勤医会精神科の 後期(専門)研修 精神疾患を「5大疾病」の一つに指定し重点的に 取り組むこととなった (2011年 厚労省) 疾病対策の優先順位を決定する新たな基準 DALYについて DALY(Disability-adjusted life years) 障害調整生命年数と言う。 生命の損失と障害による損失を総体として定量化 DALY = YLL + YLD YLL:Years of Life Lostの略 早死によって失われた生存年数のこと YLD:Years of Life Lived with a Disabilityの略 疾病を伴って生存している年数のこと 先進国ではDALYのトップが精神疾 患 DALY (1990年) (Grossらによる) 1.虚血性心疾患 2.外傷 3.うつ病 4.脳卒中 5.アルコール乱用 6.肺癌 7.認知症 8.糖尿病 9.慢性閉塞性肺疾患 10.統合失調症 みさと協立病院精神科の特徴 地域医療 生活臨床 精神科こそ地域医療 患者さんを生活の場から診る 開放病棟医療 治療共同体 患者自治会 患者さん同士で援助、支えあう治 療的雰囲気 埼玉の精神病院で みさと協立病院が ランキング 第3位 (全47病院中) 生活臨床の概要 群馬大学精神科の、統合失調症患者の「再発予防 5カ年計画」から出発した。 再発を誘発する要因は、生活における課題の達成 の失敗にあり、それは患者の持つ非適応的な行動 特徴にあるとした。 行動特徴として「生活類型」「生活特徴」を見いだし た。 1)生活類型について 課題に対する行動パターンを2つに分類した。 能動型:自ら生活を拡大して、課題に挑戦するタイプ 受動型:現状に安住して、自分からは生活に変化を起こ そうとしないタイプ 2)生活特徴について 価値意識とも言える ・統合失調症患者が生活破綻につながる課題、関心 事は4つに分けられ、一人の患者についてはあれ もこれもの課題でなく、だいたい一つの課題で失敗 し生活破綻する。 ①異性に関すること(色) ②金銭・損得に関すること(金) ③資格・地位・名誉に関すること(名誉) ④健康に関すること(体) 生活臨床とは、価値意識を重視することであり、その 射程距離は長い。 精神科で今後、 さらに取り組みが求められる分野 1)超高齢化社会 →認知症を中心とした老年精神医学 2)児童(小児)精神医学 発達の問題をかかえた子供たちへの援助 当院でも、この4月から非常勤の長谷川医師が 外来を開始した。 3)総合病院精神医学 緩和ケア 合併症医療など 以上のような分野は、医師を中心としたチ ームでのアプローチが不可欠 ・臨床心理士(CP) ・リエゾンナース 精神科専門看護師 ・PSW ・精神科作業療法士 など それぞれが、「カウンセラー」、「セラピスト」と しての役割を担えることが必要。 イギリスでは認知行動療法(CBT)は、ほとんど臨床心理 士の仕事 研修の獲得目標 標準的な精神科専門研修を5年とする。 目標とする資格 1.精神保健指定医(厚生労働省認定) 2.精神科専門医(日本精神神経学会認定) → ‘87年、精神保健指定医が制定されて以降25年間で、 30名以上が、当院の研修プログラムで資格を取得。 → 精神科専門医は、‘05年発足、’08年までは過渡的措 置期間。‘09年以降 3人資格を取得 目標とする臨床力量 1.精神科クリニックの所長 2.総合病院精神科(一人)医長 研修指導体制 医師養成委員会 1.この委員会の下に研修指導・評価 2.研修指導責任者 精神科医歴10年以上の医師一名 現在 矢花孝文医師 3.研修指導医 畑野民栄 各院所から 田井健 大谷 明 天笠崇 4.精神科専門医 内田安理佐 施設認定 日本精神神経学会精神科専門医制度研修施設 連携する精神科専門医制度研修施設 東葛病院 代々木病院 メンタルクリニックみさと 新松戸メンタルクリニック
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