ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2015年1月発行 新興国株式市場 Pictet Market Monthly 2014年12月の新興国株式市場 12月の新興国株式市場は、原油価格やロシアルーブルの急落、市場予想を下回る中国の経済指標、ギリシャの政 局不安などを背景に、月間で下落しました。 12月の新興国株式市場 図表1:新興国株式と主要株式市場の株価指数推移 (円換算ベース、月次、期間:2011年12月末~2014年12月末) 12月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で下落しま した。原油価格の急落を受け原油純輸出国を中心に売り圧力 が高まったことに加え、ロシアルーブルの急落、市場予想を下 回る中国の経済指標やギリシャの政局不安などを背景に、リ スク回避の動きが高まり、新興国株式市場からの資金流出が 拡大し、月半ばにかけて下落しました。その後、米連邦公開市 場委員会(FOMC)後の声明で利上げについて慎重な姿勢が 示されたことや、米国のGDP(国内総生産)が市場予想を上回 る上方修正となったことなどを背景に世界景気への楽観論が 広がり、月末にかけて反発したものの、月を通しては下落とな りました。 新興国株式 米国株式 日本株式 12年12月 13年12月 14年12月 図表2:新興国株式地域別株価指数推移 (円換算ベース、月次、期間:2011年12月末~2014年12月末) 今後の見通し 長期的には新興国の先進国を凌ぐ高い成長見通しには変わ りありません。中間所得層の持続的な拡大や構造変化が新 興国の成長を後押しすると考えています。引き続きウクライナ や中東情勢、ロシアの制裁問題など地政学リスクには注視が 必要と考えますが、米国をはじめ世界的な景気回復は新興国 経済および企業にもプラスになると考えられます。中国では、 景気支援に向けて追加利下げや国有企業改革や経済構造改 革を加速するとの期待が、新政権が誕生したインドなどでも経 済改革期待が高まっています。米国の量的金融緩和終了や 利上げなどにより、新興国市場への資金流入が減少するとの 見方もありますが、日銀や欧州中央銀行(ECB)は量的金融緩 和を継続しており、先進国における十分な流動性供給は今後 も当面は続くとみられます。原油価格は供給超過を背景に 2014年6月以降50%以上下落しており、原油の純輸出国中心 に株式市場の大きな下落要因となっています。11月のOPEC 総会では減産が合意に至らず、原油価格は続落し、リスク回 避の動きの高まりから新興国から資金が流出しています。原 油価格が低水準で推移した場合には原油純輸出国へのマイ ナスの影響が大きくなり注意が必要です。一方、原油純輸入 国の経済には原油安による物価抑制の恩恵によりプラス要因 となります。こうした状況下、株式のバリュエーション(投資価 値評価)については、株価収益率(PER)や株価純資産倍率 (PBR)は先進国株式に対して相対的割安感が高まっていま す。また、配当利回りは過去平均を上回り、先進国株式と比 較しても相対的に高い利回りとなっており、魅力的な水準です。 このため、世界景気の回復により需要が回復した場合には、 大きく反発する可能性があると見ています。 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更され る場合があります。) ピクテ投信投資顧問株式会社 2011年12月末=100として指数化 240 220 200 180 160 140 120 100 80 11年12月 2011年12月末=100として指数化 新興国株式 アジア 欧州、中東、アフリカ 中南米 200 180 160 140 120 100 80 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 図表3:株価動向 (円換算ベース) 1ヵ月 新興国株式(現地通貨ベース) 新興国株式(円換算ベース) 新興国地域別(円換算ベース) 欧州、中東、アフリカ 中南米 アジア 主要市場 米国株式(円換算ベース) 日本株式(円ベース) 3ヵ月 2014年12月末現在 半年 1年 -2.7% -4.0% -0.4% 3.8% -0.7% 7.5% 2.5% 8.4% -9.3% -8.5% -1.2% -2.5% -6.1% 8.5% -4.0% -4.4% 14.6% -6.3% -3.1% 16.5% 0.9% -0.1% 14.2% 7.9% 25.1% 15.1% 22.2% 7.1% ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、新興国地域別:MSCI新興国各地 域別株価指数、米国株式:ダウ工業株30種平均、日本株式:日経平均株 価※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用し円 換算 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ 投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 月間の国別市場 原油急落がロシア、コロンビア、マレーシア、メキシコ、 UAE、カタールなどの原油純輸出国にマイナス要因と なりました。一方、台湾、フィリピン、インドネシアなどを はじめとした原油の純輸入国には原油安がコスト抑制 につながるとの観測などからプラス要因となりました。 ロシアは米欧の対ロシア制裁に国際原油価格の急落 が重なり、通貨ルーブルも急落、銀行から個人の預金 引き出しが増えていることに加え、輸入企業のコストが 跳ね上がるとの懸念が強まり、下落しました。ブラジル は鉱工業生産が予想以上に落ち込んだことに加え、ブ ラジル最大の貿易相手国である中国の輸入が予想に 反して減少したことから、商品関連株中心に下落しま した。