平成 28 年度 中国特許文献の解析及び データ作成事業 仕様書 特 許 庁 1 事業の概要 1.1 事業名 平成 28 年度中国特許文献の解析及びデータ作成事業 1.2 目的及び概要 企業がグローバルに知財活動を展開するに当たり、海外の特許情報の重要性は急速に高 まっている。特に、中国への特許出願件数は、世界への出願の3分の1を占めるに至って おり、中国の特許情報へのアクセスの利便性を高めることは、我が国にとって重要な課題 である。このような状況に対応するため、特許庁では、これまでに平成22年~27年に 公開された中国特許文献の要約の人手翻訳文(和抄)を作成するとともに、一部の技術分 野の中国特許文献に分類情報を付与しており、作成されたこれらの和抄及び分類情報は、 庁内外の検索システムに順次蓄積され、利用可能となっている。 一方、平成27年1月にリリースした「中韓文献翻訳・検索システム1」では、平成15 年以降に公開された中国特実文献の全文について機械翻訳文を照会、検索用途に提供して おり、一定の評価を得ているが、一部の技術分野について、翻訳品質に課題を残している。 今後も中国への特許出願件数は増加することが想定されており、全件について人手翻訳で 対応し続けていくことは費用対効果を考慮すると困難であることから、機械翻訳文の翻訳 精度を向上させ、機械翻訳文の利用性を更に高めていく必要がある。 また、特許庁では、将来の言語横断の一括検索の実現に向けて、外国文献の和文機械翻 訳文に対する検索インデックス付与が課題となっており、この対応策として、外国特許文 献に対してテーマコード2の機械的付与の実施を検討している。 以上のような状況の下、本事業では、機械翻訳文、人手翻訳文、及び、機械的に付与し た検索インデックスを活用した外国文献検索環境の充実に向けて、以下の3点を目的に、 中国特許文献の解析及びデータ作成を実施する。 ①機械翻訳の翻訳品質が低い一部の技術分野の中国文献について人手で和文抄録を作成す るとともに、我が国の審査官や企業にとって有用性の高い、国際調査報告で引用された中 国文献の全文についても人手で翻訳し、照会・検索用途に提供することで、中国文献検索 環境の充実を図る。 ②作成した人手翻訳文に基づき、翻訳品質が低い分野の訳質向上に必要な辞書等の情報を 重点的に作成し、中韓文献翻訳・検索システムの機械翻訳の精度向上を図る。 ③現状のテーマコードの機械的付与の付与精度を確認し、付与精度の向上策の検討材料を 得る。 1 http://www.ckgs.jpo.go.jp/ 特許庁が機械的に付与した F タームの技術分野毎の区分(テーマ)を表す情報(5D044(デジタル記録 再生の信号処理) 、2B001(田植機の機枠)など) 。 2 1 1.3 事業期間 契約締結日から平成29年3月24日(金)までとする。 1.4 調査対象件数 (1)中国特許文献の機械翻訳文の品質調査 約 8,000 文/語 2.1.1 に基づき抽出された中国特許文献中の文及び語が対象。 (2) 和文抄録作成対象文献 約 8 万件 2.1.1 及び 2.1.2 に基づき抽出された中国特許文献が対象。 (3) 全文翻訳文作成対象文献 19,541 件 作成対象文献は「全文翻訳文作成対象文献リスト」 (貸与物⑧)参照。 (4) テーマコード情報作成対象文献 19,541 件 作成対象文献は「テーマコード情報作成対象文献リスト」(貸与物⑨)参照。 2 事業の内容 2.1 具体的作業手順 2.1.1 中韓文献翻訳・検索システムにおける機械翻訳文の翻訳品質評価 以下(1)、(2)に示す手順により、中韓文献翻訳・検索システムで提供されている機械翻訳 文について、技術分野(中AU3)及びテーマコードごとの翻訳品質評価を行う。 (1) 技術分野(中AU)ごとの翻訳品質評価 ① 中国語の原文の抽出 特許庁が貸与する「中国公開特許公報の機械付与テーマコードリスト」(平成15~27 年発行の中国公開特許公報に対しテーマコードを機械的に付与したテーマコードリスト) (貸与物④)及び「技術分野(中AU)とテーマコードの対応表」(別添12)に基づき、 326の技術分野(中AU)から、平成27年発行の中国公開特許公報を各技術分野(中 AU)において10文献ずつ選択する。この際、日本語のパテントファミリー4のある文献 は技術分野ごとに半数未満とすること。選択した文献の「要約」または「発明の詳細な説 明」に相当する部分の中から、1文献につき1文ずつ中国語の文を抽出する(計3,260 文) 。 3 複数の F タームのテーマコードを合わせた技術情報。 DOCDB における“family id”が同一の日本公開特許公報がある文献を、“日本語のパテントファミリ ーのある文献”とする。 4 2 なお、 「③品質評価」に先立って、各技術分野(中AU)において評価対象として選定し た文献について、当該技術分野(中AU)が付与されていることが妥当であるかどうかを 技術担当者(2.3 参照)が判断し、妥当でない場合には、評価対象文献として別の文献を新 たに選定すること。 ② 機械翻訳文及び基準翻訳文の用意 上記①で抽出した中国語の文に対応する機械翻訳文を、「中韓文献翻訳・検索システム」 から用意する。 機械翻訳文の評価を行うに当たり、正解とみなせる基準翻訳文が必要となるため、上記 ①にて抽出した中国語の文に対応する基準翻訳文を用意する。この基準翻訳文は平成27 年度の特許庁事業で作成した和文抄録、またはパテントファミリーのある文献は、対応す る日本の公開特許公報の記載をもとに作成してもよいが、翻訳の正確性を十分に確認して 作成すること。 ③ 品質評価 上記②にて用意した機械翻訳文について、 「特許文献機械翻訳の品質評価手順5」に従って、 評価者が、 「内容の伝達レベル」及び「重要技術用語の翻訳精度」の評価を行う。評価者は、 中国語の読解力を有している必要はなく、評価対象文の属する各技術分野に精通しており、 特許文献とその利用に対する知識がある者とする(2.3 参照) 。 「重要技術用語の翻訳精度」の評価対象となる技術用語は、技術分野情報ごとに抽出し た10文のセットそれぞれから10語ずつを、特許庁担当者と相談の上、選定する(計3, 260語) 。 