国内金利動向 - 大垣共立銀行

2016年1月18日
OKB Market Report
大垣共立銀行
市場金融部
◆1月12日~1月17日の回顧◆
OPEN
HIGH
LOW
CLOSE
USDJPY
117.75
118.38
116.51
116.98
日付
14
国
ユーロ圏
EURJPY
127.87
128.76
127.46
127.71
AUDJPY
82.37
83.40
79.57
80.27
イベント
ECB関係者
ECB議事要旨
日本国債10年
0.233
0.253
0.197
0.221
日経平均
17,470.93
17,717.75
16,944.41
17,147.11
TOPIX
1,429.52
1,443.01
1,382.37
1,402.45
CLOSE
NYダウ
米国債10年
2.0347
15,988.08
原油先物
金先物
29.42
1,090.70
「理事会メンバーの多くは目先の追加措置に懐疑的」
「一部の当局者が中銀預金金利のより大幅な引き下げと
量的緩和プログラムの月間購入増額を主張」
【外国為替市場】株安、原油安がドル/円の重し
(出所:bloomberg)
-週初、ドル/円は117 円台後半で始まり、原油価格が反落す
る中、ドルが資源国通貨に対して買い進められ、ドル/円は一
時118円台を回復したが、その後は米金利の低下につられて117
円半ばまで下落した。
-週央は、中国株式市場や原油価格の動向を睨みながらドル/
円は118円台を挟んだ展開となった。
-週末は米経済指標が軒並み市場予想を下回り、ドル売りが強
まったことから、ドル/円は昨年8月以来となる116円半ばまで
下落する場面がみられ、その後も反発力は弱く117円ちょうど
付近で週の取引を終えた。
【国内金利市場】過去最低水準を更新するも、往って来いの
展開
-12日の国内金利は、中国景気や原油価格の先行き不透明感な
どを背景にリスク回避の動きが強まり、日経平均が大幅に下落
する中、国内長期金利には週央にかけて低下圧力がかかった。
-14日には、長期金利の指標となる10年債利回が0.20%を割り
込み、過去最低水準となる0.190%を示現したが、その後は、
債券市場に高値警戒感が燻る中、日経平均が下げ幅を縮小する
動きに連れて急激に巻き戻しの動きが強まり、国内長期金利は
0.2%台半ばまで急伸した。
-ただ、週末はアジア市場での株価全面安の展開に加え、国内
債券の好需給環境が改めて意識され、結局国内長期金利は
0.2%台前半で週の取引を終えた。
日
指標
予想
12
米12月労働市場情勢指数
0.4
2.9
12
日11月国際収支:経常収支
¥895.0b
¥1143.5b
13
米11月JOLT求人
5450
5431
13
日12月マネーストックM3(前年比)
2.7%
2.5%
13
中国12月貿易収支
$51.30b
$60.09b
13
中国12月輸出(前年比)
14 米12月輸入物価指数(前月比)
結果
-8.0%
-1.4%
-1.3%
-1.2%
15 米12月小売売上高速報(前月比)
-0.1%
-0.1%
15 米12月PPI 最終需要(前月比)
-0.2%
-0.2%
16 米1月ミシガン大学消費者マインド
92.9
93.3
(円)
125
124
USDJPY
123
122
121
120
119
118
117
116
115
12/1
12/9
0.39
0.35
12/17
12/25
1/2
1/10
12/25
1/2
1/10
12/25
1/2
1/10
(%)
日本国債10年利回り
0.31
0.27
【国内株式市場】日経平均は神経質な相場展開が続く
0.23
-週初の日経平均は、中国景気に対する警戒感が強まったほ
か、原油価格の下落が進んだことなどから、投資家心理が悪化
したため、大幅に下落した。
-その後、相場はやや反発する場面も見られたものの、海外株
式市場が弱含みの展開となると、投資家のリスク回避姿勢が強
まり、日経平均は一時約3ヵ月半振りに1万7千円を割り込むな
ど、軟調な推移となった。
-結局1/12~1/15の日経平均は550円85銭安と2週連続で下落し
た。
0.19
0.15
12/1
12/9
12/17
21000 (円)
20500
日経平均
20000
19500
19000
18500
18000
17500
17000
16500
16000
12/1
12/9
12/17
1/3
このレポートは、外国為替相場・日本国内金利・日米株価等に関する情報の提供を目的としたものです。また、このレポートの予測はあくまで参考
