Law, Accounting & Tax 反社会的勢力による被害の防止に係る 監督指針及び検査マニュアルの 平成26 年 6月改正と実務上の留意点 山中 淳二 長島・大野・常松法律事務所 弁護士 口) と大きく分けた上で、それぞれの態勢整備等につ 1.はじめに 近年 、社会における反社会的勢力の排除の機運 は益々高まりをみせており、不動産私募ファンドや投 資法人の資産運用を行う金融商品取引業者に対して いての着眼点を追加しています。そして、その構成は 次のようになっています。 ① 組織としての対応 ② 反社会的勢力対応部署による一元的な管理態 勢の構築 も、従来から反社会的勢力との関係遮断のための態 ③ 適切な事前審査の実施 勢整備が求められてきたところです。この点に関して、 ④ 適切な事後検証の実施 金融庁は、反社会的勢力との関係遮断に向けた金融 ⑤ 反社会的勢力との取引解消に向けた取組み 商品取引業者の取組みをより一層充実させるべく、 ⑥ 反社会的勢力による不当要求への対処 2014 年 ( 平成 26 年)6月2日付で「 金融商品取引業 ⑦ 株主情報の管理 者等向けの監督指針」 ( 以下「 監督指針」といいま す。 ) と「金融検査マニュアル」 (以下「検査マニュア また、改正された検査マニュアルも上記と同趣旨 ル」といいます。 ) を改正し、同日施行しています。具 の内容となっています。従って、これまで反社会的勢 体的な改正内容については、末尾に資料として金融 力の排除や関係遮断のための社内態勢を整備して 庁のホームページに掲載されていた新旧対照表を載 きた金融商品取引業者においても、上記の改正に合 せていますので、ご参照下さい。 わせたアップデートの要否を検討し、必要なものにつ いて見直しを行うことが必要になります。もちろん全 改正された監督指針は、 ( 1) 反社会的勢力との取 ての内容を無条件にそのまま導入しなければならな 引の未然防止 ( 入口)、 ( 2) 事後チェックと内部管理 いわけではありませんが、対応不要と判断するのであ ( 中間管理 )、 ( 3)反社会的勢力との取引解消 (出 れば、それを根拠付ける合理的な理由に基づく整理 January-February 2015 83 が必要と思われますので、上記の検討はやはり必要 なお、ここでいう「迅速且つ適切」とは、経営陣へ報 です。そこで、本稿では、監督指針及び検査マニュ 告するタイミングについて必ずしも一律の対応が求め アルにおいて実務に対する影響が考えられる主要な られているわけではなく、事案の重大性や緊急性等 改正点について説明すると共に、いくつかの実務に の個々の取引状況に応じて時機に遅れることなく適 おいて検討すべき点を提示することにより、皆様の 切なタイミングで報告を行う体制を意味するとされて 検討の際の参考にしていただきたいと思います。 います (本件パブコメ回答 No.42 ) 。 2.組織としての対応 3.グループ会社間での連携 監督指針III-2-11 ( 2 )①では、主な着眼点として また、上記のとおり、監督指針III-2-11( 2 )①で 「組織としての対応」が明記されました。具体的には は、 「組織としての対応」の一部として、グループ一体 取締役等の経営陣の関与と、グループ一体となって となっての反社会的勢力の排除の取り組みが示され の反社会的勢力の排除の取り組みが挙げられていま ています。本稿の読者である金融商品取引業者につ す。前者についてはこれまでの監督指針でも反社会 いては、全くどの企業グループにも属さないという 的勢力の排除の取り組みに対する経営陣の関与は ケースはまれであり、多くは親会社の企業グループに 求められていましたが、今回の改正により、より一層 属する法人であると思います。そのような場合に、親 重視されているといえます。具体的には、経営陣の 会社を中心とする企業グループと一体となって反社 関与に関しては、反社会的勢力との取引が判明した 会的勢力の排除に向けた取り組みを行うことが考え 場合及び反社会的勢力による不当要求がなされた場 られます。