第4次大分県廃棄物処理計画 素案 大 分 県 目 次 Ⅰ. 計画策定にあたって 1.計画策定の背景 2.計画の位置付け 3.計画の期間 4.計画の対象廃棄物 5.計画で用いた地域区分 1 1 1 2 2 3 Ⅱ. 廃棄物の排出・処理処分状況と課題 1.一般廃棄物の排出・処理処分状況と課題 2.産業廃棄物の排出・処理処分状況と課題 5 5 33 Ⅲ. 廃棄物の排出量及び処理量の見込みと減量化目標 1.一般廃棄物(ごみ)の排出量等の見込みと減量化目標 2. 産業廃棄物の排出量等の見込みと減量化目標 51 51 53 Ⅳ. 廃棄物の減量及び適正処理に向けた施策 1.一般廃棄物(ごみ)の減量及び適正処理に向けた施策 2.産業廃棄物の減量及び適正処理に向けた施策 57 57 63 Ⅴ. 一般廃棄物の適正な処理を確保するために必要な体制に関する検討事項 1.適正処理の基本的な考え方 2.新広域化ブロック 71 71 72 Ⅵ. 産業廃棄物処理施設の整備に関する事項 1.適正処理の基本的な考え方 2.処理体制の整備 3.処理施設の計画的整備の促進 4.産業廃棄物処理施設の整備方針 74 74 74 76 80 Ⅶ. 計画推進に向けた関係者の責務と役割 1.県民の努力義務と役割 2.事業者の責務と役割 3.処理業者の責務と役割 4.市町村の責務と役割 5.県の責務と役割 82 82 83 85 87 89 お わ り に 92 I. 計画策定にあたって 1. 計画策定の背景 大分県では、 「安心・活力・発展」を基本理念とする県政運営の中で、平成 15 年度から「ごみゼ ロおおいた作戦」を展開し、その着実な推進を図るため、「大分県新環境基本計画(ごみゼロおお いた推進基本プラン)」を平成 17 年度に策定し、平成 24 年 3 月に改訂を行っている。 また、平成 17 年度には産業廃棄物の排出抑制等を目的とした産業廃棄物税を導入するとともに、 「大分県産業廃棄物の適正な処理に関する条例(以下「適正化条例」という。 ) 」を制定し、産業廃 棄物の排出抑制や適正処理対策を強化している。 併せて、平成 23 年度に策定した「第3次大分県廃棄物処理計画(平成 23 年度~平成 27 年度)」 (以 下「第3次計画」という。)に基づき、廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策を総合的 かつ計画的に推進してきた。 こうした取組により、産業廃棄物については、排出量の減量、再生利用率の向上が着実に進んで いるが、一般廃棄物については、排出量等、横ばいの状態である。 第3次計画策定以降の社会情勢の変化としては、人口減少と超高齢化社会の進行、過疎化が進行 する地域、経済基盤が脆弱な地域の財政状況の深刻化があげられ、地域の活性化が叫ばれていると ころである。これら社会情勢の変化は廃棄物問題とも密接に関係しており、環境的側面、経済的側 面、社会的側面を統合的に向上させ、これまで必要性が訴えられてきた「持続可能な社会づくり」 に加え、「地域活性化及び持続可能な地域づくり」が必要とされている。 また、平成 23 年 3 月 11 日には東日本大震災が発生し、広域かつ甚大な被害が発生した。地震と 津波により発生した多量の災害廃棄物については、福島県の一部を除いて 3 年の期間をかけて処理 が終了したところである。本県は、今後高い確率での発生が予想されている南海トラフ地震によっ て多大な被害を被ると予想されており、被害の最小化と被災した場合の早急な復旧・復興に向けた 事前対策及び体制作りが急務である。一方、地球温暖化等の影響により局地的な豪雨が多発してお り、洪水や土砂崩れによる被害が増加している。本県においても平成 24 年 7 月九州北部豪雨によ り甚大な被害を被り、大量の水害廃棄物が発生したところであり、地震・津波だけでなく、風水害 による災害廃棄物の発生に対しても対応する必要がある。 こうした本県の廃棄物処理の現状や近年の廃棄物処理に関する諸法・計画の動向、さらに、平成 22 年度に改正された国の「廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な 推進を図るための基本的な方針」を踏まえ、今回、第3次計画を見直し、新たな廃棄物処理計画を 策定し、平成 28 年度以降の本県の廃棄物処理に係わる諸課題に対処するものである。 2. 計画の位置付け 今回策定する廃棄物処理計画は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」 という。)」に基づいた法定計画である。また、 「大分県長期総合計画 安心・活力・発展プラン 2015」 の部門計画である「第3次大分県環境基本計画」(策定中)の基本目標「循環を基調とする地域社会 の構築」の項目「廃棄物・リサイクル対策」を実行するために、より具体的な施策を示した個別計 画として位置付けている。一方、非常災害時における廃棄物に係る事項については、本計画で示す とともに、別途「大分県災害廃棄物処理計画」(策定中)の中で個別具体的に示すこととしている。 - 1 - 大分県長期総合計画 大分県地域防災計画 大分県環境基本計画 第4次大分県廃棄物処理計画 大分県災害廃棄物処理計画 (H28~) (H28~H32) 図Ⅰ.2-1 廃棄物処理計画の位置付け 3. 計画の期間 計画の期間は、平成 28 年度から平成 32 年度までの 5 年間とする。また、社会情勢等に大きな変 化が生じた場合には、必要に応じて見直しを行うこととする。 4.計画の対象廃棄物 計画が対象とする廃棄物は、以下のとおりである。 生活系ごみ 一般廃棄物 ごみ 事業系ごみ 廃 棄 物 し尿 特別管理一般廃棄物 ※ 産業廃棄物(20 種類)※2 産業廃棄物 特別管理産業廃棄物 ※1 (※1) 「特別管理一般廃棄物」 、 「特別管理産業廃棄物」とは、爆発性、毒性、感染性その他の人の 健康又は生活環境に係る危険性の高い一般廃棄物又は産業廃棄物をいう。 (※2)20 種類の廃棄物とは、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、ゴムくず、 金属くず、ガラス・コンクリート・陶磁器くず、鉱さい、がれき類、ばいじん、紙くず、木くず、 繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体、汚泥のコンクリート 固形化物等の産業廃棄物を処分するために処理したものをいう。 図Ⅰ.4-1 廃棄物処理計画の対象廃棄物 - 2 - 5.計画で用いた地域区分 (1) 一般廃棄物に係る地域区分 本処理計画の策定にあたっては、「Ⅴ.一般廃棄物の適正な処理を確保するために必要な体制 に関する検討事項」の「2.新広域化ブロック」に基づき、次のブロック区割りに沿って整理す る。 表 I.5-1 一般廃棄物の広域ブロック ブロック 人口(千人) 面積(km2 ) 市町村名 大分 611,126 別杵 179,751 478.50 別府市、杵築市、日出町 県北 111,355 970.53 豊後高田市、宇佐市、国東市、姫島村 中津 84,109 491.17 中津市 県南 91,718 983.11 佐伯市、津久見市 日田玖珠 93,643 合 計 1,171,702 2,192.47 大分市、由布市、臼杵市、竹田市、豊後大野市 1,224.04 日田市、玖珠町、九重町 6,339.82 ※人口は平成 26 年 10 月 1 日現在 県北 中津 別杵 日田玖珠 大分 県南 図 I.5-1 一般廃棄物の広域ブロック区割り - 3 - (2) 産業廃棄物に係る地域区分 産業廃棄物の排出状況及び産業廃棄物処理施設の整備に関する地域区分(地域ブロック)は、 次のとおりである。 表Ⅰ.5-2 産業廃棄物の地域ブロック 地域名 市町村名 大分 大分市 別杵国東由布 別府市、杵築市、由布市、国東市、日出町、姫島村 臼津大野竹田 臼杵市、津久見市、竹田市、豊後大野市 県北 中津市、豊後高田市、宇佐市 県南 佐伯市 日田玖珠 日田市、九重町、玖珠町 姫島村 豊後高田市 国東市 県北 中津市 宇佐市 別杵国東由布 杵築市 日出町 玖珠町 別府市 日田市 大分 九重町 由布市 大分市 日田玖珠 津久見市 臼杵市 竹田市 臼津大野竹田 豊後大野市 佐伯市 県南 図 I.5-2 産業廃棄物の地域ブロック - 4 - Ⅱ. 廃棄物の排出・処理処分状況と課題 1. 一般廃棄物の排出・処理処分状況と課題 1-1. 一般廃棄物の排出・処理処分状況 (1) ごみの排出・処理処分の現状 平成25年度に県内で排出されたごみ排出量は、416千トンである。このうち生活系ごみは281千 トンであり68%を占めている。また、事業系ごみは128千トンで30%を占めている。自治会等に よる集団回収量は7千トンとなっている。 焼却施設等において減量した減量化量は297千トンで、破砕・選別等の処理後の再生利用及び 焼却灰等の再生利用量は85千トン、最終処分量は36千トンとなっている。 ごみ総排出量 416 千トン(100%) (収集ごみ量・直接搬入量・集団回収量) 集団回収量 7 千トン(2%) 生活系ごみ排出量 281 千トン(68%) 事業系ごみ排出量 128 千トン(30%) 減量化量 297 千トン(71%) 再生利用量 85 千トン(20%) 最終処分量 36 千トン(9%) 図Ⅱ.1-1 ごみの発生・処理処分の現状 出典:データは環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績より 備考:減量化量は図Ⅱ.1-4 処理フロー参照。ごみ処理量は平成 25 年度に処理された量であるため、合計がごみ総排出量と合致しない。 - 5 - (2) ごみ排出量の状況 ごみ排出量の内訳として、生活系ごみ、事業系ごみともにほぼ横ばいで推移している。 生活系 千トン 事業系 集団回収 600 500 422 400 9 415 8 412 416 7 417 8 407 7 7 128 126 123 127 128 128 286 281 276 278 282 281 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 300 200 100 0 図Ⅱ.1-2 ごみ総排出量の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 1人1日当たりのごみ排出量は、全国平均よりも少ない量で推移してきているが、平成25年度 は951g/人・日であり、全国平均値との差が小さくなってきている。 大分県 g /人・ 日 全国 1,200 1,000 1,016 943 978 929 916 H20年度 H21年度 H22年度 960 927 960 963 951 958 H24年度 H25年度 947 800 600 400 200 0 H23年度 図Ⅱ.1-3 1 人 1 日当たりごみ排出量の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 備考:平成 23 年度以前の数値については、外国人人口を含む計画収集人口で算出しているため、 環境省一般廃棄物処理事業実態調査の数値と異なる。 - 6 - ブロック別のごみ排出量(平成25年度)は、大分ブロックが214千トンと最も多く、全体の51% を占めており、次いで別杵ブロックの67千トンとなっている。 千トン 250 214 200 150 100 67 50 38 33 32 32 県北 中津 県南 日田玖珠 0 大分 別杵 図Ⅱ.1-4 ブロック別ごみ総排出量 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 ブロック別の1人1日当たりのごみ排出量(平成25年度)は、日田玖珠ブロックが886g/人日 と最も少なく、次いで県北ブロックの888g/人日、県南ブロックの917g/人日、大分ブロックの 947g/人日であり、この4ブロックが県平均951g/人日を下回っている。 g/人日 1,100 1,060 1,050 1,003 1,000 950 県平均 951 947 917 888 900 886 850 800 750 大分 別杵 県北 中津 県南 日田玖珠 図Ⅱ.1-5 ブロック別 1 人 1 日当たりごみ排出量 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 備考:平成 23 年度以前の数値については、外国人人口を含む計画収集人口で算出しているため、 環境省一般廃棄物処理事業実態調査の数値と異なる。 - 7 - (3) 処理処分のフロー 平成25年度における処理フローを下図に示す。 集団回収量 再生利用量 7,039トン 84,599トン (1.7%) 直接再生利用量 処理後再生利用量 12,391トン ごみ総排出量 (3.0%) ※1 ※2 計画収集量 ごみ処理量 (20.3%) 65,169トン 処理残さ量 (15.7%) 97,425トン 415,962トン 370,901トン 410,134トン (100.0%) (89.2%) (98.6%) (23.4%) 中間処理量 直接搬入ごみ量 394,125トン 38,022トン (94.8%) 処理後最終処分量 減量化量 (9.1%) 296,700トン 32,256トン (7.8%) (71.3%) 自家処理量 1,048トン 直接最終処分量 最終処分量 3,618トン 35,874トン (0.9%) (8.6%) 図Ⅱ.1-6 処理フロー 出典: 環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成25年度実績 備考: *1 計画収集量と*1 直接搬入量は平成25年度に収集された量。 *2 ごみ処理量は平成 25 年度に施設で処理された量であり、※1 と※2 は一致しない。 - 8 - (4) 再生利用の状況 再生利用の状況について、直接資源化量、中間処理後再生利用量、集団回収量の推移を見ると、 中間処理後再生利用量は増加傾向にあり、集団回収量及び直接資源化量が減少傾向にある。また、 再生利用率は平成20年度以降横ばい状態であり、全国平均並みである。 