lG烈∃爵唸と亡詭省 :冒談配作 :皐響幾許早

海事 法研 究会誌
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
文
論
_
米国 における船舶 arrestt attachment及 び競売手続 き
弁護 士 瀬野克 久 /弁 護士 木村 み どり
(― 橋 パー トナ ー ズ法律事務 所 )
2014 5(N0223)
保 (モ ー ゲ ー ジ)に 取得 して い る船 舶が米国 の港 に入出港 す ることも必 然的 に多 くな る。 この
ため 、 ファイナ ンサ ー としては、米 国 にお い て 日本 の金 融機関が担保船舶 に対す るモーゲ ー ジ
を実行す る場合、あるい は、担保船舶が船舶先取特権等 によ り米国にお い て差押 え られる場合
も念頭 にお く必要があ るため、船舶の差 押 え、競売 に関す る米 国の制度
3を
理解 してお くこと
が必要 になる。
なお、過去 数年 にお い て も、 日本 の金 融機 関が関係す る船舶 の差押 え、競売 が米国内 で行 われ
許早
配作
幾
:冒 談
:皐 響
と
亡
詭省
爵唸
lG烈∃
日本の S社 が所有す る船舶 につい て Rule B attachmentが 行 われた等 の例があ る。
********************************
***********************士
て い る。例 えば、2009年 に E社 が米 国 Ncw York南 部 地区にお いて Chaptcr 7手 続 きをファイ
ルす る ことに よる倒産手続 き開始 に伴 う船舶 の差押 え、競売が行 われた例、 また、2012年 に
目次
日本におい て
、函館地方裁判所 におい て平成 22年 か ら翌年 にかけてパ ナマ籍船舶 の競売
がなされた。 同競売手続 において具体的 にとられた手続 について、担 当裁判官高瀬保守氏 によ
Part I は じめに
Pan■
り、
「函館地方裁判所 にお ける船舶抵≧権 の実行 と しての競売 申立事件 の事例紹介」 (金 融法務
事情 No 1941)に おいて説明されてい る◇ 同説明に よれば「
、平成 22年 11月 1日 に読売申立て、
米国 におけ る海事 alrest及 び attattme前 につい て
同年 ■ 月 12日 に競売開始決定、同年 12月 1日 に保管命令発令、同年 12月 27日 に裁判所宛
に現況調査報告書 の提出、
評価書 に基づ き平成 23年 1月 12日 売却基準価額 を定 める 旨の決定、
つい
同年 3月 4日 に船舶 に
ての競売期 日の実施、同年 3月 11日 に売却許可決定、売却基準価
I seiztlreの 方式
I seizureの プ ロセス
Ⅲ scizurc後 の手続
IV売 却及 び売却代 金 の配当
額が低廉 にす ぎる こと等 を理由 として売却許可決定 に対する執行抗 告が同年 3月 16日 提起 さ
れたが、札幌高等裁判所 は、同月 31日 執行抗告 を葉却、最高価買受人 は同年 5月 12日 代金 を
納付 し船舶の引渡を受け、配当 は同年 6月 に終了 したJと される。
P前 III日 本 におけ る船舶 差押 え、競売 と米国 の手続 き との対比
1
2
3
4
5
6
7
8
9
4は
本 稿 は、 米 国 ワ シ ン トン州 シ ア トル 所 在 の GARVEY
い わゆるア レス ト条約 の非批准
日米 の差押 え手続 き概観
つヤ│て
米 国における Marltlme Lttnと 日本 における船舶先取特権 の相違 に
ア レス ト後 の抵 当権者 へ の通知
TYLER
SCHUBERT BARER法 律 事 務 所 所 属
ARNOLD弁 護士 が Pa■ ■ にお い て米 国 にお け る船 舶 の attest、
a■
dchmcnt及 び 競 売手 続
きを説 明 し (同 説 明文 の 日本 語 頷 は一 橋 パ ー トナ ーズ 法律 事 務 所 弁 護 士 に よ り準 備 され た )、
弁 護 士 瀬 野 克 久 /弁 護 士 木村 み ど りが Part IHに お い て 米 国 と 日本 との 船 舶 差 押 え、競 売 手続
抵当権者 は、被担保債権 に対す る終局判決 を取得す る必要があ るか
―
差押 えの解放
鑑定、最低競売価格 の設定
己当順位
西
船舶 の競売 により対象船舶 に対す るすべ てめ請求権 は消滅す るか
きの 対 比 を行 つた もの で あ る。
********************************************************
Pa武 1[は じめに]
2012年 におけ る 日本 の貿易 の相手 国 につい て、統計 上 輸 出 も輸入 も米 国が第 ■ 順位
いる
2。
貿易 の相 当程度 の分量が海 上輸送 による もの と考 え られる ため、 日本
の金融機 関が担
下
され た い。
同事務所 の情報 については、 同事務所 の wcbdtc llttw/ヽ VWV gsblaw comか ら入手
こと
の
の
を参照
ロ
記載
エ
成
)等
ト 国際研究課作
日本 の貿易相手 国 TOP50(ジ
22012年
とされ て
S米
国 にお け る手 紡 きを 日本文 にて理 解 す るた め には、志 水厳 著 「 船舶 と債 権者 ―英 米 日法 の比 較 J(日 本
海 運集 会所 )に お け る 第 3章 「 米 国法 にお け る船 舶 の 差押 え と船 舶先取 特権 J、 小 島孝 著「 米 国法 にお け る
mγ ■,mc nclls(船 舶先取特権 )に つい て J(海 法会誌 (4))等 の 文献カミ
参考 となる。
1日
本 にお ける船舶競 売手続 きについ て は瀬野 克久著「船舶融 資取引 の実 務 (全 訂版 )J(日 本海逗集 会所 )355
頁 ない し 378頁 の記載参照 の こと
海事 法研 究 会誌
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
米 国におけ る arrest及 び attachmcntに 関す る法 につい て論ず る本稿 は、以下の 4つ の議論か ら
構成 されてい る。 第一 に、債権者 に Rlde C arrestと Rule B attammentを 求め る権利が存在す る
Pa武 11[米 国 における海事 arrest及 び attachmentに ついて]
作成者
米国 ワシン トン州弁護士 TYLER
GARVEY SCHUBERT BARER法
状況 を分析す る。 第 二 に、債権者 が船舶 を arrestあ るい は attachす る手続 につい て 説明す る。
この議論 の第二では、船舶 が scizcさ れた後 に発生 しうる問題 について分析す る。最後 に、船舶
が 売却 される手続 及 びその売却代 金が どの よ うに配分 されるかのプロセス につい て説明す る。
ARNOLD
律事務所
2014 5(No 223)
(米 国 ワシン トン州
I
シア トル所在 の法律事務所 hip:wwW gsblaw com)所 属
[日 本語訳 ―橋パー トナーズ法律事務所
弁護士 森下友理子 /弁 護士 木村 み どり]
seizureの
方 式
A Admiralty Rules Cに 基 づ く arrestに よる船舶 の seizure
nternationd COInvcntion Reltting to he Arrest
米国 は、船舶 の差押 えに関す る主要 な条約 で あ る と
の scizureに 関す る法制度 は、他 の国の
い
のため、船舶
。そ
of Scagoing Shipsの 締結国ではな
_定 の他 の国 とは異 な り、米国 にお い ては、米国の港 におけ る船
法制度 とは一般 に異 なる
が認め られて
船 の sctか rcに ついて Rulc C arre説 及 び Rule B atachmentの 2つ の主要 な方法
いる
米 国 にお け る 船 舶 の 議rcstは 、Adnlttalty Rulcsの Rule Cの 規 定 に 従 つて 進 め られ る。
Admiralty Rules Cの 下 にお い て 、債権者 は、特定 の船舶 に対す る船舶先取特権 を実行す る
°
ため 当該船舶 を 領rcstす る こ とがで きる 。米 国にお ける船舶先取特権 は、一 般的 に、あ
る船舶 に対 して提供 されたサ ー ビス又はある船舶 によって発生 した損害 か ら発生す る債権
Or Mar■ ime
Rulc C arrcstは 、 Federal Rulcs of Civit Procedure Supplemelltal Rtlles for Admiralり
定法 によって も認 め られて い る
米 国 の判例法 にお い て最 も広 く認 め られて い る船舶先
Ю
取特権 は、ネセサ リーズ (必 需品の供給 )9、 船長及 び乗組員 の給与 、海事契約違反 に基
飼
づ く損害賠償請求 、海事不法行為 に基 づ く損害賠償請求 (person』 輌 uり 、故意又 は過失
B、
貨物 の
(negtigence)に よって人が死亡 した場合、船舶衝 突 を含 む)ワ 、海難救助行為
H、
る
恥
・
損傷 減失
未払運賃 及 び汚染 を理 由 とす る ものであ る。 ここに列挙 した項 目は、
2。
と定義されている このような船舶先取特権は、ことして米国判例法により認められて
いるものであるが、Commcrcial lnsttlmellts alld Maritinc Liens Actの ようないくつかの制
6。
3。
Clalllls alad Assct Forfcttre Actions(以
下 「 Adllxiral●
Rllles」
8。
とい う)の Rllle Cを 根 拠 と して 認
の
められるため、そのように一般に呼ばれるが、この方法 によれば、債権者 は、債務者所有 特
一
この
場合 般
定の船舶に対する請求権 を行使するため、当該船舶 をscizeす ることができる
いはその他の法令 によ
に、債権者は、arcstの 前に、arrest対 象始舶に対す る船舶先取特権ある
4。
網羅的な ものではな く、多 くの場合、特定 の請求権 が船舶先取特権 を構 成す るか否かの判
って認められた権利があると立証するだけで足 りる。
断 は、具体 的事案 に即 した分析が必 要 となる。
むしろ債務者
Admiratt Rllle Bを 根拠 として認められる Rtllc B attachmcHは 、船舶ではなく
に対 して
に焦点をあわせるので、Rllie C arrestと は異なる。Rlllc Bの 下では、特定の債務者
でも
海事債格を有する債権者は、その権利を行使するため、債務者が保有する船舶のうち何れ
生している
seizcす ることが認められている。この方法による場合、同債権者は、海事法上発
債務
債権 を有す る こと及 び債権者 が有す る債権 に関す る訴訟が係属す る管轄区域 (district)に
い
者 が現れない (nOt Foulad)こ とを立 証 しなけれ ばな らな 。
iS99 AcmiralⅢ
も
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746USC
Rlllc C(1),∫ ″
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4/pr,955F2d983,987(5tlx
`浄 ed 2011)
N ScHoEttAUM,ADM〔 RALTYAND MARIaIME Lぷ v§'/て
併 1(5th
Ci■ 1992)
§§31301-31343(2006)
S ScHoFNBNM,.Fppl.P notc 4,at§
91 様 々な種類の事件 を個 々に解決す るとい う判例法 の特徴 のため、米国は他
の国よ りも多 くの種類 の月
舗自先取特権が認め られてい る。 〃 他方で、U S Nintll CircuI Colul of Appcalsは 、
「裁判所 は新 しい種類 の船舶先取特権 を認めることに消極 的である」 ことに言及 してい る。 とぅ
gtti鶴
″′,86
"を
R3d at913 と,乾 加
瘤 jTryC Trp彦 を 62%ル 7T/ιη″4Pryb9s・ ,811旦 2d1271,1273(9th Ci 19y))
§
d99 mcOル 肱 r77σ 勢 ヵ″ぢοtt rrPa И 滉諺 ω D遺11とg∽ ,116F3d159(5th Ct■ 1997)ネ セ サ リ ー ズ (必 需 品 の 供 給 )
イ
″
は 法 令 上 、 rcp菰 る,supp10s,tOwagc,and thc usc ofa tt docに or mar血 cm山 呼
と定 義 さ れ て い る
(46USC S
31301(4))。 判 例 は これ を「 船 舶 が 従 事 して い る 取 引 の た め 合 理 的 に必 要 なす べ て の 物 品 Jと 定 義 して い る。