「内容の伝達レベル」の評価は、②において基準翻訳文を作成した者ではない2人以上 の評価者により重複評価を行い、平均値を評価結果とすること。また、各評価者の評価水 準を揃えるため、評価を行う前に評価者同士で意識合わせを行うこと。なお、評価を技術 分野ごとに複数の評価者で分担して行う場合には、以下の(a)又は(b)のいずれかの方法を採 用することにより、分野による評価の偏りが出ないようにすること。 (a) 評価実施に先立ち、技術分野間の評価者の意識合わせを十分に行い、技術分野ごとの評 価基準に違いがないという前提で、評価対象文の属する技術分野に精通した評価者によ り評価を行う。当該手法を用いる場合、技術分野ごとの評価基準の違いをなくすための 技術分野間の評価者の意識合わせの手法について、提案書で具体的に記載すること。 (b) 技術分野ごとの評価基準に違いがある可能性があるという前提で、評価対象文の属する 技術分野に精通した評価者により評価を行い、評価結果の分析段階において、技術分野 ごとの評価基準の違いを分析し、それを考慮した(補正した)評価結果を算出する。た 5 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/tokkyohonyaku_hyouka.htm 3 だし、この場合も評価実施に先立ち、技術分野間の評価者同士で意識合わせを行うこと が望ましい。当該手法を用いる場合、技術分野ごとの評価基準の違いの分析方法と、そ れを考慮した評価結果の算出方法について、提案書で具体的に記載すること。 (2) テーマコードごとの翻訳品質評価 ① テーマコードの選定 上記(1)の技術分野(中AU)ごとの翻訳品質評価の結果を基に、 「技術情報分野(中AU) とテーマコードの対応表」 (別添12)及び「中国特許文献のテーマコードと件数の対応表」 (貸与物⑤)を用いて、一定以上の件数規模があるテーマ(約1,600テーマ)のうち、 翻訳品質の低い技術分野に対応する3割程度のテーマコードを選定する(約480テーマ) 。 なお、翻訳品質の低い技術分野を特定する際には、平成27年度に特許庁が実施した「中 国特許文献の機械翻訳の品質評価及び辞書整備に関する調査」報告書(貸与物⑩)の技術 分野毎の品質評価結果も考慮すること。 ② 中国語原文、機械翻訳文、基準翻訳文の用意 上記①で選定したテーマコードごとに、平成27年発行の中国公開特許公報を10文献 程度ずつ選定する(約4,800文献)。この際、日本語のパテントファミリーのある文献 はテーマコードごとに半数未満とすること。上記(1)と同様に、選定した文献の「要約」ま たは「発明の詳細な説明」に相当する部分の中から1文献につき1文ずつ中国語の文を抽 出し、抽出した中国語の文に対応する機械翻訳文を「中韓文献翻訳・検索システム」から 用意するとともに、基準翻訳文を用意する。 なお、 「③品質評価」に先立って、各テーマコードにおいて評価対象として選定された文 献について、当該テーマコードが付与されていることが妥当であるかどうかを技術担当者 (2.3 参照)が判断し、妥当でない場合には、評価対象文献としては別の文献を新たに選定 する。 ③ 品質評価 用意した機械翻訳文について、上記(1)と同様に、評価者(2.3 参照)が、 「内容の伝達レ ベル」及び「重要技術用語の翻訳精度」の評価を行い、翻訳品質が低いと判断された技術 分野の中でも特に翻訳品質が低いテーマコードを特定する。 ※ 評価する機械翻訳文及び技術用語は、2.1.1(1)と(2)を合計してそれぞれ 8,000 文/語程 度とする。 2.1.2 特定テーマコードの中国特許公報の和文抄録の作成 請負業者は、以下(1)~(6)の手順により和文抄録を作成し、和文抄録納入データの作成を 4 行う。 (1) 和文抄録作成対象案件リストの作成 上記 2.1.1(2)の翻訳品質評価の結果をもとに、特許庁が指定するテーマコード(翻訳品質 が低いテーマコード)に該当し、平成15~27年発行の中国公開特許公報に対応する中 国特許公報を合計約8万件選定し、請負業者は、貸与された DOCDB(貸与物①)等を用 いて「全件リスト及び和文抄録作成対象案件リストの作成要領」 (別添1)及び「全件リス ト及び和文抄録作成対象案件リストの仕様」(別添2)にしたがい、「和文抄録作成対象案 件リスト」を作成する。 ただし、 「全文翻訳文作成対象文献リスト」(貸与物⑧)に掲載される全文翻訳文の作成 対象案件(2.1.3 参照)及び、作成対象案件に対応する中国特許公報は、和文抄録の作成対 象外とする。 (2) 翻訳箇所の特定 請負業者は、上記(1)において選定した案件について、文献ごとに要約、請求項、明細書、 図面等の全体に目を通し、その上で、表1に示す項目ごとに該当する記載箇所から翻訳対 象箇所を中国特許公報データから選択すること。選択の際には、 「特許データ要素標準第2 部」 (付属2) 、 「DTD 定義」 (付属3)、中国特許公報のデータ構造(付属4)を参考にする こと。 なお、発明の目的や効果は、文献によって記載されている箇所が異なるため(例えば、 実施例の具体的な説明の中で効果について触れられているようなこともある。)、全文に目 を通しよく理解する必要がある点に留意すること。 表 1 項目 請求項 中国特許公報データ内にて該当する記載箇所 特許を請求しようとする発明の要旨を最も簡潔かつ的確に説明している 請求項。請求項1が代表的であるが、それに限らない。 発明の目的又 明細書の中で、特許を請求しようとする発明の目的又は効果を最も簡潔 は効果 かつ的確に説明している箇所を選択する。明細書の内容から把握される 発明の目的、効果を考慮し、例えば、以下の箇所から最も的確な記載を 選択する。 ・先行技術文献と比較して有利な効果を説明している箇所 ・明細書における実施例の説明の直前 ・明細書における実施例の説明中 実施例 明細書の中で、発明の内容を的確に表す代表的な実施例の記載箇所を選 択する。 5 記載箇所を選択する際には、以下の点に留意すること。 記載箇所を選択する際には、2.1.2(3)翻訳者による翻訳の実施で示す、翻訳後の文字数 の目安を考慮すること。 