百トン 直接資源化量 1,000 900 800 中間処理後再生利用量 867 852 88 85 815 82 集団回収量 867 847 846 72 70 642 652 133 124 H24年度 H25年度 75 700 600 500 443 486 452 521 400 300 200 336 100 281 281 272 0 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 図Ⅱ.1-7 再生利用量の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 大分県 % 全国 25.0 20.6 20.6 20.8 20.5 20.0 20.0 20.3 21.1 20.4 20.6 20.4 20.6 20.3 15.0 10.0 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 図Ⅱ.1-8 再生利用率の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 - 9 - H25年度 ブロック別の再生利用率(平成25年度)は、県南ブロックが33.1%と最も高く、次いで中津ブ ロックの22.2%、大分ブロックの21.2%である。 % 35.0 33.1 30.0 25.0 22.2 21.2 20.0 17.6 15.9 15.0 12.4 10.0 5.0 0.0 大分 別杵 県北 中津 県南 図Ⅱ.1-9 ブロック別の再生利用率 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 - 10 - 日田玖珠 (5) 最終処分の状況 最終処分量は平成23年度まで減少傾向にあったものが、同年以降は増加に転じている。最終処 分の状況について、直接埋立、焼却残さ、処理残さの推移を見ると、平成20年度以降増減を繰り 返しており、平成25年度の最終処分量は359百トン、最終処分率は8.6%となっている。 直接埋立 百トン 焼却残さ 処理残さ 500 400 300 374 347 73 72 365 70 327 298 77 71 359 111 200 252 270 255 196 100 0 219 212 22 31 40 30 31 36 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 図Ⅱ.1-10 最終処分量の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 大分県 % 全国 14.0 12.0 11.5 10.9 10.6 10.6 10.3 10.1 10.0 9.1 8.0 8.9 8.2 7.9 8.6 7.2 6.0 4.0 2.0 0.0 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 図Ⅱ.1-11 最終処分率の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 備考:最終処分率=最終処分量÷(集団回収量+ごみ処理量) - 11 - H25年度 (6) ごみ処理経費 ごみ処理に係る処理及び維持管理費1)(平成25年度)は、約135億円となっている。ごみ1トン 当たりの処理費用2)は、平成21年度の34.9千円をピークに、以降、微減傾向にある。 処理及び維持管理費 億円 180 160 トン当たりの費用 千円/トン 40 33.8 34.9 34.0 33.7 33.9 32.4 140 30 120 100 20 80 143 145 60 139 138 141 135 10 40 20 0 0 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 図Ⅱ.1-12 ごみ処理に係る処理及び維持管理費の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 備考: 1)歳出から建設改良費を除いた値 2)分母はごみ総排出量 - 12 - (7) 有料化の状況 生活系収集ごみ手数料の状況は、表Ⅱ.1-1のとおりであり、可燃ごみは17市町村が有料化して おり、1市町村が無料、不燃ごみは15市町村が有料化しており、3市町村が無料となっている。資 源ごみについては、紙類や布類は無料の市町村が多くなっているが、金属類、ガラス類、ペット ボトル類は有料と無料がほぼ半々である。 有料化料金は可燃ごみ大袋で30~39円/袋程度の料金設定を行っている市町村が多い。 プラスチック類の収集を行っている市町村は白色トレイが61%、容器プラ33%となっている。 バイオマス関連の収集を行っている市町村は、生ゴミが6%、廃食用油が22%となっている。平 成25年度に新しく法律が施行された小型家電については、22%の市町村が収集を行っている。 表Ⅱ.1-1 生活系収集ごみ手数料 有料 資源ごみ 1.可燃ごみ 2.不燃ごみ 3.紙類(4,5 除く) 4.紙パック 5.紙製容器包装 6.金属類 7.ガラス類 8.ペットボトル 9.白色トレイ 10.容器プラ(9 除く) 11.プラ(9,10 除く) 12.布類 13.生ゴミ 14.廃食用油 15.剪定枝 16.小型家電 17.その他 18.その他収集ごみ 19.粗大ごみ 17※ 15※ 0 0 1 9 8 8 5 3 1 1 0 0 0 2 2 1 13 無料 1 3 17 15 14 9 9 8 6 3 1 10 1 4 0 2 2 3 1 一部有料 収集無し 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 3 3 0 0 2 7 12 16 7 17 14 18 14 14 14 4 収集を行ってい る市町村の割合 100% 100% 94% 83% 83% 100% 100% 89% 61% 33% 11% 61% 6% 22% 0% 22% 22% 22% 78% 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 ※:大分市は平成 25 年度実態調査結果では無料であったが、平成 26 年 11 月より有料化したため、本報告書では有料化とした。 - 13 - 表Ⅱ.1-2 大分県下市町村における可燃ごみ有料化の状況 可燃ごみ大袋 1 枚の値段 (円/枚) 大分市 31.5 別府市 21 中津市 有料化未実施 日田市 35 佐伯市 30 臼杵市 30 津久見市 30 竹田市 20 豊後高田市 25 杵築市 21 宇佐市 30 豊後大野市 30 由布市 25 国東市 42 姫島村 月額 210 円/人 日出町 20 九重町 36 玖珠町 36 出典:山谷修作 HP ごみ有料化情報 他 平成 27 年 7 月現在 図Ⅱ.1-13 家庭系一般廃棄物排出量単純比例型における料金水準分布 (全国:大袋(40~45L)1枚あたりの価格) 出典:ごみ処理有料化の手引き 環境省 - 14 - (8) 分別区分数 分別区分数の状況は下図のとおりであり、9種類以上の分別を行っている市町村が多い。 市町村数 4 3 2 1 0 図Ⅱ.1-14 分別区分数 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 - 15 - (9) 一般廃棄物処理施設 ①可燃ごみ処理施設 本県には可燃ごみ処理施設が 15 施設存在しており、内訳は焼却施設(ガス化溶融含む)が 13 施設、固形燃料化(RDF)施設が 1 施設、メタンガス化施設が 1 施設となっている。 余熱利用の面では発電を行っている施設が 5 施設であり、余熱利用の推進が課題である。経 過年数をみると 30 年を超えている施設が 3 施設存在するが、このうち宇佐市と豊後高田市の 施設については宇佐市、豊後高田市、国東市の 3 市により広域化での更新が計画されている。 表Ⅱ.1-3 可燃ごみ処理施設一覧 発電能力 処理 ブロ ック 事業主体 施設名称 経過 施設の 能力 種類 (トン/ 日) 大分市 大分 大分市 豊後大野市 大分市福宗環境センター 福宗清掃工場 焼却 年数 1) (年) 発電能 発電効 力 率(実績 (kW) 値)(%) 総発電 うち外部 量(実 供給量 績値) (実績 (MWh) 値)(MWh) 438 18 6000 16.9 28341 17672 387 12 9500 16.3 33149 0 4000 19.6 2072 71 1600 11 7948 244 340 31.8 1864 934 大分市佐野清掃センター ガス化 清掃工場 溶融 豊後大野市清掃センター 焼却 50 17 藤ヶ谷清掃センター 焼却 235 2 国東市クリーンセンター 焼却 31 16 別杵速見地域 別杵 広域市町村圏 事務組合 国東市 県北 中津 姫島村 姫島村清掃センター 焼却 5 18 豊後高田市 豊後高田市ごみ清掃工場 焼却 35 38 宇佐市 宇佐市ごみ焼却センター 焼却 90 33 中津市 中津市クリーンプラザ 焼却 100 16 RDF 32 9 焼却 18 20 110 12 90 25 80 18 28 17 津久見市 県南 日田 玖珠 佐伯市 津久見市ドリームフュー エルセンター エコセンター蒲江 ガス化 佐伯市 エコセンター番匠 日田市 日田市清掃センター 焼却 日田市バイオマス資源化 メタン センター 化 玖珠清掃センター 焼却 日田市 玖珠九重行政 事務組合 溶融 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 備考:1)平成 27 年 4 月 1 日を基準とした - 16 - ②リサイクル関連施設 本県には 17 のリサイクル関連施設が存在している。経過年数をみると 30 年を上回っている 施設が 3 施設存在している。 表Ⅱ.1-4 リサイクル関連施設 ブロ 事業主体 ック 大分市 大分 処理方式 大分市福宗環境センターリ サイクルプラザ (トン/日) (年) リサイクルプラザ 166 8 粗大ごみ処理施設 15 11 臼杵市 臼杵市清掃センター ストックヤード 15 13 竹田市 竹田市清掃センター リサイクルセンター 6.7 3 豊後大野市 豊後大野市清掃センター 粗大ごみ処理施設 22 17 豊後大野市 豊後大野市清掃センター ストックヤード 22 17 藤ヶ谷清掃センター 粗大ごみ処理施設 50 37 リサイクルセンター 25 2 7 16 村圏事務組合 別杵速見地域広域市町 国東市 中津 経過年数 臼杵市清掃センター 村圏事務組合 県北 処理能力 臼杵市 別杵速見地域広域市町 別杵 施設名 国東市クリーンセンターリ サイクルプラザ リサイクルプラザ 豊後高田市 豊後高田市ごみ清掃工場 その他 8 38 宇佐市 宇佐市不燃物処理場 その他 20 33 中津市 中津市クリーンプラザ 粗大ごみ処理施設 20 16 中津市 中津市クリーンプラザ リサイクルプラザ 20 16 5 18 津久見市ドリームフューエ 県南 津久見市 ルセンター(不燃物資源化設 リサイクルセンター 備) 佐伯市 エコセンター番匠 リサイクルプラザ 33 12 日田 玖珠九重行政事務組合 玖珠清掃センター 粗大ごみ処理施設 7 16 玖珠 玖珠九重行政事務組合 玖珠清掃センター ストックヤード 4 16 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 - 17 - ③最終処分場 本県には 15 の最終処分場が存在している。最終処分場については廃棄物処理施設の中でも 新規建設が難しい施設であり、極力延命化するとともに、残余容量を勘案しつつ次期処分場の 確保に向けて早めに検討を開始する必要がある。 表Ⅱ.1-5 一般廃棄物最終処分場 ブロ 事業主体 ック 大分 別杵 施設名 残余容量 ( ) 全体容積 ( ) 埋 立 開 埋 立終 始年度 了年度 大分市 大分市福宗環境センター鬼崎埋立場 472,446 2,840,000 1972 2052 大分市 大分市佐野清掃センター埋立場 227,431 1,124,000 1986 2023 大分市 大分市関崎清浄園埋立処分場 12,755 22,000 1998 2040 臼杵市 臼杵市不燃物処理センター 59,847 71,000 2004 2019 竹田市 竹田市清掃センター 13,229 32,661 1983 2021 別府市 別府市南畑不燃物埋立場 71,805 625,000 1976 2025 藤ヶ谷清掃センター 39,383 397,120 1978 2033 9,247 20,800 2001 2016 別杵速見地域広域市町 村圏事務組合 国東市 国東市最終処分場 宇佐市 宇佐市不燃物処理場 15,656 111,840 1982 2022 中津市 中津市一般廃棄物埋立処分場 28,142 165,540 1991 2026 津久見市 津久見市最終処分場 22,864 40,480 1995 2044 佐伯市 佐伯一般廃棄物最終処分場 20,523 114,729 1984 2014 佐伯市 蒲江一般廃棄物最終処分場 14,989 25,000 2001 2015 日田 日田市 日田市清掃センター最終処分場 49,721 113,575 1986 2029 玖珠 玖珠九重行政事務組合 玖珠清掃センター最終処分場 17,107 35,000 2001 2015 県北 中津 県南 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 - 18 - (10) し尿処理の現状 汚水処理人口の推移をみると、汚水処理人口は徐々に増加しており平成25年度には770千人、 割合では64%となっている。 し尿及び浄化槽汚泥の処理量(平成25年度)は、420千キロリットル(し尿107千キロリットル、 浄化槽汚泥314千キロリットル)となっており、下水道等の整備に伴って年々減少傾向にある。 