KL
l lntcmational Convclxtion Fと lating tO thc Arest of Seagoulg Ships,1952,439 U N IS 193,lcprtllted in 6B FR却 ヾ
MSWALL JR,BttEЫ CTON pM猷
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D00 Nα
)の
を
い ずれ の締結 国 で ないため、船舶組 特権
米国 は、illtcmational convcnt10ns on uhflcation of mantil14 きiel憮
る。
とは
Sce
lntcmatlona convcH10n for thc UnincatiOn
の
な
の
異
つい
の
法制度
く
国
て
も、他
多
に関す る法制度 に
ortgagcs, 1926,120 L N TS 187,rcprintcd in 68 Bcnedict on
Of Ccrtain Rulcs Rclating toヽ laritime Licns andヽ 〔
Admiral,supra,Doc No 82,llltcmhional ConVcntion for hc UnittCation of Ccnain Rules Rclaing to Maidlllc Licns
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続
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樫雫:孫灘寧 提慕手
縫寮輩 訂霧麟
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瞥
誓
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稿 で は そ の 説 明 を割 変 す る。
4 Admiralty Rtlic C
お9郎 Lβ コ,9々 ″ 丘ι a2 И chtt attTれ 切″″ョ
ry,808■ 2d697,699 ⑬h Ci 1987)(2 s FRIEDELLETAL,
'M,上引 用 )
BENEЫ CFON ADMRA「 Y§ 37■ 327(7h cd 1986)を
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S"効 o力 伽Tσ
HS"`ン rJr/J2/れ
税
ら 1ク OuS l13(1898)
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と
M∝ぬ 麺 を 7Fprノ B廼そ DFttbite/つ た整雫 C切 ?α L
B7/79膨
byFPθ ,101 U S 384,384(lM9)(有 効 な海難救助 に基 づ く請求権が発生す るため には、 (1)海 上危険 の
存在、(2)ex`ting duhや spccia conttct上 の義務 が存在 しな い に もかかわ らず救助活動 が 行 われ た こと、(3)
全部又 は一 部 (の 救助 )に 成功 した こと又 は枚助活動 が 当該成功 に寄与 した ことが必要 と判 断 され た)。
日
/河 ω,υ,知 ,529二 2d221,221(4h Ci 1975)
99f9r/9rfr9 a"初 3で
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お
を9rrb・ frfJル を ″ Й,/7Jr 'aを
И ω σ α ノ D鷹 勿″ア♂ TFrPrИ 俺 盟 ,86F3d908,913(9th Ci■
1996)
お
α2つ ψ を加 砿
Gattθ И
力,307 R Stlpp 922,928勺 乾 9(C D Ca1 1969)
"2/P′
-4-
744■ 2d461,466(ah Ci 1984)
Cr//99prf,663F2d1338,1347(5th Ci 1981)
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海事法研究会誌
海事法研究会誌 2014 5(Nc 223)
2014 5(N0223)
(district)に 現れ るとはどの ような意味 を有 す るかについて規定 を設け なか ったが、裁判
また、米 国議会 は、RIlc C arrestの 利 用 が可 能 な い くつ か の制 定法 上 の船 舶先 取特権 も創
設 した。 お そ ら く、 最 も よ く知 られ て い る船 舶 先 取 特 権 は、優 先 船 舶 抵 当権 (prcfcrred
所 は、管轄 区域 (dtttrict)の 中に現れ る (found)こ とを「被告が、対人裁判管轄区域内
に存在 してお り、その管轄区域 (distr社 )に おける呼出状、訴状 の送達 を受領 で きる こと」
わ
と解釈 してい る 。 したがって、Admと 』り Rule Bの 発動 を求める債権者 は、
「被告 はそ こ
ship alottgage)で あ ろ う が、 こ れ は、 債 権 者 (抵 当 権 者 )が U S Department of
モ
TransPonatiOnに おい て適切 な文書 を提出 してい る限 り有効 な、船舶全体 を対象 とす る
の対人裁判管轄権 に関する管轄区域 (district)と の十分な コンタク ト (接 触 )が 取 れてお
らず、
呼出状 や訴状の送達を受領す るエー ジェン トがその管轄区域 (distnct)に い ないこと」
あ
を示す必要 がある 。
ーゲージ を設定 している場合 に、債権者 (抵 当権者)が 船舶に対 して行使 しうる船舶先取
特権 である '。
B Admヤ any Ruies Bに 基づ く attachmentに よる船舶 の seizure
)を 行使 す るため
や
に債 務 者 の船 舶 を sctteす る制 度 を認 め て い る 。 AdmiraltJ RIIle Bに よ り、債 権 者 は、海
の全 て の 船
事 請 求権 (maritime ciaim)の 支 払 い を満足 す るた め、債 務 者 の 資産 (債 務 者
っ と も異
舶 を含 む )を attacと す る こ とが で き る。 AdmとaⅢ Rulc Cと AdlniraⅢ Rulc Bの も
第三及 び第 四の要件 は、かな り簡単 であ る。Rulc Cと 同様 に、債権者 は債務者所有船舶
ク
がその管轄 区域 (district)に 存在す る ことを示す必 要 がある 。そ して、債権者 は当該
雰
attachmentを 禁止す る制定法、海事法が存在 しないこ とを示す必要があ る 。
Rllle C arrestに 加 えて、米 国法 は、債 権 者 が 海事 請求権 (marttmc cta血
る
な る点 は、 Rule Bに お け る債 権 者 は、 一 般 的 な海事 請 求権 (maritimc claim)を 実 現 す
た め 債務 者 保 有 の 船 舶 で あれ ば何 れで も seizcす る こ とが で きる の に対 し、 Rulc Cに お け
II seizureの プ ロセス
債権者が arrestま たは attachmentの ための有効 な請求権 を有 してい ると判断 された場合、
次のステ ップは、いずれの手続 をとるかを検討す ることである。船舶の seizuresに 関す る
全般的な手続は、
全米 を通 じて共通す る。 しか しなが ら、
各管轄区域 (disttct)か において、
どこで、そ して、 どのように文書 を提出すべ きか、当該プロセス に関与 してい る連邦当局
とどのように協調すべ きかについては異な る手続がある。本稿第二部 では、米国における
る債権者 は、船舶先取特権 を有 している特定の船舶 しか seizcす ることができない とい う
点にある。
AdtuiraⅢ Rule Bの 下 で船舶 を scizRreす るため、債権者 は通常、次の 4つ の要件 を満 たさ
「 (1)原 告 は被告 に紺 し有効 かつ明白な海事請求権 を有す る ;(2)被
なけれ ばな らない。
nOt Found),(3)被 告 ?資 産が管轄区域 (distrlct)
告が管轄区域 (distia)の 中に現れない く
°
の中で見つかる ;及 び (4)当 該 attachmentを 禁止す る制定法、海事法が存在 しない」 こ
一般的な手続について説明す るが、時折、シア トル管轄区域 (district)及 びワシ ン トン州
のウェス タンデ ィス トリク トの ロー カル規則 にも言及す る。
とである。
A Admttalty Rules Cに 基づ く arrestに よる船舶 の seizureの プ ロセス
第一の要件 は、裁判所 の海事管轄 に服す る請求権 を有 してい ることが必要で あるとされて
拗
い る 。裁判所 の海事管轄 に関す る正確 な記述 は本稿 にて カバーするものではないが、一
「海事取引 に湾在 的に破
般的に、海事不法行為 (「 伝統 的な海事行為 に重大 に関連 J肌 し、
2た
、米国の航行可能水域にて行 われた不法行為)あ るいは海事契
壊的な影響 を及 ぼ し」
いる。
約 (船 舶及 び航海 の業務 に直接 関係 した契約 )23か ら発生す る請求権 とされて
米国にお け る船舶 arest手 続 は、個人や法人を被告 にす るとい う通常 の条件 とは異 な り、
船舶それ 自体 を被 告 にす るとい うユ ニー クな手続であ り、対物訴訟 とい われる。船舶 の
arcstを しようとする場合 の最初 のステ ップは、arrcstさ れる時点 にお いて船舶が所在す る
であろう場所 を管轄す る連邦地方裁判所 に、 申立書 (complaint)(船 舶が被告)を 提出す
を
5jθ
第二の要件 は、訴訟が係属 してい る管轄区域内に対象船舶 の所有者 であ る債務者が現れな
合衆国議会 は、対象船舶 の所有者 で あ る債務者 が管轄 区域
い ことを示す ことで あ る
34。
"郎
よってはこの ような判断 もあ りうる との事例判断が なされた ことを意味す る。
的な位置に
θttuarOryprν筋功TЛ″
θ
カッタ″′,591R3d at 1210
975θ
17き
∝ 46 US C§ 31322(a)
S Admiralげ
手
甥
θフ ♂ヵ ♂F//2r Иを
力brf心 膀才″あじa2ク ,228 i Supp 384,387(E D N V 1964)
・
裁 判 所 の 中 に は 、 被 告 が 、 convcnlcnt adJaccnt junsdlctton"(近 隣 の 管 轄 区域 )で 見 つ か る 場 合 に は、 債 権
力 ,И Иψ ω
者 は Admralty Rule Bの 発 動 を求 め る こ とが で きな い と判 断 した と こ ろ もあ る。 PFDJ/Pつ と
'pθ
力
加峰鹸 sと 2,609二 3d960,969(9tL Ci 2010)こ の 結 論 は 、Rtllc B atttthmcntに 関 わ る港
や裁 判所 の地理
2む
駐
ゼ
を
之
Rulc B
解
甥
:絋
碑 1・ 舘 И 騨 射 0徹 hG丘 加
留
I恙
imc ahachlnclxt ls a rcmcむ
鴇 正
}麗
賜粋″冴tl肱筋働,457U&668,α
就
2Si毬
3(1990)
銀 И賀ど″ ,497 U S 358,362ヽ
ゼ
8 SCHOENBAUMStF7r2 nOlc 4,at§ 3■ 0
雰5θ θメ嵐 ゝ
ftt Rule B(1)(b)
198め
OC円
鋼
avatiable only under a collll s
獨米国の連邦裁判所組織は銘 の地方裁判所 (d`tと tcwOに 分かれている。各管轄区には、従わなければなら
ない一般ルールがあるが、行政事件を扱う場合など一定の場合には、それぞれのローカルルールを制定する
こ とが 認 め られて い る。 また、arrc“ 手続及 び attachme正 手続 は、 US∼ Lへ RSH周 お (he ulllted States Marshals
scⅣ tc)も 関与 してお り、各 U S Marshalsで は、それぞれ少 しず つ 異 なる手続 を規 定 して い る場合 が ある。米
国 の 港 で 船舶 の arrcst又 は attachを しようとす る者 は、各地域 それぞれの手続 につい て、 現地 の弁護士 に助≡
を求 め るべ きで あ る。 本稿 では、一般 的 な手続 を解 説す る こ とを主 眼 と して い るが、適 当 な場合 には、 読者
に対 して手続上発生 しう る問題 の例 を示す ため に、 ロー カルル ー ルについ ての解説 を加 える ことが あ る。
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
勒
