SQiP2014 「 i コンピテンシ・ディクショナリ」を 活用した品質エンジニアの育成 その2 独立行政法人情報処理推進機構 HRDイニシアティブセンター 奥村 有紀子 「iコンピテンシ・ディクショナリ」における品質 関連情報の扱い • SQuBOK V1.0をスキルディクショナリにて参照 – 520の項目を、知識項目として参照(その1 P.20) • 参照BOK系の中ではダントツの数 • 3スキル標準やCCSFに比べ、品質に関する情報が増えた • 共通フレーム2013(SLCP2013)やSWEBOK2004 参照で、品質を含む、ソフトウェア開発に関するタス クやスキルを装備 – ソフトウェアライフサイクルプロセスやソフトウェアエンジ ニアリングの観点でかなりの網羅 これまでのスキル標準等に比べ、格段に充実 2 品質関連のタスク(SQuBOK関連+α) 企画 フ サ イ ル システム要件定義・方式設計 DV-020 運用設計 DV-030 移行設計 DV-040 基盤システム構築 DV-050 アプリケーションシステム開発 ェ DV-060 ソフトウェア製品開発 ク DV-070 組込みソフトウェア開発 ジ 移行・導入 メ DV-110 保守 DV-130 ファシリティ設計・構築 サービスデスク US-030 システム運用管理 用 US-040 Webサイト運用管理 US-050 ファシリティ運用管理 EV-010 システム評価・改善 EV-020 IT戦略評価・改善 EV-030 IT製品・サービス戦略評価・改善 EV-040 事業戦略評価・改善支援 EV-050 システム監査 EV-060 資産管理・評価 ネ ン ト US060 サービス マネジメン ト 活 善 マ システムテスト IT運用コントロール 改 ト DV-100 ハードウェア・ソフトウェア製品導入 CM-060 CM-050 CM-040 CM-030 CM-020 CM-010 MC-070 MC-060 ビ ジ DV-090 US-020 ・ ロ Webサイト開発 利 価 プ DV-080 US-010 評 DV140 DV-010 DV-120 MC-050 システム企画立案 MC-040 PL-020 MC-030 IT戦略策定・実行推進 ジ 情 部 事 セ 業 キ 品 コ 継 ュ 質 ン 人 続 リ マ 契 プ 的 マ テ ネ 約 ラ 資 ネ ィ ジ 管 イ 源 ジ マ メ 理 ア 管 メ ネ ン ン 理 ン ジ ト ス ト メ ン ト ネ 内 報 統 制 状 況 の モ ニ タ マ 標 準 ケ の テ ィ ン グ ・ セ ー ク PL-010 調 策 再 達 定 利 ・ ・ 用 委 維 託 持 ・ リ ル 管 ン ス 理 グ ス ・ 技 術 ト レ ン ド の 調 デ ー 発 IT製品・サービス戦略策定 推進・支援 ー イ 開 事業戦略把握・策定支援 ST-020 MC-020 戦略 ラ ST-010 管理・統制 MC-010 計画・実行 タ サ イ エ ン ス 査 ・ 分 析 と 技 術 支 援 3 品質関連のスキル(SQuBOK参照) メソドロジ テクノロジ 戦略 システム(基礎、構築、利用) 市場機会の評価と選定 マーケティング 製品・サービス戦略 販売戦略 製品・サービス開発戦略 システム戦略立案手法 コンサルティング手法 業務動向把握手法 企画 システム企画立案手法 セールス事務管理手法 要求分析手法 非機能要件設計手法 実装 アーキテクチャ設計手法 ソフトウェアエンジニアリング手法 カスタマーサービス手法 業務パッケージ活用手法 データマイニング手法 見積り手法 プロジェクトマネジメント手法 利活用 サービスマネジメント サービスの設計・移行 サービスマネジメントプロセス サービスの運用 支援活動 品質マネジメント手法 リスクマネジメント手法 ITガバナンス 資産管理手法 ファシリティマネジメント手法 事業継続計画 システム監査手法 標準化・再利用手法 人材育成・教育・研修 ソフトウエア技術 データベース 技術 ハードウェア技術 関連知識 Webシステム技術 プラットフォーム技術 ネットワーク技術 開発 ビジネス インダストリ システムアーキテクティング技法 システム開発管理技法 保守・運用 ITサービスマネジメント業務管理技法 ITサービスオペレーション技法 システム保守・運用・評価 障害修理技法 施工実務技法 ファシリティ設計技法 サポートセンター基盤技術 企業活動 非機能要件 非機能要件(可用性、性能・拡張性) セキュリティ(基礎、構築、利用) 組込み・計測・制御 組込み(基礎、構築、利用) ヒューマンインターフェース技術 