表1に示した項目の適切な記載箇所を選択することが困難な場合は、原文の内容に応 じて適宜柔軟に対応し、その対応内容を特許庁担当者に報告すること。その際、特許 庁担当者から指示があればそれに従うこと。 「目的」 、 「効果」に関する記載が、文献中に存在しない場合や、 「実施例」として選択 した記載の中にある場合には、 「発明の目的又は効果」の項目を省略してもよい。 (3) 翻訳者による翻訳の実施 翻訳者は、上記(2)において選択した代表的な「請求項」、 「発明の目的又は効果」及び「実 施例」の記載箇所の各データに対して、 「2.2 品質の担保」にしたがい、1件当たり平均2, 000字程度の日本語へ中日人手翻訳を行うこと。また、「発明の名称」のデータに対して も中日人手翻訳を行うこと(以下、この人手翻訳結果を「和抄翻訳テキスト」とする。)。 なお、抄録内各項目の文字数が大きく不足している場合には、改めて上記(2)に従い、追 加的に記載箇所を選択すること。また、各項目の末尾には、翻訳した記載箇所の位置を全 角括弧書きで、記載すること(例えば、 (請求項1)、 ([0001] )、 (第1欄第1-5行) 、 等) 。和抄翻訳テキスト作成に当たり、中国特許公報に不備がある場合には、特許庁担当者 に報告し、その指示に従うこと。 (4) 翻訳内容校閲者、翻訳監督者による校閲の実施 ① 翻訳内容校閲者による校閲 翻訳内容校閲者は、翻訳監督者による監督の下、上記(3)において作成した和抄翻訳テキ スト全件に対して、 「2.2 品質の担保」にしたがって校閲を行い、品質を担保すること。翻 訳内容校閲者は、翻訳者による翻訳内容に誤りがある場合には、必要に応じて翻訳者に対 して指導を行い、翻訳者による翻訳精度の向上に努めなければならない。 ② 翻訳監督者による校閲 翻訳監督者は、翻訳内容校閲者が実施した和抄翻訳テキストの校閲内容について定常的 にチェックを行い、必要に応じて翻訳内容校閲者に対して指導を行い、翻訳内容校閲者に よる校閲精度の向上に努めなければならない。具体的には、翻訳監督者は、自身の監督下 にある各翻訳内容校閲者の担当する案件の 0.5%以上について、以下(a)~(c)のいずれかの方 法によって校閲内容のチェックを行う。 (a) 校閲を実施した翻訳内容校閲者とは異なる他の翻訳内容校閲者に重複して校閲を行わ せ、二つの校閲結果を比較する (b) 自身とは異なる他の翻訳監督者に重複して校閲を行わせ、二つの校閲結果を比較する 6 (c) (翻訳内容校閲者の校閲結果を見ずに)自身が重複して校閲を行い、二つの校閲結果を 比較する 比較の結果、二つの校閲結果に大きな差異があり、翻訳内容校閲者による校閲に問題が あると考えられる場合には、当該翻訳内容校閲者に対して指導を行うとともに、特に校閲 に問題がある等、チェックを行った案件以外にも誤りが多い蓋然性が高いと考えられる場 合、当該翻訳内容校閲者によるその他の成果物の全件チェック等を行うこと。 (5) 書誌事項データの抽出 請負業者は、上記(1)において選定した案件について、「DOCDB」(貸与物①)から以下 に示す書誌事項データを抽出すること。書誌事項データは、キーボードで直接入力可能な 半角の英数字・記号(別添7を参照)により構成されていることを想定しているが、書誌 事項データにこれ以外の文字が含まれている文献がある場合には、別添8「実体参照文字」 をもとに実体参照文字を出力すること。別添7,8において想定されていない文字が含ま れている文献がある場合には、特許庁の担当者へ報告し、指示にしたがうこと。 【 「DOCDB」から抽出する書誌事項データ】 「和文抄録データ/全文翻訳文データ編集基準(書誌事項・抄録文)」(別添6)に記載 される項目のうち、選択した案件に対応する特許公報に対応する情報から、特許番号、特 許文献種別、特許文献発行日(特許日)、文献発行国、出願番号、出願日、優先権主張番号、 優先権文献種別、優先権主張日、優先権主張国、IPC(主分類)、IPC 版(主分類)、IPC(主 分類以外) 、IPC 版(主分類以外) 、出願人(英語)並びに発明者(英語)を抽出する。 また、選択した案件に対応する公開特許公報に対応する情報から、公開番号、公開特許 文献発行日(公開日)を抽出する。 DOCDB の仕様については、 「DOCDB Backfile / DOCDB weekly update 仕様書(仮訳)」 (付属1)を参照。 (6) 和文抄録データの作成 請負業者は、上記(3)で翻訳し(4)で校閲した和抄翻訳テキストと、上記(5)において抽出し た書誌事項データとに基づき、以下の点に留意しつつ和文抄録データを作成すること。 「納入データ格納基準」 (別添9)及び「和文抄録データ/全文翻訳文データ編集基準 (書誌事項・抄録文) 」 (別添6)にしたがい、和文抄録納入データ(SGML テキスト データ)を作成すること。データ内容については、 「SGML テキストデータのサンプル」 (付属5)を参照すること。 和抄翻訳テキスト作成時の特殊文字については、 「翻訳テキスト作成の入力文字につい て」 (付属6)を参照すること。 7 (7) 和文抄録作成対象案件リストの更新 請負業者は、(6)において和文抄録納入データを作成した案件について、 「全件リスト及び 和文抄録作成対象案件リストの仕様」 (別添2)を参照し、2.1.2(1)で作成した和文抄録作成 対象案件リストの和文抄録作成状態等を更新すること。 (8) 和文抄録納入データの作成 請負業者は、(6)において作成した和文抄録データ及び(7)において更新した和文抄録作成 対象案件リストを、 「納入データ格納基準」 (別添9)にしたがい、指定した媒体に格納し、 和文抄録納入データ(納入物①)を作成すること。 なお、納入の際は「レーベル作成の見本」 (別添4)を参照し、納入媒体にレーベルを付 すこと。 2.1.3 国際調査報告で引用された文献の全文翻訳文の作成 請負業者は、以下の手順により全文翻訳文を作成し、全文翻訳文納入データの作成を行 う。 (1) 翻訳者による翻訳の実施 翻訳者は、特許庁が貸与する「全文翻訳文作成対象文献リスト」 (国際調査報告で引用さ れた中国文献のうち日本語及び英語で公開されたファミリー文献を有しない中国文献のリ (貸与物⑧)で掲載されている案件について、 「発明の名称」、 「要約」、 「請 スト、19,541 件) 求項」 、 「明細書全文」を、原則一文対一文で、 「2.2 品質の担保」にしたがい、中日人手翻 訳を行うこと。(以下、この人手翻訳結果を「全文翻訳テキスト」とする。)翻訳に当たっ ては、以下①~③の点に注意すること。 ①「中国公開特許公報(A)テキストデータ」 (貸与物②)または「中国特許公報(B,C) テキストデータ」 (貸与物③)に基づいて翻訳を行っても良いが、テキストデータを貸与 しない案件についても、ウェブサイトの公報イメージデータを利用するなどして、翻訳 を行うこと。なお、イメージデータの入手が困難な場合には、特許庁担当者に相談する こと。 ②「全文翻訳文作成対象文献リスト」(貸与物⑧)で「発明の名称」及び「要約」部分を翻 訳対象外としている文献については、 「発明の名称」及び「要約」部分の翻訳は行わない こと。 ③中国文献の特許庁が指定する翻訳箇所に対応する文字数が4万字以上の場合には、特許 庁担当者に報告し、文献ごとに要約、請求項、明細書、図面等の全体に目を通し、請求 項のくり返しの記載を抽出しない等により、国際調査報告で引用された箇所を踏まえて 適当な文章を中国語で約4万字程度抽出し、抽出した文章を原則一文対一文で「2.2 品質 の担保」にしたがい中日人手翻訳を行うことで、中国文献の翻訳文を作成すること。中 8 国文献から文章を抽出する際には、国際調査報告で引用されている箇所は必ず抽出する こと(引用されている箇所が約4万字を超える場合には、特許庁担当者に相談すること。)。 (2) 翻訳内容校閲者、翻訳監督者による校閲の実施 2.1.2(4)と同様に、翻訳内容校閲者及び翻訳監督者を設置して成果物の品質を担保するこ と。 (3) 書誌事項データの抽出 2.1.2(5)と同様に、選定した案件について、 「DOCDB」から以下に示す書誌事項データを 抽出する。なお、上記(1)で「発明の名称」及び「要約」部分を翻訳対象外とした文献につ いては、書誌事項データを抽出する必要はない。 【 「DOCDB」から抽出する書誌事項データ】 ① 公開特許文献の場合 公開番号、文献種別(A) 、公開特許文献発行日(公開日)、文献発行国、出願番号、出願 日、優先権主張番号、優先権文献種別、優先権主張日、優先権主張国、IPC(主分類) 、IPC 版(主分類) 、IPC(主分類以外) 、IPC 版(主分類以外) 、出願人(英語) 、並びに発明者(英 語)を抽出する。 ② 特許文献の場合 選択した案件に対応する特許公報に対応する情報から、特許番号、文献種別(B 又は C) 、 特許文献発行日(特許日) 、文献発行国、出願番号、出願日、優先権主張番号、優先権文献 種別、優先権主張日、優先権主張国、IPC(主分類) 、IPC 版(主分類)、IPC(主分類以外)、 IPC 版(主分類以外) 、出願人(英語)並びに発明者(英語)を抽出する。 また、選択した案件に対応する公開特許公報に対応する情報から、公開番号、公開特許 文献発行日(公開日)を抽出する。 (4) 全文翻訳文データの作成 請負業者は、上記(1)で翻訳し(2)で校閲した全文翻訳テキストと、上記(3)において抽出し た書誌事項データとに基づき、以下の点に留意しつつ全文翻訳文データを作成すること。 「納入データ格納基準」 (別添9)及び「和文抄録データ/全文翻訳文データ編集基準 (書誌事項・抄録文) 」 (別添6)にしたがい、全文翻訳文データ(SGML テキストデ ータ)を作成すること。データ内容については、 「SGML テキストデータのサンプル」 (付属5)を参照すること。 上記(1)において、特許庁が指定する翻訳箇所に対応する文字数が約4万字以上につき 特許庁担当者に報告した案件の全文翻訳文データの形式や内容は特許庁担当者の指示 に従うこと。 9 全文翻訳テキスト作成時の特殊文字については、 「翻訳テキスト作成の入力文字につい て」 (付属6)を参照すること。 上記(1)で「発明の名称」及び「要約」部分を翻訳対象外とした文献については、 「中国 公開特許公報和文抄録テキストデータ(平成22~27年)」(貸与物⑦)から「発明 の名称」及び「要約」部分を抽出して作成すること。 上記(1)で「発明の名称」及び「要約」部分を翻訳対象外とした文献の全文翻訳文デー タについては、 「中国公開特許公報和文抄録テキストデータ(平成22~27年)」 (貸 与物⑦)と結合することに注意すること。 (5) 全文翻訳文作成対象文献リストの更新 請負業者は、(4)において全文翻訳文データを作成した案件について、 「全文翻訳文作成対 象文献リストの仕様」 (別添3)を参照し、2.1.2(1)で作成した全文翻訳文作成対象文献リス トの全文翻訳文作成状態等を更新すること。 (6) 全文翻訳文納入データの作成 請負業者は、(4)において作成した全文翻訳文データ及び(5)において更新した全文翻訳文 作成対象文献リストを、 「納入データ格納基準」(別添9)にしたがい、指定した媒体に格 納し、全文翻訳文納入データ(納入物②)を作成すること。2.1.6(1)②において翻訳文を修 正した場合は、修正した全文翻訳文データを納入すること。 なお、納入の際は「レーベル作成の見本」 (別添4)を参照し、納入媒体にレーベルを付 すこと。 2.1.4 対訳コーパスの作成 2.1.2 及び 2.1.3 で作成した翻訳文(和文抄録、全文翻訳文)と原文から対訳コーパスデ ータ(納入物③)を作成する。対訳コーパスデータは、①中国公開特許公報の公開番号、 又は中国特許公報の特許番号を示す情報、②原文の記載箇所、③文献に付与されている国 際特許分類(IPC)を含めることとし、特許庁の指定する形式で作成すること。 2.1.5 辞書データの作成 (1) 新語に対応する対訳辞書データの作成 請負業者は、以下①~③のいずれかの手法を採用又は組み合わせ、特許庁が貸与する約 230万語の対訳辞書データと重複しない10万語以上(誤訳修正分も含む)の対訳辞書 データを作成する。 なお、より効率的な対訳辞書データの作成方法が考えられる場合には、提案書に具体的 に記載すること。