る こ とで あ る 。 申立書 (∞ mplaint)は 、 (a)債 権 者 が有 効 な船 舶先 取特 権 を有す る こ と
部 及 び aHcst warrant(ア レス ト令 状 )原 本
の説明
に arrestに 関 し発 生 す る Marsh訊 の 予 定 費用 ―保 険料 、管理 費用 、InOOtage fees(停 泊料 )
37。
u s Marshalsは 刑事 事 件 も取 り扱 って
等 ―をカバ ー す る金 員 の 供 託 をす る必 要 が あ る
3k(b)arrcstさ
れる船舶について合理的な特定、(c)船 舶が申立て時点から、又
は将来のある時点か ら手続係属 中管轄 区域 (district)内 に所在す る ことを記載 し、 (d)債
ψ
権者 によ りven■ (宣 誓 の下 で署名 される ことを意味す る)さ れなけれ ばな らない 。
1部 及 びそ の 写 し 3部 を交付 し、 U S Marshals
お り、 そ れ らは船 舶 の arrestに 優 先 され るた め 、 そ の 執行 まで最低
倒
てお い た ほ うが よい 。
最初 の要件 (a)は 、債権者が有効 な船舶先取砦権 を構 成す る妥 当な請求権 を有す る こと
を証す るに十分 な事実 を記載す る必要 があるためヽ注意深 く法律 的に ドラフ トす る必 要 が
鵠
あ る 。第二の要件 (b)│こ つい て、arrcstさ れる船舶 を特定す るに際 して、厳格 な要請 は
1週 間 は要 す る と考 え
arest warmt(ア レス ト令状 )を 受領す ると、U S Marshals(米 国執行官)は 、船舶上に
arrcstの 通 知 を掲 示 し、船 長 そ の他 の 責任 者 に 申立 書 (complaint)の 写 し及 び arrcst
waralat(ア レス ト令状)を 交付す ることによ り船舶 を arestす る '9。
旨定 される船舶 の offlci証 ■umber、 長 さ
ないが、Intemational Matttime Ottanizationに よ り手
及 びそ の種類 といった情報 は記載すべ きで あ ろ う。第 三の要件 (c)イ こ関 し、債権者 は、
船舶が地方裁判所 の管轄内 にある港に入ることを単 に証明すれ ばよい。
船舶 の gualdを u s Marshalsに させる ことは、費用がかかることが一般的であるため、多
くの管轄区域 では債権者が船舶管理人 を置 くことを許容 してい る。 これ を実現す るため、
債権者 は、船舶の管理 をす る道切 な人材 を探 した上で、裁判所 に対 し船舶管理人の選任に
関す る moionを 提 出する。 この motionは 、U:S Marshalsに よる追加 の費用発生 を避ける
veriicd申 立書 (comptaint)と ともに、債権者 は、mOtionの 方式 に よ り裁判所 に対 して船
舶 の arrest命 令 の発令 を求 める申請書 を提 出す る。債権者 は、典型的には motionを 認 め
る命令案及 び anest wattallt(ア レス ト令状 )柔 も提出す る。迅速 な手続を必要 とす るため、
当該 mOtiOnは 、船舶所有者 に対す る事前 の通知 をせず に提 出す ることが可能であ る。提
出された時点で、裁判所 は、申立書 (∞ lmplaint)及 び mOionを 検討 し、申立書 (colllplaint)
34。
が上記 の要作 を具備す る限 り、裁判所 は、船舶 を aresけ る warrallt(令 状)を 発行す る
ため債権者が 申立書 (complaint)及 び arrcst watrant(ア レス ト令状)の mOionを 提出す
る際、同時に提 出されることが多い。 ワシ ン トン州 のウェス タンデ イス トリク トにおいて
は、船舶管理人の選任 の motionを 行 う場合、船舶管理人に よる宣誓供述書が提 出され る。
宣誓供述書には、管理費用及び個人が (1)arrestさ れた船舶の種類 の管理 について知識 と
経験 を有す ること、 (2)船 舶 を停泊 させ る適切 な設備 を有す る こと、 (3)裁 判所 のルール
の下で 要 請 され る船舶 管 理 に 関す る知 識が あ る こ と、 (4)arrcstさ れ る船舶 に対 す る
actionの 結果 について利 害関係 がないこと及 び (5)船 舶管理人の任命 を受けた場合 には、
「U S MttshalsJ)に よ り執行 さ
warraIIt(令 状)は 、United statcs Marshns SeⅣ icc(以 下、
れる “。warrant(令 状)に 暑名がなされる と、それは local Marshats'ofFIceに 交付 され る “。
aHest warrant(ア レス ト令状 )及 びそれ らに添付 される文書 の交付 の詳細 な手続 は地域 に
よ り異なる。 ワシ ン トン州のウェスタンデイス トリク ト及 び多 くの ロー カル地域における
船舶 を safeguardす ることを記載す る
m。
ワシ ン トン州 のウェスタンディス トリク ト │こ お いては、船舶管理人選任 の moionは 、い
くつかの特有 の規定 を含 む命令 の ドラフ トを提出す る必要があ る。特 に、命令 には、船舶
U S Marshals'offlceに おいて、債権者 は、U S Marshals(米 国執行官)に 対 して、arrest
warallt(ア レス ト令状)と ともに船舶 の offkciai number、 その現在の所在地、到着予定港
を記載 した ∞mpleted fol■ l(一 般に USM Fom 285と して知 られてい る)、 vetticd申 立書
の写 し3部 、arrest warrant(ア レス ト令状 )を 発行す る ことを命 じた裁判所命令書謄本 3
の現在 の所在地、altestの 際の船舶 の所在予定地、船舶 の管理 をu s MarshЛ sが 行 った場
合 よ り船舶管理人が行 った方が管理費用 は少額 で済む こと、船舶管理人が船舶に適切 な保
険 をか けること及 び本船 は、管理上必要 が あ るときに船舶管理人が これを移動 させ る場合
船舶 に対す る専属的管轄権 を有 して い るため、
方裁判所 (dヽ tκ t collll)は 、28 USC§ 1333(2006)に 基 づ き、
い
こ
とはで
きな 。
州裁判所が arcst手 続 を行 う
a ttAS14止 alty Rllに
80地
CQ)
半Admittl●
IRuに
C(2)
,556 U S 662,678(2009)ま た、債権者は有効な船舶先取特権を確実 に有することに注
々″ノ
"И
意 しなければならない。裁判所 は、船舶所有者が債権者 は有効な船舶先駅特権 を有 しないことを立証 した場
合には、債権者 に対 し、不法な arrcstを したこと、不誠実な行動 したこと又 は船舶所有者の権利 を不当に軽視
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御
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した状況が存
い
となるような急迫
ると執行が不可能
して
出航す る ことを憂 慮す る債権者 は、検討 (tcvle w)を
))。
こ
とがで
きる
(Admiralh
Rulc
C(3)(a)(■
に発行
して
もらう
よ
を即
時
とを
ることに
り、
令状
証 明す
在す るこ
しか しなが ら、 この手続 を採 る債権者 は、後 の aFe“ hCan帽 にお いて負 う立証責任 に十分耐 え られ る よう、急
迫 した状況が存在 した ことにつ い て、 自己 の 請求権 を防御で きる よ う準備 を しておか なけれ ばな らな い。
itテ
/」
蜀AdmtraIけ Rulc C(3)(b)(1)
8t s9Fid
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Unitcd Stalcsヽrarsllats scwiccs 3rcstcm Distkict of 3rashington,/″ οじ
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と
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町vttusmatshals
'■'r,/fJb‐
gov/disrichva wた dmira町 /pdf/admralげ pdf(last vtsited Fcb 18,2014)[以 下 、 ウ ェ ス タ ンデ ィ ス トリ ク トマ ー
シ ャ ル 手 続 とい う l sccalso WD Wash Supp Adm R 120(c)(1)
ワ シ ン トン州 の ウ ェ ス タ ンデ ィス トリク トにお け る u s MARSRALSは 、船 舶 管 理 人 の 指 名 、 arcst通 知 の 発
行 及 び 船 舶 の 解 放 な ど、 U S WttRSHALSが 行 う手 続 上 必 要 な文 書 と と もに、 usM 285の フ ォー ム の 文 書 の 提
出 を要 求 して い る。
鶴ただ
し、債権者 としては、船舶所有者が arrestを 避 け るため、他 の港へ方向転換 を して しまうな どの事態が
あ りうるため、申立書の提出を入港 日よ り早 くしす ざない よう注意すべ きである。U s MARSHALSの 中には、
他 の U S MARSHALSに 比べ 、atrcst令 状 を発行す るのに長い時間を要す るところもあ り、すみやかに令状 を
発行 して もらうため s00d communicnionが 必要 な場合があるので、U S MARSHALSに 詳 しい地元の弁護士 を
雇 うことが、重要 な場合がある。
静
AdmiraIげ Rllle C(3)(b)
40 wD MIash Supp Ad14 R 135(b)
海事 法研 究会誌
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
2014 5(No 223)
cletk)が 発行する ことを認める旨の命令 を4■tす る
を除 き移動 しな い こ とを記載 す る必 要 が あ る 。
47。
wit of atachmelxtが 発行 されると、
その後 の手続 は Rulc C arrestの それ と同様 の手続 となる。
船舶管理 人の選任 にお い て、債権者 は、U S Marstalsと 協力す る こと も必要 で あ る。例 え
ば、 ヮシ ン トン州 の ウェス タ ンデ イス トリク トでは、船舶管理 人選任命令 を発令す るため
には、同命令案 につい て U S Marshalsの 書面 に よる承諸が必要 とされてい る。したが つて、
な
も
writは U s Marshals(米 国執行官)に 対 して同人による送達のため送付 され 、債権者 は、
19。
また、債権者 は、attachmentに よ り
希望す るのであれば管理人の選任 の 申立て をす る
発生す ることが予想 される費用 をカバーするためのデポジッ トをする ことが要請 される。
債権者 は、mOtionを 提出す る前 の段階 で、U S Marshalsが 船舶管理候補者 を受け入れ可能
で あ るか を u S Marshalsと 協議 し、確認 した上 で 、書面 の承諸 を受 け るための命令案 を
U S Marshalsに 送付 しなけれ ばな らない。
‖L setture後 の手続
す べ て の 文書 が 適 式 に 提 出 され、裁 判 所 に よ り承 認 され る と、 船 舶 管 理 人 は、US
Marshats(米 国執行官)と ともに船舶の arcstの ため船舶 へ と出向 く。
A Admヤ 創ty
R』 es
Cに 基 づ く船舶 arrest後 の手続
船舶が arrestさ れた場合、次の 2つ のいず れかの手続 をとる。一つは、船 舶所有者が、債
権者 の請求が解決 されるまで船舶 の拘束が続 くことを避けたい場合 に、請求金額 をカバー
す る保 証 (船 舶所有者 の Privilcgcsや indcmntticsの ア ンダ ー ライター か らの Lcttcr of
S Marshals(米 国執行官 )が arrcst warrint(ア レス ト令状 )を 掲示 し、船長 に通 告 し、
U S Marshals(米 国執行官 )は 、管理 のため本船 を船舶管理人に委 ねる。
船舶 を管理す る と、
X」
Unde■akingの 発行が多 くみ られる)を 提供 し、本船のリリース をするとい うものである 。
5。
B_Admヤ aly Rules Bに 基 づ く attachmentに
