐生市内で実証試験を行っ
た。その試験状況やアンケート結果、さらに今後の
計画について詳細報告があった。H26 年 4 月現在、
電動バスeCOM−8は桐生市内で運行されている。
2 件目は㈱シンクトゥギャザー社 長の宗 村 氏から
「 低 速モビリティ用新 型インホイルパワーユニットの
開発」と題しこれまでに開発したマイクロEV用足回
り、それを改良したeCOM−8用足回りの開発経緯
や今後の展望を話された。
3 件目は小野塚精機㈱代表取締役の柳原氏から
「EV車両用バッテリー残量計の開発」と題し残量
計のコンセプトや精度向上手法等の報告があった。
4 件目は㈱リアライズコンピュータエンジニアリング
の小林氏から「キャパシタ併用による回生ブレーキ
の効率化」についての報告があった。本テーマは
ものづくり支援事業に採択されて取り組むことになっ
たプロジェクトであり、本研究会も参画している。取
り組 み 内 容 は、 電 気自動 車に用いられる 2 次 電
池に加えキャパシタを併用することで制動時エネル
ギー回収効率を上げると同時に電池の寿命を伸ば
すことを目的に装置の開発をするものである。
(図 8)
図1 デザインコンテスト作品例 (Response HP より)
図2 「人とくるまのテクノロジー展」特別企画展示
ホンダ、日産の超小型モビリティと並んで μ- TT2
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巻 頭 言
研究会活動
図3 第 10 回群馬大学次世代 EV 研究会総会
図6 H26年 1 月に発表された ecom-mini
by ㈱シンクトゥギャザー
図7 樹脂製品応用の 2 人乗りマイクロEV
by 群馬大学次世代 EV 研究会
図4 天谷先生の講演
@第 10 回群馬大学次世代 EV 研究会総会
図8 「キャパシタ併用による回生ブレーキの効率化」
開発イメージ
by ㈱リアライズコンピューターエンジニアリング
図5 新規製造した eCOM-8 のナンバーを取得
by ㈱シンクトゥギャザー:群馬大学次世代 EV 研究会メンバー
【おわりに】
H25年度の研究会の活動はやや活発さに欠け
たが、国としては確実に超小型モビリティの普及を
推進しており、当研究会の方向と一致している。今
後、大局的に取り組んで行きたい。また、本研究
会に積 極 的に協 力してくれる企 業も現れ感 謝の念
に堪えない。
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