チリ経済情勢報告(2015年 12月)

2016年 1月 13日
在チリ日本大使館経済班
チリ経 済 情 勢 報 告 (2015年 12月 )
<概 要 > 景 気 は停 滞 している。
● 消 費 は停 滞 している。
● 生 産 は弱 く,企 業 マインドも低 迷 している。
● 失 業 率 は低 下 している。
● 消 費 者 物 価 はやや上 昇 している。
● 貿 易 は輸 出 の減 少 により赤 字 に転 じた。
● 銅 価 格 ,為 替 ,株 価 ともにも低 調 が続 いている。
先 行 きについては,銅 価 格 及 び為 替 の動 向 が国 内 経 済 に与 える影 響 に引 き続 き留
意 する必 要 がある。
必 要 がある。
1.経 済 指 標
( 1 ) 経 済 活 動 指 数 ( IMACEC ) - 前 年 同
月 比 1.8%-
11 月 の IMACEC は 前 年 同 月 比 1.8 % と
予 想 (同 2.0%)を下 回 る結 果 となった。季
節 調 整 済 前 月 比 は0.0%となった。中 銀 に
よると,主 にサービスによるプラス効 果 を鉱
業 が引 き下 げる結 果 となった。
中 銀 ア ン ケ ー ト に よ る 1 月 の IMACEC の
予 想 は 前 年 同 月 比 2.0 %( 中 央 値 ) とな っ
ている。
(3)消 費 -停 滞 している-
① 11月 の小 売 商 業 販 売 指 数 (実 質 ,INE
公 表 ) は , 前 年 同 月 比 5.5 % と な っ た 。 同
指 数 (除 く車 )は同 5.9%となった。
② 11月 のスーパーマーケット販 売 額 (実 質 ,
INE公 表 )は,前 年 同 月 比 4.8%となった。
③ 11 月 の 商 業 販 売 額 ( チ リ 商 工 会 議 所
公 表 ,サンティアゴ首 都 圏 ,暫 定 値 )は前
年 同 月 比 1.7%となった。
④ 11 月 の 消 費 者 認 識 指 数 ( CIEN 公 表 )
は93.6と前 月 (132.1)から急 速 に下 落 した。
現 状 指 数 102.1 ( 153.5 ) , 将 来 指 数 90.7
(124.6)はともに下 落 している。
⑤ 12 月 の 新 車 販 売 台 数 は 29,835 台 ( 前 年 同 月 比 ▲ 12.7 % ) と マ イ ナ ス が 続 い て い る 。
2015年 全 体 でも28万 台 (前 年 比 ▲16.4%)となり,30万 台 の大 台 を切 ることとなった。
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(3)鉱 工 業 生 産 ,電 力 -生 産 は弱 い-
11 月 の 工 業 生 産 指 数 は , 前 年 同 月 比
▲0.2%となった。セクター別 では石 油 ・プラ
スチッ ク製 品 が同 12.8 % ,出 版 ・ 印 刷 製 品
が 同 8.5% と プ ラ スに 寄 与 し た 。 一 方 で , 一
般 金 属 製 品 が 同 ▲ 23.7 % , 機 械 ・ 設 備 製
品 が▲14.5%とマイナスに寄 与 した。
11 月 の 鉱 業 生 産 指 数 は 前 年 同 月 比
1.3%となり,うち銅 は同 1.7%となった。
11 月 の 電 力 指 数 は 前 年 同 月 比 1.0 % と
なった。
(4)企 業 の業 況 判 断 -低 迷 している-
11 月 の IMCE ( 企 業 業 況 判 断 指 数 ) は
42.53ポイント と,先 月 と横 ばいとなった 。前
年 同 月 差 は2.31ポイント,前 月 差 は0.02ポ
イントとなった。内 訳 を見 ると,鉱 業 は51.09
(同 0.08ポイント) ,建 設 業 が37.69(同 1.88
ポイント) ,商 業 が 46.70 (同 0.97ポイント) と
先 月 よ り 改 善 し た が , 建 設 業 が 37.79 ( 同