汚水処理人口 千人 1,400 汚水未処理人口 1,200 1,000 508 504 489 456 457 429 708 710 716 748 749 770 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 800 600 400 200 0 図Ⅱ.1-15 汚水処理人口の推移 出典: 環境省一般廃棄物処理事業実態調査 備考: 汚水処理人口=公共下水道人口+コミュニティプラント人口+合併浄化槽人口 汚水未処理人口=単独浄化槽人口+し尿収集人口+自家処理人口 - 19 - 千kl 500 450 447 1 429 0 0 400 432 429 1 1 1 0 415 0 0 420 0 1 2 350 300 317 250 304 309 314 302 312 メタン化施設(浄化槽汚泥) ごみ堆肥化施設(浄化槽汚泥) し尿処理施設(浄化槽汚泥) 200 し尿処理施設(し尿) 150 100 50 128 123 118 116 112 107 0 図Ⅱ.1-16 し尿・浄化槽汚泥処理量の推移 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査 人口 処理量 単位:人 単位:千kl/年 総計 1,198,767 人口 単位:人 処理量 単位:千kl/年 水洗化人口 汚水処理人口 公共下水道人口 1,050,007 770,025 484,455 処理量 420.415 コミュニティプラント人口 643 合併浄化槽人口 浄化槽汚泥 313.861 ごみ堆肥化施設 1.5 し尿 し尿処理施設 418.9 284,927 汚水非処理人口 単独浄化槽人口 428,742 非水洗化人口 148,760 106.554 279,982 し尿収集人口 132,981 自家処理人口 15,779 自家処理量 6.4 図Ⅱ.1-17 平成25年度し尿・浄化槽汚泥処理フローシート 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績 - 20 - 自家処理量 6.4 1-2. 大分県と他都道府県の比較 大分県の廃棄物処理に係る状況を客観的に把握するため、環境省一般廃棄物処理事業実態調査 結果平成25年度実績をもとに他都道府県実績との比較を行った。 なお、レーダーチャートは“偏差値”で表記している。偏差値については概ね以下のように評 価できる。 偏差値 65以上 :非常に取り組みが進んでいる 55以上~65未満 :取り組みが進んでいる 45以上~55未満 :ほぼ平均 35以上~45未満 :取り組みが遅れている 35未満 :取り組みが非常に遅れている。 (1) 排出量 1人1日当たりごみ排出量を他都道府県と比較すると下表のとおりであり、本県はほぼ平均的 な排出量となっている。また、生活系・事業系ともほぼ平均的な排出量であるが、若干事業系ご みに対する取り組みが遅れている状況である。 1人1日当たりごみ排出量 ごみ総排出量 75.0 65.0 55.0 51.4 45.0 35.0 25.0 49.0 52.5 事業系 生活系 図Ⅱ.1-18 1人1日当たりごみ排出量の比較(偏差値表示) 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作図 - 21 - 表Ⅱ.1-6 1人1日当たりごみ排出量の比較 1 人 1 日当たりの排出量 標準的な指標 合計 生活系ごみ 事業系ごみ (ごみ総排出量)/総人口/365 (生活系ごみ収集量+集団 (事業系ごみ収集量)/総人口/365 回収量)/総人口/365 (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) 平均 959 672 287 最大 1,084 786 418 最小 829 536 204 58.2 51.9 46.3 951 659 292 51.4 52.5 49.0 23 20 26 標準偏差 大分県実績 偏差値 全国順位 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績をもとに作表 - 22 - 表Ⅱ.1-7 各都道府県の1人1日当たりごみ排出量の状況 都道府県名 総人口 (人) 合計 (ごみ総排出量)/総人口/365 (g/人日) 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 全国 5,460,194 1,370,288 1,312,383 2,327,276 1,072,450 1,151,413 1,963,872 2,983,811 2,011,431 2,022,333 7,287,000 6,249,179 13,195,114 9,100,237 2,356,615 1,091,948 1,163,790 808,996 862,122 2,157,449 2,054,775 3,807,508 7,494,346 1,833,056 1,421,467 2,636,347 8,876,996 5,651,521 1,404,418 1,013,459 586,847 712,284 1,945,873 2,876,954 1,443,874 783,118 1,010,980 1,437,797 755,012 5,115,924 852,638 1,420,236 1,826,076 1,198,767 1,142,864 1,701,475 1,441,493 128,394,006 1,013 1,069 945 1,018 1,002 921 1,084 1,005 940 1,050 908 956 949 906 1,039 1,017 994 967 987 847 928 917 940 982 880 919 1,018 975 918 1,035 1,011 949 970 902 1,051 959 895 911 943 993 884 960 848 951 969 936 829 958 順位 1 人 1 日当たりの排出量 生活系ごみ (生活系ごみ収集量+集団回 収量)/総人口/365 (g/人日) 順位 38 46 20 41 35 14 47 36 17 44 9 24 22 8 43 39 34 27 32 2 15 11 18 31 4 13 40 30 12 42 37 21 29 7 45 25 6 10 19 33 5 26 3 23 28 16 1 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績をもとに作表 - 23 - 706 727 646 707 675 658 786 736 699 784 703 696 719 694 716 703 640 710 713 603 674 664 713 711 643 564 600 663 634 724 606 666 645 580 715 726 630 687 691 653 629 655 595 659 649 656 536 678 33 44 14 34 25 19 47 45 30 46 32 29 41 28 40 31 11 35 38 6 24 22 37 36 12 2 5 21 10 42 7 23 13 3 39 43 9 26 27 16 8 17 4 20 15 18 1 事業系ごみ (事業系ごみ収集量)/総人口 /365 (g/人日) 順位 307 342 299 312 326 263 298 269 241 266 204 259 230 212 323 314 354 257 273 245 255 252 227 271 237 355 418 312 283 311 405 282 325 322 336 233 265 224 252 339 254 305 253 292 319 280 293 280 31 43 29 33 40 17 28 20 8 19 1 16 5 2 38 35 44 15 22 9 14 11 4 21 7 45 47 34 25 32 46 24 39 37 41 6 18 3 10 42 13 30 12 26 36 23 27 (2) 再生利用 再生利用について他都道府県と比較すると下表のとおりであり、本県はほぼ平均的な再生利用 率である。また、品目別1人1日当たり再生利用量を比較すると、本県では一般的に1人1日当 たり回収量が多い紙類の回収量や容器包装プラスチック類の回収量が他都道府県より少なく取 組が遅れていること、ガラスの回収量が非常に少ないこと(47都道府県中46位)が課題としてあ げられる一方で、焼却灰・飛灰のセメント原料化や溶融スラグについては回収量が多く、取組が 非常に進んでいることが特徴である。 再生利用 再生利用率 75.0 その他 資源化量合計 廃食用油(BDF) 紙類(02、03を除く) 65.0 飛灰の山元還元 紙パック 47.255.0 51.3 セメント等への直接投入 45.5 69.0 42.0 50.9 44.0 紙製容器包装 47.5 45.0 55.6 48.5 35.0 焼却灰・飛灰のセメント原料化 金属類 49.9 25.0 31.1 53.7 燃料 (13を除く) ガラス類 49.0 55.6 固形燃料 (RDF,RPF) 42.7 46.3 64.1 46.0 ペットボトル 44.6 48.2 溶融スラグ 白色トレイ 52.9 飼料 容器包装プラスチック(07を除く) 肥料 プラスチック類(07,08を除く) 布類 図Ⅱ.1-19 再生利用状況の比較(偏差値表示) 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作図 - 24 - - 25 - 13.1 4.4 20.3 51.3 最小 標準偏差 大分県実績 偏差値 19 50.9 193.35 43.48 120.88 309.31 189.30 (g/人・日) 合計 34 44.0 68.38 23.71 20.23 164.76 82.57 (g/人・日) 03 を除く) 紙類(02、 0.84 0.00 46.3 標準偏差 大分県実績 偏差値 5 64.1 26.36 10.23 0.00 36.33 12 49.0 7.50 17.10 0.00 75.46 9.20 6 53.7 1.51 2.18 0.00 13.13 0.70 (g/人・日) (13 を除く) (RDF,RPF) (g/人・日) 燃料 固形燃料 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作表 16 0.00 最小 順位 4.16 最大 11.93 (g/人・日) (g/人・日) 0.31 溶融スラグ 飼料 平均 標準的な指標 12 55.6 3.83 1.97 0.16 7.69 2.72 (g/人・日) 包装 21 49.9 19.95 4.20 9.62 29.87 20.00 (g/人・日) 金属類 4 69.0 27.56 11.30 0.00 59.71 6.11 3 48.5 0.00 0.84 0.00 5.83 0.13 (g/人・日) 入 原料化 (g/人・日) への直接投 セメント等 46 31.1 10.14 3.53 9.15 24.82 16.80 (g/人・日) ガラス類 のセメント 焼却灰・飛灰 1 人 1 日当たり再生利用量 (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量) 表Ⅱ.1-8 再生利用状況の比較(その2) 28 47.5 0.28 0.18 0.04 0.89 0.33 (g/人・日) 紙パック 紙製容器 1 人 1 日当たり再生利用量 (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量) 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作表 20 30.1 最大 順位 19.7 平均 標準的な指標 (%) 率 再生利用 表Ⅱ.1-8 再生利用状況の比較(その1) 21 45.5 0.00 2.40 0.00 14.60 40 42.0 0.03 0.09 0.00 0.49 0.10 (g/人・日) (g/人・日) 1.09 (BDF) 廃食用油 37 46.0 0.02 0.53 0.00 3.53 0.23 (g/人・日) イ 白色トレ 還元 飛灰の山元 11 55.6 6.58 1.57 2.89 9.82 5.70 (g/人・日) トル ペットボ 22 47.2 7.30 14.47 0.61 79.29 11.35 (g/人・日) その他 35 42.7 7.08 7.00 0.84 28.91 12.21 27 44.6 0.55 1.27 0.00 4.86 1.24 (g/人・日) 除く) 除く) (g/人・日) (07,08 を ック類 プラスチ ック(07 を プラスチ 容器包装 19 52.9 3.93 2.19 0.15 8.32 3.30 (g/人・日) 布類 16 48.2 2.34 5.45 0.00 27.82 3.32 (g/人・日) 肥料 表Ⅱ.1-9 各都道府県の再生利用状況(その1) 都道府県 名 再生利用 率 (%) 1 人 1 日当たり再生利用量 (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量) 紙類(02、 紙製容器 合計 紙パック 金属類 ガラス類 03 を除く) 包装 ペットボ トル 白色トレ イ (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) 北海道 24.0 243.59 108.29 0.72 6.76 20.96 21.02 9.59 0.24 青森県 13.7 146.49 56.27 0.28 6.35 28.75 20.85 5.8 0.01 岩手県 18.5 175.07 79.31 0.49 6.77 24.47 24.19 5.55 0.13 宮城県 16.8 171.05 89.37 0.11 1.64 18.91 23.52 8.52 0.04 秋田県 16.9 168.82 79.14 0.04 0.25 19.82 20.64 5.52 0.36 山形県 16.2 149.68 82.48 0.3 2.38 16.92 19.4 6.15 0.36 福島県 13.8 150.22 74.19 0.89 1.97 25.81 19.15 7.5 3.53 茨城県 22.0 220.88 101.14 0.28 3.4 29.87 17.98 6.38 0.11 栃木県 17.5 164.26 87.34 0.41 0.63 22.38 14.53 6.8 0.07 群馬県 