この点は改正前の監督指針や検査マニュ 合等における、反社会的勢力対応部署から経営陣に アルでは触れられておりませんでしたので、今回の改 対する「迅速且つ適切」な報告体制の構築や、経営 正を機に、親会社等のグループ会社内での連携の要 陣の適切な指示・関与のもとで反社会的勢力との取 否や連携する場合の具体的な連携内容について検 引解消に向けた取り組みを行うこととしています (監 討を行っておく必要があります。特に、親会社が金融 督指針III-2-11 (2 ) ②及び⑤ 、検査マニュアルII-2-1 商品取引業者などでない場合は、これまで反社会的 の5.⑥及び⑦) 。 勢力の排除に関する社内態勢整備は行っていたとし ても、必ずしも監督指針や検査マニュアルの着眼点 かかる改正を踏まえ、金融商品取引業者としては、 を踏まえたものとなっていない可能性があり、グルー 反社会的勢力の未然防止、中間管理 、関係解消の プ会社間で連携する場合は、金融商品取引業者であ 各フェーズにおいて、担当部署から担当取締役 (又は る会社の側から親会社に対して今回の改正後の監督 取締役会) へのレポーティング・ラインを整備したり、 指針や検査マニュアルの着眼点を踏まえた形に変更 担当取締役 ( 又は取締役会) から担当部署への指揮 してもらうよう働きかけを行うことが必要な場面も考え 命令系統を再確認し、整備状況が不十分な場合に られます。 は、明示的な社内フローを整備し、社内規程におい て明確にしておくことが望ましいと考えられます注 1。 注1 平成 26 年 6 月 4 日付けの金融庁によるパブリックコメント回答(以下「本件パブコメ回答」といいます。)No.41 では、 経営陣への報告方法や頻度等は、 事案の重大性や緊急性等の個々の取引状況等を考慮して判断されるべきとしつつも、たとえルーティーンワークに関するものであっても反社会的勢 力の排除に関して経営陣に対して何らの報告もなされないことは適切ではないとの見解が示されています。これは主要行等向けの総合的な監督指 針に関するものですが、金融商品取引業者に関しても参考になるものと思います。 84 ARES 不動産証券化ジャーナル Vol.23 (1) 会社の方針、社内規程・マニュアル類の統一化 会社間で連携・協働してデータベースを構築した方 まず、グループ内の会社間で反社会的勢力の排除 が、効率的に且つ多くの情報を収集することが可能 に向けた取組みの方針や規程・マニュアル類の統一 になり、データベースを用いた反社会的勢力のチェッ 化を図ることが考えられます。この点については、親 クもより実効性が増すといえる場合が多いと思いま 会社で制定している反社会的勢力排除宣言などの社 す。 内ポリシーや反社会的勢力排除規程・マニュアルなど の社内規程と自社のものを比較検証し、内容に齟齬 これについても各社単独では実現できませんの がないようにしたり、またグループ会社相互間の連携 で、親会社を含めたグループ会社間でデータベース に支障が生じないように規定を整理するチェック作業 の構築方針や共有方針並びに日常の業務における を行います。 データベースの作成・更新作業や情報照会を行う場 合の作業手順などについて協議を行い、各社の社内 (2) 情報交換等の連携 また、グループ内の会社間で、反社会的勢力排除 規程に落とし込む作業を行う必要があります。この 点、典型的には、データベースの共有方法に関して、 に向けた定期的な協議や情報交換等を適切に図る グループ各社間で統合された共有のデータベースを ことによる連携が考えられます。これについても金融 構築し、そこにグループ各社が都度アクセスして情報 商品取引業者である会社単独では実現できませんの の更新や反社チェックのための照会を行うという体 で、親会社を含むグループ会社間で、各担当部署並 制を整備することが考えられます。但し、各社の実情 びに連絡担当者及びその連絡先を確認し、情報交 やIT 技術面も含めて各社毎に置かれている状況は 換の方法や頻度、その他の連携方法について協議 異なりますので、そのような方法を取ることができな したうえ、必要に応じて各社の反社会的勢力排除に い場合も考えられるところ、上記のとおり監督指針は 関する社内規程やマニュアルに落とし込む等の作業 「グループ内での情報の共有に努め」るという努力規 を行います。