インドは、リスク回避の動きを背景に外国人投資 家がインド株を連続で売り越していることや、インドの 貿易赤字の拡大、重要な経済関連法案が可決される ことなく同国議会が昨年の審議を終了したことなどが マイナス要因となり下落しました。 一方、中国は、市場予想を下回る経済指標の発表が 足かせとなったものの、当局が一段の景気支援策を 講じ、金融緩和や資本規制の緩和、融資拡大を促す 当局の措置などによって経済成長が押し上げられると の期待が高まり、底堅く推移しました。 図表4:月間国別株価指数騰落率 図表5:月間国別 対円為替変動率 (現地通貨ベース) (図表4・5参照) 2014年12月末現在/前月末比 2014年12月末現在/前月末比 4.5% スリランカ ヨルダン パキスタン インドネシア -0.9% 南アフリカ -1.0% フィリピン -1.1% 台湾 -1.2% コロンビア -1.3% 中国 -1.8% 韓国 -2.0% トルコ -2.4% モロッコ -2.7% ペルー -2.8% メキシコ -3.1% マレーシア -3.1% 新興国株式 -3.4% ポーランド -4.3% チェコ -5.4% チリ -5.4% ハンガリー -5.8% インド -5.9% カタール -6.1% タイ -6.5% エジプト -8.3% ブラジル -8.3% ロシア -8.8% アルゼンチン UAE -11.6% ギリシャ -12.0% -15% -10% -5% 2.9% 2.7% 2.1% 1.6% 1.5% 1.5% 1.5% 1.4% 1.3% 1.2% 0.9% 0.3% パキスタン ルピー 韓国 ウォン フィリピン ペソ チリ ペソ UAE ディルハム エジプト ポンド カタール リヤル 香港 ドル タイ バーツ アルゼンチン ペソ ヨルダン ディナール 中国 元 モロッコ ディルハム ペルー 新ソル インドネシア ルピア インド ルピー 台湾 ドル チェコ コルナ マレーシア リンギ ブラジル レアル トルコ リラ 南アフリカ ランド メキシコ ペソ ハンガリー フォリント ポーランド ズロチ コロンビア ペソ ロシア ルーブル 2.0% 1.5% 0.2% -0.2% -0.4% -0.7% -0.7% -0.9% -1.2% -1.7% -2.4% -2.8% -3.1% -3.8% -4.0% -5.0% -5.1% -5.2% -8% 0% 5% 10% -6% -4% 通貨安(円高) -2% 0% 2% 4% 通貨高(円安) ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、国別株価指数:MSCI新興国各国株価指数 ※トムソン・ロイター・データストリームの提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図①:新興国、先進国株価収益率(PER) 月間の業種別市場 (月次、期間:2007年12月末~2014年12月末) 原油価格、商品市況の下落を背景に、エネルギーや 素材などが市場平均以上に下落しました。(図表6参 照) 30 倍 25 図表6:月間業種別株価指数騰落率 20 1 8.0 15 16.2 13.4 5 2014年12月末現在/前月末 金融 -2.0% PER 先進国株式 PER 先進国株式(平均) 0 07年12月 -2.3% 情報技術 -2.5% 一般消費財・サービス 1 3.2 10 (現地通貨ベース) 3.0 -3.5% 電気通信サービス 公益 2 .2 -4.1% 2.0 -4.2% 生活必需品 素材 倍 2.5 -3.6% ヘルスケア 13年12月 (月次、期間:2007年12月末~2014年12月末) -3.1% 新興国株式 11年12月 図②:新興国、先進国株価純資産倍率(PBR) -2.8% 資本財・サービス 09年12月 PER 新興国株式 PER 新興国株式(平均) 1.9 1.8 1.5 1 .5 -4.2% エネルギー 1.0 -6.4% -8% -6% -4% -2% 0% ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、業種別株価指数:MSCI新興国各 セクター別株価指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問作成 0.5 0.0 07年12月 PBR 先進国株式 PBR 新興国株式 PBR 先進国株式(平均) PBR 新興国株式(平均) 09年12月 11年12月 13年12月 図③:新興国、先進国配当利回り (月次、期間:2007年12月末~2014年12月末) バリュエーション水準 新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、株 価収益率 (PER)では、依然として先進国を下回る水 準にあります(図①参照)。また、株価純資産倍率 (PBR)でも、先進国を下回る水準にあります(図②参 照)。今後の株価動向には注意が必要と考えますが、 株価の調整は、長期的な投資機会を提供するものと 考えます。 % 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 07年12月 2 .9 2.7 2.7 2 .4 配当利回り 配当利回り 配当利回り 配当利回り 09年12月 先進国株式 新興国株式 先進国株式(平均) 新興国株式(平均) 11年12月 13年12月 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 3 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑤:製造業景況感指数推移 新興国各国の経済状況 (月次、期間:2004年12月~2014年12月) リーマン・ショック後の世界的な景気後退を経て、2009 年半ば以降は内需関連の成長が寄与し、高い成長率 で回復しています(図④参照)。景況感については、中 国は景況感の分かれ目である50近辺を推移していま す(図⑤参照)。 