に記載させていただいているものです。従いまして、本レポート記載内容および予測結果に対しましては、当行は一切責任を負うものではありませ
ん。このレポートのいかなる部分も一切の権利は大垣共立銀行に帰属しており、無断での複製・転載を行わないようにお願いいたします。また、本
レポ-トの内容に基づいて当行がお客様に何らかの勧誘を行うこともありません。
2016年1月18日
OKB Market Report
大垣共立銀行
市場金融部
◆1月18日~1月24日の見通し◆
日付
20
21
国
ユーロ圏
イベント
世界経済フォーラム年次総会
ECB理事会
金融政策の現状維持が予想されている
【外国為替市場】リスク回避による円買いの地合い
-年明け以降、G10通貨の中では安全資産とされる円の強さが
際立ち、対ドルで年初から3%上昇(次点はEURの0.55%上昇)
している。IMM通貨先物での円ロングポジションの2週連続増
加は、その証左ともみれる。
-他方、米国では昨年12月の利上げ以降、ファンダメンタル
ズに弱含みの兆候がみられ、今年の利上げ対する市場の折り
込み回数は1回程度まで低下した。
-今週、中国では19日に中国の第4四半期GDP等、主要指標の
発表が控える。予想比弱い結果となった場合、中国景気への
先行き不安による株安、円高には警戒したい。
-21日からはECB理事会が開催されるが、前回会合の追加緩和
の効果を見極めるべく今回は現状維持が見込まれる。
-以上より、ドル/円は上値の重い展開を予想する。
〈予想レンジ〉
ドル/円
115.00 119.00 円
ユーロ/円
126.00 130.00 円
豪ドル/円
78.00
82.00
円
TIBOR3ヵ月
0.16
0.18
%
日本国債5年
0.00
0.06
%
日本国債10年
0.17
0.27
%
【国内金利市場】金利低下傾向も、荒い値動きに注意
-先週末に発表された米経済指標は、市場予想に対し総じて
下振れした。原油価格の直近安値更新、中国経済の先行き不
透明感なども相俟って、リスク回避の動きが世界的に強まっ
ている。国内では日銀による国債買い入れオペが磐石で、引
き続き需給逼迫が意識されるだろう。よって、今週も基本的
には金利低下圧力がかかると予想する。
-ただ、長期金利の指標となる10年債利回りは過去最低水準
にあり、リスク回避の動きが弱まる材料が出ると、先週も見
られたようなポジションの巻き戻しが起こりやすい。かかる
状況下、19日の中国第4四半期GDPには注目しておきたい。投
機的な思惑から、結果に係わらず荒い値動きを誘発する可能
性があろう。
【国内株式市場】国内株式相場は下値を探る展開
-中国経済や原油価格動向に対する警戒感は引き続き強く、
投資家のリスク回避姿勢が改善するには、時間を要すると考
えられる。
-ただし、相場が大きく下落する局面では、日銀や公的年金
等による下支えの動きが確認されており、極端な下値不安は
和らいでいる。
-また、国内では4~12月期決算発表が始まり、足元の円高進
行や新興国経済への懸念の高まりを受けた先行きの見通しに
ついて注目が集まる。
-今週の国内株式相場は、海外市場動向を睨みながら、下値
を探る展開を予想する。
日経平均
16,200 17,400 円
NYダウ
15,400 16,600 $
➘
➙
➘
➙
➙
➙
➘
➘
(出所:bloomberg)
日
指標
予想
前回
19 中国12月鉱工業生産(前年比)
6.0%
6.2%
19 中国4QGDP(年初来/前年比)
6.9%
6.9%
19 ユーロ圏11月ECB経常収支(季調済)
--
20.4b
55.0
19
独1月ZEW調査現状
53.1
20
米1月NAHB住宅市場指数
61
61
20
米12月住宅着工件数
1200k
1173k
米12月建設許可件数
20 米12月消費者物価指数(前月比)
1200k
1282k
0.0%
0.0%
20 米12月消費者物価指数(前年比)
0.8%
0.5%
21 ユーロ圏1月ECB主要政策金利
0.050%
0.050%
21 ユーロ圏1月ECB預金ファシリティ・レート
21 ユーロ圏1月ECB貸出ファシリティ・レート
-0.300%
-0.300%
0.300%
0.300%
20
21
米1月フィラデルフィア連銀景況
22 米12月シカゴ連銀全米活動指数
-5.0
-10.2
-0.08
-0.30
22 米1月マークイット米国製造業PMI
51.0
51.2
23
5.20m
4.76m
米12月中古住宅販売件数
【用語解説-ECB理事会プレビュー】
現時点では金融政策の現状維持が予想されているものの、欧州圏消費者物価指数の弱さや、米利上げ後の
