Ⅰ 持続的成長 特集① 環境・再生可能エネルギー事業に挑戦 メーカー系金融サービス会社の強みを活かし て、環境・再生可能エネルギー事業に参画 ります。このことから、自ら発電・売電事業に乗り出す 「2015中計」において、マーケットインと、最適なソ 電力の売買契約、ファイナンス組成などエネルギーソ リューション提供を軸にしたビジネスモデルとして注 リューションのノウハウを蓄積しています。それを通じ 「2015中計」)で「持続的成長に向けた高利益体 力しているのが、 「環境・再生可能エネルギー」をはじ て、 「再生可能エネルギー固定価格買取制度*1」の導入 めとする注力6分野です。特に、メーカー系金融サー 以降、さらに高まった顧客ニーズに対応した発電シス 質への変革」を図っています。そのためには、当 ビス会社の強みを活かし、2000年頃から日立グルー テムの開発・促進を進めていきます。 社グループの強みである“地域密着” “多様な プの(株)日立パワーソリューションズと協働し、風力 − “地域密着” “多様な機能” “日立グループ”の強みを活かして− 「2013年度∼2015年度中期経営計画」 (以下 発電システムのリースを契機に環境・再生可能エネル 機能” “日立グループ”を真の強みとして最大 化を図り、事業を進化させています。 日立グリーンエナジー(有)が運営する、12.7MWの発電容 量を有する日立北浦複合団地太陽光発電所 ことで、再生可能エネルギーについて発電所の運営、 メガソーラーシステムの一括提供 では当初目標を上方修正し、発電容量を2012年度 メーカー系金融サービス会社としての強みは、遊休 実 績 で 累 計1 6 0 M W から2015年 度 ま で に 累 計 地活用を検討している日本全国の自治体や企業に向 350MWまで拡大させる目標を掲げています。 けて(株)日立製作所と連携したメガソーラーシステム Ⅰ 持続的成長 限に活かし、成長戦略の実現と経営基盤の強 ギー分野への取り組みを開始しました。 「2015中計」 の提供が求められ、運転実績データの蓄積も重要にな の導入事業でも発揮されています。太陽光パネル、遠 設備のリースに加え、発電事業にも参画 隔監視システムなどの関連機器の供給・設計・保守・運 発電設備のリースという従来の取り組みを一歩進 会社との連携、資金調達など発電事業の運営を日立 め、自らが 事 業 者として(株)日 立 製 作 所と共 同 で キャピタルグループが担当し、20年間事業を継続で 2014年1月に新会社「日立ウィンドパワー株式会社」 きる安定性やメーカーの技術のバックアップを一括で を設立しました。 、新潟県胎内市に風力発電所を設置 効率的なソリューションとして提供しています。 し、4月から商用運転を開始しました。風力発電は、環 このように、今後も成長が見込まれる環境・再生可 境アセスメントが必要で導入までに3年ほど時間を要 能エネルギー事業の運営ノウハウを幅広く蓄積し、同 するうえ、日本では一定の風が吹き続ける環境は少な 事業をバイオマス*2、地熱、水力など多様化を図り、さ く、洋上風力発電所など地域に根ざしたソリューション らに積極的に推進していきます。 VOICE リース・割賦といった従来型事業から、マーケットインと最 適なソリューション提供を軸にしたビジネスモデルへの転換 を図っています。2014年4月から日本事業のセグメントを、 多様化した顧客(アカウント)のニーズに対し金融サービスを 提供する「アカウントソリューション」、提携ベンダーの販売促 進などのニーズに対し金融サービスを提供する「ベンダーソ リューション」の2事業に区分しました。 7 CSR Report 2014 グループ連結営業収益における日本の営業収益 37.4% グループ連結 営業収益 1,279億円 13.0% 日本-アカウント ソリューション 日本-ベンダー ソリューション (日本の2013年度営業収益 643億円) 用を(株)日立製作所が手がけ、許認可手続きや電力 再生可能エネルギーのさらなる普及のために 地球環境保全だけではなく、エネ ルギー資源の限られる日本のエネル ギー自給率の向上のために再生可能 エネルギーの推進 は 不 可 欠。さら な る 普 及 の た め、発 電 事 業 も 担 い、社 会的責任を果たし ていきます。 当社、地域、パートナーにもメリット のある“三方よし”をめざしています。 特に、地元の人たちの不安に対して は、技 術 だ け で は なく、気持ちに寄り 添った丁寧な対話 を心がけています。 各エリアの支店と協力して全国の 自治体や企業、日立グループの遊休 地を対象に、再生可能エネルギーの 導入を提案してい きます。現 在 の 運 転 実 績 を 評 価・検 証し、今 後 の 事 業 拡 大に活かしてま いります。 日立キャピタル(株)執行役 日立ウィンドパワー(株)取締役社長 日立キャピタル(株) 法人事業本部 茨城法人支店 担当課長 日立キャピタル(株) 日立グループ事業本部環境エネルギー事業推進部 片岡 淳 室田 宗春 営業グループ 主任 竹澤 英紀 *1 FIT(Feed-in Tariff)制度 。2012年7月にスタートした、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を国が認定した 最初に適用された買取価格のままで10年から20年の一定の期間電気事業者に調達を義務づける制度。 *2 バイオマス発電とは、木屑や燃えるゴミなどを燃焼する際の熱を利用して電気を起こす発電方式のこと。発電した後の排熱は、周辺地域の暖房や温水として有効活 用ができます。 