15.6 163.79 88.67 0.38 1.6 21.72 15.9 5.48 0.06 埼玉県 24.9 226.15 91.31 0.46 6.8 21.55 15.6 7.32 0.01 千葉県 23.5 225.2 109.77 0.6 1.3 24.72 21.02 7.43 0.01 東京都 23.2 221.69 116.5 0.36 0.23 19.03 24.82 9.82 0.06 神奈川県 25.3 229.29 119.36 0.42 2.76 19.56 18.7 8.57 0.02 新潟県 23.2 241.21 113.19 0.11 1.97 22 19.11 6.18 0.39 富山県 22.2 226.03 94.98 0.34 7.69 20.83 13.47 4.15 0.17 石川県 14.3 142.33 66.42 0.26 3.51 19.44 15.24 4.86 0 福井県 17.0 164.95 86.35 0.08 3.65 26.48 16.1 4.19 0.11 山梨県 16.6 164.74 96.44 0.42 2.92 22.89 13.94 4.53 0.1 長野県 24.7 208.79 107.71 0.49 5.02 14.39 17.95 3.57 0.17 岐阜県 19.7 182.99 92.56 0.53 3.99 18.05 19.61 5.67 0.28 静岡県 21.0 192.87 59.52 0.32 2.06 20.08 18.4 3.79 1.33 愛知県 22.7 213.48 105.25 0.66 5.52 16.45 16.76 6.35 0.09 三重県 30.1 295.69 76.01 0.32 2.81 18.11 14.7 4.56 0.09 滋賀県 19.1 167.62 79.45 0.34 4.04 14.68 13.26 5.94 0.41 京都府 14.4 132.52 61.07 0.22 0.43 9.62 12.24 4.73 0.04 大阪府 13.2 134.88 71.1 0.27 4.19 11.43 13.08 4.71 0.03 兵庫県 16.7 162.8 96.51 0.67 3.66 15.05 9.15 5.47 0.3 奈良県 13.1 120.88 61.21 0.41 2.51 18.62 13.64 3.85 0.12 和歌山県 13.6 139.8 52.91 0.06 4.64 28.37 16.88 5.4 0.11 鳥取県 26.1 263.8 164.76 0.39 0.16 17.96 12.26 4.03 0.57 島根県 25.0 236.94 86.09 0.32 2.83 23.94 14.81 4.25 0 岡山県 27.1 262.58 86.25 0.3 3.18 18.67 16.28 4.57 0.07 広島県 22.1 198.97 51.26 0.1 0.24 17.95 14.24 4.24 0.01 山口県 29.5 309.31 91.55 0.24 2.04 21.92 16.83 5.17 0.04 徳島県 16.8 160.65 76.24 0.23 0.54 21.33 16.47 4.21 0.43 香川県 20.1 179.44 91.95 0.18 2.28 16.17 14.32 5.32 0.02 愛媛県 18.4 167.24 81.88 0.19 0.67 18.88 17.86 5.38 0.04 高知県 22.4 211.73 45.69 0.05 2.37 25.48 15.98 2.89 0.01 福岡県 21.3 218.31 75.57 0.17 0.62 14.97 10.91 4.25 0.07 佐賀県 18.6 164.78 60.74 0.12 1.26 17.52 15.53 5 0.05 長崎県 16.0 153.46 56.48 0.29 1.58 17.56 19.82 6.55 0.11 熊本県 19.7 167.81 64.3 0.2 1.13 18.17 15.97 5.09 0.4 大分県 20.3 193.35 68.38 0.28 3.83 19.95 10.14 6.58 0.02 宮崎県 19.0 184.19 96.31 0.3 1.12 23.61 17.34 8.23 0.08 鹿児島県 沖縄県 全国 16.2 15.3 20.6 151.51 126.59 197.8 59.21 20.23 90.15 0.4 0.29 0.38 0.97 1.55 2.88 18.45 16.73 19.08 16.88 23.26 17.37 5.74 7.82 6.45 0.24 0.01 0.19 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績をもとに作表 - 26 - 表Ⅱ.1-9 各都道府県の再生利用状況(その2) 都道府県 名 1 人 1 日当たり再生利用量 (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量) 容器包装プ プラスチッ ラスチック ク類(07,08 布類 肥料 飼料 溶融スラグ (07 を除く) を除く) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) 固形燃料 (RDF,RPF) 燃料 (13 を除く) (g/人・日) (g/人・日) 北海道 28.91 0.58 0.22 6.5 0.07 3.93 14.26 0.11 青森県 3.59 0.29 0.15 0 0 9.53 0 0 岩手県 7.28 0 0.93 1.87 0 23.26 0 0.03 宮城県 19.67 1.3 1.6 1.48 0 2.08 0 0 秋田県 0.84 0.01 0.3 2.99 0 36.33 0 0 山形県 4.08 2.29 2.87 4 3.42 3.43 0 0 福島県 8.37 0.5 0.36 0 0 1.27 0 0 茨城県 2.17 0.47 3.63 0.25 0 25.31 22.21 0 栃木県 7.47 2.29 5.46 1.92 0.01 10.23 3.97 0 群馬県 4.9 2.02 0.67 0.38 0 3.91 5.62 0 埼玉県 15.45 2.84 6.74 0.39 0 7.76 0.61 0 千葉県 11.61 0.3 6.62 2.33 0 17.1 0 0.02 東京都 13.31 1.17 5.08 0.36 0.01 10.65 0 0 神奈川県 27.23 2.92 8.32 5.28 0 10.82 0.3 0.56 新潟県 20.48 0.88 1.12 6.56 0 12.48 0 0.83 富山県 14.17 0.06 1.56 27.82 4.16 12.69 6.32 13.13 石川県 14.5 0 0.23 1.34 0 6.78 0 0 福井県 15.49 3.85 0.85 0.75 0.33 4.24 0 0 山梨県 3.48 0.05 1.02 1.76 0.52 5.93 0 0 長野県 21.95 2.74 3.62 4.15 0 0.82 0 0 岐阜県 3.77 0.5 6.08 0.25 0 16.04 4.06 3.38 静岡県 15.6 1.91 1.89 1.48 0 26.21 13.26 0 愛知県 20.65 1.04 5.06 1.46 0.13 24.43 0.17 0.01 三重県 15.06 0.57 7.38 2.14 0 8.79 75.46 0 滋賀県 11.35 0.94 3.87 4.76 0 5.87 17.28 0.04 京都府 13.72 0.76 3.25 0.15 1.11 0 4.84 0 大阪府 14.61 1.35 4.58 0 0 7.63 0 0 兵庫県 8.46 2.04 4.58 4.78 0 6.44 1.33 0.23 3.28 奈良県 2.77 1.39 3.97 0 0.26 0 0 和歌山県 16.68 4.86 2.51 0 0 1.38 1.11 0 鳥取県 13.64 0.23 2.24 18.74 1.84 14.34 0.34 6.58 島根県 12.02 3.34 3.93 6.23 0 34.88 31.21 0 岡山県 4.27 0.24 6.24 0 0 22.12 0.51 0.06 広島県 22.68 1.28 5.37 0.86 0 0.73 71.32 0 山口県 21.94 4.27 1.95 0.27 0 1.29 28.37 0 徳島県 22.31 4.08 1.54 0 0 6.64 2.01 1.33 香川県 15.79 0.29 5.65 0 0 9.8 4.98 0 愛媛県 13.48 0.28 1.59 0.66 0 10.97 6.42 0 高知県 13.52 1.51 4.7 1.24 0 15.01 33.28 0 福岡県 4.58 0.36 3.18 0.76 0 18.37 39.98 1.68 佐賀県 2.89 0.31 4.2 5.02 0 35.01 0 0.28 長崎県 15.8 0.21 1.86 0.63 0.56 18.64 1.09 0 熊本県 9.12 1.01 5.11 5.71 0 1.31 31.85 0 大分県 7.08 0.55 3.93 2.34 0 26.36 7.5 1.51 宮崎県 13.89 0.13 6.36 0.9 1.76 0 1.79 0 鹿児島県 沖縄県 全国 11.1 2 14.17 0.19 0.04 1.33 1.53 1.02 4.17 19.81 7.74 2.54 0.22 0.23 0.15 7.5 32.19 11.64 0.65 0.2 7.86 0 0 0.4 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績をもとに作表 - 27 - 表Ⅱ.1-9 各都道府県の再生利用状況(その3) 都道府県 名 1 人 1 日当たり再生利用量 (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量) 焼却灰・飛灰 セメント等 飛灰の山元 のセメント への直接投 廃食用油(BDF) その他 還元 原料化 入 (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) (g/人・日) 北海道 2.7 0 0 0.1 18.62 青森県 8.38 0 2.52 0.08 3.64 岩手県 0 0 0 0.07 0.72 宮城県 0 0 0 0.05 2.77 秋田県 0 0 0 0.02 2.56 山形県 0 0 0 0.14 1.45 福島県 0 0 0 0.01 6.67 茨城県 0 0 0 0.09 7.6 栃木県 0 0 0 0.07 0.69 群馬県 3.94 0 0 0.05 8.49 埼玉県 23.18 5.83 0 0.01 20.3 千葉県 8.84 0 0 0.01 13.52 東京都 4.38 15.87 0 0 0.03 神奈川県 0.01 0 0.19 0.13 4.16 新潟県 0.22 0 1.2 0.31 34.17 富山県 0 0 0 0.04 4.44 石川県 1.67 0 0 0.1 7.98 福井県 0 0.13 0 0.05 2.31 山梨県 0 0 0 0.04 10.7 長野県 5.11 0 2.54 0.11 18.46 岐阜県 0.03 0 3.25 0.16 4.79 静岡県 7.41 0 0.22 0.16 19.23 愛知県 1.63 0 0.64 0.12 7.06 三重県 30.2 0 6.17 0.11 33.2 滋賀県 0 0 0 0.18 5.2 京都府 0 0 0 0.04 20.28 大阪府 0 0 0.02 0.01 1.86 兵庫県 3.23 0 0.2 0.1 0.61 奈良県 0.76 0 0 0.04 8.05 和歌山県 0 0 0 0.09 4.79 鳥取県 0 0 0 0.34 5.37 島根県 2.2 0 0 0.17 10.75 岡山県 18.43 0 1.9 0.19 79.29 広島県 5.51 0 1.37 0.04 1.81 山口県 59.71 0 0 0.1 53.61 徳島県 0 0 0 0.12 3.18 香川県 1.78 0 0.8 0.13 9.98 愛媛県 3.53 0 0 0.12 5.27 高知県 31.11 0 14.6 0 4.27 福岡県 6.01 0 3.4 0.07 33.36 佐賀県 3.45 0 3.98 0.49 8.94 長崎県 1.58 0 1.95 0.04 8.73 熊本県 3.39 0 1.86 0.08 3.12 大分県 27.56 0 0 0.03 7.3 宮崎県 3.71 0 0 0.09 8.54 鹿児島県 沖縄県 全国 1.76 4.06 6.66 0 0 0.33 2.02 2.33 0.71 0.23 0.11 0.08 4.61 6.77 11.24 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績をもとに作表 - 28 - (3) 最終処分 最終処分について他都道府県と比較すると下表のとおりであり、最終処分率合計で みると、取り組みが進んでいる状況である。また、埋立形態別でみると、直接最終処 分率はほぼ平均、焼却残渣最終処分率は少なく、他都道府県より取組が進んでいる。 これは再生利用の項で示したように焼却残渣の再生利用が他都道府県より進んでいる ためである。一方で処理残さの最終処分率をみると他都道府県より多く、取り組みが 遅れており、中間処理過程での資源回収が十分でない可能性がある。 