海事取引 の特性 に鑑み、債務者 は船1白 を稼働状態に してお くためにこの手続 をとる ことが
多 い。
よる船舶 の seizureの プ ロセス
よる船舶 の seizlrcは 、Rulc C arestの 手続 と大 まかな点 で類似 して い
るが、詳細 な点 では異 なる。Rule C arrestと 同様 に、債権者 は veriaed申 立書 を提 出 しな
ければな らな い。主要 な違 い は、 申立書 (Complaint)に は被 告 と して船舶所有者 の名称
RIxle B a■ achmentに
もう一つは、本船 の リリース をするための保証が提供 されない場合 の手続 であ って、債権
者 は、すべ ての利害関係者 に船舶 の seizureの 通知 を確実 に受領 させ なければな らないと
4日 以内 に船舶が リリース されない場合、
Admlraけ Rulcs Cに おいては、
船舶 のアレス ト後 上
42。
vehacd申 立書 には、
を記載す る (Rulc C arestで 被告 は船舶そ れ 自体 で あ る)点 で あ る
43、
債権者 の請求権、同請求権 が裁判所 の海事管轄 に属す る ことを証す るために十分 な事実
債務者 がその管轄区域 (dist・ ct)に 現 れない こと及 び裁判所 に対 して writ of anaclIIllcntの
44。
ヮシ ン トン州 の ウ ェス タンデ イス トリク
発行 を求める ことを記載 しなけれ ばな らない
債権者 は、迅速にあるい は裁判所 の命令 によ り示 された期間内に、当該手続及 び arcstに
ついて裁判所 の命令 にて示 され、その管轄区域 (district)に おいて一般的 に発行 されてい
引
る新聞 におい て公告 を しなければならない 。当該公告にお いては、
「attest手 続 の条件名
及 び香号 、arrestの 日付、船舶の明細、債権者 の弁護との氏名、住所 、当該船舶 について
トにお い て、債権者 は、その管轄 区域 (district)内 で債務者 の所在 を突 き止 めるため どの
よ うな努力 をな したか も記載す る必要があ る 。
posscssory intcrcstを 有す る者 は、ア レス ト後 14日 以内あ るい は裁判所 の命令 により示 さ
れた期 間内にク レーム を提出する こと及 びその者 は当該 クレー ム を提 出 した後 21日 以内
ジ
に申立書 に対する答弁書 を提 出せ よとの公告」 が含 まれる 。
vetiied申 立書 の提 出 と同時 に、債権者 は、裁判所 に対 して writ of attachmcntの 発行 の 申
Ъ
立て をす る o Rule C arrestと 同様 に、裁判所 は、提 出 され た文書 がすべ ての要件 を具備
して い るか否か検討 し、具備 してい る場合 には、writ of attachme耐 を裁判所書記官 (co■ lrt
また債権者 は、優先海事抵当権 を有する人など登録 されたリーエ ンを有 してい る者及び当
該船舶 に対 して権利 を有す る ことが知れてい る者 に対 し、現実 に通知 (actual noticc)を
この通知 は、それ らの者に対 して直接又は lienholder各 人の
送付 しなければな らない
i3。
よ
z加 えて、ThcヽVestcm Dismct Maぉ h』 Procedures,stlpra note 37,は 船舶管理 人が最低 で も補償額 1万 ドル以上
の 保険 に加入 して い ることを要求 して いる。
S∝ 夢 ,9´ r/J29 JAMES IhlvI MOORE,MOORE' S FEDERAL PRACT【 CE§ 70504[1](3d cd 2013)
19し
たが つて 勿論、債権者 は、 申立 てが Fcd R Civ■ 9(h)の 意味 におけ る ものであ る こと、 また、28 U SC
§ 1333に 規定 され た裁判管轄 内 にある ことを主 張 しなけれ ばな らない 。
1を
黎
Adlttiraに y Ru〔
マ
Admと alげ Rulc B,鞘 たDヽVash Supp Adm R l15(c)
cB(1)
45 w D Wash Supp Adlll R l15(b)
≡一や
二三 ミょ■
〓≡≡
甘■
摂 ヽェ
≡〓
, ≡,
,
ル と特 に 申請 書 (mO● on)を 提 出 す べ き こ とは 規 定 され て い な い が 、 この よ う な 申請 書 を記 載 す る こ と
に よ つ て 、一 般 の 申立 書 (compltttlt)よ り も簡 単 な フ ォー ム に よ つて裁 判 所 に説 明 す る機 会 老得 る こ とが で き、
また 、 裁 判 所 にす み や か に莱 件 を検 討 して も ら う こ とが で きる。
ltル ー
翠
Admヤ altI Ruに B(1)(d)(つ
・ WD urash supp Adtt R 135(b)
・
n dcf Admirahy Rutc E(5)
訳Admira■ y Rllle C(4)
ツ
Admiralげ Rutc C(6),都 れD IVash S!pp Adm IR 125
認J9e46USC§
31325(d)(1)
海事法研究会誌
2014 5(N0223)
海事法絣究会誌 2014 5(No 223)
知れ て い る最後 の住所地 に証 明付 きの 郵便 で 送付 しなけれ ばな らず、同通知 の記載 には、
コ
一般的に、公告 に記載 されて い る情報 が含 まれて い なけれ ばな らない 。
attachを した債権者 に対す る 5日 前 の通知 をす る ことによ り、attachmcntの 有効性 につい
続 い て、当該船舶 に関 し占有権 あ るい は所 有権 を有す ると主張す る者 は、裁判所 に、当該
権利 の説明及 び同権利が債権者 の請求 を斥 け る理由を記載 した vcriaed statemcnt(宣 誓供
誦
述書 )を 提 出す る 。 これ には、船舶所有者 及 び抵 当権 な ど当該船舶 に対 して リーエ ン請
申立書 (complai置 )及 び呼出状 (summo■ s)の 受領後、被告 (defendmt)は 、30日 以内に
α
申立 書 (complaint)に 対す る答弁書 (resPonse)を 提 出 しなければな らな い 。期 限内に
∽
て裁判所での hearltlgを 求める権利 を有す る ◇
答弁書 (response)が 提 出 されな い場合 には、attachを した債 権者 は欠席判 決 を求 める こ
ととなる。但 し、証tachを した債権者 は、Fed R Civユ 4に 基づ き、船舶所有者に対 して
求権 を有す る者 が含 まれる。船舶所有者 は、vcritcd stateme五 を提 出後 21日 以内に、債権
苫
者 の 申立書 に対す る答弁書 を提 出 しなけれ ばな らない 。chm of intcrcstを 提 出 しなか っ
た リーエ ンを有す る者 は、 当該船舶 に対 して有 してい たい かなる リーエ ンも失 うリス ク を
申立書 (colllplalat)及 び関係文書 を適 法 に送達 した こと、又 は被告 (defendmt)に 対 して
申立ての通知 を送 達す る懸命 な努力 を したに もかかわ らず送達 で きなか ったことを証す る
証拠 ―一 般的 には宣誓供述書 の形式 をとる ―を提出す る必要 がある 。
6ι
負 う ことになる。arrcst手 続 に よ り船舶 を売却す る場合、最終 的に、当該船舶 に付着 して
い たす べ ての リーエ ンは消滅す るか らである 。
Rulc C arrcstに おける手続 と同様 に、被 告 (defendant)が 答弁書 を提 出す る と、その後 の
船舶所有者あ るい は当該資産 に対 して権利 を有す る と主張す る者 は、上記答弁書 を提 出す
る前 に も具議 を 申 し立てる ことがで き る。す なわち、ワ シ ン トン州 のウェスタ ンデ イス ト
手続 は他 の民事訴訟 と同様 の手続 をとる。attacと を した債権者 は、被告 に対 す る請求権 の
存 在 及 び 当該 条 件 が裁 判所 の 海事管 轄 下 で 発 生 して い る こ とを立 証 す る必 要 が あ る。
リク トの ロー カルル ー ルでは、資産 に対 し権利 を有す る と主 張す る者 は、irrestを した債
権者 に射す る 5日 前 の通知 をす る ことによ り、judicial omcerの 前 で hcarIIlgを す る権利 を
attachを した債権者が前記 各事項 の立 証 に成功 した場合、その請求権 を満足す るため、船
舶 の売却 を求める ことになる。
SS。
この場合、arrcstが 正当である ことの立証責任 は、arrestを した債権者が負担す
有す る
る ことになる。
Ⅳ
売却及 び 売却代金 の配 当
arrcstが 上記 一 連 の手続 によって取 り消 され ない とす る と、他 の訴訟 と同様 に arrestを し
た者 の船舶先取特権 を判断す るための審理が なされ る。
Rule C arrestと Rure B dhachmcntに おける船舶売却 の手続 は、一 般的には 同様 で ある。
債権者 は船舶先取特権 を有す ると判断 され た場合 、債権者 は、次 にその権利 を行使す るた
め judicial saleを 試 み る。以下 にお い て説明す るとお り、債権者 は、手続 の係属 中 も船舶
債権者 は、船舶 の売却
(intcriocutOり
sale)を 、条件が係属 中に申 し立てる こ とも、 あ るい
は条件が終局的に解決す るまで待 ってか ら申立てる こと もで きる。 (a)美 件 の解決 を待 つ
と船舶 の価値が低下す る場合 、 (b)条 件解決 の 間に要す る船舶管理 コス トが過大である又
を売却す る ことがで きるが、そ の場合 には、債権者 の船舶先取特権 は船舶か ら売却代 金 に
移転す る ことに なる。
は不相 当である場合、又は (c)船 舶 の リリース が不合理 に遅延 して い る場合 に、債権者 は、
・ 。条件が終局的に解決 された場合、債権者 は同債
interloctltoり saleを 試み る ことがで きる
B AdmraRy R』 es Bに 基 づ く船舶 attachment後 の手続
権 を回収す るため売却 の 申立て を行 う。
Rulc B attachnle前 の後 の手続 は、馳 le C arrcstの 後 め手続 とは幾分異 なる。ahachを した債
船舶 の売却前 に、事前 の鑑定評価 (pre_appraisal)に つい て具体 的に要求 される条件 はな
いがヽ ロー カルル ー ルの 中に は、利害関係人が事前 の鑑定評価 を要請す ることがで きる旨
権者 が、attachmctltと 同時 にあるい はその直後 に、Fcd R C'ユ ザ に基づ き船舶所有者 に
対 して申立書 (complaillt)及 び呼出状 (stlFn140tlS)を 送達 しなければな らない とい う点 は、
Rlllc C arle説
割
dcfヽ ■D
S Admtralげ
規定 して い る場合がある。ワシ ン トン州 の ウ ェス タ ンデ ィス トリク トでは、利害関係人 は、
における手続 と同 じであるが、Rtue B attachmcntで は、被告 (dcfcmmt)は 、
Wash Supp Adm R 130(c)
Rulc C(6)(a)(う ― (iD
弱
Admiratけ Rlltc C(6)(a)(lil)
D
;♂ ″ aFso郡 た
裁判所 に対 して鑑定評価 を要請す る旨の 申立て (mOion)を 提 出す ることがで き、 この場
合 には、裁 判所 は、 当事者が特定 の者 を選任す ることに同意 した書面 を提 出 しない 限 り、
Wash Supp Adm R 131
ω
WDヽ 々密sh Supp AdIIx R l15(d)
鍼
Admitalげ Rutte B(3)(b)
°
Admfralげ R■ lc B(2)
傷
'd∞ 46U SC § 31326(a)
認
VD Wash Supp Adm R l16(b)
/米 国以外 に所在す る被 告 につ いて は、債権者
(原 告
)は 、原則 と して、Convenion on thc Scrvtc Abroad of
Admiratty Rule E(9)(a),♂
Judicial and Extraludicial documcnts in Civn or Commcrcial Mattcrs,New 15,1965,20 U S T 361,658 U N IS 163
Mattcぉ に基 づい て 送達 を行 う必要が あ る (一 般 に、Hague Convcntlonと して知 られて い る)。
Wash 1983)
"み
