「言う」って，どう言う？夏休みの家族旅行。長いドライブのた方の発音がなされていたが今では前者に収いくつな時間に 2 人の子どもたちが，［イク／ユ斂してしまっているものもあれば，ことば遊びのゲームを始めた。れんク］（行く）のように両方が残っているものも ♪「“バナナ”と言ったら“黄色”」ある。一方，「言う」は，国語審議会の過去 ♪「“黄色”と言ったら“ひまわり”」の議論や昭和 61年の内閣告示「現代仮名遣 ♪「“ひまわり”と言ったら“夏”」… い」によると， “［ユウ］と発音してきたが，活前の人が言ったことばから連想したこと用するときの語幹「い」にそろえて「いう」とばを，リズムに合わせて言ってつないでいくゲームだ。子どもたちは交互に言っていくの書くことにした”のだという。しかしいま，誰もがどんなときにも必ずだが，「〇〇と言ったら△ △」の「言ったら」［ユウ］と発音しているのだろうか。「言ったの発音が 2 人で違う。10 歳の息子は［イッら」に［イッタラ］と［ユッタラ］があるようタラ］と言うのに対し，13 歳の娘は［ユッに，「言う」にも［イウ］という発音があるのタラ］と言う。十数分続いたゲームの間ずっではないだろうか。少なくとも私の場合は，と，2 人の発音が揺らぐことはなかった。「結う」と「言う」の発音は違っていて，「言う」「言う」について NHK のアクセント辞典をは［イウ］に近い音で言っている（つもりであ見ると，［イウ］という見出し語は立っておらる）。また，会話のなかで「って言うか…」とず，［ユウ］で掲載している。なんと，「言う」言うときには［ユウ］と言っているが，大勢のの発音に［イウ］はなくて，［ユウ］があるだ人を前に話をするときに「…と，言う人もいけなのだ！これを知ったときは大きな衝撃ます」と言うのであれば，私としては［イウ］だった。私自身は［イウ］と発音しているつと言っているつもりで話すはずなのだ。もりでいたし，私が「言う」と言っているとこの主張，ドライブ中のゲームで必ず［イッきの音は，他の人にも［イウ］と聞こえていタラ］と言っていた息子ならきっとわかってくると思っていたからだ。しかし確認してみれるに違いない！と思っていたら，ある日，ると「［ユウ］に聞こえます」と言う人もいる。その息子が私に怒りながら言っていた。日本語のことばには［イ］と［ユ］の発音のゆれが起こるものがある。［イオー／ユオー］（硫黄），［アユ／アイ］（鮎），［カワイー「だったら，そうゆったらいいじゃん！」 ― 理解者はほかで探すことにしよう。太田眞希恵（おおたまきえ）／カワユイ］（可愛い）のように，かつては両 DECEMBER 2015 21