最終処分 最終処分率(合計) 75.0 65.0 55.0 55.5 45.0 35.0 処理残さ最終処分率 52.9 直接最終処分率 37.5 25.0 59.1 焼却残渣最終処分率 図Ⅱ.1-20 最終処分状況の比較(偏差値表示) 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作図 表Ⅱ.1-10 最終処分状況の比較 最終処分率 標準的な指標 直接最終処分 焼却残渣最終 処理残渣最 率 処分率 終処分率 (%) 平均 最大 最小 標準偏差 大分県実績 偏差値 順位 1.4 9.9 0.0 1.7 0.9 52.9 25 (%) 7.2 12.5 1.5 2.3 5.1 59.1 10 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作表 備考:資料表2-を統計処理したもの - 29 - (%) 1.6 4.0 0.2 0.8 2.6 37.5 43 合計 (%) 10.2 20.3 4.6 2.9 8.6 55.5 14 表Ⅱ.1-11 各都道府県最終処分状況 都道府県名 直接最終処分率 (%) 焼却残渣最終処分率 順位 最終処分率 処理残渣最終処分率 (%) 合計 (%) (%) 北海道 9.9 47 6.4 17 4.0 47 20.3 47 青森県 5.2 46 8.6 38 1.8 29 15.6 46 岩手県 0.4 13 9.2 40 1.6 24 11.1 32 宮城県 0.8 23 11.6 46 1.0 9 13.4 42 秋田県 1.1 28 6.8 20 1.8 29 9.8 22 山形県 0.6 18 8.8 39 2.3 40 11.6 34 福島県 0.5 16 8.1 32 2.0 36 10.7 29 茨城県 0.1 3 7.6 26 1.1 11 8.8 17 栃木県 0.0 1 6.5 18 2.1 37 8.7 15 群馬県 0.3 11 9.4 41 1.8 29 11.5 33 埼玉県 0.1 3 4.4 5 1.0 9 5.4 2 千葉県 0.2 7 6.0 13 1.2 13 7.5 7 東京都 0.2 7 5.9 11 1.7 27 7.8 9 神奈川県 0.3 11 8.1 32 0.4 2 8.8 17 新潟県 1.2 29 6.9 21 1.8 29 9.8 22 富山県 0.7 20 7.1 23 1.3 14 9.2 20 石川県 3.3 44 8.0 29 2.4 42 13.7 44 福井県 0.4 13 8.4 37 1.3 14 10.1 25 山梨県 0.2 7 8.0 29 1.8 29 9.9 24 長野県 1.0 26 6.5 18 1.3 14 8.8 17 岐阜県 1.7 34 6.0 13 0.7 5 8.3 10 静岡県 0.7 20 4.7 6 0.8 7 6.2 5 愛知県 0.8 23 7.1 23 0.5 3 8.3 10 三重県 4.1 45 1.5 1 1.9 35 7.6 8 滋賀県 1.7 34 8.0 29 1.3 14 11.0 31 京都府 1.8 36 11.0 45 1.6 24 14.4 45 大阪府 0.1 3 12.5 47 0.2 1 12.8 40 兵庫県 1.4 31 10.1 42 1.3 14 12.8 40 奈良県 0.4 13 10.7 43 1.5 21 12.7 39 和歌山県 1.2 29 10.8 44 1.6 24 13.6 43 鳥取県 0.1 3 6.2 16 2.1 37 8.5 13 島根県 1.9 37 4.3 4 2.6 43 8.7 15 岡山県 1.9 37 3.2 3 1.1 11 6.1 4 広島県 3.0 42 7.3 25 2.2 39 12.5 37 山口県 1.6 33 4.9 9 1.8 29 8.4 12 徳島県 0.2 7 8.1 32 3.9 46 12.2 36 香川県 2.3 39 6.9 21 1.7 27 10.9 30 愛媛県 2.4 40 5.9 11 2.3 40 10.6 28 高知県 1.5 32 2.3 2 0.8 7 4.6 1 福岡県 1.0 26 7.8 27 1.3 14 10.1 25 佐賀県 0.0 1 4.8 7 1.4 20 6.2 5 長崎県 3.0 42 6.0 13 0.7 5 9.6 21 熊本県 0.5 16 8.1 32 1.5 21 10.1 25 大分県 0.9 25 5.1 10 2.6 43 8.6 14 宮崎県 0.6 18 8.2 36 3.7 45 12.5 37 鹿児島県 2.6 41 7.9 28 1.5 21 12.0 35 沖縄県 0.7 20 4.8 7 0.6 4 6.0 3 全国 1.3 7.4 1.4 出典:環境省一般廃棄物処理事業実態調査平成 25 年度実績を基に作表 備考:最終処分率=最終処分量÷(ごみ処理量+集団回収量) - 30 - 10.1 1-3. 前回目標の達成状況 平成25年度の一般廃棄物の状況を、第3次計画で定めた平成27年度目標と比較する と、すべての目標において未達成となっている。また、平成20年度実績と平成25年度 実績を比較すると、1人1日当たりのごみ排出量、再生利用率、最終処分率ともにほ ぼ横ばいの状況である。 このように、大分県全体でみると第3次計画策定時から循環型社会に向けた取組の 進展が進んでいない状況である。 表Ⅱ.1-12 前回計画の目標値達成状況 実績 排出量(千トン/年) 前回計画目標 平成 20 年度 平成 25 年度 実績(前計画 実績(今回計 基準年度) 画基準年度) 評価 平成 27 年度 目標 422 416 369 未達成 生活系ごみ(千トン/年) 286 281 248 未達成 事業系ごみ(千トン/年) 128 128 113 未達成 集団回収量(千トン/年) 9 7 8 未達成 951(943)※ 951 876 未達成 86 85 86 (20.6%) (20.3%) (23.4%) 35 36 28 (8.2%) (8.6%) (7.4%) 1 人 1 日当たりのごみ排出量 (g/人・日) 再生利用量(千トン/年) (再生利用率 %) 最終処分量(千トン/年) (最終処分率 %) 未達成 未達成 備考※: ( )内の数値は平成 25 年度と同様に外国人人口を含めて算出した値である。 - 31 - 1-4. 一般廃棄物処理の課題 以上のことから、一般廃棄物処理の課題について整理すると以下のとおりである。 (1) ごみの減量化 ごみ排出量は人口の減少に伴い減少しているものの、1人1日当たりのごみ排出量 はほぼ横ばい状態であり、第3次計画の目標値(平成27年度876g/人・日)を達成する ためには、75g/人・日の減量が必要である。 なお、1人1日当たりのごみ排出量を他都道府県と比較すると、ほぼ平均的な排出 量であり、生活系・事業系ともに、まだ削減できる余地はあると考えられる。 (2) 再生利用 平成25年度の再生利用率20.3%は、ほぼ全国平均(平成25年度20.6%)であるが、第 3次計画の目標値(平成27年度23.4%)に対し、3.1ポイント不足している。前回計画の 基準年度である平成20年度からの推移をみるとほぼ横ばい状態となっている。 他都道府県と比較すると、 再生利用率はほぼ平均ではあるが、 品目別にみると紙類、 容器包装プラスチック類、ガラス類の回収が他都道府県より劣っており、今後、再生 利用率を向上していくためにはこれらの品目も回収量を増加していく必要がある。 (3) 最終処分 平成25年度の最終処分率8.6%は、全国平均(平成25年度10.1%)より低くなってい るが、第3次計画の目標値(平成27年度7.4%)に対し、1.2%不足している。また、 前回計画の基準年度である平成20年度からの推移をみるとほぼ横ばい状態となってい る。 最終処分率については他都道府県より低く、取り組みが進んでいる。これは、焼却 残渣のリサイクルが進んでいることが主な要因である。ただし、最終処分場の新規確 保は困難が予想されるため、再生利用の推進等により極力延命化することが必要であ る。 (4) 施設整備 廃棄物処理施設については、廃棄物の適正処理を確保するため、今後も計画的に整 備を続けていく必要がある。 可燃ごみ処理施設については、 発電等の余熱利用を行うことにより地球温暖化防止、 省エネルギーにつながることから、今後の施設整備の際には積極的に導入について検 討を行うことが必要である。 また、今後発生が予想されている南海トラフ地震については本県も被害を受ける可 能性が高い。大規模災害が発生すると多量の災害廃棄物が発生し、これらの処理が復 旧・復興のスピードを左右する要因となる。一般廃棄物処理施設については、災害廃 棄物を円滑に処理するための拠点として、施設の耐震化、地盤改良、浸水対策等を推 進し、廃棄物処理システムとしての強靱性を確保する必要がある。 - 32 - 2.産業廃棄物の排出・処理処分状況と課題 2-1.産業廃棄物の排出・処理処分状況 (1) 発生の状況 県内の事業所で生じた産業廃棄物等の発生量(有償物量を含む)の推移は、図Ⅱ.2-1 に示す ように平成 17 年度をピークとしているが、処理対象となる排出量については、平成 21 年度をピ ークにその後は減少している。 平成 25 年度の排出量 3,716 千トンの処理内訳を概観すると、再生利用量が 2,376 千トン (64.0%) 、減量化量が 1,255 千トン(33.8%)、最終処分量が 84 千トン(2.3%)となっている。 図Ⅱ.2-1 発生量の推移 排出量 3,716(100%) 減量化量 再生利用量 1,255(33.8%) 最終処分量 2,376(64.0%) 単位:千トン 84(2.3%) 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-2 排出量及び処理状況の概略図(平成 25 年度) 参 考 有償物とは、鉄鋼業等から副産物として発生する鉱さいや金属スクラップ等で、 法律上は廃棄物に該当しないもの。 - 33 - (2) 排出の状況 ①種類別の排出状況 平成 25 年度の排出量は 3,716 千トンで、 平成 21 年度(3,953 千トン) に比べて 237 千トン (-6.0%) 減少している。 平成 25 年度の排出量を種類別にみると、汚泥が 1,142 千トン(30.7%)で最も多く、次いで、 動物のふん尿が 1,017 千トン(27.3%)、がれき類が 934 千トン(25.1%)等となっており、こ れら3種類で全体の 83.1%を占めている。 表Ⅱ.2-1 種類別の排出量 (単位:千トン) 排出量 種 類 H21 年度 H25 年度 汚泥 1,193 1,142 動物のふん尿 1,199 1,017 がれき類 1,075 934 木くず 112 102 その他 375 520 3,953 3,716 合 計 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-3 種類別の排出量(平成 25 年度) - 34 - ②業種別の排出状況 平成 25 年度の排出量を業種別にみると、建設業が 1,066 千トン(28.7%)で最も多く、次い で、農業・林業が 1,022 千トン(27.5%) 、製造業が 812 千トン(21.8%) 、電気・水道業が 755 千トン(20.3%)等となっており、これら 4 業種で全体の 98.3%を占めている。 表Ⅱ.2-2 業種別の排出量 (単位:千トン) 排出量 業 種 H21 年度 H25 年度 建設業 1,221 1,066 農業・林業 1,203 1,022 製造業 754 812 電気・水道業 694 755 80 62 3,953 3,716 その他 合 計 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-4 業種別の排出量(平成 25 年度) - 35 - ③地域別の排出量 平成 25 年度の排出量を地域別にみると、大分地域が 1,433 千トン(38.6%)で最も多く、以 下、臼津大野竹田地域が 590 千トン(15.9%) 、日田玖珠地域が 520 千トン(14.0%) 、県北地域 が 514 千トン(13.8%)、 別杵国東由布地域が 461 千トン (12.4%) 、 県南地域が 199 千トン (5.3%) となっている。 表Ⅱ.2-3 地域別の排出量 (単位:千トン) 排出量 地 域 H21 年度 大分 H25 年度 1,366 1,433 臼津大野竹田 633 590 日田玖珠 586 520 県北 561 514 別杵国東由布 609 461 県南 199 199 3,953 3,716 合 計 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-5 地域別の排出量(平成 25 年度) - 36 - (3) 処理処分のフロー 平成 25 年度の産業廃棄物の処理処分フローは、図Ⅱ.2-6 に示すとおりである。 排出量 3,716 千トンのうち、脱水や焼却、破砕等中間処理された量は 3,679 千トン(99.0%) となっており、中間処理されることなく直接処分された直接最終処分量は 36 千トン(1.0%)と なっている。 また、中間処理によって減量化された量は 1,255 千トン(33.8%)で、再生利用量(直接再生 利用量と中間処理後再生利用量の合計)は 2,376 千トン(64.0%) 、最終処分量(直接最終処分 量と中間処理後最終処分量の合計)は 84 千トン(2.3%)等となっている。 これら処理処分の状況を種類別、業種別の割合でみると、それぞれ図Ⅱ.2-7、図Ⅱ.2-8 に示 すとおりである。 (単位:千トン/年) 排 出 量 直接再生利用量 再 生利 用 量 0 ( 0.0% ) 2,376 ( 64.0% ) 中間処理量 処理残さ量 3,679 ( 99.0% ) 2,424 ( 65.2% ) 3,716 ( 100.0% ) 減 量化 量 1,255 ( 33.8% ) 中間処理後 再生利用量 2,376 ( 64.0% ) 中間処理後 最終処分量 48 ( 1.3% ) 直接最終処分量 最 終処 分 量 36 ( 1.0% ) 84 ( 2.3% ) その他量 0 ( 0.0% ) 注1)( )は排出量に対する割合を示す。 注2)図中の数値は、四捨五入の関係で収支が合わない場合がある。 図Ⅱ.2-6 産業廃棄物の処理処分フロー(平成 25 年度) - 37 - 注:比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-7 種類別の処理処分割合(平成 25 年度) 注:比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-8 業種別の処理処分割合(平成 25 年度) - 38 - (4) 再生利用の状況 ①種類別の再生利用量 平成 25 年度の再生利用量は 2,376 千トンで、平成 21 年度(2,523 千トン)に比べて 147 千 トン(-5.8%)減少している。 