▲1.58ポイント)と下 落 した。
(5)不 動 産 -停 滞 している-
11 月 の 建 築 許 可 面 積 ( INE 公 表 ) は 前
年 同 月 比 ▲7.6%(3か月 移 動 平 均 )とマイ
ナスが続 いている。内 訳 を見 ると,住 居 が
同 10.4 % と 改 善 し た が , 非 住 居 は 同 ▲
33.7%と引 き続 きマイナスとなった。
(6)雇 用 -失 業 率 は低 下 している-
9 ~ 11 月 期 の 失 業 率 は 6.1 % と 低 下 し て
いる。前 年 同 期 比 で見 ると,労 働 力 人 口
は113,511人 増 加 (前 年 同 期 比 1.3%),就
業 者 数 は105,704人 増 加 (同 1.3%),失 業
者 数 は7,806人 (同 1.5%)の増 加 となった。
セクター別 の就 業 者 数 伸 び率 では,漁 業
(同 19.9%),ホテル・レスト ラン (同 15.1%)
が大 幅 なプラスとなった一 方 ,自 営 業 者
(同 ▲16.2%)と年 初 来 マイナスが続 いてい
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る。
11月 の賃 金 は,名 目 は前 年 同 月 比 5.5%,実 質 は同 1.5%となった。
(7)物 価 -やや上 昇 している-
12月 の消 費 者 物 価 指 数 (総 合 )は,
前 月 比 は 0.0 % , 前 年 同 月 比 は 4.4 %
となり,先 月 から反 転 して上 昇 した。品
目 別 に前 年 同 月 比 の動 きをみると,生
鮮 野 菜 果 物 ( 10.4 % ) , ア ル コ ー ル 飲
料 ・ た ば こ ( 7.7 % ) , 家 具 ・ 生 活 用 品
( 7.4 % ) が 上 昇 し て お り , 燃 料 も 年 初
来 ▲13~15%で推 移 していたが,12月
は ▲ 5.8 % と な っ た 。 生 鮮 野 菜 果 実 及
び燃 料 を除 くコア指 数 は,前 月 比 は
0.2%,前 年 同 月 比 は4.7%となった。
中 銀 アンケートによる1月 の消 費 者
物 価 指 数 (総 合 )の予 想 は前 月 比 0.4%となっている。インフレ期 待 は1年 後 :3.5%(前 月
3.5%),2年 後 :3.0%(前 月 3.0%)と引 き続 き安 定 している。
10月 の生 産 者 物 価 (全 産 業 )は,前 月 比 は▲0.1%,前 年 同 月 比 は▲7.2%となった。
(8)貿 易 -輸 出 の減 少 により赤 字 に転
じた-
① 12 月 の 輸 出 額 ( FOB ) は 52.0 億 ド ル
(前 年 同 月 比 ▲26.4%)となった。内 訳
を 見 る と , 鉱 業 品 28.0 億 ド ル ( 同 ▲
28.7 %), 農 林 水 産 品 4.4 億 ドル( 同 ▲
28.4 % ) , 製 造 業 品 19.6 億 ド ル ( 同 ▲
22.3 % ) と な っ た 。 鉱 業 品 の う ち 銅 は
26.0 億 ドル( 同 ▲28.8 %) , 銅 を 除 い た
輸 出 総 額 は 26.0 億 ド ル ( 同 ▲ 23.8 % )
となった。
② 12 月 の 輸 入 額 ( FOB ) は 53.5 億 ド ル
( 前 年 同 月 比 ▲ 13.0 % ) とな った 。 内 訳 (CIF )は , 消 費 財 15.6 億 ドル ( 同 ▲ 0.5% ), 中 間
財 27.8億 ドル(同 ▲23.5%),資 本 財 13.2億 ドル(同 ▲1.2%)となった。
③ 12月 の貿 易 収 支 (FOB)は▲15.0億 ドルの赤 字 となった。
(9)対 日 ・中 ・韓 貿 易
① 対 日 貿 易 ( FOB):11 月 の貿 易 額 は,輸 出 額 4.4 億 ドル(前 年 同 月 比 ▲34.6%),輸 入