65 中国 米国(参考) 60 新興国の経済成長 先進国各国の経済成長見通しは低成長が予想される ものの、新興国平均では2015年に+5.0%の成長が見込 まれています。中でも、中国とインドは内需拡大などが 寄与し6~7%台の高成長となる見通しです(図⑥参 照) 。 55 55.5 50 50.1 45 (50が良い/悪いの分岐点) 40 35 30 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 ※米国:米ISM製造業景況指数、中国:中国製造業購買担当者指数(集計 開始以降のデータを使用) 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 図④:国別経済成長率推移 図⑥:国・地域別経済成長率見通し (四半期、前年同期比、期間:2004年10-12月期~2014年7-9月期) (2015年予想) 10% 15 % 9% 8% 10 7.3 5.3 5 2.7 0.7 -0.2 -1.3 0 -5 -10 07年12月 5.0% 5% 4% 3.1% 3% 2.3% 2% 1.4% 10年12月 13年12月 1.3% 0.8% 0.5% 1% 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 6% 6.4% 0% 新 興 国 中 国 イ ン ド ブ ラ ジ ル ロ シ ア 先 進 国 米 国 ユ 日 本 ー -15 04年12月 中国 インド ブラジル ロシア 米国(参考) 日本(参考) 7.1% 7% ロ 圏 出所:国際通貨基金(IMF)(2014年10月発表)のデータを使用しピクテ投 信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 4 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑨:ブラジルの政策金利と物価上昇率の推移 インフレ (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 2010年以降、食料品価格の上昇などによるインフレ圧 力の高まりなどを背景に、ロシア、ブラジルなどでは政 策金利の引き上げが行われましたが、景気下支えの ため東欧諸国などでは利下げを行うなど、国によって まちまちの政策が取られています(図⑦参照)。新興国 の物価動向は政策金利の動向を見る上で重要な指標 です。(図⑧~⑫参照) 25 % Selic ターゲット・レート 20 消費者物価指数(前年同月比) 15 10 5 0 04年12月 図⑦:新興国各国の政策金利 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 図⑩:インドの政策金利と物価上昇率の推移 (2014年12月末現在) (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 -2 -4 % 12 % 2014年12月末 2013年12月末からの変化幅 10 8 6 4 2 ー ロ ブ エ ト イ イ 南 中 ペ マ メ チ ハ タ ポ 韓 台 チ 国 湾 ェ シ ラ ジ ル ン ン ア 国 ル レ キ リ ン イ ラ ガ コ シ ア ジ プ コ ド ド フ ン シ コ リ ネ リ ル ト ド ア シ カ ア 0 ー ー -2 04年12月 ー 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問作成 レポ・レート リバース・レポ 卸売物価指数(前年同月比) 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 図⑪:中国の政策金利と物価上昇率の推移 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 貸出基準金利(1年) 預金基準金利(1年) 消費者物価指数(前年同月比) 12 % 8 図⑧:国・地域別物価上昇率の推移 (前年同月比、月次、期間:2008年12月~2014年12月) 20% ブラジル 日本 ユーロ圏 ロシア 16% 12% インド 米国 中国 4 0 -4 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 8% 図⑫:ロシアの政策金利と物価上昇率の推移 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 4% -4% 08年12月 リファイナンス・レート(2013年9月15日まで) 政策金利(2013年9月16日から) 消費者物価指数(前年同月比) 20 % 0% 15 10年12月 12年12月 14年12月 10 ※物価上昇率:各国・地域消費者物価指数、前年同月比 ※ブラジル、インド、日本、米国、ユーロ圏、中国は2014年11月まで 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 5 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 5 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑬:原油価格の推移 原油、商品市況 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 商品市況は、世界景気の不透明感や需給見通しの悪 化などを背景にこれまで低調に推移してきました(図⑬、 図⑮、図⑯参照)。金については新興国における実需 に加え、安全資産としての需要もあります(図⑭参照)。 原油や商品価格の下落はブラジルやロシア、南アフリ カなどの資源を輸出する資源国の経済にとってマイナ ス要因となる一方、上昇が消費を中心にプラス要因と なる国もあり、注目の指標のうちの一つです。