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助 ♂スπ力
P79Jfrc・
Fy,567 F Supp 400,401(VD
一
下 it 言
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
μ
鑑定 人を任命す る 。鑑定人は、arrest手 続 に関与 した代理 人に対 して鑑定評価 が 実施 さ
6。
れる日時及 び場所 を 3日 前 までに通知 しなければな らない
否定 されな い
73。
船舶が売 却 され、売却が conirmさ れた場合、売却代 金 は後 日債権 者 に配 分 す るため に
密
court rcgistryに 供託 される 。その後債権者 は、債権 の届 出を行 う (但 し、それ らは裁判
裁判所が船舶売却命令 を出 した場合 、債権者 は、U S Marshats(米 国執行官 )と 協調 して
本船 の売却 を実施す る “。売却命令 に際 しては、Form USM 285及 び売却命令 の写 しを米
所 の判断 に よ り減額 され る可能性があ る)。 配 当順 位 は、以下 にお い て記載す る とお り、
67。
Dis,ict Cowtは 、特有 の形式 で売却
国 U S Marshals(米 国執行官 )に 対 して交付す る
い
通知 をその裁判管轄 区域 で一般 的に回付 されて る新 聞に掲載す る ことを要求す るのが 一
Rulc Bと Rule Cと では異 なる。
般 で ある (当 該通知 の 内容、 タイ ミング はそれぞれ異 なる)。 例 えば、 ワシ ン トン州 の ウ
偲
ェス タンデイス トリク トにお いては、売却 日の 8日 前 か ら毎 日通知 を掲載す る必要がある 。
A R』 es Cに 基 づ く船舶売買の代金 の配分 について
Rulc C arest手 続 の売却において、船舶に対す るすべ ての請求権 は消減 し、船舶は船舶先
売却 の方法 は、裁 判所 によ り異 なるが一般的 には競売 の方式 で行われ る
偽
取特権 の ない状態 で売却 される 。売却により消滅 した全ての船舶先取特権 は、売却代金
に対す る権利 に 自動的に変 わ り
各債権者 はその権利 に基づいて、それぞれ の適切 な配
分額 を限度に売却代金か ら支払 い を受ける ことがで きる。
69。
7S、
入札が終了 した後、最高入札者 (successftli biddcr)は 、直 ちに入礼金額 の一 定割合 を供託
70。
し、残額 はその後近 い 時期 に支払 う
売却 は、 申立て及 び hcaringを 通 じてあるい は裁
売却代金配当の最初 のステ ップは、請求権 の優先順位 を決定す ることであ る。充当順位に
_般 的には請求権 の優先順位 は次のとお りである。 (訳 者注
ついて議論 もあ りうるが
判所 が 設 定 した期 間 内 に異 議 の 申 立 て の な い 場合 に は 自動 的 に、裁 判所 に よ り確 認
狙
(co面 m)さ れる 。
77、
:
以下は英文の方が理解 しやす い と思われるため 日本語に訳 してい ない)
裁判所 が、船舶の売却前 に最低競売価格 (rcscrvc price)や 最低入札価格 (minimum bid)
を設定す ることは通常 ないが、coniHl■ ation hearingに お い て、買受価格 の検討 をす る場合
l Adlninistative expenses(oaen rcfcrrcd tO as in custodla legis expenses),including costs
incured wIIle thc vcsscl WaS in he cou■
が ある。
's custo転 Such as wharfagc and caretatlng expenscs
to mai江 ain the vessel,“
exttme caution"(非
しか しなが ら、裁 判所 は、conimationに 対す る異議 を考慮す る際 “
常 に慎重 に考慮 )を す るため、 売却 の conarmationに 対す る異議が容れ られる ことは少 な
2
ぃ 。 売却代 金が公正 な市場価格 か ら wc■ below(相 当に低 い )も ので あ った として も、
売却代金が grOssけ llaadCquatc(著 しく不相 当)で ない 限 り、裁判所 による conirmationは
4 Licns arising Out of alaritimc tois,such as claillls arising Ollt of personal ittury.death or
Liens for scamcnls wages,D
3 Liens fOr salvagc and gcncral avど rtteド
7を
collisions,81
5 Licns ansing out ofmariimc cOntact clalms,
04 sθ
蒟
ツ
Z
齢
θw Dヽ Vash Sllpp Adm R 140(a)
7]dcf駒 働 rrfr,564二 2d
E(9)(b)実
務 上 、 ワ シ ン トン州 の ウ ェ ス タ ン デ ィ ス トリ ク トの U S MARSHALSは 、 本
船 の 売 却 命 令 が 出 され る前 か ら協 調 す る よ う債 権 者 に要 求 して い る。 債 権 者 は 、 売 却 命 令 申立 書 の 案 を裁 判
所 に提 出す る前 に 、 U S MARSHALSか ら こ れ に対 す る承 認 を取 得 しな けれ ば な らな い 。酔 θWestcrn Dヽ tict
SttAdmiralげ Ruに
and gross hadequacy Ofp苗
れ
Admiraly Rulc E(9)(b)
蒟
46U S c §31326(a)
7`46u SC
§31326(b)
Marshal Procedllrcs,s"確 notC 37
き∝ ミミstc血 Dishct Mtthal Proccdurcs,drrp7p l10tc 37
儲
ヽ
粧D lhash Supュ Adm R 145(a)
ω
繰おU S DEP T OF JusTIcE MANい L fOR UN『 ED STATES MARSHれ S,para l1 4ユ 2(2003),鳴 働彎 r9J力 21X16AMC
2004)に 準 拠 して実 施 され 、
2083セ 112船 舶 の 売 却 は、 28 USC§ 2001(2006)(as dlrcctcd by 28 U S C§
こ れ に は 、 売 却 は 競 売 に よ り実 施 す べ き こ とが 規 定 され て お り、 た だ 、 当 該 財 産 に とつ て 最 善 の 利 益 とな る
の で あ れ ば 、裁 判 所 は、 現 金 に よる相 対 売 買 も行 う こ とが 認 め られ て い る。
角
が
金 全 を期 限 まで に支 払 わ なか った 場 合 、 同
S鳴 oど
"VD Wash Supp Adlll R 145(b)最 高 入札 者 入札 額 額
人 は 、 U S MARSHALSが 船 舶 を拘 束 して お くた め に要 した費 用 を支 払 う義 務 も負 う こ とに な る。駐 ,WD
S・
.7 SCHOEN8AUM,,PpZ notc 4,§
7S9ff′
Wash Sup,Adm R 145(c)
MOORE S FEDFTRAL PRAC“
CE,ず 12を
nOtC 42,§ 7062[7][c][:](Chng″ ιT
Shi噂 ンか″年/刀ね ツZ口β″″yfr 564■ 2d
96
形 ″ 79rk/を 力pそ a,И ,s′ぅ効p7,274 U S■ 7,12223,47 s ct 482(1927)こ の ル ー ル の 趣 旨 は 、船 弱自力遊
し押 さ え られ 、 管 理 され て い た こ とに よ り、 す べ て の 債 権 者 は利 益 を得 た の で あ る か ら、 全 債 権 者 が この 費
用 を分 担 しな け れ ば な らな い 、 とい う点 にあ る。Jf9う 物昭aη cをca Co霊臣CК ra′ Fr2prP∝ Gο η ИF//1ん 肋 力ιX¢ ,9坐
■2d186,189(4tll c止 1991)
p Sθ
θ46 U S C§ 31301(5)(D),涌 9,効筋 ぢ ИF/T2π 廓力駒 り,30i3d l123,1126(9th Cit 1994)
鮒
S9946 U S C S 31301(5)(E)‐ (F)
駅
46 us c § 31301(5)(B),fpFyF9pra И SS'Opη FIP20′ 力,307 R supp 922,92627(C D Ca1 1969)ヤ ゝくつ
か の 裁 判 所 で は 、 貨 物 の 減 失 損 傷 に 基 づ く請 求 権 と 同 一 順 位 の 優 先 順 位 に 判 断 さ れ て い る。dfθ のイ9,″
a切 切ヮ舶 aを ヵa ИЛ
〃4/F/prrJr22,529■ 2d効 1,22223(4■ Ci 1975)
n S99 9D2'WD Hrash sllpp Adm R 145(e)
殉
at l18(・ Tllc grOunds rccognized as justifメ ng sCtting asidc a salc includc llaud,conuston,
cc')(chhg2cJs И〕η//pヶ §247(1972))
l183,
磁
S"効 θ,Paut,277F99(S DN Y 1921)
1188(5th Ci丘 1977))
―- 15 -―
-14-
喜
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__
海事法研究会誌
2014 5(No″
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
3)
(1)IIl custodia lcgis eゅ ense軒
6 Licns aising under ttatc law thtt arc mantimc in natllrcダ
7 Liens for govemmcH taxesゞ
4
(2)prefered mantime lien軒
8 Licns arising under noⅢ marltmie la■l,h
・
9
and
(3)prcfcrrcd ship moigagc粥
(4)Oher mantime lien、
Claims hcld by odlcr general crcdiors・
(5)state l師 manitt hcn男
(6)govemmenttax heni
各 カテ ゴ リー 内におけ る請求権 同士 の優先順位 に関す る一般 論 は、後 に発生 した船舶先取
V。
例 えば、
特権 は、それ よ り前 に発生 した船舶 先取 特権 に優 先 す る とい う ものであ る
arrestの
(7)non‐ marmmc ticnsi
2週 間前 に発生 した船員給与 の船舶先取特権 は、そ の 1年 前 に発生 した船員給与
olaims飢
(8)unsecured general creditorざ
の船舶先取特権 に優先す る。
各 カテ ゴ リー内 のルー ルは、先 ほ どと同様 であ り、後 に/ht生 した船舶先取特権が、前 に発
ツ
生 した船舶先取特 権 に優先す る 。 しか しなが ら、前述 した とお り配分方法 の詳細 は、具
88が
設定 されてい る場合、優先順位 は異なる。一般
以上に対 して、船舶 に優先船舶抵当権
的に、優先船舶抵当権 は、custodiar cxpenses Ofatrcst及 び 制定法上 prcfered mtttimc■ ens騨
と定義 されてい る船舶先取特権 以外 の請求権 に優先す る。
体 的な条件 、事実関係 の下 にお い て変更 される可能性がある。
B Rules Bに 基 づ く船舶売買 の代金 の画]分 について
る。 (訳 者注 :以 下
,lCfCtted marmIIle tiensは 、次 の請求権 か ら発生す る maritime licnsで あ
は英文 の方が理解 しやす い と思われるため 日本語 に訳 してい ない)
(A)arising bcfore a prcfcrred mortBage was aled undcr[tlle prcferred ship mo■
Rule C arrest手 続 とは異 な り、Rule B tttaclment aciodに おける売却代 金 は、複数 の債権
者間で配分 される ものではない。なぜ な ら、Rulc B tttachmentは 、attachを した債権者の
船舶所有者 に対 す る請求権 のみに対処す る制度であって、 当該船舶 に対す る他 の リーエ ン
皓
に影響 を及 ぼす ものではないか らで あ る 。 これ ら他の リーエ ンは、売却後 も船舶 に引 き
飩
続 き残 り、新所有者 に対 して も、その後 リーエ ンを行使す ることがで きる 。 この よ うに、