平成 25 年度の再生利用量を種類別にみると、がれき類が 914 千トン(38.5%)で最も多く、 次いで、動物のふん尿が 838 千トン(35.3%) 、汚泥が 179 千トン(7.5%)等となっており、こ れら 3 種類で全体の 85.2%を占めている。 表Ⅱ.2-4 種類別再生利用量 (単位:千トン) 再生利用量 種 類 H21 年度 がれき類 H25 年度 1,054 914 動物のふん尿 987 838 汚泥 134 179 木くず 88 94 その他 259 351 2,523 2,376 合 計 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-9 種類別の再生利用量(平成 25 年度) - 39 - ②用途別の再生利用量 再生利用量を利用用途別にみると、土木・建設資材が 945 千トン(39.8%)で最も多く、次 いで肥料・堆肥が 879 千トン(37.0%) 、セメント原材料が 112 千トン(4.7%) 、燃料が 105 千 トン(4.4%)等となっている。なお、土木・建設資材ではがれき類が 96.0%を占めており、肥 料・堆肥では動物のふん尿が 95.3%、セメント原材料では汚泥が 55.4%を占めている。 表Ⅱ.2-5 種類別用途別の再生利用量(平成 25 年度) (単位:千トン) 種 類 土木・建設 セメント 肥料・堆肥 資材 原材料 合計 合計 燃え殻 2,376 945 879 112 燃料 鉄鋼原料 プラスチッ ク原材料 飼料 105 62 27 7 その他 238 11 1 0 7 1 0 0 0 3 汚泥 186 4 25 62 40 1 8 0 46 廃油 23 0 0 2 9 0 0 0 12 廃酸 9 0 2 6 1 0 0 0 0 1 29 0 0 0 0 0 3 0 9 0 0 0 0 0 7 0 9 紙くず 2 0 0 0 0 0 0 0 2 木くず 94 7 9 0 39 0 2 0 36 廃アルカリ 廃プラスチック類 繊維くず 0 0 0 0 0 0 0 0 0 36 0 4 2 0 0 17 0 12 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 金属くず 69 0 0 0 0 59 0 0 9 ガラス・コンクリート・ 陶磁器くず 33 15 0 0 1 0 0 0 16 動植物性残さ 動物系固形不要物 ゴムくず 鉱さい 9 4 0 5 0 0 0 0 0 がれき類 914 907 0 0 4 0 0 0 3 動物のふん尿 838 0 838 0 0 0 0 0 0 ばいじん 94 3 0 20 0 0 0 0 71 その他 28 3 0 4 0 1 0 0 20 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-10 利用用途別の再生利用量(平成 25 年度) - 40 - (5) 最終処分の状況 ①種類別の最終処分量 平成 25 年度の最終処分量は 84 千トンで、平成 21 年度(89 千トン)に比べて 5 千トン(-5.6%) 減少している。 平成 25 年度の最終処分量を種類別にみると、がれき類が 20 千トン(23.5%)で最も多く、次 いでガラス・コンクリート・陶磁器くずが 17 千トン(20.0%)、廃プラスチック類が 15 千トン (17.7%) 、汚泥が 7 千トン(7.9%)等となっており、これら 4 種類で全体の 69.1%を占めてい る。 表Ⅱ.2-6 種類別の最終処分量 (単位:千トン) 最終処分量 種 類 H21 年度 H25 年度 がれき類 21 20 ガラス・コンクリート・ 陶磁器くず 18 17 廃プラスチック類 13 15 汚泥 10 7 燃え殻 8 5 その他 19 21 89 84 合 計 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-11 種類別の最終処分量(平成 25 年度) - 41 - ②処分主体別の最終処分量 種類別の最終処分量を処分主体でみると、排出事業者による最終処分量は 0 千トン(0.5%)、 処理業者等による最終処分量は 84 千トン(99.5%)となっている。 表Ⅱ.2-7 処分主体別・種類別の最終処分量(平成 25 年度) (単位:千トン) 種 類 合 計 排出事業者 処理業者等 燃え殻 7 0 7 汚泥 6 0 6 15 0 15 廃油 廃酸 廃アルカリ 廃プラスチック類 紙くず 0 0 木くず 1 1 繊維くず 0 0 動植物性残さ 0 0 ゴムくず 0 0 金属くず 2 0 2 17 0 16 動物系固形不要物 ガラス・コンクリート・ 陶磁器くず 鉱さい 3 がれき類 20 ばいじん 2 3 0 20 2 動物のふん尿 動物の死体 その他産業廃棄物 12 0 12 合 84 0 84 計 注:処理業者等は、自治体を含む。 - 42 - (6) 広域移動状況 ①県外への搬出状況 平成 25 年度における県内の産業廃棄物の排出量は 3,716 千トン、このうち県外へ搬出され、 処理された量(県外排出量)は 149 千トン(排出量の 4.0%)となっている。 県外排出量を処理目的別にみると、中間処理目的が 147 千トン(98.7%)で大部分を占めてお り、最終処分目的は 2 千トン(1.3%)となっている。 また、平成 21 年度と比較すると、全体では 19 千トンの増加となっているが、その内訳は、中 間処理目的が 23 千トン(18.5%)の増加で、最終処分目的では 4 千トン(-66.7%)の減少とな っている。 表Ⅱ.2-8 処理目的別の県外搬出状況 (単位:千トン) 区 分 H21 年度 H25 年度 中間処理目的 124 147 最終処分目的 6 2 130 149 合 計 増減量(H25-H21) 23 (18.5) -4 (-66.7) 19 (14.6) 注)( )内は平成 21 年度に対する割合 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-12 処理目的別の県外搬出量(平成 25 年度) - 43 - ②県内への搬入状況 平成 25 年度に県内に搬入され、処理された量(県内搬入量)は 1,437 千トンとなっており、 前述の県外搬出量(149 千トン)に比べて大幅な搬入超過である。 県内搬入量を処理目的別にみると、中間処理目的が 1,279 千トン(89.0%) 、最終処分目的が 158 千トン(11.0%)となっている。 また、平成 21 年度と比較すると、全体では 310 千トンの増加となっているが、その内訳は、 中間処理目的が 223 千トン(21.1%)の増加で、最終処分目的では 87 千トン(122.5%) 、約 2.2 倍と大きく増加している。 表Ⅱ.2-9 処理目的別の県内搬入状況 (単位:千トン) 区 分 H21 年度 H25 年度 増減量(H25-H21) 中間処理目的 1,056 1,279 223 (21.1) 最終処分目的 71 158 87 (122.5) 1,127 1,437 310 (27.5) 合 計 注)( )内は平成 21 年度に対する割合 最終処分目的 158 (11.0%) 中間処理目的 1,279 (89.0%) (単位:千トン) 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅱ.2-13 処理目的別の県内搬入量(平成 25 年度) - 44 - 一方、県内への搬入量を圏域別にみると、中間処理目的は関東が、最終処分目的は九州が最も 多く、搬入量全体(1,437 千トン)では、関東が 418 千トン(29.1%) 、九州が 389 千トン(27.0%)、 近畿 184 千トン(12.8%)、中部 174 千トン(12.1%) 、中国 163 千トン(11.3%)等となってい る。 表Ⅱ.2-10 圏域別・処理目的別の県内搬入量(平成 25 年度) (単位:千トン) 圏 域 中間処理目的 22 東北 最終処分目的 (1.7%) 0 合 計 (0.1%) 22 (1.5%) 関東 390 (30.5%) 28 (17.6%) 418 (29.1%) 中部 154 (12.1%) 20 (12.7%) 174 (12.1%) 近畿 137 (10.7%) 47 (29.9%) 184 (12.8%) 中国 153 (12.0%) 10 (6.3%) 163 (11.3%) 0 (―) 87 四国 九州 合 計 (6.8%) 87 (6.1%) 336 (26.3%) 53 (33.3%) 389 (27.0%) 1,279 (100.0%) 158 (100.0%) 1,437 (100.0%) 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 東北 中間処理目的 最終処分目的 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 600 400 200 0 0 20 40 (千トン) 60 (千トン) 図Ⅱ.2-14 圏域別・処理目的別の県内搬入量(平成 25 年度) - 45 - (7) 産業廃棄物処理施設の設置状況 大分市を含む県内の産業廃棄物処理施設の設置状況(平成 26 年 4 月 1 日現在)は、表Ⅱ.2-11 ~2-12 に示すとおりである。中間処理施設は 315 施設、最終処分場は 37 施設(安定型 32 施設、 管理型 5 施設)となっている。 表Ⅱ.2-11 中間処理施設の設置状況(平成 26 年 4 月 1 日現在) 施設の区分 汚泥 施設数 処理能力 中間処理施設 脱水施設 (m3/日) 36 (24) 9,774 (7,655) 乾燥施設 (m3/日) 7 (2) 500 (125) 焼却施設 (m3/日) 8 (7) 10,112 (5,530) 油水分離施設 (m3/日) 3 (2) 28,196 (28,143) (m3/日) 10 (9) 13,256 (7,656) (m3/日) 5 (3) 39,195 (38,773) 廃油 焼却施設 廃酸・廃アルカリの中和施設 破砕施設 (トン/日) 20 (11) 1,037 (847) 焼却施設 (トン/日) 11 (10) 11,035 (5,995) 木くずまたはがれき類の破砕施設 (トン/日) 188 (53) 79,546 (26,233) 汚泥のコンクリート固形化施設 (m3/日) 1 (1) 320 (320) 上記以外の焼却施設 (トン/日) 26 (20) 廃プラスチック類 合 計 11,484 ( 6,429) 315 (142) 注:許可件数及び処理能力は事業者設置施設を含む。( )内は大分市所管分で内数 表Ⅱ.2-12 最終処分場の設置状況(平成 26 年 4 月 1 日現在) 地 域 施設の区分 安定型 管理型 大分市域 施設数 県 域 残余容量 (m3) 施設数 合計 残余容量 (m3) 施設数 残余容量 (m3) 事業者 0 0 5 14,294 5 14,294 処理業者 15 1,303,422 12 873,576 27 2,176,998 事業者 0 0 0 0 0 0 処理業者 3 834,162 2 452,238 5 1,286,400 18 2,137,584 19 1,340,108 37 3,477,692 合 計 注:残余容量には、平成 26 年 4 月 1 日現在で、許可を受けている未供用の容量を含む。 - 46 - (8) 監視指導等の状況 ①県外産業廃棄物の事前協議制度 本県では、適正化条例において「県内発生産業廃棄物の県内処理」の原則を定めている。県外 発生の産業廃棄物を県内で処理する場合は、県内における適正処理を確保し、生活環境の保全を 図ることを目的に、県外の排出事業者と事前に協議を行い、搬入量等に応じた環境保全協力金の 納付を求める制度を設けている。 事前協議に当たっては、搬入廃棄物の種類・数量、性状、発生工程、搬入方法・経路等の報告 を求めている。 表Ⅱ.2-13 事前協議に係る搬入状況 区 分 協議件数 搬入量(千トン) うち最終処分量(千トン) H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 H25 年度 849 837 763 869 1,064 1,084 1,010 1,061 1,106 1,102 71 152 151 148 177 ②不法投棄の状況 産業廃棄物の不法投棄については、近年、比較的規模の大きい事案(1 箇所 10 トン 以上)の発 生件数は少なくなってきているものの、小規模なものは依然として後を絶たない状況にある。 表Ⅱ.2-14 不法投棄の状況 区 分 投棄件数 (投棄量 10 トン未満) 投棄件数 (投棄量 10 トン以上) H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 H25 年度 106(34) 107(38) 116(21) 87(25) 104(42) 0( 0) 0( 0) 1( 1) 0( 0) 0( 0) 注:( )内は大分市所管分で内数 - 47 - 2-2.産業廃棄物処理の課題 (1) 第3次計画目標の達成状況 第3次計画の数値目標(平成 27 年度目標)について、平成 25 年度実績を用いて達成状況を評 価すると、排出量、再生利用率は達成見込みであるが、再生利用量及び最終処分量(率)は未達成 の見込みである。また、動物のふん尿及び鉱さいを除いた目標に対しては、排出量、再生利用量 (率)ともに達成見込みとなっている。 排出量については、近年排出量全体では減少する傾向にあるものの、電気・水道業のように増 加する業種もみられることから、今後の経済動向にも留意しつつ、引き続き排出抑制等の取組を 維持する必要がある。 再生利用率については、近年その伸び率が鈍化しているとともに、がれき類や動物のふん尿等 の再生利用率の高い種類の排出量が減少傾向にあること等から、今後はより多くの種類で再生利 用率の増加を進めていく必要がある。 最終処分率については、近年横ばい状態であることから、引き続き排出抑制、再生利用の徹底 を図り、最終処分率の削減を進めていく必要がある。 