漁船海難ゼロへ!漁船海難月報 平成27年12月号 第七管区海上保安本部交通部安全課発行 平成27年11月七管内漁船海難 計12隻 (衝突7隻、乗揚2隻、機関故障2隻、推進器障害1隻) ☆11月の主な海難 【衝突海難の概要】 ●漁船A丸は航行中、錨泊していた漁船B丸に衝突、 B丸は衝突により浸水し沈没したもの。両船ともに 見張りを行っていなかった。 【乗揚海難の概要】 ●漁船C丸船長は、航行中、レーダー映像を確認した ものの、針路前方には浅瀬が無いものと臆断し、針路 前方の見張りを怠り、浅瀬に乗揚げたもの。 県別内訳 漁船海難隻数 (速報値) 衝突 ★ 乗揚 ◆ 機関故障 ● 推進器障害■ 合計12隻 7 2 2 1 11月 H 2 7 累 計 山口県 福岡県 佐賀県 長崎県 大分県 3 1 0 6 2 漁船C丸の海難(乗揚)状況 11月の漁船海難発生地点 20 28 7 62 16 衝突時における操船上の注意点について 11月には漁船の衝突海難が7隻発生しており、その全てが見張り不十分による ものでした。また、このうちの1隻については衝突により破口が生じ、結果、沈没して しまいました。適切な見張りを行い、衝突海難を防ぐことが大前提ではありますが、 万が一、衝突により破口が発生した場合における操船上の注意について見ていき ましょう。 衝突直後は直ぐに機関をとめ、後進をかけないようにしましょう。 後進をかけることにより、船尾が振れて破口を大きくするだけ でなく、破口から浸水して沈没するおそれがあります。 衝突発生 衝突後、両船が離れると破口から浸水するようなおそれがある 場合は、衝突状態を保ち、必要であれば少し前進行き足をつけ て離れないよう操船し、救助対策をたてましょう。 (後進により相手船と離れてしまうと救助が困難になります。) 漁船セーフティラリーも残すところあと僅かです。 参加漁協の皆様、最後まで無事故目指して頑張りましょう! 今年もあと少しとなりました。皆様が海難事故を起こさず、 笑顔で年末年始を過ごされることを心より祈っております!
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