リーエ ンが 売却後 も船舶 に引 き続 き残 る ことか ら、 これ ら他の債権者 に対 して売却代 金か
gagc laws];
ωt tfmantlme to■ ,
(B)for damage arisillg
(C)for wagcs of a stettdorc when cmploycd dlrectけ
by a persO■ listed ill scctlon 313141 of this
itle[mcallIIag tllc owner or an age前 wldl sumcicnt alltllonけ to retaln thO sttvedorc's sewiccs];
ら配当す る必 要 はない ので あ る。
(D)for wages oftlle crew ofthe ttssct
(E)for gcncral Nerag財
(F)for sttvage,including contact sal■
このように、船舶の売却代金は、典型的には 2者 間に配分 される。第一 に、attachし た債
権者 に、当該船舶所有者 に対す る請求権 を満足するため必要な金額 として裁判所 によって
判 断 された金 額 が配 分 される "。 これは、Rule C arrcst手 続 にお い て行 われ る よ うに、
/agc∞
したがって、優先船舶抵当権が設定 されている場合、配当の優先順位は次のように変更さ
れる。 (訳 者注 :以 下は英文の方が理解 しやすいと思われるため日本語に訳 していない)
した債権者が裁判所 に配当要求 をする ことによ り実施 される。第二 に、attachし た
債権者 に対する配分後、余剰金が あれば売却前 の船舶所有者に対 して これが配分 される “。
attacと
S9JfF Tb9笏 27ε
,45 F Supp 510,512(S D FIa 1942)
BtNEDICT ON ADMRAITY,Sリ ワ notc 9,§ 51
55∞ 形 棘 a И DrJ//B呼 οθa,留 r′ Vケ る 488■ 2d880,88486(ah Ci 19“ )
M Soθ
86 scF10ENBAUM,dP7r2■
翫
E77frrf」
OtC 4, '′
§ 9‐ 6
d修 ぢ
∝ ИT4f Иpゼ ″//r185
of tllc same rant takc prioriけ
cajhcご
R Su,p η7,780(N D Cal 1960)(・
[T]hc gCncraと RllC iS hat mat■ time licns
in an Ordcr mvcrse to mal誼 which thcy accRICd,thc laicr taking prcccdcnce ovcr the
)
部
い
ー
優 先船 1自 抵 当権 は、46 USC § 31321に 従 って登録 され、船 舶全 体 に対 す る モ ー ゲ ジ と定義 され て
31301-31343(1988)(Commcrcial
§
§
る。 この よ うなモーゲー ジは sHp Mortgage Act of 1989,46 U SC
instrtllncnts md Manimc Lた ns Act,46 U SC§ § 31301-31343(2006)1こ お い て改正 され てい る)の 下 で優先
権 が付与 されて い る。
p ttθ
46 U S C§ 31326(b)(1)米 国船籍 で はない船舶 に対 して モ ー 炉 ― ジが主張 された場合、 い か なる優先
船舶抵 当権 も米 国にお いて 供給 された ネセサ リーズ に対 す る リーエ ンに劣 後す る こ とになる。 46
U SC
§
引
。
8
SC
§ 31301(5)
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OtES P蠍
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-16-
MOORES FEDE硝
01 9ff力
31326(b)(2)
∞46U
ScHoENBAUM,J“ Dtt notc 4, § 9_6
θスの
〃,185 i Supp at780
Soθ
02効
危謄
§ 70602[8]
724■ 2d l161,■ 65(5th Ci 1984)
へL PRACTICE,S“ 働密 nOtC 42,
И劫 内 旬 ゑ鹿 ″ ル物力 α
P聰 岬
塑
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,§ Ю 602181
“
―-
17 -
海事法研究会誌
一 緒 パ ー トナ ー ズ 法 律 事 務 所 と ⑤ ヽRVttY
2014 5(No霧 23)
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
SCHUBERT BARER法 律 事 務 所 の 質 疑 応 答
[一 橋 パー トナーズ法律事務所 の質問 02]
(1)non_prefered mariime nenの 例 を教えて くだ さい。同権利者 は Rulc C arcstに よ
って船舶 を arestで きるのか。
[一 橋 パー トナ ーズ法律事務所 の質問 01]
当職 らが、ある船舶 に対 して登録 された抵 茎権者 の代理人 で あ る場合 にお いて、船舶
先取特権 を有す る者 (「 Ancsting Paコ リ Maitimc Lた n HolderJ)の 申立てによつて、当
(2)ncccssarlcsを 船舶に供給 した者は、船舶 に対 して、nOn_Prettred mariimc henを
有す るのか、prcfcrred
該船舶が arestさ れた場合 を想定 して下 さい。
「迅
上述 ■IAに よれば、船舶が arrcst後 14日 以内に解放 されな い場合、債権 者 は、
速 にあ るい は裁判所 の命令 によ り示 され た期 間内 に、 当該手続及 び arrestに つい て裁
判所 の命令 にて示 され、そ の管轄区域 (district)に お い て一般 的に発行 されて い る新
」 とあ りますが、
聞にお い て公 告 を しなけれ ばな らない。
maritilnc licnを
[上 記 の 質問 02に 対す る C」A思厄Y
SCHUBERT BARER法 律事務所 の 回答 ]
(1)例 えば、船長 の賃 金 請求権 (船 長 は “
crcw″ の定義 に含 まれない (Payne v s s
Tlopic Breeze,軽 3F2d236,244(lst ci 1970)参 照),修 繕費用 のための リーエ ン
(licns for repttrs)及 び バ ンカー
(1)こ の 場 合、登 録 され た抵 当権 者 (以 下、「MortgageeJ)│ま 、手続 上、Arresting
Lien Holdcr又 は他 の者 か ら船舶が arlc説 された旨の通知 を郵送、直
接交付 、そ の他 の方法 によって受 け るのか、あるい は新 聞紙 上の公告 だ けなのか 。
PaHy‐ Martime
有するのか。
オイルのための リエエ ンなどがあ ります。 これ
らの lien holdclsは 、 リーエ ンを有す る者 であることに変 わ りない ため、法令上優
先 され るリーエ ンで あ るか否 かにかかわ らず、船舶 を arestす る ことがで きる。
prcFcrred m孤 価me hcn″
(2)necessaricsを 船舶 に供給 した者 は、法令 上、 “
(2)Moltgtteeが arrew手 続及 び /又 は船舶 の売却手続 の情報 を得 るために、 どの よ う
な手段が実務上採 られて い るのか教 えて ください 。
(3)Mortgageeが 配当要求 (htewe証 on)等 の手続 きを とらない 限 り、Mo■ gagceは 船
舶 の売却代金 の配当 を受領す るまで裁 判所 そ の他か ら通知 を受領す る ことは ない
1ま
有 しない。
[一 橋 パー トナ ーズ 法律事務所 の質問 03]
裁判所 によ り船舶 の売却命令が発令 されてか ら、船舶の売却代金が債権 者 に配 当 され
る日までどの くらいの期間がかかるか。
のか。
[上 記 の 質 問
[上 記 の 質 問
01に 対 す る GttWEY
SCHtBERT BARER法
03に 対 す
る
GARVEY SCHtlBERT BAこ R法 律 事 務 所 の 回 各 ]
律 事 務 所 の 回答 ]
(1)Mortgagcc及 び登 録 され た 船 舶先取 特 権 を有 す る もの は、 直接 交付 、 あ る い は芳
名 される郵便 によ り現実 の通知 を受領す ることになる。
本質問 に対す る答 えは、具体 的事柔 によつて異 なる。 まず、intedocutory sttc(事 件が
終局的 に解決す る前 の売却手続 )に よって船舶が売却 され る場合 には、売却代金 は
cou■ registryに 供託 され、ケー スが終結す るまで配 当がなされないので、配当 まで 1
年又 はそれ以上かかることもある。
(2)上 記 におい て説明 した とお り、Moigag甚 は arrcstの 通知 を受領す る ことになる。
もし、Mortgageeが ancst手 続 きにお い て現実 の手続 きが どの よ うに進行 して い る
か知 りたい ので あれ ば、Mongagecは clalm of interestを ファイルす るか、あ るい は、
現地 の弁護士 を通 じて裁判所 の doctct(訴 訟手続 一 覧)を 確認す ることがで きる (裁
判所 の docketを 確認す るのみでは、Mortgagccの 権利 を保全す る ことにはな らな
い)。 連邦地方裁判所 は、オ ンライ ンの dockets(訴 訟手続 一 覧)を 設置 してお り、
少額 によ り、dockctを チ ェ ックす る こと もで きる。
他方、ケ ー スが 終結 し、抵当権者が judgmentを 受 けた後 に船舶が 売却 され る場合 には、
売却代金 の 配当 は比較 的早 くな され る。 この場合、抵 当権者 の 請求 金額 は ,udgmCnt
で判 断 された額 まで減額 されなければな らず、そ して他 の全ての請求権 の優先順位 も
考慮 されて い なければな らない。それ らが全て行 われると、債権者 はその後 は単 に裁
判所 に対 して court regtttryに 供託 された 売却代金資金か ら配当を行 う よ う要求す る
旨の moionを 提 出すればよい こ とになる。
[cnd]
(3)Mottageeは 上記 に記載 した通知 を受領す る。
海事 法研 究会誌
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
2014 5(No 223)
(a)船 舶競売 申立て前の船舶国籍 証書等引渡命令 につい て
Part llI[日
本 における船舶差押 え、競売 と米国の手続 きとの対比]
作成者
弁護士 瀬野克久 /弁 護士 木村 みどり
G)船 舶競売手続 の根拠法
日本 にお いて抵 当権 あるい は船舶 先取特権 に基 づ き担保対象船舶が競 売 される場合 、
競 売手続 に関 し根拠 となる法令 は、 民事執行 法 (昭 和 54年 3月 30日 法律 第 4号 )、
民事執行 法施行令 (昭 和 55年 8月 30日 政令 第 230号 )、 民事執行 規則 (昭 和 54年
、 いわゆるア レス ト条約の非批准
11月 8日 最高裁半」
所規則第 5号 )等 で あ る。
に
船舶 のアレス トに関する英回法系 の考 え方 と大陸法系 の考 え方 の相達 を調整 して国際的
統 一 され たル ー ルを確 立す るため、1952年 5月 10日 にブ リュ ッセルにて Internation21
12日 に
Convention Relating to tllc Arest of ScttCoing Shや sが 成立 した。 また、1999年 3月
ジェネ‐ ブにて成立 した Intcmttional Convemio4 011 tllc Arrest of Shや Sが 成立 した。米国 と
し押
同様 に、 日本 はこれ らの条約 を批准 していない。 したが つて、 日本 において船舶 を差
い い
さえる場合 には、 日本 の法律 が適用 され るため、諸外国の制度 とは一致 して な 。
2
民事執行法 は、第二 章第二 節第 二 款 (■ 2条 か ら 121条 )に お い て船舶 に対す る強制
執行 に関す る規定 をお き、 これ らの規定及び不動産執行 に関す る第 181条 か ら第 184
条 までの規 定 は船舶競売 につい て準用 されて い る (民 事執行法 189条 )。 また、民事
執行規則 は、第 二 章第二 節第二 款 (74条 か ら 83条 )に お い て船舶 に対す る強制執行