表Ⅱ.2-15 産業廃棄物に関する第3次計画目標の評価 H25 年度実績 H27 年度目標 評 価 排出量 3,716 千トン 4,028 千トン 達成 再生利用量 (再生利用率) 最終処分量 (最終処分率) 2,376 千トン (64.0%) 84 千トン (2.3%) 2,576 千トン (63.9%) 80 千トン (2.0%) 量は未達成、 率では達成 未達成 表Ⅱ.2-16 動物のふん尿及び鉱さいを除く産業廃棄物の第3次計画目標の評価 H25 年度実績 H27 年度目標 評 価 排出量 2,687 千トン 2,690 千トン 達成 再生利用量 (再生利用率) 1,529 千トン (56.9%) 1,483 千トン (55.1%) 達成 - 48 - (2) 排出及び減量化等の課題 ① 多量排出事業者による減量化・再生利用等の更なる向上 多量排出事業者からの排出量が全体の 68%(農業を除く)を占めていることから、多量排出 事業者による減量化等の計画の策定、及び計画に即した取組(3R及び熱回収)を一層充実さ せる必要がある。 ② 委託後の処理状況の確認徹底(排出者責任の徹底・強化) 法令の改正に伴って、措置命令の対象拡大や罰則の強化等が行われていることから、引き続 き排出事業者に対する講習会、研修会等を通じて、排出者責任の周知徹底やマニフェスト制度 の適正運用等の指導を強化する必要がある。 ③ 排出事業者の3R及び熱回収等の意識付け 排出抑制や再使用(2R)、リサイクルの高度化(使用済製品等を原料に用いた同一種類の 製品製造等)や焼却時の熱回収・利用の促進等について、県内事業者の意識が十分に醸成され ていないことから、引き続きこれら啓発を進めていく。 (3) 処理・処分の課題 ① バイオマス等の地域資源の利活用 動物のふん尿等は堆肥化による再生利用がほとんどであるが、その需給量を超えて過剰に発 生している地域においては、広域的な利用(ニーズに即した堆肥づくりや広域流通等)を図り つつ、バイオマスエネルギーとしての利活用を促進する必要がある。 また、建設工事や木材製材所等からの廃棄物系木くずや廃棄物に該当しない山林未利用材等 については、単純な焼却処分や未利用のまま放置するのではなく、地域の資源・木質系バイオ マスとして捉え直し、事業者、市町等が相互に連携・協働して地域の特性を活かした地域内利 用を積極的に進めていく必要がある。 ② 不法投棄防止対策 産業廃棄物監視員による監視パトロール、不法処理防止連絡協議会や警察本部との連携等に より監視指導体制の強化を図っているものの、小規模なものも含めて不法投棄の根絶には至っ ていない。未然防止対策としては、監視指導体制の強化・充実を図り、早期発見と迅速な対応 に努めるとともに、不法投棄をさせない地域社会づくりを目指した県民運動等を継続的に展開 していくことが必要である。 ③ 産業廃棄物処理施設に対する監視指導の強化 産業廃棄物の不適正処理、特に行政代執行事案等の再発防止を図るため、処理施設に対して、 処理基準や維持管理基準等に基づいた適正な中間処理、最終処分(再生を含む)が行われるよ う計画的に監視パトロール等の監視指導を続ける必要がある。なお、住民等からの苦情が多い 施設や改善事項が多岐にわたる事業場等に対しては、効果的に立入検査や報告徴収を行い、違 反行為があった場合には厳正に対処する。 - 49 - ④ 県外産業廃棄物への対応 県外発生の産業廃棄物の搬入状況は、特に埋立最終処分を目的としたものが大幅に増加(平 成 21 年度の約 2.2 倍)している。県では県内処理の原則のもと、今後とも県内発生の最終処 分先を安定的に確保する必要があり、県外産業廃棄物に対しては、これまでどおり事前協議の 厳正な運用を図るとともに、県内における産業廃棄物の適正な処理体制を堅持する必要がある。 ⑤ 産業廃棄物処理施設設置者と住民の相互理解 産業廃棄物処理施設の設置に際しては、適正化条例に基づく説明会の実施等により周辺地域 の住民との相互理解を深め、信頼関係を構築した上で円滑に施設設置を図る必要がある。 ⑥ 有害物質等を含む産業廃棄物対策 感染性廃棄物、PCB 廃棄物、廃石綿等の有害物質等を含む廃棄物に対しては、関係法令や適 正処理マニュアル等に従って、適正に保管・処理を行う必要がある。 ⑦ 委託処理に際しての情報提供・共有 近年、産業廃棄物の処理過程において、排出事業者から処理業者へ十分な廃棄物情報が提供 されないことに起因する環境汚染や火災等の事故が発生している。事業者は、自ら排出した産 業廃棄物を安全かつ適正に処理するため、委託契約の際に産業廃棄物管理票(マニフェスト) の交付と併せて廃棄物データシート(WDS)を活用する等、処理業者と積極的に廃棄物情報の 共有を図り、処理過程の事故防止と適正処理の確保に努める必要がある。 - 50 - Ⅲ.廃棄物の排出量及び処理量の見込みと減量化目標 1. 一般廃棄物(ごみ)の排出量等の見込みと減量化目標 (1) 排出量の予測 過去の処理実績データ及び人口予測(国立社会保障・人口問題研究所による推計値)等を基に 排出量の将来予測を行った。 ごみ排出量は、平成 25 年度に 416 千トンの実績に対し、平成 32 年度に 412 千トン、平成 37 年度に 409 千トンに減少すると予測された。 また、1 人 1 日当たりの排出量は、平成 25 年度に 951g/人・日の実績に対し、平成 32 年度に は 996g/人・日、平成 37 年度には 1,025g/人・日に増加すると予測された。 表Ⅲ.1-1 一般廃棄物の排出量等の見込み 実績 将来予測(現状推移) H25 年度 人口 人 ごみ総排出量 H32 年度 H37 年度 1,198,767 1,134,264 1,093,634 千トン 416 412 409 g/人・日 951 996 1,025 (2) 処理処分の予測 過去の処理実績データ及び第2次大分県ごみ処理広域化計画等を考慮し処理処分の将来予測 を行った。 再生利用量は、平成 25 年度に 85 千トンの実績に対し、平成 32 年度に 84 千トン、平成 37 年 度に 83 千トンに減少すると予測された。再生利用率は、平成 25 年度に 20.3%の実績に対し、平 成 32 年度に 20.3%、平成 37 年度に 20.3%と変動しないことが予測された。 最終処分量は、平成 25 年度に 36 千トンの実績に対し、平成 32 年度に 35 千トン、平成 37 年 度に 34 千トンに減少すると予測され、最終処分率は、平成 25 年度に 8.6%の実績に対し、平成 32 年度に 8.5%、平成 37 年度に 8.4%に減少すると予測された。 表Ⅲ.1-2 一般廃棄物の処理処分の予測 実績 将来予測(現状推移) H25 年度 人口 人 H32 年度 H37 年度 1,198,767 1,134,264 1,093,634 処理・ 再生利用量 千トン 85 84 83 処分 最終処分量 千トン 36 35 34 再生利用率(%) 20.3 20.3 20.3 最終処分率(%) 8.6 8.5 8.4 - 51 - (3) 一般廃棄物(ごみ)の減量化及び処理処分目標 一般廃棄物(ごみ)の減量化及び処理処分目標は、これまでの各種施策による取組や国の「循 環型社会形成推進基本計画」を踏まえ、以下のように設定した。 ◆平成 32 年度の総排出量を、平成 25 年度から約 10%減の 373 千トン以下 ◆平成 32 年度の排出量原単位を、平成 25 年度から約 5%減の 901g/人・日以下 ◆平成 32 年度の再生利用率を、平成 25 年度から 3 ポイント増の 23.3%以上 ◆平成 32 年度の最終処分率を、平成 25 年度から 0.6 ポイント減の 8.0%以下 表Ⅲ.1-3 一般廃棄物の処理処分等の目標値 ごみ排出量 再生利 H25 年度 H32 年度 実績 排出抑制目標 千トン 416 373 g/人・日 951 901 85 87 194 210 千トン 処理・処 用量 g/人・日 分 最終処 千トン 36 30 分量 g/人・日 82 72 再生利用率 20.3 23.3 最終処分率 8.6 8.0 備考:四捨五入の関係で数値が一致しない場合がある。 - 52 - 2. 産業廃棄物の排出量等の見込みと減量化目標 (1) 予測結果 産業廃棄物の将来予測については、今後とも飛躍的な技術革新及び法律上の産業廃棄物の分類 に変更がなく、現状(平成 25 年度実績)における産業廃棄物の排出量と業種ごとの経済指標(活 動量指標:従業者数、元請完成工事高、製造品出荷額等)との関係は変わらず、排出原単位は変 化しないと仮定して予測を行っている。 なお、業種ごとの活動量指標の将来予測に関しては、過去からの傾向(トレンド)が将来も同 様に続くものとしてトレンド法を用いた。 業種ごとの予測式: 将来の排出量 = 排出原単位(平成 25 年度実績)× 活動量指標(予測値) ①排出量 将来の産業廃棄物の排出量は、平成 32 年度は 3,678 千トン(平成 25 年度から 1.0%減少) 、平 成 37 年度は 3,670 千トン(同 1.2%減)と予測され、将来的には減少傾向で推移すると予測され る。 排出量を種類別にみると、汚泥は下水道整備の進展に伴い増加傾向が予測され、動物のふん尿 は飼養頭羽数の減少、がれき類は建設工事等の減少に伴い減少傾向で推移すると予測される。 業種別にみると、電気・ガス・水道業は増加傾向と予測される一方、農業、製造業、建設業は 減少傾向で推移すると予測される。 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅲ.2-1 排出量の将来予測[種類別] - 53 - 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅲ.2-2 排出量の将来予測[業種別] ② 処理処分状況 将来の処理処分量は、再生利用率が高いがれき類(建設業)や動物のふん尿(農業)等の減少、 減量化率の高い汚泥(電気・水道業)の増加等に伴って再生利用量は減少し、減量化量は増加傾 向となる。また、最終処分量は横這いで推移するものと予測される。 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅲ.2-3 処理処分の将来予測 - 54 - (2) 産業廃棄物の量と減量化目標 産業廃棄物の減量化目標は、産業廃棄物実態調査結果、各種施策による取組、将来予測及び第 3次計画の達成状況や国の「廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画 的な推進を図るための基本的な方針」等を踏まえ、以下のように設定した。 ◆平成 32 年度の排出量を、平成 25 年度から約 2%減の 3,640 千トン以下 ◆平成 32 年度の再生利用率を、平成 25 年度から 0.3 ポイント増の 64.3%以上 ◆平成 32 年度の最終処分率を、平成 25 年度から 0.3 ポイント減の 2.0%以下 表Ⅲ.2-1 産業廃棄物の排出量等の目標値 (単位:千トン/年) 実績 H17 年度 H25 年度 (基準年度) H21 年度 予測 目標値 H32 年度 H32 年度 排出量 3,866 3,953 3,716 3,678 3,640 再生利用率 57.8% 63.8% 64.0% 62.8% 64.3% 最終処分率 3.7% 2.3% 2.3% 2.2% 2.0% 注:量及び比率は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 注:目標量については、排出量からの比率で算定。四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅲ.2-4 産業廃棄物の実績と目標値 - 55 - 参 考 国の基本方針では、平成 19 年度を基準に平成 27 年度の目標を以下のとおり定め ている。 (単位:千トン/年) 実績 平成 18 年度 目標値 平成 19 年度 平成 27 年度 (基準年) 基準年比 排出量 418,497 419,425 423,619 1.01 再生利用量 214,772 218,811 224,518 1.03 再生利用率 減量化量 最終処分量 最終処分率 51.3% 52.2% 53.0% - 181,926 180,471 181,375 1.01 21,799 20,143 17,726 0.88 5.2% 4.8% 4.2% - - 56 - Ⅳ. 廃棄物の減量及び適正処理に向けた施策 1.一般廃棄物(ごみ)の減量及び適正処理に向けた施策 「おおいたうつくし作戦」 ① の展開による循環型社 会構築の気運の醸成 施策 1 循環型社会 の構築に向け NPO ・ 市 民 団 体 等 が 連 ② 携した3R 推進の取組 た意識改革 一 般 廃 棄 物 対 策 施策2 減量化及び 再資源化の 県民・市町村・事業者へ の情報提供 ① 減量化及び再資源化、 最終処分量削減の推進 ② 環境技術の創出や導入 の支援 ③ 市町村が行う減量化等 の施策の支援 ④ 中間処理施設の整備 ⑤ 各 種 リ サ イ クル 制 度 の 取組 ・各種リサイクル法の推進 ・小型家電リサイクル法への対応 ⑥ 廃棄物系バイオマスの 利活用の推進 ・食品廃棄物の有効利用 ・廃食油等の再生資源としての利活用等の推進 ・木質系バイオマス(木くず等)の有効利用 ⑦ 経済的手法の導入 ・再生品・優良事業者の情報提供 ・四季折々キャンペーンの推進 ・環境教育・環境学習等の推進 ・2R の推進 ・資源ごみ分別収集の徹底及び再資源化の促進 ・焼却灰等の再資源化の促進 ・処理が困難な廃棄物の実態把握 ・技術開発・調査研究の推進 ・回収・再生事業者への支援 ・ごみの種類に応じたリサイクルの仕組みづくり ・分別収集(特に生ごみ)の促進 ・地球温暖化、省・創エネに配慮した施設の整備促進 ・中間処理(破砕・選別等)による再資源化の推進 ・市町村リサイクル施設の整備促進 ・災害対策の強化 ・ごみ処理の有料化(料金の見直し、啓発活動等) ・一般廃棄物処理コスト分析の推進 ・新しい枠組みによる広域化の促進 ・循環型社会形成推進交付金制度の有効活用 ・PFI 等民間活力を活用した施設整備の推進 ① 広域処理の推進 ② 最終処分場の確保及び 延命化 ③ 災害廃棄物の処理シス テムの構築 施策3 推進 ・レジ袋無料配布の中止~マイバック運動の推進 ・「マイボトル(カップ)」「マイ箸」の使用促進 ・集団回収時のごみの分別の徹底促進 ③ 推進 適正処理の ・ライフスタイルの見直しに向けた意識啓発・ ・生産・流通構造の見直しに向けた施策展開 取扱に留意を要する廃 ④ 棄物への対応 - 57 - ・焼却灰等の再資源化の促進 ・最終処分場の整備促進 ・災害時における廃棄物の適正処理の確保 ・災害廃棄物の処理体制の強化 ・災害廃棄物処理に係る産業廃棄物処理施設の活用 ・石綿含有廃棄物の適正処理の促進 ・感染性廃棄物の適正処理の促進 施策-1 循環型社会の構築に向けた意識改革 ①「おおいたうつくし作戦」の展開による循環型社会構築の気運の醸成 ○ ライフスタイルの見直しに向けた意識啓発 廃棄物については、適正に処理することはもとより、貴重な循環資源としてとらえて従来の 大量生産、大量消費、大量廃棄型のライフスタイルを見直し、リデュース(発生抑制) 、リユ ース(再使用)、リサイクル(再生利用)の3Rに沿った減量化・再資源化を推進し、環境に 与える負荷を極力抑えた循環型社会及び低炭素社会の構築を進める。 