坂東地域アグリ通信No.108

平成26年6月25日
坂東地域農業改良普及センター 発行
Tel :0297-34-2134 Fax : 0297-34-3291
麦の安定栽培に向けて現地検討会を開催しました
5月22日(木)、JA茨城むつみ普通作生産部会連合と坂東普及セ
ンターは、麦の現地検討会を開催し、生産者、関係機関併せて23名
が参加しました。
現地検討会では普及センターで設置した実証ほを参加者全員で巡
回し、麦類の生育状況や今後の注意点、実証結果等について検討を
行いました。
今年度は、さとのそら、カシマゴール、ゆめかおりの展示ほに加え、湿害回避技術として
「アップカットロータリーを用いた畝立て同時播種」の実証ほを設置し、新たな情報提供と普
及推進を図っています。質疑応答では、アップカットロータリーの導入効果や、ゆめかおりの
今後の普及見込みなどに関する質問が多く出されました。
普及センターでは今後も関係機関と連携して高品質多収栽培の支援を行っていきます。
今年は漏生イネに注意
田植後の水田で、条間にイネが発生する
「漏生イネ」が坂東管内全域で多く発生し
ています。昨年は、稲刈り後のヒコバエ由
来の籾が結実しやすい条件にあり、こぼれ
籾から発芽・成長したと思われます。異品
種混入の原因となるため、前年と異なる品
種を作付けしたほ場で漏生イネが確認され
た場合は、抜き取りを徹底しましょう。
漏生イネと見られる条間の
イネ(赤枠内)
移植苗(左)と漏生
イネ(右)
銘柄産地の春ニンジン(古河市)大田市場でPR
5月23日(金)、大田市場(東京都大田区)において、JA茨城
むつみ三和地区生産者による春ニンジン『ここ惚(ほ)れにんじん』
の試食宣伝を行いました。冬を越えた春ニンジンの甘さを生かしたゼ
リーを試食してもらうと、「甘い」、「おいしい」などの意見をいた
だき、とても好評でした。
今年は、雪の影響等で生育の遅れなどが心配されましたが収量・
品質ともに良好です。
普及センターでは、生産・販売支援に加え加工品づくりなど、産
地振興を支援していきます。
今月は、坂東市の内田栄徳さんを紹介します!内田さんは坂東市の4Hクラブ(岩井4Hク
ラブ)、坂東市セロリ生産組合(前進会)のメンバーで、就農9年目です。ご家族や農業研修
生と一緒にセロリを中心として、小ネギ、サニーレタスを栽培しています。
「どうして就農しようと思ったのですか?」
両親が農業をしている姿を見て育ち、大変だけどやりがいがあるなと感じて就農を決めまし
た。専門学校卒業後、農業大学校園芸部で野菜栽培を学びました。
「就農前・就農してからの心持ちはどうですか?」
子供の頃から農作業を手伝っていたので特にイメージと違ったということはなかったです。
父や前進会の組合員など話し合える仲間がいることも心強いです。
「今頑張っていることや心がけていることはありますか?」
父の作業を見て日々勉強しています。セロリは育苗期間が長い時期では4ヶ月近くかかり、
収穫までは7ヶ月ととても時間がかかります。その間の温度・水の管理・根の張り具合には細
心の注意を払っています。
「農業の魅力、苦労することは何ですか?」
農業の魅力→何でも自分の裁量で仕事を進められるところが魅力
です。県外から直接購入にいらっしゃる方もいて、喜んでいただけ
る顔を見ると励みになります。
苦労すること→ハウス暖房の燃料代がかさむ中、経費削減には苦
労します。
「これからの目標は何ですか?」
ここ数年、冬期に極端な冷え込みや日照不足になることがあります
が、天候に左右されず安定して良いセロリを収穫できるようにしたい
です。規模も少しずつ大きくしたいです。
「おすすめのセロリの食べ方はありますか?」
小魚と一緒に佃煮にするとおいしいですよ。ご飯に合います。
~小ネギハウスにて~
「最後に一言お願いします!」
後継者が少なくなる中でも、生産物を安定的に供給できるように仲間と共に頑張ります!
セロリが苦手な方は、ぜひ新鮮な茨城産を旬の時期に食べてみてください!セロリのイメー
ジがきっと変わりますよ。
平成26年度坂東地域アグリセミナーを開講しました
5月30日(金)、坂東地域農業改良普及センターにおいて「平成26年度坂東
地域アグリセミナー開講式」を開催し、管内の新規就農者9名が参加しました。
開講式では、古河市の青年農業士の中村英寛氏を講師に迎え、「就農当時の苦
労」や「毎日の作業で大切にしていること」など、非常に参考になる話をしてい
ただきました。また、質疑応答では、受講生から「ネギの調製はどのように行っ
ているのか」「今後,どういった作物の栽培に取り組みたいか」などの質問があ
り、活発な意見交換が行われました。
講話後には座談会も行われ、受講生が少数のグループに分かれて、それぞれの課題や目
標などを情報交換し、親睦を図りました。
普及センターでは、これからもセミナーの開催により、新規就農者を支援していきます。
最近、急な天候変化などで農作物
の生育が大きく変化することに驚い
ています。日々の小さな変化を見逃
さない目を養いたいです。 (KZ)
県立農業大学校園芸部(岩井キャンパス)
オープンキャンパスが7月24日(木)に開催さ
れます!申込期限:7月16日(水)
詳細は農業大学校ホームページをご覧ください。