また、実際に情報交換に関する会合を 定になっていますので、各社毎の事情に応じて、その 開催した場合は、会議録等を作成して保管しておく 他の方法によりできる範囲で共有化することを目指す 等することが考えられます。 余地も残されていると思います。 (3) データベース等による情報の共有 なお、グループ会社間で反社会的勢力に関する情 さらに、反社会的勢力に関する情報を管理する 報に関するデータベースを共有し、当該情報を保有・ データベースの構築についても、親会社やグループ 利用しようとする場合、各社が取得した個人情報を 会社間での連携や協働が考えられます。この点、こ 扱うことになりますので、個人情報保護法との関係が れまでの監督指針でも、金融商品取引業者において 問題となります。この点については、 「 企業が反社会 はデータベースの構築による情報管理やチェック体 的勢力による被害を防止するための指針に関する解 制の整備が求められていましたが、今回の改正で 説」 ( 平成19 年 6月19日犯罪対策閣僚会議幹事会 は、監督指針III -2-11 (2) ②イにおいて、反社会的 申合せ)において基本的な考え方が整理されていま 勢力に関する「 情報の収集・分析等に際しては、グ すので、ご紹介しておきます。同解説では、反社会的 ループ内での情報の共有に努め」る旨が明記されて 勢力の情報のうち個人情報に該当するものについて、 います。金融商品取引業者が独自に情報を収集して ①取得段階、②利用段階、③提供段階、④保有段 構築したデータベースだけでは情報量が不十分なこ 階の各段階毎に検討を行っていますが、その③提供 ともありますし、各社が個別に作業を行うことによる 段階として、事業者がデータベース化した反社会的 負担や労力は大きいので、やはり親会社やグループ 勢力の個人情報を反社会的勢力による被害防止の January-February 2015 85 利用目的のために他の事業者等の第三者に提供する 収集するだけでなく、それに加えて日頃から新聞や雑 ことに関しては、個人情報保護法第23 条第1項第2 誌記事等の報道資料及び警察や暴力追放運動推進 号 ( 人の生命、身体又は財産の保護のために必要が センターから提供される情報などを積極的に収集し ある場合であって、本人の同意を得ることが困難であ て、データベースのアップデートを行うような業務フ るとき) に該当し、本人の同意がなくても第三者提供 ローとすることになります。また、 「 分析」には、情報 できるとしています注 2。かかる解説の見解に従えば、 の正確性や信頼性を検証する対応が含まれるとされ グループ会社間での反社会的勢力の情報に関する 注4 。これらの作 ています ( 本件パブコメ回答 No.16 ) データベースの共有については、個人情報保護法と 業を実際に行うことを想定しますと、その作業量によ の関係で支障はないものと考えられます。 る負担は少なくないと思われますし、また不動産私募 ファンド又は投資法人のアセットマネジメント会社の 4.積極的な情報収集・分析と データベースの適切な更新 人員体制はある程度少人数で構成されており、その 対応できる業務量にも限界があることを考えると、グ ループ企業の各社がバラバラに上記の作業を行うこ これまでの監督指針でも反社会的勢力に関する情 とは効率的ではなく、やはりグループ会社間で協働し 報を集約したデータベースの構築が求められていま て情報収集・分析を行い且つデータベースを構築し更 したが、改正された監督指針III -2-11 (2 ) ②イでは、 新することで効率的に業務を行うことを検討すること 反社会的勢力に関する情報の「積極的な収集・分析」 も必要になってくるように思われます。 と、データベースの「 適切な更新 ( 情報の追加、削 除、変更等) 」 を行う体制となっていることが着眼点と また、データベースの「 適切な更新 ( 情報の追加、 して示されています。