選定の手引き

1
JL1=( G
2
)×
選定の手引き
π×ρ×D4×L
[kg・m2]
32
3. モータ軸換算負荷トルクTL の算出
1
P
2
7. 判定
2
JL2=( )× W ×( )[kg・m ]
負荷トルクは駆動部分の摩擦や重力によって生じる力をモータ軸上に
G
2π
換算したトルクです。駆動時には常に負荷となるトルクです。
2
以下は,ボールねじ(水平)機構の場合の算出方法です。
TL=
(F+μW)
η
×
P
2π
×
1
G
× 9.8 [N・m]
当社では,以下を判定の目安としています。
・負荷トルク負荷率 TL ≦ TR × 0.8
(負荷トルクは定格トルクの 480% 以下)
π×ρ×D ×L
1 2
[kg・m2]
JL1=( )×
G
32
・加速トルク負荷率 Ta ≦ TP × 0.8
(加速トルクは瞬時最大ストールトルクの 80% 以下)
TP:瞬時最大ストールトルク
F:外部からの力[kg]
η:機械効率
2π(N2-N1)×(JL+JM)
μT:摩擦係数
a=
60×ta
W:ワーク+テーブル質量[
kg]
P:ボールネジピッチ[m]
G:ギヤ比
+ TL [N・m]
2π(N2-N1)×(JL+JM)
Tb=
- TL [N・m]
4. サーボモータ容量の仮選定
60×tb
1 2
P 2
JL2=( )× W ×( )[kg・m2]
T
≦
T
0.8
・減速トルク負荷率
b
P
G
2×
π
(減速トルクは瞬時最大ストールトルクの 80% 以下)
TP:瞬時最大ストールトルク
(F+μW) Trms
P ≦ TR ×
1 0.8
・実効トルク負荷率
TL=
×
×
× 9.8 [N・m]
(実効トルクは定格トルクの
80%
2π
G 以下)
η
・慣性モーメント比 JL ≦ JM × 10
次の 2 つの条件にあてはまるモータを仮選定します。
π×ρ×D4×L
1 2
[kg
m2]
・
2=
項で算出した負荷慣性モーメント(
JL・
)が,サーボモータのロー
JL1
( )×
G
32
タ慣性モーメント(
J )の 210 倍以下 2
(Ta2×ta)M
+(TL ×tr)+(Tb ×tb)
Trms
[N・m]
J=
L ≦ JM × 10
t
・3 項で算出した負荷トルク
(TL)
がモータの定格トルク
(TR)
の 80%
(TR
(負荷慣性モーメントはモータのロータ慣性モーメントの 10 倍以下)
2π(N2-N1)×(JL+JM)
+ TL [N・m]
Ta=
60×ta
なお,トルク負荷率においては余裕度を大きくとることにより,モー
× 0.8)以下
1 2
P 2
JL2=( )× W ×( )[kg・m2]
TL ≦GTR × 0.8
2
2π
1
Tb
Tb
4 × × tb - × 3 × Rφ × tb
2
EM = Ehb1 = ×
N π×ρ×
× 3 × Ke
Dφ
×L
2×
KT [kg・m2]
KT
JL1=( )
G
32
5. 加減速トルクの算出
制御可能な場合があります。実機による確認をおすすめいたします。
2π(N2-N1)×(JL+JM)
- TL [N・m]
Tb=
60×tb
(F+μW)
P
1
加減速トルクは,モータおよび負荷を加減速させるために必要なトル
TL=
×
×
× 9.8 [N・m]
クです。 η
2π
G
1 2
P 2
JL2=( )× W ×( )[kg・m2]
G
2π
■ 加速トルク(
Ta)の求め方
+ TL [N・m]
60×ta
P
1
-1
NT2L:加速後のサーボモータ回転速度[
min
=
9.8 ]
×
×4
× [N・m]
π×ρ×
D ×G
L
1η 2
2
π
-1m2]
[
kg・
JL1
=( )×
N
min
]
1:加速前のサーボモータ回転速度[