額 1.6億 ドル(同 ▲28.3%),貿 易 総 額 では6.0億 ドル(同 ▲33.0%)となった。
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② 対 中 貿 易 (FOB):11月 の貿 易 額 は,輸 出 額 15.4億 ドル(前 年 同 月 比 0.0%),輸 入 額
11.9億 ドル(同 ▲1.0%),貿 易 総 額 では27.2億 ドル(同 ▲0.5%)となった。
③ 対 韓 貿 易 (FOB ) : 11 月 の 貿 易 額 は , 輸 出 額 3.4 億 ド ル( 前 年 同 月 比 7.3 % ), 輸 入 額
1.2億 ドル(同 ▲22.9%),貿 易 総 額 では4.6億 ドル(同 ▲2.5%)となった。
3.市 場 の動 き
(1)国 際 銅 価 格 -低 価 格 で推 移 している
-
12 月 の 国 際 銅 価 格 は , 1 ポ ン ド 2.0951 ド
ル ( 1 日 ) で 始 ま り , 1 ポ ン ド 2.1328 ド ル ( 31
日 )と前 月 末 比 2.3%で終 了 した。
11 月 の 銅 在 庫 は , 496,342 ト ン ( 1 日 ) か
ら 477,358 ト ン ( 31 日 ) と 前 月 末 よ り 減 少 し
た。NYで一 時 急 速 に在 庫 が高 まり、
574,854トンまで高 まったが(10日 )、翌 日 に
は従 来 の水 準 に戻 した。
(2)為 替 -ペソ安 が続 いている-
12 月 の 為 替 は , 1 ド ル 711.20 ペ ソ ( 1 日 )
で始 まり,月 末 は707.34ペソ(30日 )で終 了
した。 前 月 末 比 0.24ペソのペソ安 ・ドル高 と
なった。米 の金 利 引 上 げに伴 う影 響 は予
想 よりも小 さく,チリ中 央 銀 行 の金 利 引 上
げ(17日 )に 伴 い,一 時 600ペソ台 に 回 復 し
た。しかし月 末 に公 表 された米 国 経 済 統 計
が好 調 だったことや国 際 的 な商 品 価 格 の
下 落 に伴 い,再 びペソ安 傾 向 となった。
(3)株 価 -株 安 が続 いている-
12 月 の IPSA 値 ( サ ン テ ィ ア ゴ 主 要 株 式
指 数 ) は , 363.59. ポ イ ン ト ( 1 日 ) で 始 ま り ,
3680.21 ポ イ ン ト ( 30 日 ) と 前 月 比 0.7 % 上
昇 して終 了 した。
米 の金 利 引 上 げ,歴 史 的 な石 油 価 格 の
低 下 及 び世 界 経 済 の鈍 化 により他 の国 際
的 な市 場 と同 様 チリ市 場 でも株 価 の低 下
が続 いた。
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4.経 済 トピックス
(1)チリ初 のバイオガス発 電 所
本 年 末 ないしは来 年 1月 初 めに,ゴミから取 り出 したバイオガスを利 用 した発 電 所 がパ
ルパライソ(チリ中 部 ,第 5州 )で運 転 を開 始 する。これはチリでは最 初 のバイオガス発 電
所 となる。
バイオガスは,バルパライソ市 のゴミ処 理 場 80ヘクタールから抽 出 するもので,プロジェク
トには700万 米 ドルの投 資 がなされた。当 該 処 理 場 で発 生 する全 てのバイオガスを集 め
浄 化 プラントに送 り,前 処 理 を行 った上 で発 電 機 に送 られ,最 終 的 にはクリーンなエネル
ギーに変 換 される。当 該 プラントの発 電 能 力 は8MWで発 電 された電 気 はチルキンタ社 の
送 電 網 に送 られる。
(2)Googleと太 陽 光
Google(「G」社 )は,アクシオナ社 の太 陽 光 発 電 所 「エル・ロメロ」(チリ北 部 (第 3 州 )に