(2014年 12月19日発行のピクテ・グローバル・マーケット・ウォッ チ「原油価格急落~世界景気にはプラスだが市場は 過剰反応?」をご参照ください。) ドル/バレル 160 140 120 100 80 60 40 20 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 図⑭:金価格の推移 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) ドル/トロイオンス 2,000 1,500 1,000 500 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 図⑮:商品指数の推移 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 500 400 300 200 100 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 図⑯:銅、ニッケル価格の推移 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) ドル/トン 12,000 ドル/トン 60,000 10,000 45,000 8,000 6,000 30,000 4,000 原油価格:WTI先物(直近)価格、金価格:金現物価格(ロンドン市場)、商品 指数:CRB指数、銅、ニッケル価格:LME銅、ニッケル価格指数 出所:当ページの図はトムソン・ロイター・データストリームのデータを使用 しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 2,000 15,000 銅価格(左軸) ニッケル価格(右軸) 0 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 6 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 リスク 新興国経済のリスクの高さを示す指標のひとつである ドル建て新興国債券と米国債との利回り格差は、世界 的な信用不安が高まった2008年に急拡大しましたが、 その後、世界経済の回復期待などを背景にリスク回避 の動きが弱まる中で縮小してきました(図⑰参照)。そ の後、ユーロ圏諸国の債務問題で一時拡大しました。 足元では、ウクライナ、中東情勢などの政情不安や、 原油価格大幅下落などを背景に、再び拡大してきてい ます。 図⑰:ドル建て新興国債券と米国債の利回り格差 (月次、期間:2004年12月末~2014年12月末) 9 % リスク 高 8 7 6 5 4 3.5 3 3.2 平均 2 1 0 04年12月 06年12月 08年12月 10年12月 12年12月 14年12月 リスク 低 ※新興国債券と米国債の利回り格差は、JPモルガンEMBIグローバル・ディ バーシファイド指数のソブリン・スプレッドを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 7 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 新興国株式投資 図⑲:高配当日本株式と日本株式の パフォーマンス ~ 新興国高配当株式に注目 新興国株式投資において特に注目したいのは、配当 利回りの高い銘柄(新興国高配当株式)です。新興国 高配当株式は、高い利益成長を背景にした株価の上 昇に加えて配当の増加も期待できると見ており、より 魅力的な投資対象であると言えます(図⑱参照)。 かつて新興国であった日本では、1970年から1980年 にかけて大卒初任給は約2.9倍に、1人あたりGDP(国 内総生産)は約2.9倍、消費者物価指数は約2.3倍に拡 大しました(図⑳参照) 。 この間、日本株式市場では経済成長を反映し、株価は 日本株式平均で3.2倍に上昇、なかでも高配当の日本 株式は6.5倍に上昇し、配当利回りの高い銘柄がより 高い収益を得ることができました(図⑲参照)。 (月次、期間:1970年1月末~1980年1月末) 700 1970年1月末=100として指数化 6.5倍 600 高配当日本株式 500 400 3.2倍 300 日本株式 200 100 図⑱:新興国高配当株式と新興国株式の パフォーマンス 0 70年1月 (円換算、月次、期間:1996年12月末~2014年12月末) 700 新興国高配当株式 新興国株式 図⑳:1970年、1980年の日本の各種データ比較 500 1970年 400 大卒初任給額 300 39,900 円 1980年 114,500 円 約2.9倍 200 1人あたりGDP 100 0 96年12月 80年1月 ※高配当日本株式:TOPIX構成銘柄を基に野村證券が算出した指数、日 本株式:TOPIX 出所:野村證券金融工学研究センターのデータを使用しピクテ投信投資顧 問作成 1996年12月末=100として指数化 600 75年1月 70万円 200万円 約2.9倍 02年12月 08年12月 14年12月 ※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、新興国株式:MSCI 新興国株価指数、株価はすべて配当込 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 上記のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆あるい は保証するものではありません。 ピクテ投信投資顧問株式会社 消費者物価指数 31.8 73.9 約2.3倍 ※2005年基準。