別紙1 “働きたい職場づくり”応援事業業務委託参考仕様書 1 事業目的 区内中小企業等に対してコンサルタントを派遣して企業ごとの課題を分析し、定着率向上、 非正規従業員の正規従業員化、賃金上昇等の処遇改善を図ることで、将来にわたって安心して 働き続けることのできる職場を創出することを目的とする。 2 委託期間 平成28年4月1日から平成29年3月31日まで 3 委託内容 ⑴ 支援先企業の開拓に関すること ア 支援先企業は、以下の選定基準を満たすものとする。 (ア)過去5年間に重大な法令違反がないこと。 (イ)宗教活動や政治活動を主たる目的とする団体、暴力団又は暴力団員の統制下にある 団体でないこと。 (ウ)労働関係法令を遵守していること。 (エ)公序良俗に反する事業を行っていないこと。 (オ)本事業の目的及び内容を理解していること。 イ 支援先企業の募集・選定 受託事業者は、効果的な媒体を活用して広く支援先企業を募ること。なお、支援先企 業の選定に当たっては、事業の趣旨を十分に説明するとともに支援先企業の課題へのヒ アリングを行い、本事業の目的及び内容を十分に理解し、処遇改善に意欲的に取り組む 意思のある企業を選定すること。 ⑵ 処遇改善計画書の策定に関すること。 受託事業者は、以下のアからウに基づいて処遇改善計画書を策定し、区の承認を得るこ と。 ア 支援先企業の課題分析 支援先企業へのヒアリング等によって従業員が定着しない要因や人事労務系の問題点 を分析し、現状と課題を把握すること。 イ 処遇改善目標の設定 上記アに基づき、支援先企業ごとに定着率向上、非正規従業員の正規従業員化、賃金 上昇のうち一つ以上の処遇改善目標を設定すること。目標設定の考え方については、別 紙のとおりとする。 ウ 処遇改善策の決定 支援先企業ごとに、具体的な処遇改善策を決定すること。処遇改善策の決定に当たっ ては、支援先企業と十分に協議した上で実行可能なものとすること。 ⑶ コンサルタント派遣による処遇改善計画の実行に関すること。 ア コンサルタントの選定・派遣 支援先企業ごとにコンサルタントを選定し、月1回程度派遣すること。コンサルタン トの割り当てについては、適性を十分に考慮し支援先企業の了解を得て行うこと。 イ 処遇改善計画の実行 支援先企業ごとに、処遇改善計画書に基づいて具体的な処遇改善策に着手すること。 なお、支援先企業のやむを得ない事情により処遇改善策が実行できない事由が発生した 場合には、速やかに区に報告するとともに、処遇改善計画の変更を行うこと。 ⑷ 企業合同セミナーの実施に関すること。 受託事業者は、全支援先企業の経営者、管理者、従業員を対象として、スケールメリッ トを活かした企業合同セミナーを実施すること。セミナーの実施にあたっては、いずれの 支援先企業も参加しやすいように考慮して実施の時期、時間、場所、テーマを設定するこ と。 ⑸ 支援先企業へのアンケートの実施 受託事業者は、事業終了時までに、支援先企業に対して事業の評価に関するアンケート を実施すること。アンケートの内容については、事前に区の承認を得ること。 ⑹ その他業務に関すること。 ア 区と受託事業者との連絡会の開催及び業務報告 本事業の円滑な実施のため、月1回程度、区と受託事業者との連絡会を開催し、事業 の実施状況について業務報告を行うこと。 イ 事業計画の提出 受託事業者は、契約締結後、区が指示する期日までに速やかに下記の書類を作成、 提出し、区の承認を得ること。 ・「東京都人づくり・人材確保支援事業委託契約等の計画書」(交付要綱様式第14号 の2及び様式第14号の2別紙) ・従事者一覧及びコンサルタント一覧 ・支援先企業一覧 ・事業実施スケジュール ・支援先企業ごとの処遇改善計画書 ・企業合同セミナーの企画書 ・その他本事業に係る作成物(事業周知用チラシ、事業参加申請書類一式、等) ウ 事業の実績報告等 受託事業者は、履行期間における業務完了後、速やかに業務の実施状況及び効果に ついて検証、評価を行い、下記の書類を作成の上、区に提出すること。