ここで「収集・分析」とは、 「例 削除、変更等) 」とは、既に登録された情報のうち不 えば、日常業務に従事する中で得られる反社会的勢 明であった属性情報などが追加で判明した場合に情 力に関する情報や、新聞報道、警察や暴力追放運動 報の追加や変更を行ったり、誤登録が発覚した場合 推進センターからの提供等の複数のソースから得ら など反社会的勢力でないことが明白となった場合に れる情報を集めた上で、継続的にその正確性・信頼 おけるデータベースからの削除などによりアップデー 性を検証する対応等を指すもの」とされています (本 注5 。 トが想定されています (本件パブコメ回答 No.17 ) 注3 。従いまして、日常業務に 件パブコメ回答 No.15 ) 従って、このようなデータベースの更新作業のための おいて事前 検 証として行う反社会的勢力の属性 基準策定や業務フローを各社又はグループ会社間で チェックの際にインターネット検索等を通じて情報を 整理することも検討事項となります。 注2 ちなみに、同解説では、反社会的勢力の情報のうち個人情報に該当するものについて、反社会的勢力による被害防止という利用目的下においては、 ①取得段階については、個人情報保護法第 18 条第 4 項第 1 号及び第 2 号に該当するため、本人にその利用目的を通知又は公表する必要がなく、 ②利用段階については、個人情報保護法第 16 条第 3 項第 2 号に該当するため、本人の同意なく(収集した際の目的とは異なる目的での)目的外 利用を行うことができ、④保有段階についても、個人情報保護法施行令第 3 条第 2 項に該当し、個人情報保護法第 2 条第 5 項の「保有個人データ」 の定義に含まれないこととなるため、個人情報保護法第 24 条による保有個人データに関する公表等を行う必要はなく、また本人からの開示の求め に対しても開示の必要はなく、本人に対して「当該保有個人データは存在しない」と回答することができるとされています。 注3 なお、当該パブコメ回答は保険会社向けの総合的な監督指針に関するものですが、金融商品取引業者に関しても参考になるものと思います。 注4 なお、当該パブコメ回答は主要行等向けの総合的な監督指針に関するものですが、金融商品取引業者に関しても参考になるものと思います。 注5 なお、当該パブコメ回答は主要行等向けの総合的な監督指針に関するものですが、金融商品取引業者に関しても参考になるものと思います。 86 ARES 不動産証券化ジャーナル Vol.23 株の取引状況や株主の属性情報等を確認するなど、 5. 事後検証の実施 株主情報の管理を適切に行っていることが着眼点と して追加されている点を指摘しておきます。この点に 今回の改正では、監督指針II -2-11 (2) ④におい 関しては、金融商品取引業者は、株式譲渡制限会社 て、これまでは明記されていなかった「適切な事後検 であることが多く、また親会社の100%出資であった 証の実施 」が着眼点として追加されています。これ り、数社のジョイントベンチャーの形式により特定の は、従来から行われてきた、取引開始前に行う取引 株主のみである場合が多く、実務上あまり問題となる 相手方の属性審査や契約書等における反社排除条 ことはないように思われます。ここで指摘しておきた 項の規定といった事前審査に加えて、既に契約締結 いのは、上場投資法人における投資主情報の管理に し取引関係に入った相手方についても、引き続き継 ついてです。すなわち、反社会的勢力排除のための 続的に検証することを求めるものです。これは、取引 態勢整備を考えるにあたり、この項目に関連して、上 開始後に属性が変化して反社会的勢力となる者が存 場リートの投資主情報の管理についてどのように取り する可能性もありますし、また日々の情報の蓄積によ 扱うかという点が挙げられます。この点、改正された り増強されたデータベースにより、事前審査時に検 監督指針では必ずしも明示的には求められておりま 出できなかった反社内的勢力を把握できる場合もあ せんが、定期的に株主の属性を把握して株主の立場 ると考えられるため、事前審査だけでなく、事後検証 を利用した不当要求等へ備えておくべきという今回の も実施することが求められたものです ( 本件パブコメ 改正の趣旨は上場投資法人の投資主の場合にもあ 回答 No.55 ) 。