また、作成される対訳辞書データについて、機械翻訳における活用のた めに有効な形式、追加情報等が考えられる場合には、提案を行うこと。 10 ① 対訳コーパスから対訳辞書データの作成 「対訳コーパスからの対訳辞書データ作成手順」 (別添10)に従って、2.1.4 で作成した 対訳コーパスから対訳辞書データを作成する。 ② 人手翻訳による対訳辞書データの作成 2.1.2 及び 2.1.3 において翻訳文を作成する際に、特許庁が貸与する約230万語の中日 辞書に存在しない単語を翻訳した場合に、当該単語とその訳語の対の対訳辞書データを作 成する。 ③ 機械翻訳文の誤訳調査による対訳辞書データの作成 「中韓文献翻訳・検索システム」 (特許庁が貸与する約230万語の中日辞書を利用)か ら入手する機械翻訳文を、2.1.2 又は 2.1.3 で作成する翻訳文と対比し、機械翻訳文で誤訳 となっている単語を特定することにより、対訳辞書データを作成する。 (2) 対訳辞書納入データの作成 「見出 上記(1)で作成した対訳辞書データ及び特許庁が貸与する対訳辞書データを統合し、 し語(中国語)、訳語(日本語) 、品詞(見出し語(中国語))、品詞(見出し語(日本語)) が付された形式とした上で、UTX 形式に変換し、対訳辞書納入データ(納入物④)を作成 する 2.1.6 テーマコード情報の作成 請負業者は、以下の手順に従い、テーマコード情報作成対象の中国文献(2.1.3 の全文翻 訳文作成対象文献と同じ。19,541 件)に対して、特許庁が機械的に付与したテーマコード のチェックを行い、テーマコード情報リストの作成を行う。 (1) 技術担当者によるテーマコード確認 ① 技術担当者(2.3 参照)は、 「テーマコード情報作成対象文献リスト」 (貸与物⑨)に掲 載されるテーマコード情報作成対象の中国文献について、特許庁が機械的に付与した テーマコード情報の確認を行う。この際、自らが担当するテーマコードが付与されて いた場合は、2.1.3 で作成した全文翻訳文テキスト、及び該当文献の図面に基づき、そ のテーマコード付与の妥当性を判断し、妥当でないと判断した場合は、自らが担当す るテーマコードの削除を行う。また、自らが担当するテーマコードを追加するか否か を判断し、追加の必要性を認めた場合は追加を行う。 なお、技術担当者は、全文翻訳テキストに誤記や誤訳や、意味を理解することが困 難な部分がある場合には、該当案件の全文翻訳テキストを作成した翻訳者または翻訳 11 内容校閲者に内容確認するとともに、翻訳文の修正を求めること(2.3(5)参照)。なお、 当該修正結果は特許庁担当者に報告すること。 ② 技術担当者は、担当した文献に自らが担当するテーマコード以外に特許庁が機械的に 付与したテーマコードが付与されている場合、及び、特許庁が機械的に付与したテー マコード以外であり、且つ、他の技術担当者が担当するテーマコードの追加が必要と 判断した場合は、そのテーマコードを担当する技術担当者(技術担当者とテーマコー ドが紐付けられている場合はテーマコード)を引継先として指定する。 ③ 技術担当者は、①、②のうち必要な作業が終了した後、作業結果を技術内容校閲者に 提出する。 (2) 技術内容校閲者による校閲 ④ 技術内容校閲者(2.3(3)参照)は、技術担当者から提出された内容が適切か否かにつき 校閲及び検認を行う。適切でないと判断した場合は、技術担当者へ差し戻すか、自ら 修正する。 ⑤ 技術内容校閲者は、②において追加で指定された引継先が適切か否か確認し、必要に 応じて他のテーマコードを担当する技術担当者に引き継ぐ。なお、特許庁が機械的に 付与したテーマコードに、自らが担当するテーマコード以外が付与されている場合は、 必ずそのテーマコードを担当する技術担当者に引き継がなければならない。 (引継を受けた中国文献の取り扱い) ⑥ 技術担当者は、他テーマコードの技術担当者から引継を受けた中国文献について、上 記①から③の作業を行う。技術内容校閲者は、上記④及び⑤の作業を行う。 (3) テーマコード情報リストの作成 上記(1)、(2)で更新したテーマコードを取りまとめ、 「テーマコード情報リスト」(案件と テーマコード情報の対応表) (納入物⑤)を更新する。 2.1.7 報告書の作成 請負業者は、2.1.1 で行った翻訳品質評価結果、2.1.2 で作成した和文抄録納入データの件 数、2.1.3 で作成した全文翻訳分納入データの件数、2.1.4 で作成した対訳コーパスの件数、 2.1.5 で更新した対訳辞書データの件数、2.1.6 で作成したテーマコード情報の件数等を記載 した報告書(納入物⑥、⑦)を作成する。特に、2.1.1 の翻訳品質評価については、本調査 による結果に基づき、翻訳品質が低い技術分野(テーマ)における問題点・要因等を分析 12 し、報告書にまとめること。 2.2 品質の担保 2.2.1 翻訳品質 請負業者は、入札の際に提出するトライアル案件の翻訳文と同等以上の翻訳品質を担保 しなければならい。また、2.1.2、2.1.3 の翻訳及び翻訳内容の校閲を行うに当たり、表2に 示す観点を踏まえて翻訳を行うとともに、翻訳した案件の全件について表2に示す観点を 踏まえて校閲を実施し、翻訳品質を担保すること。特に、翻訳内容校閲者は翻訳者に対し、 また、翻訳監督者は翻訳内容校閲者に対し、それぞれ必要な教育・指導・資料提供等を行 い、翻訳品質の向上に努めること。 請負業者は、翻訳監督者によるチェック、指導等(2.1.2(4)等を参照)の内容、結果を、 随時特許庁担当者に報告すること。また、請負業者は、全ての翻訳内容校閲者による校閲 の内容の記録を保持し、特許庁担当者の求めに応じて校閲の内容を提出すること。更に、 特許庁担当者の求めに応じて、納入日前に和文抄録テキスト及び全文翻訳テキストを、案 件毎に担当した翻訳者、翻訳内容校閲者、翻訳監督者が把握できる形式で提出すること。 表 2 翻訳及び校閲の観点 内容伝達 翻訳内容の の正確性 正確性 中国文献の内容を理解し、正確な翻訳・校閲を行うこと。 翻訳対象の 中国文献の内容を理解し、内容漏れや内容の重複がない翻訳・ 網羅性 校閲を行うこと。 