位 置 し,現 在 建 設 中 。80MWまで供 給 可 能 (最 大 名 目 発 電 量 は196MW))から供 給 さ
れる電 力 を買 い取 ることを発 表 する。これは,「G」社 中 南 米 では初 の試 みで,これにより
同 社 チリのデータセンターの電 力 は100%太 陽 光 から供 給 されることとなる。
「G」社 は,この他 にも世 界 で5つの電 力 供 給 に関 する契 約 を発 表 することとしており,再
生 可 能 エネルギーの買 い取 り量 は,1.2ギガワットから2ギガワットに増 加 する。2014年
に「G」社 の電 力 の37%は再 生 可 能 エネルギー由 来 であったが,この割 合 が大 きく伸 びる
こととなる。
(3)インフラ基 金 の設 立
公 共 事 業 省 及 び財 務 省 は,運 用 資 金 が90億 米 ドルのインフラ基 金 を設 けるための法
案 を来 年 1月 末 までに国 会 に提 出 する。同 基 金 は高 速 道 路 ,空 港 ,病 院 等 の建 設 工 事
への融 資 を目 的 としている。
現 在 ,両 省 の大 臣 が法 案 の最 終 仕 上 げを進 めているが,ウンドゥラーガ公 共 事 業 大 臣
(「ウ」大 臣 )によれば,同 基 金 は国 営 企 業 になる可 能 性 がある。また,法 案 によりコンセッ
ションから得 られる収 入 を管 理 する機 関 が設 けられる。「ウ」大 臣 は,コンセッションには経
済 的 な資 産 価 値 があり,その価 値 が認 識 されれば債 券 等 を発 行 して更 に多 くの工 事 が
実 行 できると述 べた」。道 路 インフラだけでも,その経 済 的 価 値 は180億 米 ドルを超 える
ので,そこから運 営 コストを差 し引 いても,残 りの90億 米 ドルは更 なる融 資 に利 用 できると
した。
(4)環 境 認 可 を取 得 したプロジェクト
環 境 省 環 境 評 価 局 (SEA)は,2015年 1月 ~11月 期 ,403プロジェクト(204億 3千
万 米 ドル相 当 )で環 境 認 可 を出 した。金 額 ベースで は,投 資 総 額 の半 分 以 上 はエネルギ
ー分 野 (124億 4,200万 米 ドル)で,その次 に鉱 業 分 野 (48億 5,900万 米 ドル)。エネ
ルギー分 野 では太 陽 光 及 び風 力 発 電 プロジェクトが目 立 つ。
地 域 でみると,チリ北 部 の第 2,3州 が最 大 の投 資 額 を受 け,投 資 総 額 の約 60%(12
3億 7900万 米 ドル)を占 める。
ある発 電 事 業 者 のCEOは,プロジェクト実 施 に向 けて,最 も重 要 な第 一 歩 が環 境 認 可
の取 得 であるとし,認 可 取 得 に当 たっては,(プロジェクト予 定 地 の)先 住 民 との協 議 のよ
うな困 難 な条 件 もクリアしなければならない。一 方 で,環 境 認 可 を取 得 したにもかかわらず,
プロジェクトが実 現 化 しないケースがあるという。それは,将 来 的 に収 益 が見 込 めないとい
う経 済 的 理 由 と,プロジェクト自 体 が訴 訟 事 案 になってしまうという社 会 ・環 境 的 理 由 によ
る。
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(5)中 銀 の政 策 金 利 引 き上 げ
中 央 銀 行 は理 事 会 を開 催 し,10月 に引 き続 き,政 策 金 利 を年 3.25%から0.25ポイント
引 き上 げ,3.50%とする旨 決 定 した。
世 界 経 済 をみると,商 品 価 格 が低 下 しており,新 興 国 経 済 の鈍 化 が続 いている。また
米 国 FRBは,当 面 は国 際 金 融 市 場 の崩 壊 がないとして ,政 策 金 利 の利 上 げを行 った。
国 内 面 では,消 費 者 物 価 指 数 (CPI)は前 年 同 期 比 3.9%に減 少 したが,またすぐに4%