また、更新されたデータベースに基づ てはまると思われますし、最近の反社会的勢力の排 く再度の属性審査だけでなく、既存契約において暴 除の強化の流れも考慮すると、上場投資法人におけ 力団排除条項が導入されているかを確認し、導入に る投資主情報についても同様に管理することも検討 向けた方策を検討する等の対応も含まれるとされて 事項とされてよいと思います。但し、上場投資法人の います ( 本件パブコメ回答 No.56 ) 。具体的な事後 人員は執行役員と監督役員のみであり、従業員はお 検証のフローについては、それぞれの金融商品取引 らず注 6 、自らかかる管理行為を行うことは実務上期 業者の規模や業務内容 、さらに対象となる取引の種 待できませんので、現実的にはその資産運用会社 類や性質に応じて定期的な検証を行う体制を整備 が、その投資主名簿等管理人である信託銀行と協働 することになります。 しながら、定期的に ( 例えば、上場投資法人の各決 算期において分配金の支払い対象となる投資主の確 6.株主情報の管理 定作業を行った都度など)、投資主の属性をチェック し把握しておく等の対応が考えられます。 最後に、 「株主情報の管理 」として、定期的に自社 注6 投資信託及び投資法人に関する法律第 63 条第 2 項 やまなか じゅんじ 1998 年東京大学法学部卒業、2000 年長島・大野・常松法律事務 所入所、2005 年 DUKE 大学ロースクール卒業。2005 年 9 月か ら 2006 年 9 月まで Kirkland & Ellis LLP(Los Angeles Office) にて勤務。 現在は、不動産開発、不動産ファンドや JREIT の組成、 不動産関連会社に関する M&A 案件、CMBS などの不動産証券化案 件、その他不動産に関する取引を全般的に取り扱っている。 January-February 2015 87 金融商品取引業者向けの総合的な監督指針(新旧対照表) ¸ƺĞƚČy³ĈŽÚ#8ŏåŵ6ƄõIJĭ«ŘĠƙ Ơú Ð á ľ Õ Ǘ ƓćŵĹLj7DGƕ8Ʃù Ǘ ƓćŵĹLj7DGƕ8Ʃù r¥ r¥ ƓćŵĹLjJćEƎĝ&2"$49 ć8ŨĜBnŋJƣ ƓćŵĹLjJćEƎĝ&2"$49ć8ŨĜBnŋJƣ (Gģ3´@2ėƾ6Ŝ3FƓćŵĹLj48¼Jĉš(G,@ (Gģ3´@2ėƾ6Ŝ3FƓćŵĹLj48¼Jĉš(G,@ 8Čō>Jķı&2"$49³74/2ćŵńƉJ ,(Ÿ 8Čō>Jķı&2"$49³74/2ćŵńƉJ ,(Ÿ EƗƾ0ėƾ6$43G ƃ7×ĺJƸ&Àêŵ7ėƾ6¢ƌ EƗƾ0ėƾ6$43G ƃ7×ĺJƸ&Àêŵ7ėƾ6¢ƌ J|?¸ƺĞƚČy³Ĉ729 ¸ƺĞƚČy³ĈĂİBƶĪx8> J|?¸ƺĞƚČy³Ĉ729¸ƺĞƚČy³ĈĂİBƶĪx8> 6E)Ô§Ž8Ƽ6TXPdiW ƕJĐ#G$4JƩù(G 6E)Ô§Ž8Ƽ6TXPdiW ƕJĐ#G$4JƩù(G ,@ƓćŵĹLjJ¸ƺĞƚČyEƎĝ&2"$4 ª@EHG ,@ƓćŵĹLjJ¸ƺĞƚČyEƎĝ&2"$4 ª@EHG A4DF¸ƺĞƚČy³Ĉ4&2×8īƿJuý&³ư8ŶŅĺ¨ A4DF¸ƺĞƚČy³Ĉ4&2×8īƿJuý&³ư8ŶŅĺ¨ ;ÈŋĺJƣ(G,@79ƓćŵĹLj7Ř&2»(G$46"Ƨlj ;ÈŋĺJƣ(G,@79ƓćŵĹLj7Ř&2»(G$46"Ƨlj Ž7ő&2Ř(G$4 ƛÃ3F¸ƺĞƚČy³Ĉ729 Ž7ő&2Ř(G$4 ƛÃ3F¸ƺĞƚČy³Ĉ729 ³ ƓćŵĹLj7DGƕJƩù(G,@8õIJ702 ƟĻ ³ ƓćŵĹLj7DGƕJƩù(G,@8õIJ702 ƟĻ ƋÆƇƔìŘîdž¦üįå*8ďøJſ= ƟŌDF ƋÆƇƔìŘîdž¦üįå*8ďøJſ=ƟŌDF ƓćŵĹLj48¼ĉš7Ú#,řĹĽƖ7ČFō?Ɨƾ G ƓćŵĹLj48¼ĉš7Ú#,řĹĽƖ7ČFō?Ɨƾ G ƃ7·þƓćŵĹLj8û¸Ƃƀ ÛƮ&2F¼³J ƃ7·þƓćŵĹLj8û¸Ƃƀ ÛƮ&2F¼³J 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1.