技術用語 技術用語の 中国文献の内容を理解し、的確な技術用語を用いて翻訳・校閲 の適切な 的確性 を行うこと。技術用語は、日本の特許文献や技術文献等で一般 翻訳 に用いられる用語を採用すること。 数値・記号等の 中国文献に記載されている数値、単位、記号及び式が正確に反 正確性 映された翻訳・校閲を行うこと。 用語の統一性 用語については、訳語の統一が図られた翻訳・校閲を行うこと 。なお、訳語は表記ゆれ6がなく、特許用語で一般的に用いら れる語や、技術文献で一般的に用いられる語7への統一を図る こと。 文法・メカ 文法の正確性 正確な文法で記載された翻訳文を作成すること。 6 代用漢字(沈殿・沈澱)、異字体(國・国)、カタカナ語ゆれ(ダイアモンド・ダイヤモンド、フィルム・フイルム、 ディスプレイ・ディスプレー、バイオリン・ヴァイオリン)、送り仮名(引っ越・引越・引っ越し・引越し)等の、同じ 意味を持つ言葉について、表記が混在している状態。 7 例えば、JST(JICST)科学技術シソーラス、等。 http://jdream2.jst.go.jp/html/thesaurus/thesaurus_index.htm 13 ニックス ①主語、述語や助詞、助動詞、形容詞等、文法が正しく用いら の正確性 れた翻訳文を作成すること。 ②曖昧な表現及び、冗長な表現がない翻訳文を作成すること。 ③誤字脱字が存在しない翻訳文を作成すること。 ④中国語の構造のまま翻訳するのではなく、日本語として理解 しやすい翻訳文を作成すること。 メカニックスの 中国特許文献に記載された内容を理解し、句読点等を的確に活 正確性 用した翻訳文を作成すること。 2.2.2 テーマコード情報の品質 請負業者は、2.1.6 のテーマコード情報の作成を行うに当たり、技術担当者によりテーマ コード情報が作成された案件の全件について校閲を実施し、技術担当者へのフィードバッ クを行う等、作成したテーマコード情報の品質を担保すること。また、請負業者は、技術 担当者及び技術内容校閲者に対し、必要な教育・指導・資料提供等を行い、分類付与の品 質の向上に努めること。 2.3 事業実施体制 請負業者は、本事業を適切かつ効率的に遂行するのに十分な人数の作業者からなる事業 実施体制を構築すること。その際に、次に掲げる体制を整備すること。また、請負業者は、 特許文献または技術文献の人手による中日翻訳事業(校閲者による校閲を含む)を、1年 以上継続して行った実績を有すること。 (1) 責任者 請負業者は、本事業を実施するため、下記の責任者を各1名選任すること。 なお、責任者の選任に当たっては請負業者の正規雇用者とし、兼任は不可とする。 ① 統括責任者 本事業全体に対して監督し責任を負う者 ② 運用管理責任者 本事業の運用管理(システム管理及び進捗管理)に対しての責任を負う者 ③ 翻訳及び翻訳内容校閲責任者 翻訳及び(翻訳内容の)校閲に対しての責任を負う者(翻訳責任者、翻訳内容校閲責 任者を個別に選任してもよい) ④ 技術担当責任者 テーマコード情報の作成に対しての責任を負う者 14 (2) 評価者 請負業者は、以下の要件にしたがい、契約期間中遅滞なく 2.1.1(1)、(2)の作業が実施で きるよう、必要な評価者を配置すること。 ① 評価者には、「特許文献機械翻訳の品質評価手順」にしたがい、評価対象文の属する 各技術分野に精通しており、特許文献とその利用に対する知識がある者を配置するこ と。なお、評価者は、中国語の読解力を有している必要はない。 (3) 翻訳者、翻訳内容校閲者、翻訳監督者 請負業者は、以下の要件にしたがい、契約期間中遅滞なく 2.1.2(1)、(2)の作業が実施で きるよう、必要な翻訳者、翻訳内容校閲者及び翻訳監督者を配置すること。 ① 翻訳者には、担当する技術分野における特許文献または技術文献の中日翻訳経験また は当該経験に足る知識及び能力を有する者を配置すること。 ② 翻訳内容校閲者には、日本語を母国語とする者であり、特許文献または技術文献の中 日翻訳校閲業務経験または当該経験に足る知識及び能力を有する者を配置すること。 ③ 翻訳監督者には、日本語を母国語とする者であり、特許文献または技術文献の中日翻 訳校閲業務経験または当該経験に足る知識及び能力を十分に有する者を配置するこ と。翻訳内容校閲者20名につき、少なくとも1名の翻訳監督者を割り当て、これらの 翻訳内容校閲者及び翻訳監督者は同じ作業場所に配置すること。 また、請負業者は、配置した翻訳者、翻訳内容校閲者及び翻訳監督者に対し、必要な連 絡・指導を行うための体制を整えること。 (4) 技術担当者、技術内容校閲者 請負業者は、以下の要件にしたがい、契約期間中遅滞なく 2.1.6 の作業が実施できるよ う、必要な技術担当者、技術内容校閲者を配置すること。 ① 技術担当者には、担当するテーマコードに関連する技術の知見及び日本語での特許文 献の検索の経験を十分に有し、当該テーマコードの文献において通常用いられる日本 語の用語の同義語の知識を有し、かつ、特許文献の当該テーマコードへの該当性を判 断する能力を有する者。なお、中国語の読解力を有している必要はない。 また、請負業者は、全ての技術担当者に対して、付与開始前に、Fターム解説及び FI ハンドブック8等を活用して、解析業務を実施するに当たって必要となる基礎的な F ターム解説及び FI ハンドブックについては、特許情報プラットフォームのパテントマップガイダンスシステム (PMGS)を参照。 https://www5.j-platpat.inpit.go.jp/pms/tokujitsu/pmgs/PMGS_GM101_Top.action 8 15 解析知識及び担当するテーマコードにおける解析方針について十分に習熟させるこ と。 ② 技術内容校閲者には、担当するテーマコードに関連する技術経験及び文献を精読して 検索キーを付与する解析経験または当該解析経験に足る知識を有するものを充てる こと。担当するテーマコードに関連する技術経験として、技術内容校閲者は、以下に 掲げるイ~ハの何れかの要件を満たさなければならない。 イ 学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学(短期大学を除く。)