その他、区が業 務内容について報告等を求めた場合、速やかに応じること。 ・「東京都人づくり・人材確保支援事業委託契約等の実績報告」 (交付要綱様式第15 号の2及び添付書類) ・支援先企業へのアンケート結果 ・委託完了届 処遇改善目標設定の考え方 1 処遇改善目標の設定にあたっては、支援先企業の意向を踏まえ、定着率向上、非正規従 業員の正規従業員化、賃金上昇のいずれか一つ以上を選定し、具体的な目標数値を掲げる こと。 (例 定着率⇒正規○%以上、非正規○%以上) 2 各処遇改善目標の成果額の算出方法は、下記のとおりとする。 (1)定着率向上 ⇒一人あたりの処遇改善成果額(A)×定着促進数(B) (A)一人あたりの処遇改善成果額 正規従業員…6,200 千円 非正規従業員…2,300 千円 (B)定着促進数 支援実施年度(平成 28 年度)と支援前の年度(平成 27 年度)の定着率を同一基準日(平成 27 年度の起算 日)で人数換算し、差し引くことで算定する。なお、正規従業員と非正規従業員は、一人あたりの処 遇改善成果額が異なるため、算定は別々に行うこと。 <定義> ①定着率を測定する期間は、いずれの年度も 4/1~3/31 までの1年間とする。 ※4/1 を起算日、3/31 を締め日という。 ②起算日時点の従業員数を(a)とする。 ③起算日から締め日までの間に、新規雇用した人数を(b)とする。 ④(a) +(b)を「支援対象者数」という。 ⑤起算日から締め日までの間に、離職した人数を(c)とする。 ⑥定着率(%)… 100 ― ( c / 支援対象者数 )×100 ※小数第三位を四捨五入 <算定式> 定着促進数(人)…平成 27 年度の(a) × 平成 28 年度の定着率 ― 平成 27 年度の(a) × 平成 27 年度の定着率 <算定例> ○平成 27 年度…(a)100 人、(b)5 人、(c)3 人 定着率…100 ― { 3 / (100 + 5) }×100 ≒ 97.14% ≒97.14% ○平成 28 年度…(a)102 人、(b)3 人、(c)2 人 定着率…100 ― { 2 / (102 + 3) }×100 ≒ 98.10% ≒98.10% ⇒定着促進数…100×0.9810 ― 100×0.9714 = 0.96(人) 【例】正規従業員 0.96 人、非正規従業員 0.96 人が定着した場合 ※正規従業員・非正規従業員ともに上記算定例を用いる 6,200 千円×0.96 人+2,300 千円×0.96 人=8,160 千円 (2)正規従業員化 ⇒一人あたりの処遇改善成果額(C)×正規化された従業員数 (C)一人あたりの処遇改善成果額 3,000 千円 【例】非正規従業員が3人正規化された場合 3,000 千円×正規化された従業員数 3 人=9,000 千円 (3) 賃金上昇 ⇒各支援先企業の賃金上昇額の合計額(D)×5年間分 (D)賃金上昇額の合計額 支援前と支援後の従業員一人一人の賃金上昇額を合計する。なお、賃金上昇は、恒久的なものであれ ば、社内規程(賃金表、賃金規定等)を改正しているか否かに関わらず算定可。 ※一時金等、支給期間・回数が明らかなものも算定可とするが、5年間分算定することは不可とする (実支給額のみ) 。 【例】資格取得支援により、資格取得後、手当として月 5,000 円が付加 5,000 円×資格取得人数 15 人×12 か月×5 年=4,500 千円 3 本事業の実施によって、全支援先企業の成果額の合計が事業費を上回ることを前提に 目標を設定すること。 4 その他 計算した結果、処遇改善成果額がマイナスになってしまった企業については、“処遇改善 成果額0円”として計算すること。
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