に関す る規定 をお き、 これ らの規定 は船舶競売 につい て準用 されてい る (民 事執行規
貝Ul密 条 5項 )。
日米 の差押え手続 き概観
(il)船 舶競売 申立て前 の船舶日籍証書等引渡命令
1に
ついて、Rurc C a亜 説及 び Rulc B attachmcntの 2つ の主
米国 における船船 の差押 え
プロセス」
要 な方法が認 め られてい る (本 稿 Part Hの I「 ScizLIreの 方式J及 び II「 seizLreの
の記載 を参照 のこと)。 すなわち、
船舶執行 の 申立 前 に航行必要書類 を取 り上 げなけれ ば船舶執行 が 著 しく困難 となるお
それがあ る場合 に、
「船舶競売 申立前 の船舶 国籍証書等引渡命令 Jの 申立て を管轄裁
2に
判所
対 して行 う。当該 申立 てに対 し、要件が具備 されてい る と、裁判所 によ り「船
差押 えをしようとす る船舶に対 して船舶先取特権 (Mttime
(1)差 押 えをしようとす る者が、
Lien)を 有 している場合 に採 りうる方法 (Ruie C arcst):あ るい は
舶所有者 は、債権者 の 申立 を受 けた執行官 に対 し、別紙 目録記載 の船舶 の船舶国籍証
よ
il)差押 えを しよう とす る者が、Rulc Bの 下 で船舶 を差 し押 さえる方法。 この方法 に
〈
る場合 には通常、次 の 4つ の要件「 (1)原 告 は被告 に対 し有効かつ 明白な海事請求権
を有す る ;(2)被 告 が管轄区域 (dlstr撤 )の 中 に現れない (■ ot found),(3)被 告 の資
産 である対象船1白 が管轄区域 (district)の 中で見 つかる ;及 び (4)当 該 attachmcntを
ばな ら
禁止す る制定法、海事法 が存在 しない」 (Rulc B attachment)を 満 たさなけれ
とによ り、差押 えが なされる。そ の具体 的な執行処分 は、執行官 が船舶 国籍証書そ の
書そ の他 の船舶 の航行 のために必要 な文書 を引 渡せ Jと の決定が な され る。上記決定
を受け、抵 当権者 (あ るい は船舶先取時権者 )が 執行官 に対 し執行の申立 て をす るこ
他航行 に必 要 な文書 を取 り上 げ る方法 に よって行 われる。執行官が、競売 開始決定 の
発 せ られた 日か ら 2週 間以内 に船舶国籍証書等 を取 り上 げ ることがで きな い ときは、
執行裁判所 は、船舶 に対す る競売 の手続 きを取 り消 さなければな らない (民 事執行法
189条 、 120条 )。
ない。
白に対 し
他方、 日本においては、債権者が船舶 の差押 えをしよう とす る場合 には、当該船打
て船舶先取特権 あるい は抵当権 を有 してい ること、又 は船舶先取特権あ るいは抵当権 を有
るこ
してい ない ときに、船舶 を (lFx)差 し押 さえるためには「仮差押 え」 の要件 を具備す
とが必要であ る。なお、 日本 における船舶 の差押 え及 び競売 については、瀬野克久著「船
ため、
舶融資取引 の実務 (全 訂版 )」 (日 本海通集会所)Chaptcr 9に おいて詳細 に記載 した
同書 の関連箇所 を参照 されたい。 ここではその概略 について説明す る。
1米
国 における差押 え、競売手続 きを筆者 にお い て添付 資料
A記 載 の とお り整理 した。
民事執行法 115条 4項 は「執行官 は、船舶回籍証書等 の引渡 しを受け た 日か ら 5日 以
内に債権者が船舶執行 の 申立 て を した ことを証す る文書 を提 出 しない ときは、その船
舶国籍証書等 を債務者 に返遣 しなければな らない」 と規定 して い るため、船舶 国籍証
書等 の取 り上 げ執行後 5日 以内に、差押 えを した者が管轄裁判所 に対 して船舶競 売 の
申立てを しなければな らない こととなる。
'管 轄裁 判所 は、 日本籍 で 船籍 の 定 めのあ る船 舶 につ いて は、そ の 船籍 の所 在地 を管 轄す る地方裁 判所 に、船
籍 の な い 船舶 につい ては、 最 高裁判所 の 指定す る 12の 地 を管轄す る地 方裁判所 に申 し立 てる こ とになる (民
事執行法 115条 第 1項 )。 最 高裁判所 は、室蘭市 、仙 台市、東京都千 代 田区、横浜市 、新潟市 、名古屋市 、大
阪市 、榊戸市 、広 島市 、高松市 、北 九州市及 び那覇市 を指定 して い る (民 事執行規則 77条 )。
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
海事法研究会誌 2014.5(No 223)
日本 にお け る「船舶競売 申立て前 の船舶 国籍証書 等引渡命令」 は、米 国 におけ る
Rulc C arestと 類似す るが、後述す るように日米両国では船舶先取特権 の範囲が具 な
る。
「金銭 の
日本 にお いては船 1白 仮差押 (民 事保全法 20条 、48条 )が 認 め られてお り、
支払 を目的 とす る債権 について、強制執行 をすることがで きな くなるおそれがあ ると
き、又 は強制執行 をす るのに著 しい困難 を生ず るおそれのあ るとき」 (民 事保 全法 20
の 生に
条 1頂 )、 すなわち仮差押 えの必要性 が認め られる場合 には、当該金銭債権 発
関す る船舶 であ るかその他 の船舶 であるかを聞わず、当該金銭債権 の債務者が所有す
る船舶 の仮差押 えが認め られる。
「仮差押 えの登記 をす る方法」又 は「執行官 に対 して船
船舶仮差押 の執行方法 には、
い
舶 の国籍 を証す る文書その他 の船舶 の航行のために必要な文書 (以 下 この条 にお て
)を 取 り上げて保全執行裁 判所 に提出すべ きことを命ず る
「船舶国籍証書等」 とい う。
い
方法Jが あ り、「これ らの方法 は、併用す る ことがで きる」 とされて る (民 事保全
法 48条 土項)。 「仮差押登記 を記入す る方法 による執行 は、 日本船舶 に限 られ、外 国
船舶に対 しては、船舶国籍証書等 の取上げの方法に よるほかない」 とされる
3。
一
民事保全法 14条 1項 は、「保全命令 は、担保 を立てさせてヽ 若 しくは相当 と認 める
せ
定 の期間内 に担保 を立てることを保全執行 の実施 の条件 として、又 は担保 を立てさ
ないで発す る ことがで きる」 と規定 してい るが、/物 がヽ″芽 少寮ン の仮握分 字
を除 ま、原〃 とιて担保 をサ てさせ て保全命令 を牙 ιていた」 とされ 債権者 に担
4、
は
保 として金銭 を供託 させ るのが通常で ある。そ して、担保 の額 は、 目的物価額又 請
求債権額 に一定 の比率 を来 じた金額 を基準に事条 に応 じた修正 を加 えて決定 されるも
の とされ、東京地裁では目的物価額 を基準 とす る考 え方、大阪地裁 では請求債権額 を
目的物価額 または請求債権額 に
基準 とす る考 え方が とられる場合が多 い とされる
5。
「厚的物 の顔
対 して乗 じる一定 の比 率 につい ては、
%さ れ て Jと され る
グ′蛮 Z〃の内容 だ広 ε金算
6。
日本におけ る船舶仮差押 えは、米国 における Rule B attachmeIItと 類似す る部分 もあ る
が、少な くとも次の点で大 きく異なる。 日本におけ る仮差押 えが、債権 の種類 による
差はな く (す なわち、債権 が海事 に関連す る債権 であろうがそ うでなかろうが問題 と
=河 合仲 一編集 「貸 出管理 回収実務 手続双書 仮差押 え
411頁 よ り引用。
1前
仮処分 仮登記仮処分」 (金 融財政事情研 究会 )
掲 山崎 ‐河合 「仮差押 え 仮処分 仮登記仮処分」152頁 よ り引用。
い し 161
差押 えの担保額 の決定 に関 して は、前掲 山崎 ‐河合「仮差押 え fFR処分 仮登記仮処分」 159頁 な
頁 に詳細 に記載 されてい る。
5前
掲 山崎 =河 合 「仮差押 え 仮処分 仮登記仮処分」160頁 よ り引用
5仮
日米両国は共 に、それぞれの国の法律あ るいは判例 において Maritimc Licnな い し船舶先
取特権 を認 めてい るため、ある債権が Maritimc Lienな い し船舶先取特権 を構成す るか否
かは、 日米両国において異なる。
(1)米 国における船舶先取特権
方修 歴猫
本稿 Pa■ ■の I「 scizurcの 方式Jに お いて記載 されてい るとお り「縁
先取特糖 が、 一絞釣 だ、ああ船崩 │こ対 ιてπ々 渤 %チ ーどズズ があ 奉船藉 だメって
発生 ιた損害力ち 発生 テ汚貸権 と定義 され てい必。 シ オ ,翔 働 坊 ″ 砕 箸 、
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米国 にお ける船舶先取特権 は prefered maritime liens(競 売代金 の配当順位 について、
抵当権 に優先す る船舶先取特権 )と nOn prcfcrrcd maIItimc licns(競 売代金 の配当順位
について、
抵当権 に劣 後す る船舶先取特権 )に 分け られる。prefcrred mariimc icns(競
売代金 の配 当順位 について、抵当権 に優先す る船舶先取特権)は 、次の とお りである
(本 稿 P証 ■の IV「 売却及 び売却代 金の配 当」 の Aに おける記載参照 のこと)。
D D O の D ⇒
'a必
崎 1朝
では海事請求権 を有 してい る場合 でなければな らず、実務上 は担保 の提供 が必要 とは
されない点 で大 きく異なる。
米国 における Ma市 ∬me Lienと 日本 における船舶先取特権の相違につい て
(b)船 舶仮差押 え
]山
は さ れ な い )、 実務 上 は担保 の 提供 が必 要 とされ て い るの に対 して、Rulc B ntachment
証 sing bcforc a prcfcttcd moigagc was■ lcd under[hc prcfeFCd Shp mongage laws];
for dalnage arisIIag ollt ofrnaritime torti
for wagcs ofa stcvcdorc whcn cmPIoycd directiy by a persOn llsted in section 313141 of
tよ is
titie [meaning the o、 vner or an agcnt、 vith sufacicnt authority to rctain thc
stevcdorct scwiccs];
for、 vagcs ofthe crc、 v ofthc vcsscl;
FOr gcner』 averagei
for salvage,including comract salvagc
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
上 記 prcfcrrcd maitime liens(競 売代 金 の 配 当順 位 につ い て、抵 当権 に優先 す る船 舶先
差 押 えた 債権 者 か ら抵 当権 者 に対 し、差 押 え、 競 売 手続 きが 開始 され た こ とを 通知 され る
取特権 )に 該当 しない mantime liens(い わゆる non preFerred mariimeよ en〉 が存在 し、
債 権 者 は こ れ らの リーエ ン に基 づ き船 舶 を aOestす る こ と も可 能 で あ る。non
preferrcd maitime henに は、ncccssanes(必 需品の供給 )に 関す る債権、船長 の賃金請
求権、修繕費用請求権 (liens for rcpaits)及 び バ ンカー オイルに関す る債権 な どが
ことはない とい うことでは共通 している。
ある
(Part IIに
おける [一 橋 パー トナ ーズ法律事務所 の質問 02に 対す る GARVEY
SCHtlBERT B赳 咀 R法 律事務所 の 回答 ]を 参照 のこと)。
(2)日 本 における船舶先取特権
日本法が適用 になる場合、日本法 にお い て船舶先取特権 を生 じる債権 は、商法 842条 、
船主責任制限法、油濁損害賠償保障法 、国際海上物 品運送法 にお い てそれぞれ規定 さ
れて いる。
(1)商 法 842条
(1)米 国
Admiralty Rules Cに おいては、船舶 のアレス ト後 14日 以内に船舶が リリース されな
い場合、債権者は、迅速にあるい は裁判所 の命令 によ り示 された期間内に、当該手続
及 び arrestに ついて裁判所 の命令にて示 され、その管轄区域 (district)に おい て一般
的に発行 されてい る新聞 において公告 をす ることになる。 これによりarrcstさ れた事
実が公示 されるため、それ らについて知 りうる状況にはなる。 しか しなが ら、抵当権