CSR Report 2014 8 Ⅰ 持続的成長 特集① 環境・再生可能エネルギー事業に挑戦 メーカー系金融サービス会社の強みを活かし て、環境・再生可能エネルギー事業に参画 ります。このことから、自ら発電・売電事業に乗り出す 「2015中計」において、マーケットインと、最適なソ 電力の売買契約、ファイナンス組成などエネルギーソ リューション提供を軸にしたビジネスモデルとして注 リューションのノウハウを蓄積しています。それを通じ 「2015中計」)で「持続的成長に向けた高利益体 力しているのが、 「環境・再生可能エネルギー」をはじ て、 「再生可能エネルギー固定価格買取制度*1」の導入 めとする注力6分野です。特に、メーカー系金融サー 以降、さらに高まった顧客ニーズに対応した発電シス 質への変革」を図っています。そのためには、当 ビス会社の強みを活かし、2000年頃から日立グルー テムの開発・促進を進めていきます。 社グループの強みである“地域密着” “多様な プの(株)日立パワーソリューションズと協働し、風力 − “地域密着” “多様な機能” “日立グループ”の強みを活かして− 「2013年度∼2015年度中期経営計画」 (以下 発電システムのリースを契機に環境・再生可能エネル 機能” “日立グループ”を真の強みとして最大 化を図り、事業を進化させています。 日立グリーンエナジー(有)が運営する、12.7MWの発電容 量を有する日立北浦複合団地太陽光発電所 ことで、再生可能エネルギーについて発電所の運営、 メガソーラーシステムの一括提供 では当初目標を上方修正し、発電容量を2012年度 メーカー系金融サービス会社としての強みは、遊休 実 績 で 累 計1 6 0 M W から2015年 度 ま で に 累 計 地活用を検討している日本全国の自治体や企業に向 350MWまで拡大させる目標を掲げています。 けて(株)日立製作所と連携したメガソーラーシステム Ⅰ 持続的成長 限に活かし、成長戦略の実現と経営基盤の強 ギー分野への取り組みを開始しました。 「2015中計」 の提供が求められ、運転実績データの蓄積も重要にな の導入事業でも発揮されています。太陽光パネル、遠 設備のリースに加え、発電事業にも参画 隔監視システムなどの関連機器の供給・設計・保守・運 発電設備のリースという従来の取り組みを一歩進 会社との連携、資金調達など発電事業の運営を日立 め、自らが 事 業 者として(株)日 立 製 作 所と共 同 で キャピタルグループが担当し、20年間事業を継続で 2014年1月に新会社「日立ウィンドパワー株式会社」 きる安定性やメーカーの技術のバックアップを一括で を設立しました。 、新潟県胎内市に風力発電所を設置 効率的なソリューションとして提供しています。 し、4月から商用運転を開始しました。風力発電は、環 このように、今後も成長が見込まれる環境・再生可 境アセスメントが必要で導入までに3年ほど時間を要 能エネルギー事業の運営ノウハウを幅広く蓄積し、同 するうえ、日本では一定の風が吹き続ける環境は少な 事業をバイオマス*2、地熱、水力など多様化を図り、さ く、洋上風力発電所など地域に根ざしたソリューション らに積極的に推進していきます。 VOICE リース・割賦といった従来型事業から、マーケットインと最 適なソリューション提供を軸にしたビジネスモデルへの転換 を図っています。2014年4月から日本事業のセグメントを、 多様化した顧客(アカウント)のニーズに対し金融サービスを 提供する「アカウントソリューション」、提携ベンダーの販売促 進などのニーズに対し金融サービスを提供する「ベンダーソ リューション」の2事業に区分しました。 7 CSR Report 2014 グループ連結営業収益における日本の営業収益 37.4% グループ連結 営業収益 1,279億円 13.0% 日本-アカウント ソリューション 日本-ベンダー ソリューション (日本の2013年度営業収益 643億円) 用を(株)日立製作所が手がけ、許認可手続きや電力 再生可能エネルギーのさらなる普及のために 地球環境保全だけではなく、エネ ルギー資源の限られる日本のエネル ギー自給率の向上のために再生可能 エネルギーの推進 は 不 可 欠。さら な る 普 及 の た め、発 電 事 業 も 担 い、社 会的責任を果たし ていきます。 当社、地域、パートナーにもメリット のある“三方よし”をめざしています。 特に、地元の人たちの不安に対して は、技 術 だ け で は なく、気持ちに寄り 添った丁寧な対話 を心がけています。 各エリアの支店と協力して全国の 自治体や企業、日立グループの遊休 地を対象に、再生可能エネルギーの 導入を提案してい きます。現 在 の 運 転 実 績 を 評 価・検 証し、今 後 の 事 業 拡 大に活かしてま いります。 日立キャピタル(株)執行役 日立ウィンドパワー(株)取締役社長 日立キャピタル(株) 法人事業本部 茨城法人支店 担当課長 日立キャピタル(株) 日立グループ事業本部環境エネルギー事業推進部 片岡 淳 室田 宗春 営業グループ 主任 竹澤 英紀 *1 FIT(Feed-in Tariff)制度 。2012年7月にスタートした、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を国が認定した 最初に適用された買取価格のままで10年から20年の一定の期間電気事業者に調達を義務づける制度。 *2 バイオマス発電とは、木屑や燃えるゴミなどを燃焼する際の熱を利用して電気を起こす発電方式のこと。発電した後の排熱は、周辺地域の暖房や温水として有効活 用ができます。 CSR Report 2014 8
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