又は旧大学 令(大正7年勅令第388号)に基づく大学を科学技術に関する専門課程を専攻して卒 業した者であって、担当するテーマコードに関連する技術分野に関する事務(研究を 含む。ロにおいて同じ。)に通算して4年以上従事した経験を有する者 ロ 学校教育法に基づく短期大学若しくは高等専門学校又は旧専門学校令(明治36年勅 令第61号)に基づく専門学校を卒業した者であって、担当するテーマコードに関連 する技術分野に関する事務に通算して6年以上従事した経験を有する者 ハ イ及びロに掲げる者と同等以上の知識及び経験を有する者 請負業者は、全ての技術内容校閲者に対して、校閲業務開始前に、技術担当者と同様の 付与知識及び校閲業務を実施するに当たって必要となる知識について十分に習熟させる。 (5) 翻訳とテーマコード確認の連携に関する体制 複数の技術分野にまたがる案件については、各技術分野における技術担当者間、翻訳者 間の連携を密にすることが可能な体制を構築し、品質の向上及び納品の迅速化に努めるこ と。 また、請負業者は、技術担当者と翻訳者・翻訳内容校閲者とを密接に連携させ、翻訳者・ 翻訳内容校閲者に対する技術担当者からの誤訳等の問い合わせや指摘について、適切に、 かつ、効率的に回答・修正が可能となる体制を準備すること。なお、前記問い合わせ先は、 技術担当者が担当する案件の翻訳者に限定されるものではない。 (6) 連絡・報告体制 請負業者は、特許庁担当者への各種連絡や報告を行うための連絡窓口を配置すると共に、 2.2 等に記載された翻訳品質維持・向上のための対策について、定期的に特許庁担当者へ書 面による報告を行うための体制を整えること。 また、請負業者は、特許庁担当者との間における技術的事項に関する連絡に対応するた めの技術連絡窓口を配置すること。 なお、請負業者は、翻訳者、翻訳内容校閲者、翻訳監督者、技術担当者、技術内容校閲 者の氏名のリストを特許庁担当者に提出すること。 16 (7) 実施体制の変更 請負業者は、特許庁担当者による実施体制の承認後、実施体制を変更しようとする場合 は、事前に特許庁担当者の承認を受けること。なお、実施体制の変更に伴い業務スケジュ ールを変更する場合には、業務スケジュールについても承認を受けること。 3 業務スケジュール 2.1.2 の和文抄録作成、及び 2.1.3 のテーマコード確認の各業務について、年間業務スケ ジュール(以下、 「業務スケジュール」とする)を作成し、契約締結後、10実働日以内に 特許庁担当者の承認を得ること。検収の結果、納入物の再納入が必要となった場合には、 請負業者は、速やかに再納入のスケジュールを作成し特許庁担当者の承認を得ること。当 該業務スケジュールの作成に当たっては、「年間業務スケジュール(例)」 (別添11)を参 考のこと。 業務スケジュールを作成するに当たっては、全文翻訳データをテーマコード確認作業に 利用する事を考慮し、効率的な業務が可能となるスケジュールを作成すること。 4 貸与物 本事業を実施するに当たり、請負業者の申し出により、以下のものを貸与する。貸与物 は事業開始時に貸与することを想定している。 (1) 貸与物一覧 ① DOCDB (Backfile、weekly update) ② 中国公開特許公報(A)テキストデータ(昭和60年~平成27年発行分) ③ 中国特許公報(B,C)テキストデータ(平成4~27年発行分) ④ 中国公開特許公報のテーマコード機械付与リスト(平成15~27年発行の中国公開特 許公報に対しテーマコードを機械的に付与したテーマコードリスト) ⑤ 中国特許文献のテーマコードと件数の対応表 ⑥ 中国公開特許公報(A)和文抄録リスト(平成22~27年発行分) ⑦ 中国公開特許公報(A)和文抄録テキストデータ(平成22~27年発行分) ⑧ 全文翻訳文作成対象文献リスト ⑨ テーマコード情報作成対象文献リスト ⑩ 平成27年度「中国特許文献の機械翻訳の品質評価及び辞書整備に関する調査」報告書 ⑪ 経済産業省情報セキュリティ管理規定 ⑫ 経済産業省情報セキュリティ対策基準 17 ⑬ 特許庁情報セキュリティ運用規則 (2) 貸与に当たっての注意事項 ① 貸与に際して必要な媒体等は請負業者が用意すること。 ② 貸与物は事業終了後、返却又は廃棄(消去)すること。貸与物の返却又は廃棄の手法、 時期については特許庁担当者の指示に従うこと。 5 納入物 請負業者は、(1)に記載の各納入物を、納入期限までに、納品書(A4 版とし、様式につい ては事前に特許庁担当者に承認を得ること)とともに特許庁に納入すること。なお、納入 方法が変更された場合は、特許庁担当者の指示にしたがうこと。 (1) 納入物一覧 納入物 数量 ① 和文抄録納入データ DVD-R 等 ② 全文翻訳文納入データ 正 1 枚・副 2 枚 ③ 対訳コーパスデータ DVD-R 等 ④ 対訳辞書納入データ 1枚 ⑤ テーマコード情報リスト ⑥ 全件リスト(和文抄録作成状態を更新したもの) ⑦ 報告書(電子データ) 1部 ⑧ 報告書(紙出力物) (2) 分割納入及び納入期限 納入物①、②の納入は、3 業務スケジュールにおいて定めたバッチごとの分割納入とし、 納入物③~⑧も含めた最終納入期限は平成29年3月24日(金)とする。 各バッチは月1回の納入とし、遅滞なく納入すること。 (3) 納入場所 特許庁 総務部 総務課 情報技術統括室 特許情報利用推進班(特許庁庁舎4階) 6 課室情報セキュリティ責任者 特許庁 総務部総務課 情報技術統括室長 (内線:2500) ※人事異動等により担当者が変更された場合は、新たに当該官職に就いた職員とする。 18 7 担当者 特許庁 総務部総務課 情報技術統括室 特許情報利用推進班長 (内線:2364) 特許庁 総務部総務課 情報技術統括室 特許情報利用推進班 特許情報利用推進係長 (内線:2364) ※人事異動等により担当者が変更された場合は、新たに当該官職に就いた職員とする。 8 その他 (1) 権利義務に関すること ① 最終納入後に、請負業者の納入物に瑕疵(かし)が発見された場合、請負業者は瑕疵(か し)の修補を行うこと。 ② 貸与物及び当該貸与物から得た情報については、特許庁が認めた場合を除き、本仕様書 に記載された事項以外の用途・目的で複製、保持、及び使用してはならず、貸与物は契 約期間内に特許庁へ返却すること。 ③ 納入物を作成する過程で得た派生物については、特許庁が認めた場合を除き、本仕様書 に記載された事項以外の用途・目的で利用しないこと。 ④ 納入物は、契約期間終了時には責任を持って破棄を行うこと。 ⑤ 請負業者は、本事業で知り得た業務上の情報(個人情報を含む)について守秘義務を負 い、本事業以外の目的で使用あるいは第三者に漏えいしてはならず、善良なる管理者の 注意をもって取り扱う義務を負う。 ⑥ 本仕様書に基づき特許庁に提出した書類等の著作権及び納入物(コンテンツを含む。以 下同じ)の著作権は、提示と同時に特許庁に移転する(事業開始前から現著作(権)者 が著作権を有するものは除く)。また、著作権法第27条及び第28条に規定する権利 も同時に特許庁に移転するものとする。さらに、請負業者は著作者人格権の行使は行わ ないものとする。 ⑦ 上記⑥のとおり、納入後の報告書等の著作権は特許庁に帰属するものとするが、報告書 を執筆した者について、本報告書からの引用である旨付記することを条件に執筆部分に 限り複製、翻訳、翻案等の形で利用することを可能とする。 ⑧ 不明な事項の確認もしくは打合せ(本事業の業務効率あるいは精度向上を行うための打 合せを含む)を行うために、特許庁と連絡あるいは協議を行うために用いた資料及びこ れら資料の電子データの知的財産権上の取扱いについては、必要に応じて特許庁と請負 業者が協議して決定するものとする。 ⑨ 特許庁からの貸与物に汚損等が生じた場合は、請負業者の責任において回復の措置を図 ること。 ⑩ 本仕様書に基づく作業に当たっては、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律 19 (平成15年法律第58号)、政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準(内 閣官房情報セキュリティセンター)、特許庁個人情報保護管理規程、経済産業省情報セ キュリティ管理規程及び経済産業省情報セキュリティ対策基準並びに特許庁情報セキ ュリティ運用細則の関係法令及び規程を遵守しなければならない。経済産業省情報セキ ュリティ管理規程等は、契約締結後に貸与するものとする。 (2) 仕様書の内容及び業務内容に関すること ① 請負業者は、業務を行うに当たり、仕様書の内容の遵守を徹底すること。 ② 原則、提案書にて提案した事項は遵守する。ただし、本仕様書において、特許庁の承認 が必要とされるものについては、特許庁担当者の承認を得てから業務を開始すること。 また、提案内容の実施に当たり特許庁側の対応が必要な場合には、特許庁担当者と相談 の上、特許庁の承認を得た場合に限り実施し、実施に際しては特許庁担当者の指示に従 うこと。 ③ 本仕様書に記載された事項につき、特許庁から別途指示があった場合は、その指示に従 うこと。なお、本仕様書に定めのない事項について疑義がある場合は、特許庁担当者と 協議の上、解決するものとする。 ④ 本事業を実施する上での詳細な事項については、特許庁担当者と十分打合せをして、具 体的な指示がある場合はそれに従うこと。不明な事項がある場合は、特許庁担当者に確 認し、指示に従うこと。 ⑤ 請負業者は、事前に、仕様書内容や提案書内容を遵守した、翻訳者・翻訳内容校閲者・ 翻訳監督者、技術担当者・技術内容校閲者用の業務マニュアルを作成し、その内容につ いて特許庁担当者の確認を受けること。修正等の指摘があった場合には、それに従うこ と。 ⑥ 請負業者は、業務を行うに当たり、上記⑤に記載の業務マニュアルの内容の遵守を徹底 すること。 ⑦ 特許庁担当者は必要に応じて、納入日前に、納入物の一部、中間生成物、その他につい て請負業者に提出させることができる。 ⑧ 請負業者は、業務スケジュールで予定していた各バッチでの納入件数に変更が生じた場 合には、随時(バッチ単位) 、特許庁担当者に変更件数を報告すること。 ⑨ 本事業に関する情報(本事業を通じて得た情報、本事業の品質に関する情報、本事業の 管理上の情報等)について特許庁から要請があった場合は、請負業者はその情報を特許 庁に提供すること。 (3) 事業を進めるに当たっての留意点 ① 具体的な業務の内容、進め方については、「2.1具体的作業手順」の作業に入る前に 特許庁担当者と十分な打合せを行い、これに基づいて決定すること。 20 ② 契約締結後、10実働日以内に、本事業に係る業務スケジュール、事業実施体制、連絡 体制等に関する打合せについて、書面を用いつつ対面で特許庁庁舎内にて行い、これら の内容について特許庁担当者の承諾を得ること。 ③ 少なくとも月2回は、進捗報告を兼ねた打合せについて、書面を用いつつ対面で特許庁 庁舎内にて行うこと。事業実施体制や事業内容等の変更がある場合は特許庁担当者に速 やかに申し出ること。なお、打合せには、提案書の事業実施体制において記載した統括 責任者のほか、記録係及び打合せの内容に応じた少なくとも1名の担当者を含む3名以 上が同席すること。ただし、特許庁担当者が認める場合には、対面での打合せの月1回 とする。 ④ 上記②及び③の特許庁担当者との打合せ後、請負業者は3実働日以内に打合せ議事録を 作成して特許庁担当者に提出し、打合せ内容について承認を得ること。 ⑤ 特許庁担当者が資料提出や内容確認等の要求をした場合には速やかに対応し、期限を指 定した場合にはこれを遵守すること。なお、期限を遵守できない特段の事情がある場合 には、その旨を必ず特許庁担当者に事前に連絡し承認を得ること。 ⑥ 事業実施に必要な備品は、請負業者が用意すること。 ⑦ 納入物は、特許庁において必要な加工等を行い、特許庁内外(書籍やウェブでの公開、 特許庁職員等の講演等)での使用がなされることがあるため、納入物に掲載する文章、 図、写真等を他の文献等から引用する場合は、出典を明記すること。 ⑧ 報告書を納入する際には、事前に特許庁担当者に報告書内容の最終確認を行い、承認を 得ること。 21
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