G
32
JL:モータ軸換算負荷慣性モーメント[
kg・m2]
2π(N2-N1)×(JL+JM)
- TL [N・m2 ]
b=
JT
M:サーボモータのロータ慣性モーメント[kg・m ]
60×tb
TL:モータ軸換算負荷トルク
2π(N2-N1)×(JL+[N
JM・
)m]
+ TL [N・m]
a=
taT:加速時間
1 2[s]60×ta
P 2
JL2=( )× W ×( )[kg・m2]
G
2π
(F+μW)
■ 減速トルク(T
b)の求め方
(Ta2×
ta)+(TL2×tr)+(Tb2×tb)
Trms=
[N・m]
t
2π(N2-N1)×(JL+JM)
- TL [N・m]
Tb=
(F+μW) 60×tbP
1
TL=
×
×
× 9.8 [N・m]
2π
G
η
2
1
いては,テーブル機構をゆっくりと回転する場合など,10 倍以上でも
8. 回生電力の算出
回生実効電力
(PM)の計算をおこない,使用する回生抵抗器を決定し
ます。この計算結果により内蔵回生抵抗器が使用可能かを判断します。
(Ta2×ta)+(TL2×tr)+(Tb2×tb)
Trms=
[N・m]
t
■ 水平軸駆動の回生実効電力(PM)の求め方
回生エネルギーを求めます。
2
2π(N2-N1)×(JL+JM)
Ta=
タの温度上昇を抑えることができます。また,慣性モーメント比にお
Tb
Tb
-1
N
min
]
EM
= Ehb = × N × 3 × Keφ × ×
tb - × 3 × Rφ × tb
2:減速前のサーボモータ回転速度[
2
KT
KT
N1:減速後のサーボモータ回転速度[min-1]
2
2
(Ta2×ta)+(TL2×tr)+(Tbkg
×・tb
JL:モータ軸換算負荷慣性モーメント[
m)
]
Trms= 2π(N2-N1)×(JL+JM)
[N・m]
+ T
[
N・・
L
JT
:サーボモータのロータ慣性モーメント[
kg
mm2]
=
a
t
M
60×ta
TL:モータ軸換算負荷トルク [N・m]
tb:減速時間 [s]
2
1
Tb
Tb
EM = Ehb = × N × 3 × Keφ × × tb - × 3 × Rφ × tb
KT
2π(N22-N1)×(JL+JM) KT
6.
実効トルクの算出
- TL [N・m]
Tb=
60×tb
実効トルクは,負荷トルク・加速トルク・減速トルクを二乗平均し,
単位時間あたりにした数値です。
1
Tb
Tb
EM = Ehb = × N × 3 × Keφ × × tb - × 3 × Rφ × tb
2
KT
KT
EM:水平軸駆動時の回生エネルギー[J]
Ehb:減速時の回生エネルギー[J]
Ke φ:誘起電圧定数[ Vrms/min -1]
(モータ定数)
KT:トルク定数[N・m/Arms]
(モータ定数)
N:モータ回転速度[min -1]
R φ:電機子抵抗[Ω]
(モータ定数)
tb:減速時間[s]
Tb:減速時のトルク[N・m]
回生エネルギーから回生実効電力を求めます。
PM =
EM
t
PM:回生実効電力[ W ]
EM:回生エネルギー[J]
t:サイクル時間[s]
■ 回生抵抗器の選定
以下の条件に当てはまる回生抵抗器を選定します。
・回生抵抗内蔵サーボアンプの場合
回生実効電力[PM]<内蔵回生抵抗器で使用できる許容回生電力[PR]
・外付け回生抵抗器の場合
回生実効電力[PM]<外付回生抵抗器で使用できる許容回生電力[PRO]
サーボアンプには,回生電力を吸収するための回生抵抗が内蔵され
Trms=
(Ta2×ta)+(TL2×tr)+(Tb2×tb)
t
[N・m]
49
1
Tb
Tb
2
ている型番と,されていない型番がありますので選定の際にはご注
意ください。