東京都独自指定疾患報告基準 - 東京都感染症情報センター

東京都独自の報告対象疾病である 3 疾病(小児科定点 2 疾病 不明発疹症、川崎病、性感染症定点
1 疾病 膣トリコモナス症)の報告基準は、下記の通りです。
(平成 28 年1 月1 日より、「梅毒様疾患」が調査対象から除外されます。※「梅毒」による把握に一元化するため)
・不明発しん症
感染性のものと思われるが明確な診断をつけ難い発しん症。除外診断による。
・MCLS:川崎病
本症は、主として4 歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患。
主要症状
1.5日以上続く発熱(ただし、治療により5日未満で解熱した場合も含む)
2.両側眼球結膜の充血
3.口唇、口腔所見:口唇の紅潮、いちご舌、口腔咽頭粘膜のびまん性発赤
4.不定形発疹
5.四肢末端の変化:(急性期)手足の硬性浮腫、掌蹠ないしは指趾先端の紅斑
(回復期)指先からの膜様落屑
6.急性期における非化膿性頸部リンパ節腫脹
6つの主要症状のうち5つ以上の症状を伴うものを本症とする。
ただし、上記6主要症状のうち、4つの症状しか認められなくても、経過中に断層心エコー法もし
くは、心血管造影法で、冠動脈瘤(いわゆる拡大を含む)が確認され、他の疾患が除外されれば
本症とする。
*川崎病(MCLS、小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群)診断の手引き
(厚生労働省川崎病研究班作成改訂5版 2002 年2月)による
・膣トリコモナス症
膣トリコモナス原虫により引き起こされる、男性及び女性の性感染症としての陰部感染症。
検査方法
検査材料
無染色標本の鏡検、培養検査、遺伝子学的検査
尿道の膿汁、初尿の沈査、膣分泌物
・梅毒様疾患(※平成28年1月1日で調査対象から除外)
性感染症としての梅毒。陳旧性梅毒、先天性梅毒は除く。
検査方法
検査材料
パーカーインク法による病原体の検出
発疹(初期硬結、硬性下疳、扁平コンジ
ローマ、粘膜疹)
血清抗体の検出(以下の1と2の両方に該当する場合)
血清
1 カルジオリピンを抗原とする以下のいずれかの検
査で陽性
・RPRカードテスト、凝集法、ガラス板法
2 T.pallidumを抗原とする以下のいずれかの検査で
陽性
・TPHA法、FTA-ABS法
*無症候性梅毒では、カルジオリピンを抗原とする検査で16倍以上陽性かつT.pallidumを抗原とす
る検査が陽性のもの。