ユーロ/ドル相場が想定ほど下落していないこと等を背景として、ハト派的な姿勢を貫かざるを得ないと
思われる。また、足元ではリスク回避の動きが世界的に強まっており、先陣を切って開催されるECBの見
解が今後の日米金融政策に影響を及ぼす可能性があるため、注目されている。
2/3
このレポートは、外国為替相場・日本国内金利・日米株価等に関する情報の提供を目的としたものです。また、このレポートの予測はあくまで参考
に記載させていただいているものです。従いまして、本レポート記載内容および予測結果に対しましては、当行は一切責任を負うものではありませ
ん。このレポートのいかなる部分も一切の権利は大垣共立銀行に帰属しており、無断での複製・転載を行わないようにお願いいたします。また、本
レポ-トの内容に基づいて当行がお客様に何らかの勧誘を行うこともありません。
2016年1月18日
OKB Market Report
大垣共立銀行
市場金融部
◆アジア市場の動向◆
株式市場(前日終値)
2,900.970
19,520.77
1,878.87
2,630.76
24,455.04
上海総合
香港ハンセン
韓国KOSPI
シンガポールST
インドSENSEX
外国為替市場(対日本円、前日終値)
タイSET
ベトナムVN
マレーシアKLCI
ジャカルタ総合
フィリピン総合
1,245.85
人民元
543.04
香港ドル
1,628.55
韓国ウォン
4,523.976 シンガポールドル
6,449.50
インドルピー
17.781
15.0094
9.64
81.27
1.73
タイバーツ
ベトナムドン
マレーシアリンギ
インドネシアルピア
フィリピンペソ
3.2186
0.52
26.686
0.841
2.455
(※韓国ウォン、インドネシアルピアは100通貨、ベトナムドンは10,000通貨あたり)
アジア主要通貨の推移(対円、2009/1/1=100)
アジア主要株式市場の推移(2009/1/1=100)
160
360
上海総合
人民元
150
シンガポールドル
香港ハンセン
シンガポールST
310
インドSENSEX
タイSET
260
210
160
タ
印
140
日
中
シ
香
110
中
シ
米
タ
米ドル
日経平均
インドルピー
タイバーツ
印
130
120
100
90
110
80
60
2009
2010
2011
2012
2013
2014
70
2009
2015
アジアと主要先進国の実質GDP(前年比%)
中国
韓国
インド
シンガポール
タイ
ベトナム
マレーシア
インドネシア
日本
米国
ユーロ圏
2015/1Q
7.0
2.5
7.5
2.7
3.0
6.03
5.6
4.72
-1.1
2.9
1.3
2015/2Q
7.0
2.2
7.0
2.0
2.8
6.28
4.9
4.67
0.7
2.7
1.6
2010
2011
2012
2013
2014
2015
アジアと主要先進国の政策金利
2015/3Q
6.9
2.7
7.4
1.8
2.9
6.50
4.7
4.73
1.6
2.1
1.6
2015/4Q
---2.0
-6.68
------
中国
香港
韓国
インド
タイ
ベトナム
マレーシア
インドネシア
日本
米国
ユーロ圏
1年物貸出金利
1年物預金金利
翌日物基準金利
7日物レポレート
レポレート
レポレート
ベースレート
オーバーナイトレート
BIレート
マネタリーベースに変更
FFレート誘導目標
リファイナンスレート
4.35%
1.50%
0.75%
1.50%
6.75%
1.50%
9.00%
3.25%
7.25%
---0.25-0.50%
0.05%
【中国】
13日に発表された中国12月貿易統計では、輸出(ドル建て)が前年比▲1.4%と市場予想の▲8.0%を大幅に上
回る結果となり、人民元の切り下げ効果が徐々に出てきていることが感じ取れる内容だった。しかしなが
ら、人民元相場の大幅下落に端を発した中国からの資金流出懸念は和らいでおらず、年明けからの上海株式
市場の軟化は続いている。今週は19日に中国第4四半期GDPの公表が予定されているが、結果次第では、市場
のボラティリティが再び高まりかねず、リスク回避ムードが一層強まる恐れがある。
【台湾】
台湾総統選では、野党であった民主進歩党の蔡英文主席が勝利した。民主進歩党は対抗馬であった中国国民
党と比較し台湾独立色が強い政党で知られているが、蔡氏は対中関係において現状維持を明示しているた
め、今回の交代により対中関係に大幅な悪影響はないと見られている。
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