者 に対 しては、債権者か ら、アレス トについ て公告がなされるの と同時期 に、公告 と
同 じ情報が記載 された通知が送付 される。 この通知は、抵当権者 に対 して直接又 は抵
当権者 の知れてい る最後 の住所地に証明付 きの郵便 で送付 される。 この ように抵当権
者 は arrcstの 通知 を受領する ことになる。 もし、抵 当権者が attcst手 続 きにお いて現
実 の手続 きが どの よ うに進行 して い るか知 りたい ので あれ ば、抵当権者 は ctaim Of
ファイルするか、あるい は、現 地の弁護士 を通 じて裁判所 の dOckct(訴 訟
手続一 覧)を 確認す ることがで きる (本 稿 Pan■ にお け る [一 橋 パー トナーズ法律事
intcrcstを
商法 842条 は、次 の各号 に掲 げた債権 を有す る者 は船舶先取特権 を構成す ると規
定 して い る。従 つて、各号 に該当す るか否 か を判 Ll‐ す る ことになる。
① 船舶並二真属具 ノ競売二関スル費用及 ヒ競売手続開始後 ノ保存費
② 最後 ノ港二於ケル船舶及 ヒ其属具 ノ保存費
③ 航海二関シ船舶二課 シタル諸税
① 水先案内人料及 ヒ挽船料
⑤ 救助料及 ヒ船舶ノ負担二属スル共同海損
⑥ 航海継続 ノ必要二因 リテ生シタル債権
⑦ 雇用契約二因リテ生シタル船長其他 ノ船員 ノ債権
③ 船舶 力其売買又ハ製造ノ後未 夕航海ヲ為ササル場合二於テ其売買又ハ製造並
二艦装二因リテ生シタル債権及 ヒ最後 ノ航海ノ為メニスル船舶 ノ艤装、食料
並二燃料二関スル債権
務所 の質問 01に 対す る GARVEY
SCHLBERT BARER法
律事務所 の 回答 ]を 参照 の こ
と)。
(2)日 本
競売手続上 は、競売 手続 に関す る開始 決定の公告が 出される、あるい はその後裁判 所
書記官か ら抵 当権者 に対 して債権届 出の催 告 が な される迄は、抵 当権者 と して担保船
舶 に対す る競売 の手続が開始 されて い るか否か不明である場合 もある。 もっ と も、公
告 の 内容、船舶所有者 /債 務者 か らの情報 、業 界紙 に掲載 される記 事等 か ら、相 当程
度 の確率 で 、
担保船舶が他 の債権者か ら差押 えを受け たことの情報 を得 ることが多 い。
抵当権者 は、被担保債権 に対す る終局判決 を取得する必要があるか
(11)船 主責任制限法 95条 1項
7
B
(m)油 濁損害賠償保障法 40条
つ
(抒 )国 際海上物品遅送法 19条 l項
(1)米 国
Rllle Cに 基 づ く場合、抵 当権者が船舶 を arrestし た後 の競売代金 の配当 を受 けるため
4
アレス ト後の抵当権者への通知
には被担保債権 に対す る終局判決 を取得す る必 要があ る。
日米 とも、差押え、競売手続 きについて、一定時期 までは、公告を除き、裁判所あるいは
7前
掲 瀬野「船舶融 資取引 の実務 (全 訂版)J326買 の記載参照 のこと
8前
掲瀬野 「船舶 融 資取引 の実務 (全 訂版)」 326頁 の記載参照 のこと
9前
掲瀬野 「船舶融 資取 引 の 実務 (全 訂版)J327頁 の記載参照 のこと
―- 24-―
Rule Bに 基 づ く場合、attachを した債権者 は、 同手続 内で、船舶所 有者 に対す る請求
権 の存在、すなわ ち被担保債権 の存在 を立証 す る必要があ り、被担保債権 に対す る終
局判決 を取得す る必要 が あ るとい えよ う (本 稿 Part IIの ■I「 sszurc後 の手続 き」B
項 を参照 の こと)。
海事法研究会誌 2014 5(No″ 3)
海事法研究会誌 2014 5(No 223)
鑑定、最低競売価格 の設定
(2)日 本
(1)米 国
担保 権 の 実行 と して の 船 舶競 売 手続 にお い て は、担保 権 の 存 在 を証 す る登 記事 項 証 明
書 等 を提 出す れ ば足 りる た め、 被 担保債 権 に対 す る終 局判 決 を取 得 す る こ とは原 則 と
船 411の 売却前 に、事前 の鑑 定評価 (pre‐ appraisal)に つい て具体 的に要求 され る条件
はないが、 ロー カルルー ルの 中に は、利 害関係 人が事前 の鑑定評価 を要請す る ことが
して必 要 が な い (民 事 執 行 法 189条 、 181条 )。
6
で きる旨規定 して い る場合がある。原則 として、裁判所が、船舶 の売却前 に最低競売
差 押 えの解 放
(1)米 国
(こ
価 格 (rcscrvc pricc)や 最 低 入 札 価 格 (minimum bid)を 設 定 す る こ とは な い が、
conindれ ion hearttgに お い て、買 受価格 の検討 をす る場合がある。 (本 稿 Pm■ の HI
れ につ い て は、 本 稿 Pa■ ■ の ■I「 seizurc後 の 手続 き」 A項 にお い て 記 載 さ
「SCiZLlrC後 の手続 き」A項 を参照)。
れ て い る。)
(2)日 本 と競売船舶 の価値評価 と公告
Rule C arrcstに ついては、まず 、船舶所有者が、抵当権者 の請求金額 をカバーす る保
証 を提供することによ り船舶 を arrcstか ら解放 で きる。 また、船舶所有者又 は船舶に
対す る権利 を主張す る者 に hcaringを 求 める権利が ロー カルルール上認 め られてい る
hcaing手 続 において抵芸権者が arrcstは 正当である ことを立証 しない限 り、
場合 には、
arlcstは
売却基準価額 を決定す る際の資料 を作成す る ことを目的 として、裁判所 は執行官 に対
し船舶 の現況調査 を命 じて現況調査報告書 を提 出させ (民 事執行法 189条 、121条 、
57条 、民事執行規則 29条 )、 評価人 を選任 した上 で 同人に船舶 の評価 を命 じ評価書
21条 、58条 1項 、民事執行規則 29条 の 2、 30条 )。
を提出させ る (民 事執行法 189条 、と
取 り消 される。
(2)日 本
評価書 をもとに売却基準価額が決定 され (民 事執行法 189条 、
競売対象船舶 について、
121条 、60条 第 1頂 )、 買受けの 申出の額 は売却基準価額 が らその 10分 の 2に 相当す
る額 を控除 した価額 (買 受可能価額)以 上でなけれ ばならないことが規定 されてい る
担保権行使 による差押 えは債権者側 の主張や資料 のみに基づいて行われるのが一般的
であ る。そのため、万一差押 えの理由がない にも拘 わ らず差押 えがなされた場合 に船
舶所有者に対す る救済措置を講 じてお く必要があ る。
日本法 は、次 のとお り、極 めて厳格 な要件 の もとに差押 えの解放手続 (保 証 を提供 し
Ю
89条 、117条 第 1項 ))に 関す
て船舶執行手続 の取消 しを求め る制度 (民 事執行法 孔
る規定をおいている '。 す なわち、執行裁判所 は、(a)執 行停止文書 が提出され、かつ、
(b)債 務者が差押債権者及 び配当要求債権者 の債権及 び執行費用 の総額 に相当す る保
証 を換価手続 において買受申出人が出現す る前 に提供 した場合、申立てにより、配当
ない。 この競売手続取消決定 に対
等 の手続 を除 き、競売手続 を取 り消 さなけれ ばなら、
しては、執行抗告 は認め られない (民 事執行法 189条 、117条 3項 参照)か ら、船舶
所有者 は、取消決定後直 ちに船舶 を出航 させ ることがで きる。
189条 、121条 、60条 3項 )。 そ して、裁判所書記官 は、船舶競売 の公告
をする (民 事執行法 189条 、121条 、64条 5項 )。 この公告には、船舶 の詳細 とともに、
競売 の方法、 日時、場所、買受可能価額、買受申し出の保証 の額等 が掲載 される (民
事執行法 189条 、121条 、64条 、民事執行規則 174条 5項 、83条 、36条 )。
(民 事執行法
8配
当順 位
(1)米 国・
Rlllc C arest手 続 後 の 競 売 の場 合 (本 稿
Pa■
lHの
Ⅳ 「 売却 及 び 売却 代 金 の 配 当 J
参照 )
優 先 船 舶抵 当権 が設 定 されて い る場 合 、配 当 の優 先順 位 は 次 の とお りで あ る。
(1)ね
り
「差押債権者 の債権 について、第 39条 第 1項 第 7号 又 は第 8号 に掲 げる文書 が提 出されてい る場合 において、
債務者 が差 押債権者及 び保証 の提供 の時 (配 当要求 の終期後 にあつ ては、その終期)ま でに配当要求 を した
債権者 の債権及 び執行費用 の総額 に相 当す る録証 を買受けの 申出前 に提供 した ときは、執行裁判所 は、申立
てにより、配当等 の手続 を除 き、強制競売の手続 を取 り消 さなけれ ばな らない。Jと 規定す る。
R浦 野雄幸著「最近の船舶競売 をめ ぐる諸 問題 (4)J ttBL No312)29頁 ない し 32頁 において詳細 に解説 され
て い る。
cuModia legls expelase射
(2)prefcrrcd maliimc hcns.
(3)prcfencd mlp mOrtgage転
(4)。 her maritime licn射
(5)btatc lal manimc icn磁
(6)governmenttax lien馬
海事法研究会誌
海事法研究会誌 2014 5(N0223)
(7)non‐ m/animc icll齢
2014 5(N0223)
添付資料 A米 国における船舶 の差押 え及 び 競売手続 図
(8)ullsecllred gcnelal crcdltoぎ cl所 ms
なお、ネセサ リーズは、上記 の (4)「 othcr marhmc lienJに 該当す る。 したが つて、
原則 として優先船舶抵 当権 に劣後す ることになるが、米国船籍で はない船舶 に対する
ーエ ンに
優先船舶抵当権 につい ては米回 において供給 されたネセサ リーズ に対するリ
劣後す る (本 稿 Pa■ ■の脚注 89を 参照 のこと)。
TO APPLY TO THE COURT FOR
TO APPLY TO THE COURT FOR
ISSURANCE OF ARREST
ISSURANCE OF ATrACHEMENT
[PART II IttIIA]
[PARTII IB/11B]
(2)日 本
溶 llの 競売代 金 の配当に関 し、rlHk舶 先取特権 は船舶抵当権 に優先 (商 法 849条 )し 、
船舶先取特権間 においては商法 842条 に列挙 した順序 に従 う (但 し、商法 342条 4号
ない し6号 の債権者間 においては後 に発生 した方が優先す る)(商 法 844条 1頂 )。
Eヽ
FORCEMENT OF ATTACHMENT
[PARTII IB]
lPART I I1/11
船舶 の競売により対象船舶 に対す るすべ ての請求権 Iよ 消滅す るか
[PARTⅡ
Ⅲ刺
[PART II IIIB]
(1)米 国
続 の売却 において、船舶に対す るすべ ての請求権 は消滅 し、船舶 は船
舶先取特権 のない状態 で売却 され る。
TOム♂PLY TO THE COURT FORISSURANCE OF ORDER OF SALE
R■ lc C arcst手
続 の売却 におい て、 リーエ ンは、売却後 も船舶に引 き続 き残 り、
新所有者 に対 しても、その後 リーエ ンを行使する ことがで きる。
R■ lc B attachment手
R■ lle
ORDER OF SALE「 BY COURT]
C arcst手 続 とは異 な り、Rxlle B attachmcnt actiolaに おける売却代金 は、複数 の債
権者間で配分 されるものではない。なぜなら、Rulc B tttachme証 は、atachを した債
権者 の船舶所有者 に対す る請求権 のみに対処す る制度であ つて、 当該船舶 に対す る他
の リーエ ンに影響 を及 ぼす ものではないか らであ る。 これ ら他 の リーエ ンは、売却後
も船舶に引 き続 き残 り、新所有者 に対 して も、その後 リーエ ンを行使する ことがで き
る。 このように、 リーエ ンが売却後 も船舶に引 き続 き残 ることか ら、 これ ら他 の債権
者 に対 して売却代金か ら配当す る必要 はないのであ る。
EPROCEDURE PART
Sム と
Ⅱ
IV]
CONFlRNIATION OF THE SALE「 BY COIJRT]
(2)日 本
原則 として船舶に対す るすべ ての請求権 は消滅 し、船舶 は船舶先取特権 のない状態で
売却 される (民 事執行法 189条 、121条 、59条 )。
BILL OF SALE ISSUED[BY US Mar亜 al]
SALES PROCEED/DlSTRIBUTIOll
[PART I IVA]
[PART II IVIl]