台 に戻 ると予 想 される。コア CPIはまだ前 年 比 5%に近 い。一 方 ,2年 後 のインフレ期 待 は
3%にとどまっており,これらの指 数 の変 化 は注 意 深 く監 視 される。第 4四 半 期 の GDPは,
内 需 の限 定 的 な成 長 を示 している。将 来 指 数 は変 わらず悲 観 的 な領 域 にある。雇 用 創
出 や賃 金 の伸 びは引 き続 き流 動 的 である。
今 後 の政 策 金 利 は,今 後 公 表 される経 済 指 標 を考 慮 しつつ,インフレターゲットへ収 束
することを目 標 に調 整 される。理 事 会 は ,インフレ率 が3%台 を維 持 できるよう,柔 軟 に金
融 政 策 を実 施 ことを強 調 した。
(6)チリのCO2排 出 削 減 目 標 と施 策
バチェレ大 統 領 はパチェコ・エネルギー大 臣 (「パ」大 臣 )とバデニエル環 境 大 臣 ,財 務 省
顧 問 を伴 ってCOP21に参 加 した。
チリは,2030年 (基 準 年 :2007年 )までにCO2 の排 出 量 を30%削 減 することとしてい
る。政 府 は,排 出 削 減 対 策 の一 つとしてCO2排 出 に税 金 (グリーン税 )を課 すこととして
おり,2017年 から導 入 される。CO2排 出 量 1トン当 たりにつき5米 ドルである。「パ」大 臣
は,「脱 化 石 燃 料 化 」によって2035年 の総 発 電 量 の60%は再 生 可 能 エネルギーにする
ことを目 標 としている。
政 府 はグリーン税 導 入 を決 定 しているが,専 門 家 は代 替 対 策 の一 つに排 出 量 取 引 を
挙 げる。チリ発 電 協 会 のセーバッチ副 会 長 は,排 出 削 減 目 標 を達 成 するためには,チリ
の全 国 民 がコミットした国 としての合 意 が必 要 であるが,CO2排 出 への課 税 対 象 は発 電
業 者 のみとなっているとした。チリ再 生 可 能 エネルギー協 会 (ACERA)のフィナット会 長 は,
エネルギー価 格 に石 炭 の外 部 不 経 済 を含 めないと対 策 は十 分 ではないとしている。
チリの主 なCO2排 出 源 はエネルギー分 野 で,2010年 総 排 出 量 の74.7%を占 める。
エネルギー分 野 の中 では,石 炭 火 力 が最 もグリーン税 の影 響 を受 けると専 門 家 たちは見
る。大 手 発 電 事 業 者 AES Gener社 は,2017年 から2020年 にかけてグ リーン税 により
発 生 するコストは3千 万 米 ドルと見 込 む。一 方 ,多 くの電 力 供 給 契 約 には,グリーン税 に
よるコストを顧 客 に還 元 してよいことを認 める条 項 が含 まれており,グリーン税 による影 響
は2025年 にはなくなると見 ている。大 手 発 電 事 業 者 Colbun社 は,グリーン税 の導 入 に
反 対 はしていないが,排 出 権 取 引 が認 められない発 電 所 のケースを挙 げて排 出 削 減 のた
めの正 しいインセンティブが形 成 されていないと言 っている。
自 動 車 は昨 年 末 から性 能 に合 わせて課 税 されているが,自 動 車 業 界 は排 出 量 を管 理
するための計 測 モデルを議 論 している。小 型 ・中 型 ・大 型 自 動 車 から排 出 されるPM2.5
等 の要 因 を計 測 するもので,チリ自 動 車 協 会 (ANAC)が2年 かけて手 掛 けており,車 の
モデルや年 式 などでその自 動 車 がどのくらいの排 出 量 を出 すか正 確 な情 報 が提 供 できる
としている。ANACは本 年 11月 に同 モデルを運 輸 通 信 省 に提 出 した。
(以 上 )
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