各1月の月次データ 出所:総務省統計局のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 8 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表7:ブラジル 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 図表9:インド 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年12月末=100として指数化 180 MSCI株価指数 ブラジル MSCI株価指数 新興国株式 140 2011年12月末=100として指数化 MSCI株価指数 インド 160 MSCI株価指数 新興国株式 140 120 120 100 100 80 80 60 11年12月 55 12年12月 13年12月 14年12月 円/レアル 60 11年12月 レアル高 1.8 45 1.6 40 1.4 ブラジル レアル 35 12年12月 13年12月 レアル安 14年12月 ルピー安 120 100 100 80 80 13年12月 14年12月 円/ルーブル 4.0 3.5 14年12月 MSCI株価指数 中国 MSCI株価指数 新興国株式 60 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 円/元 ルーブル高 ロシア ルーブル 20 18 3.0 16 2.5 14 2.0 1.5 11年12月 13年12月 2011年12月末=100として指数化 140 120 12年12月 12年12月 図表10:中国 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 MSCI株価指数 ロシア MSCI株価指数 新興国株式 140 インド ルピー 1.0 11年12月 2011年12月末=100として指数化 60 11年12月 14年12月 ルピー高 1.2 図表8:ロシア 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 13年12月 2.0 円/ルピー 50 30 11年12月 12年12月 元高 中国 元 12 ルーブル安 12年12月 13年12月 14年12月 元安 10 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 ※期間:2011年12月末~2014年12月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 9 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表11:韓国 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年12月末=100として指数化 160 2011年12月末=100として指数化 160 MSCI株価指数 韓国 140 図表13:南アフリカ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 140 MSCI株価指数 新興国株式 120 120 100 100 80 80 60 11年12月 60 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 円/ウォン 0.13 ウォン高 MSCI株価指数 南アフリカ MSCI株価指数 新興国株式 12年12月 13年12月 円/ランド 12 南アフリカ ランド 0.11 0.09 10 0.07 9 ウォン安 12年12月 13年12月 14年12月 8 11年12月 図表12:台湾 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 ランド安 12年12月 13年12月 14年12月 図表14:トルコ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年12月末=100として指数化 140 ランド高 11 韓国 ウォン 0.05 11年12月 14年12月 180 MSCI株価指数 台湾 2011年12月末=100として指数化 160 MSCI株価指数 新興国株式 140 120 120 100 100 80 60 11年12月 MSCI株価指数 トルコ MSCI株価指数 新興国株式 80 12年12月 13年12月 円/台湾ドル 4.0 14年12月 台湾ドル高 台湾 ドル 60 11年12月 12年12月 13年12月 円/リラ 100 リラ高 トルコ リラ 3.5 80 3.0 60 40 2.5 台湾ドル安 2.0 11年12月 14年12月 12年12月 13年12月 14年12月 リラ安 20 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 ※期間:2011年12月末~2014年12月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の 推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の 成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的へ の適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託 は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経 営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。※MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権 利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。 10 10
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