平成27年2月25日 「下水道用設計積算要領-管路施設(推進工法)編-」説明会における主な質問と回答 平成 27 年 2 月 10 日東京会場、20 日大阪会場で説明会を行いました、 「下水道用設計 積算要領-管路施設(推進工法)編-」の事前質問、当日質問の主なものを取りまとめ ました。なお、頂いた質問につきましては一部わかりやすい表現に改めています。 【 共通事項 】 Q1 積算において、機械器具損料又はその基礎価格は何を参考に算出するのか伺いたい。 A. 推進工事は、施工工種が多く使用機械も特殊なため、損料や基礎価格を算出するの に多くの時間と労力が必要となることがあります。各都道府県市町村で単価を設定して いない場合には、以下の図書を参考に算出してください。ただし、以下の図書に掲載の ない機械器具等の場合は、見積りなどによります。 ○建設機械等損料表(一般社団法人 日本建設機械施工協会) ○建設物価 推進工事用機械器具等基礎価格表(一般財団法人 建設物価調査会) ○積算資料 推進工事用機械器具等基礎価格表(一般財団法人 経済調査会) ○推進工事用機械器具等損料参考資料(公益社団法人 日本推進技術協会) Q2 推進工法において、標準管と半切管の使い分けについて伺いたい。 A. 現場状況等(道路幅員、交通量、地下埋設物等)や推進延長により設置する(でき る)立坑の大きさによって、標準管か半切管を選定することになります。 立坑の大きさについては、工法毎に標準的な立坑寸法表を掲載していますので、参照 してください。 【 中大口径管推進工法 】 Q3 中大口径管の泥水式推進工、泥濃式推進工の「掘進機」機械器具損料において、 「供 用日数が 30 日未満の場合は別途考慮する」と記載されていますが、これはどういう意味 なのか伺いたい。 A. (P151、259) 泥水式推進工、泥濃式推進工の掘進機の損料は、供用日数で算出しますが供用日数 が 30 日未満の場合は、特に短期間ということで割増を求められることがあります。施工 合理化調査(実態調査)において、施工業者は最低供用日数を指定されることもありま したので、このように記載しております。供用日数が 30 日未満の場合は、施工業者への 見積りや日本推進技術協会発行の推進工事用機械器具等損料参考資料(損料参考資料) を参考に算出してください。 平成27年2月25日 Q4 中大口径管推進工法の機械器具損料表において、「ミキシングプラント」の項目 が日本推進技術協会の資料にはありますが、要領には記載されていません。どうして なのか伺います。 A. (P110など) 泥水式推進工法及び泥濃式推進工法において、滑材・裏込め材を現場配合する際に 使用する「ミキシングプラント」は以前の要領には記載がありましたが、施工合理化調 査(実態調査)の結果、現場において配合を行う工事が少なく、配合済みの注入材を現 場持ち込みするものが大半であったことから 2014 年版の要領から廃止しております。こ のため、例えば 149 ページの切羽坑内作業工において「滑材」の形状寸法欄に「混合済 み滑材」 、165 ページの裏込注入工において「注入材量」の形状寸法欄に「混合済み裏込 め材」と記載しています。また 536 ページのライナープレートのグラウト工の「グラウ ト材」においても代価表の部分において「グラウト材は混合済みグラウト材の現場持ち 込みを標準とする。 」と記載しております。 積算を行う場合は、現場の土質条件や施工条件を考慮して配合設計を行い、適正な配 合済みの注入材等を使用してください。 なお、刃口推進工については、従前どおり現場で配合することになっております。 Q5 中大口径管推進工法の泥水式の曲線推進の補正率の計算例が記載されていますが、 曲線後直線 2 に引続き曲線 3 と曲線後直線 3 がある場合の日進量はどのように計算する のか伺います。 (P123,124) A. 曲線区間が複数回ある場合は、既設の「曲線後直線」の値に次の曲線の補正率を乗 じていきます。 要領 124 ページの計算例において、曲線後直線 2 までの計算例がありますが、これに 引続き、 曲線 3 R=250 と曲線後直線 3 がある場合の日進量は、 以下のようになります。 