グラフィック技術 ディジタル技術 マルチメディア技術 計測・制御技術 法規 基準 標準 共通技術 IT基礎 ナレッジマネジメント技術 ITヒューマンスキル 創造力 実行・実践力 コミュニケーション力 4 「iコンピテンシ・ディクショナリ」を使って できること • 自部門の業務が見えるようになる – – – – 品質保証部門が本来やるべき業務をできているか 開発部門と品質保証部門との分担は適切か 他部門がやるべき業務が紛れ込んでいないか テストプロセスに漏れはないか • これを材料にして、改善ポイントを見つけて、改善 – 人材育成、プロセス改善、業務の効率化、などなど • 今回は、「品質保証部門の人材育成のための使い 方」を紹介 5 ①品質保証部門の目的を定義する • 「品質保証部門の目的は何か」を改めて定義する – 他の部門との関係も踏まえて、考える 入 • 経営戦略 • 事業計画 • タスク ディクショナリ • 要件定義 力 プ ロ セ ス 出 力 要件分析 • 要件定義 タスク分析 • 自タスク定義 (仮設定) • 組織機能検証結果 • 要件定義 • 自タスク定義(仮設定) • 組織機能検証結果 • タスクディクショナリ • タスクプロフィール (役割定義) 自タスク・ 役割定義 • 自タスク定義 • 役割定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 組織機能検証結果 • 役割定義 • 役割定義 • 組織ミッション • スキル ディクショナリ 評価項目 判定基準 策定 試行と 確定 • 自タスク定義 • 各定義の (評価項目) 改訂版 • タスク判定基準 • 役割定義判定基準 現状把握 &人材育成 PDCA • 現状把握データ 6 ②必要な業務を見える化する • タスクディクショナリから「今実施しているタスク」「目 的達成のために必要なタスク」を選択する – 品質関連のタスクの含まれる大分類を中心に見ていく – タスクディクショナリにタスクが無いなら、追加する • テストプロセスも担当するなら、Test.SSFなども参考になる 入 • 経営戦略 • 事業計画 • タスク ディクショナリ • 要件定義 力 プ ロ セ ス 出 力 要件分析 • 要件定義 タスク分析 • 自タスク定義 (仮設定) • 組織機能検証結果 • 要件定義 • 自タスク定義(仮設定) • 組織機能検証結果 • タスクディクショナリ • タスクプロフィール (役割定義) 自タスク・ 役割定義 • 自タスク定義 • 役割定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 組織機能検証結果 • 役割定義 • 役割定義 • 組織ミッション • スキル ディクショナリ 評価項目 判定基準 策定 試行と 確定 • 自タスク定義 • 各定義の (評価項目) 改訂版 • タスク判定基準 • 役割定義判定基準 現状把握 &人材育成 PDCA • 現状把握データ 7 ③タスクのまとまり(役割)を作り、 必要なタスクかどうか検証する • 誰が(どのような役割担当が)実施するタスクなのかを考え、 本当に品質保証部門でやるべきタスクなのか、検証する – 「QA推進担当」「テストマネージャ」「テストエンジニア」などの役割にタスクを 割り当ててみる ・・・ここで定義した役割は、育成や評価にも利用可能 – タスクの検証では、「開発部門で行う」「今後、このタスクの担当を育成する 必要あり」なども考える 入 • 経営戦略 • 事業計画 • タスク ディクショナリ • 要件定義 力 プ ロ セ ス 出 力 要件分析 • 要件定義 タスク分析 • 自タスク定義 (仮設定) • 組織機能検証結果 • 要件定義 • 自タスク定義(仮設定) • 組織機能検証結果 • タスクディクショナリ • タスクプロフィール (役割定義) 自タスク・ 役割定義 • 自タスク定義 • 役割定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 組織機能検証結果 • 役割定義 • 役割定義 • 組織ミッション • スキル ディクショナリ 評価項目 判定基準 策定 試行と 確定 • 自タスク定義 • 各定義の (評価項目) 改訂版 • タスク判定基準 • 役割定義判定基準 現状把握 &人材育成 PDCA • 現状把握データ 8 ④メンバのタスク実行状況を知る • 業務に必要なタスクに対し、メンバがタスクの実行 状況を入力する – 自己評価で入力した値を、マネージャが面談等を行い、 確定する 入 • 経営戦略 • 事業計画 • タスク ディクショナリ • 要件定義 力 プ ロ セ ス 出 力 要件分析 • 要件定義 タスク分析 • 自タスク定義 (仮設定) • 組織機能検証結果 • 要件定義 • 自タスク定義(仮設定) • 組織機能検証結果 • タスクディクショナリ • タスクプロフィール (役割定義) 自タスク・ 役割定義 • 自タスク定義 • 役割定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 組織機能検証結果 • 役割定義 • 役割定義 • 組織ミッション • スキル ディクショナリ 評価項目 判定基準 策定 試行と 確定 • 自タスク定義 • 各定義の (評価項目) 改訂版 • タスク判定基準 • 役割定義判定基準 現状把握 &人材育成 PDCA • 現状把握データ 9 ⑤実行状況を基に、育成を行う • メンバのタスク実行状況、部門としてのバランスを 見て、メンバの育成を考える – タスクごとの強み弱み、力をいれたいタスクなどを見据えて、育成の方針や 方法を考える – タスク実行に必要なスキルも参考にする(「タスク×スキル対応表」) 入 • 経営戦略 • 事業計画 • タスク ディクショナリ • 要件定義 力 プ ロ セ ス 出 力 要件分析 • 要件定義 タスク分析 • 自タスク定義 (仮設定) • 組織機能検証結果 • 要件定義 • 自タスク定義(仮設定) • 組織機能検証結果 • タスクディクショナリ • タスクプロフィール (役割定義) 自タスク・ 役割定義 • 自タスク定義 • 役割定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 自タスク定義 • 組織機能検証結果 • 役割定義 • 役割定義 • 組織ミッション • スキル ディクショナリ 評価項目 判定基準 策定 試行と 確定 • 自タスク定義 • 各定義の (評価項目) 改訂版 • タスク判定基準 • 役割定義判定基準 現状把握 &人材育成 PDCA • 現状把握データ 10 「i コンピテンシ・ディクショナリ」を使って 業務を見える化すると・・・ • まずは、メンバの育成に役立つ – メンバの育成のための材料が出来る • プロセスも改善できる – 業務(タスク)を精査することで、本当に必要な業務がわかる – 改善が必要な業務が見えて、目的達成へ • 業務を定義して、効率UP – 「この業務はなにをどこまですること」なのか、実はあまり共有できてい ないことも多い – 考え方や定義を共有して仕事をすると、業務効率が上がる • メンバ自身の成長や動機づけのトリガーになる – 自身の仕事の内容と状況が見えれば、「変わらなきゃ!」につながる 11 詳細は「I コンピテンシ・ディクショナリ」を ご覧ください • 「タスクディクショナリ」「スキルディクショナリ」 「ディクショナリ間連係」のコンテンツ • コンテンツ利用のための「解説書」 – 「i コンピテンシ・ディクショナリ 解説書」 • コンテンツをデータとして利用できる、CSVのデータセット • 業務の見える化(タスクの選択)や役割の定義を体験できる ツールを用意 – 「i コンピテンシ・ディクショナリ 活用ツール」 • こちらからダウンロードできます – http://www.ipa.go.jp/jinzai/hrd/i_competency_dictionary/download.html 12 今後も改善していきます • 「タスクディクショナリ」「スキルディクショナリ」の充実 – SQuBOK V2.0の対応をします! – パブコメ等のご意見を活用し、充実・改善を行います • 活用に役立つコンテンツの充実 – タスクプロフィール、職種、活用事例、など • 導入・運用をサポートするシステムの構築 – 2015年夏 リリース予定 • Webで、タスクセットの作成、メンバのタスク実行状況入力等が可能 • 「i コンピテンシ・ディクショナリ」の説明会開催 – IPA主催・共催の説明会を各地で開催予定 13 ご意見をお待ちしております ご清聴ありがとうございました HRDイニシアティブセンターホームページ URL: http://www.ipa.go.jp/jinzai/hrd/index.html iコンピテンシ・ディクショナリ ダウンロードページ URL: http://www.ipa.go.jp/jinzai/hrd/i_competency_dictionary/download.html 14
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