経営管理態勢 業務運営への取組み ①~③ (略) ④ 取締役は、業務運営に積極的に参加するとともに、反社会的勢力 への対応については、断固たる態度で関係を遮断し排除していくこ とが、市場及び金融商品取引業者に対する公共の信頼を維持し、金 融商品取引業者の業務の適切性及び健全性の確保のため不可欠で あることを十分認識し、積極的に取り組んでいるか。 ⑤~⑨ 正 態勢編・共通項目 ① 反社会的勢力との関係を遮断するための対応を総括する部署(以 下「反社会的勢力対応部署」という。)を整備し、反社会的勢力に よる被害を防止するための一元的な管理態勢が構築され、機能して いるか。 ② 反社会的勢力対応部署は、対応マニュアルの整備や継続的な研修 (別紙2) 金融商品取引業者等検査マニュアル 新旧対照表 現 行 改 正 後 ニュアルの整備や、警察、暴力追放運動推進センター、弁護士等の 外部の専門機関(以下「外部専門機関」という。)との連携等、反 社会的勢力との関係遮断に向けた取組みを行っているか。 ③ 反社会的勢力対応部署は、外部専門機関を活用するなどにより、 反社会的勢力に関する情報を収集するとともに、当該情報を基に取 引先の審査を行うなど、反社会的勢力との取引を未然に防止する態 勢の整備に努めているか。 の実施、警察、暴力追放運動推進センター、弁護士等の外部の専門 機関(以下「外部専門機関」という。)との平素からの緊密な連携 等、反社会的勢力との関係遮断に向けた取組みを行っているか。 ③ 反社会的勢力対応部署は、グループ内での情報共有や自主規制機 関及び外部専門機関を活用するなどにより、反社会的勢力に関する 情報を積極的に収集・分析するとともに、当該情報を一元的に管理 したデータベースを構築し、適切に更新(情報の追加、削除、変更 等)しているか。 (別紙2) (新設) ④ 反社会的勢力に関する情報等を活用した適切な事前審査を実施 金融商品取引業者等検査マニュアル 新旧対照表 するとともに、契約書や取引約款への暴力団排除条項の導入を徹底 するなど、反社会的勢力が取引先となることを防止しているか。 現 行 改 正 後 ⑤ 既存の契約の適切な事後検証を行うための態勢を整備している (新設) か。 署だけに任せることなく取締役等の経営陣が適切に関与し、組織と 反社会的勢力対応部署を経由して迅速かつ適切に取締役等の経営 ⑥ 反社会的勢力との取引解消に向けた以下の取組みを実施してい ④ 反社会的勢力対応部署は、顧客の属性等から反社会的勢力との関 して対応するとともに、積極的に外部専門機関に相談する態勢とな 陣に報告され、経営陣の適切な指示・関与のもと対応を行うととも 係を把握した場合、取締役会等に報告するとともに、外部専門機関 るか。 っているか。 に、積極的に外部専門機関に相談する等の対応を行うこととしてい とも連携して、断固とした姿勢で臨んでいるか。 イ 反社会的勢力との取引が判明した旨の情報が反社会的勢力対 るか。 応部署を経由して迅速かつ適切に取締役等の経営陣に報告され、 経営陣の適切な指示・関与のもと対応を行うこと。 ロ 平素から外部専門機関と緊密に連携しつつ、反社会的勢力との 取引の解消を推進すること。 ハ 事後検証の実施等により、取引開始後に取引の相手方が反社会 的勢力であると判明した場合には、関係の遮断を図るなど、反社 会的勢力への利益供与にならないよう配意すること。 ニ いかなる理由であれ、反社会的勢力であることが判明した場合 には、資金提供や不適切・異例な取引を行わない態勢を整備する こと。 ⑦ 反社会的勢力から不当要求がなされた場合には、その旨の情報が ⑤ 反社会的勢力から不当要求がなされた場合には、担当者や担当部 2 (別紙2) 金融商品取引業者等検査マニュアル 新旧対照表 現 行 改 署だけに任せることなく取締役等の経営陣が適切に関与し、組織と して対応するとともに、積極的に外部専門機関に相談する態勢とな っているか。 正 後 反社会的勢力対応部署を経由して迅速かつ適切に取締役等の経営 陣に報告され、経営陣の適切な指示・関与のもと対応を行うととも に、積極的に外部専門機関に相談する等の対応を行うこととしてい るか。 3 3 January-February 2015 91
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