区 間 日進量(m/日) 直線 備 考 8.6 掲載済み 曲線1 8.6×0.90 =7.74 〃 曲線後直線1 8.6×0.85 =7.31 〃 曲線2 8.6×0.85×0.95 =6.94 〃 曲線後直線2 8.6×0.85×0.90 =6.58 〃 曲線3 8.6×0.85×0.90×0.90 =5.92 今回追記 曲線後直線3 8.6×0.85×0.90×0.85 =5.59 今回追記 平成27年2月25日 Q6 中大口径管の泥水式推進工、泥濃式推進工において、滑材注入量と裏込め材注入量 が同一数量となっているがその理由を伺いたい。(P148、164、256,268) A.泥水式推進工、泥濃式推進工の滑材注入量と裏込め材注入量は、施工合理化調査(実 態調査)において調査しております。調査の結果、同一数量を使用している工事が最も 多かったためこのように記載しております。 【 小口径管推進工法 】 Q7 小口径管推進の工程日数算出において、工種の計上区分について伺いたい。 (P386) A. 要領 386 ページに工種ごとの所要日数を記載していますが、表 2-5、表 2-6 の工 種を参考にして以下の事例について説明いたします。 なお、 「準備工」と「後片付」は 1推進工事につき 1 回計上しますので、推進区間毎には計上しません。下記を参照願い ます。 ①1つの立坑から 1 方向に推進するとき計上する工種(次の推進がある場合) 推進工、スクリューコンベア類撤去工、推進設備移設工 ②1つの立坑から 1 方向に推進するとき計上する工種(次の推進が無い場合) 推進工、スクリューコンベア類撤去工 ③1つの立坑から 2 方向に推進するときの 1 方向目を計上する工種 推進工、スクリューコンベア類撤去工 ④1つの立坑から 2 方向推進するときの 2 方向目を計上する工種(次の推進がある場合) 方向転換、推進工、スクリューコンベア類撤去工、推進設備移設工 ⑤1つの立坑から 2 方向推進するときの 2 方向目を計上する工種(次の推進が無い場合) 方向転換、推進工、スクリューコンベア類撤去工 Q8 小口径管推進の鋼製さや管ボーリング工(一重ケーシング)において、立坑内空伏 部の鋼管とさや管の間の処理はどのように計上するのか伺いたい。 (P418) A. 立坑内の空伏部分は、土中を掘進することが無いため鋼管は使用せず、さや管のみ の布設を標準としております。このため空伏部分においては鋼管とさや管の間の処理が 発生しません。鋼管とさや管の間に注入する「中込め」は、推進部分の延長のみを計上 してください。 平成27年2月25日 【 立坑 】 Q9 小判形ライナープレートは短径のみ記載してありますが、長径についての限度はあ るのか伺いたい。(P532) A. ライナープレート立坑は、推進工法やシールド工法の立坑に係る標準歩掛であるた め、推進設備や掘進機等から決定される立坑に必要な寸法のみが適用範囲になります。 歩掛改定にあたっての施工合理化調査(実態調査)においては、短径と長径の最大比は 2.5 倍程度でした。このため、適用範囲は概ね短径の 2.5 倍程度と考えています。要領に は小判形は短径しか記載しておりません。切梁を設置することにより、長径を長くする ことは可能ですが、施工合理化調査の実態を踏まえ、長径は短径の概ね 2.5 倍程度までの 適用としてください。 Q10 鋼製ケーシングの運搬費は別途計上するのか伺いたい。 (P562) A. 建設物価及び積算資料に掲載されている鋼製ケーシングの材料費は、現場持ち込み 価格となっています。このため、建設物価及び積算資料に掲載されている鋼製ケーシン グの材料費を用いて積算する場合には、運搬費を計上する必要はありません。 なお、仮設ケーシングは、損料による計上となりますので、運搬費を共通仮設費に積 上げ計上してください。 Q11 鋼製ケーシングの圧入機は「回転式」と「搖動式」がありますが、使い分けはど のようにするのですか伺いたい。 A. (P548) 鋼製ケーシングの圧入機には、回転圧入機と搖動圧入機がありますが、使用区分は 定めておりません。そのため、現場条件や土質条件等により設計者が判断して使い分け ることとなります。
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