本県では、これまで取り組んできたごみゼロおおいた作戦の成果を生かしステップアップ させた「おおいたうつくし作戦」を展開し、県民の環境意識の更なる醸成と持続可能な活動 の基盤づくりを目指す。 ○ 生産・流通構造の見直しに向けた施策展開 エコマーク等の環境ラベルに認定された環境保全型商品の積極的な使用を促進するとともに、 販売活動において適切な表示や説明に努めるよう事業者の啓発に努める。 ②NPO、市民団体等と連携した3R推進の取組 ○ レジ袋無料配布の中止~マイバッグ運動の推進 身近な生活の中でできるごみ減量化のための具体的な行動として、本県では、消費者団体、 事業者、行政等の関係主体の連携・協力により、平成 21 年 6 月から「レジ袋無料配布中止」 を主に食品スーパーで実施している。今後、この取組の更なる拡大を図り、環境を重視したラ イフスタイル実践のきっかけとなるマイバッグ運動を推進する。 ○ 「マイボトル(カップ) 」 「マイ箸」の使用促進 割り箸や紙コップ等の使い捨てごみの排出を抑制するため、飲食店やイベントにおける「マ イボトル(カップ)」 「マイ箸」の使用を県民に呼びかける。 ○ 集団回収の積極的取組の促進 自治会、町内会、PTA 等による自主的な集団回収への取組を促進する。 ③県民・市町村・事業者等への情報提供 ○ 再生品・優良事業者の情報提供 事業者のエコマーク等環境ラベルの取得を促進するとともに、県民、事業者等に対し、再生 品や優良リサイクル事業者の取組について、情報提供を推進する。 ○ 四季折々キャンペーンの推進 年間を通じた省エネルギー・省資源型のライフスタイルを実践できるよう、春は緑のカーテ ンによるエコ花ライフ、夏は打ち水によるエコ涼ライフ、秋はエコクッキングによるエコ食ラ イフ、冬は重ね着によるエコ暖ライフ等、手軽に取り組める身近なエコライフを県民に紹介す る。 ○ 環境教育・環境学習等の推進 環境教育、環境学習等の充実を図り、廃棄物の適正処理や3Rの推進等の啓発を図るととも に、最新の法制度等の周知に努める。 - 58 - 施策-2 減量化及び再資源化の推進 ①減量化及び再資源化の推進 ○ 2Rの推進 循環型社会を構築するためには、3R(リデュース(発生抑制)、リユース(再利用) 、リサ イクル(再生使用))が不可欠であり、特に「リデュース・リユース=2R」を一層進める必 要がある。 リデュースの具体的な取組として、マイバック(レジ袋削減)やマイ食器の持参運動、飲食店 や家庭で廃棄されている食べ残し等の食品ロスを減らすための啓発運動を推進する。また、リユ ースの取組として、各種製品を修理するお店(まちの修理屋さん)の情報提供や、衣類のリユー ス、リユース食器の活用、リターナブルびんの利用を促進し、使えるものは修理して大切に使う 意識の醸成を図る。 ○ 資源ごみ分別収集の徹底及び再資源化の促進 他県より回収量の少ない古紙類や容器包装プラスチック類等についての分別収集等の実施や 分別の徹底を市町村・県民に働きかける。また、ガラス類についても他県より回収量が少な いことから、改善に向けた検討を行う。 ○ 焼却灰等の再資源化の促進 市町村等の最終処分場の延命化のためにも、溶融スラグの生成やセメント工場での原料とし ての使用等、焼却灰等の再資源化を促進する。 ②環境技術の創出や導入の支援 ○ 処理が困難な廃棄物の実態把握 現状では効率的なリサイクルが行われていない廃棄物や処理が困難となっている廃棄物の発 生、排出状況や処理状況の実態を市町村等がアンケートや立入調査等により把握するにあたり、 必要な情報提供等の技術的援助を行う。 ○ 技術開発・調査研究の推進 市町村等と連携して、処理が困難な廃棄物(家庭や旅館等からの生ごみ、感染性一般廃棄物、 焼却灰等)の実態を把握するとともに、リサイクルや適正処理のための技術開発・調査研究の 仕組づくりを推進する。 ○ 回収・再生事業者への支援 回収・再生事業者の段階でリサイクルコストや協力体制等の種々の要因により、リサイクル システムが滞っている場合には、必要に応じ、モデル事業等の検討や、市町村等への技術的援 助を行う。 - 59 - ③市町村等が行う減量化等の施策の支援 ○ ごみの種別に応じたリサイクルの仕組みづくり ごみの種別に応じた分別収集区分や処理方法等のシステム検討が重要であり、国が策定した 一般廃棄物処理システムの指針や県内外の先進事例等を基にした情報提供や助言等により、市 町村の分別区分の見直し等、リサイクルの仕組づくりを支援する。 ○ 分別収集(特に生ごみ)の促進 分別は、減量化・リサイクルの基本であり、特に生ごみについては効果が大きい。 市町村に対し、家庭や旅館等からの生ごみの分別収集の徹底による堆肥化、メタン発酵等の 有効利用や、家庭向け生ごみ処理容器の購入補助、普及啓発活動の推進等について技術的援助 を行う。 ④中間処理施設の整備 ○ 地球温暖化、省・創エネに配慮した施設の整備促進 今後可燃ごみ処理施設を整備する際には、高効率発電等を積極的に導入し、余熱利用の推進 を図り、地球温暖化や省エネの推進に資する施設を整備するよう技術的援助を行う。 ○ 中間処理(破砕・選別等)による再資源化の推進 中間処理施設(破砕、選別等)の効率的運営や設備の改造等により、不燃物、粗大ごみ等か らの資源物の回収率の向上を促進する。 ○ 市町村リサイクル施設の整備促進 リサイクル施設の計画的整備の促進を図り、廃棄物からの資源回収に努める。 ○災害対策の強化 一般廃棄物処理施設については、災害廃棄物を円滑に処理するための拠点として、施設の耐 震化、地盤改良、浸水対策等を推進し、廃棄物処理システムとしての強靱性を確保するよう、 技術的援助を行う。 ⑤各種リサイクル制度の取組 ○ 各種リサイクル法の推進 容器包装リサイクル法、食品リサイクル法等をもとに国や市町村と連携して、分別収集を促 進、再生利用等の取組を促進する。 ○ 小型家電リサイクル法の推進 小型家電リサイクル法に基づき、市町村に対して小型家電のリサイクルを推進するよう助言 する。 ⑥廃棄物系バイオマスの利活用の推進 ○ 食品廃棄物の有効利用 分別収集を促進し、家庭や旅館等から発生する生ごみのバイオガス化や堆肥化等の施設整備 により有効利用を促進する。 - 60 - ○ 廃食油等の再生資源としての利活用等の推進 家庭や旅館等から発生する廃食油等のバイオディーゼル燃料(BDF)化や、その利用のため の仕組づくりを促進する。 ○ 木質系バイオマス(木くず等)の有効利用 木くず、剪定枝等の木質系バイオマスについて、燃料利用や炭化等の有効利用を促進する。 ⑦経済的手法の導入 ○ ごみ処理の有料化(料金の見直し、啓蒙活動等) ごみ処理の有料化は、ごみの排出削減に効果があり、処理費用負担の公平化や住民の意識改 革につながる。未実施の市に対して、国が提示する一般廃棄物有料化の手引き等の情報提供等、 必要な技術的援助を行う。また既に実施している市町村に対しては、料金の見直し時に先進事 例を紹介する等の技術的援助を行う。 ○ 一般廃棄物処理コスト分析の推進 一般廃棄物処理事業に係る効率的な処理を進めるため、国が策定した「一般廃棄物会計基準」 を市町村での導入を進めるため、必要な技術的援助を行う。 施策-3 適正処理の推進 ①広域処理の推進 ○ 新しい枠組による広域化の促進 東日本大震災を契機として、災害廃棄物処理対策やエネルギー・環境戦略等の見直しが求め られており、施設の大規模化と効率化という観点から、新しい枠組みによる広域化を推進する。 ○ 循環型社会形成推進交付金制度の有効活用 市町村の「循環型社会形成推進地域計画」の策定に際し、助言等を通じて技術的援助を行い、 「循環型社会形成推進交付金制度」の有効活用による一般廃棄物処理施設の計画的整備を促進 する。 ○ PFI 等民間活力を活用した施設整備の推進 ごみ処理施設の整備は市町村の財政への影響が大きいので、PFI の導入による民間の資金や 経営能力、技術的能力の活用も視野に入れて廃棄物処理施設の整備を促進するよう市町村に対 し助言する。 ②最終処分場の確保及び延命化 ○ 焼却灰の再資源化の促進 焼却灰をセメント原料にしたり、溶融スラグとし路盤材等へ利用する等リサイクルを促進し、 最終処分場の延命化を図る。 ○ 最終処分場の整備促進 ごみ排出量の削減やリサイクルを進めるとともに、なお残るごみについては、最終処分場の 計画的整備による適正処理を促進する。 - 61 - ③災害廃棄物の処理システムの構築 ○ 災害時における廃棄物の適正処理の確保 市町村が災害廃棄物の仮置場の確保、収集、運搬、処分及び再生等について災害廃棄物処理 計画に定め、当該計画に基づき災害廃棄物を適正に処理できるよう、災害時における処理体制 を確立する。 ○ 災害廃棄物の処理体制の強化 災害廃棄物処理に係る県と市町村、市町村相互及び県、市と民間関係団体との応援協定に基 づき、災害時に備えた行政間や行政と事業者との連携、協力を強化していく。 ○ 災害廃棄物処理に係る産業廃棄物処理施設の活用 災害廃棄物処理を産業廃棄物処理施設で行うことを想定し、処理能力等について市町村ほか 関係者で情報共有を図るとともに、法令等による必要な手続き行うよう指導する。 ④取扱いに留意を要する廃棄物への対応 ○ 石綿含有廃棄物の適正処理の促進 市町村の広報誌等を通じて石綿を含有する家庭用品等の情報を周知し、その適正な収集、適 正な解体及び処理処分の促進を図る。 ○ 感染性廃棄物の適正処理の促進 在宅医療における感染性廃棄物(注射針等)の分別排出の徹底や安全な収集・処理等の促進 を図る。 - 62 - 2.産業廃棄物の減量及び適正処理に向けた施策 事業者の主体的、計画 排出者処理責任の徹底・指導の強化 多量排出事業者の処理計画に基づく排出抑制等の 指導 環境マネジメントシステムの導入促進 産業廃棄物の循環的利 産業廃棄物交換制度の拡充と活用の促進 産業廃棄物税を活用した事業化の支援 地域における廃棄物等のエネルギー源としての利用 の充実 リサイクル製品の利活用の推進 ① 的取組の支援 施策 1 ② 用の促進 排出抑制、循 環的利用の 推進 リ サ イ クル 等 の 基 盤 整 ③ 備の推進 各 種 リ サ イ クル 制 度 の ④ 取組 産 業 廃 棄 物 対 策 施策2 適正処理の 監視指導体制の拡充・ ② 強化 推進 ③ 不適正処理対策の強化 ④ 有害廃棄物対策の推進 施策3 ・ 不法処理防止連絡協議会の設置 ・ 不法投棄情報収集体制の強化 ・ 監視システムの強化 ・ 産業廃棄物処理施設の浸透水等のモニタリング ・ 早期かつ的確な改善命令等の行政処分 ・ 不法投棄者等に対する厳格な責任追及 ・ 産業廃棄物適正処理基金の活用 ・ 石綿含有廃棄物の処理対策の推進 ・ PCB 廃棄物の適正保管と期限内処理の徹底 ・ 水銀廃棄物の処理対策の検討 ・ ダイオキシン類の排出削減及び適正な処分の徹底 ・ 感染性廃棄物の適正な処分の指導 ① 情報公開の促進 ・ インターネット等による産業廃棄物に関する情報の 提供 ・ 事業者等による情報公開の促進 ・ 優良産廃処理業者の周知と活用の推進 ② 相互理解の推進 ・ 環境教育・学習の推進 ・ 適正化条例等によるリスクコミュニケーションの促進 情報公開、相 互理解の増 進 ・ 建設リサイクル法による特定建設資材の分別解体 等及び再資源化の徹底 ・ 食品リサイクル法による食品残さの再生利用の推進 ・ 自動車リサイクル法による使用済自動車の積極的な リサイクル・適正処理の推進 ・ 家畜排泄物処理法による動物ふん尿の再生利用の 推進 ・ グリーン購入法、環境配慮契約法による循環型社会 形成の推進 ・ 自県内処理の原則 ・ 農業用廃プラスチック類の適正処理の推進 ・ 県外産業廃棄物の適正な処理・再生利用の推進 ・ 産業廃棄物処理施設の確保(適正化条例に基づく 円滑な処理) ・ 市町村処理施設の活用の促進 ・ 公共関与による施設整備の検討 ① 適正処理体制の確保 安全・安心な 事業者及び処理業者が行うリサイクル施設の設置 への支援 基礎素材型基幹産業の施設及び技術を活用したリ サイクルの促進 リサイクル関連企業の立地促進 - 63 - 施策-1 排出抑制、循環的利用の推進 ①事業者の主体的、計画的取組の支援 ○ 排出者処理責任の指導・指導の強化 産業廃棄物処理は、排出事業者にその責任(排出者処理責任)があることから、法令に基づ く委託基準の厳守、マニフェスト制度の適正運用等の周知徹底を図る必要がある。 県では、各種講習会や事業所への立入調査等を通じて、事業者(排出事業者及び処理業者) への指導を強化する。また、マニフェストについては、産業廃棄物の処理・処分状況の情報管 理が簡便・確実で、かつ、偽造等の不適正処理の防止に効果のある電子マニフェスト制度の普 及を促進する。 ○ 多量排出事業者の処理計画に基づく排出抑制等の指導 本県における多量排出事業者からの排出量は、県全体の約 68%(農業を除く)を占めており、 その動向は県内の排出量や再生利用率等に大きく影響する。 このため多量排出事業者に対しては、毎年度、排出抑制、再生利用等を盛り込んだ産業廃棄 物処理計画の策定・実施状況の報告を求めているが、今後は各事業者ならではの排出抑制や再 使用(2R)の取組を促進する。 ○ 環境マネジメントシステムの導入促進 事業者が自ら環境に関する方針や目標等を設定し、目標に向かって継続的に取り組む環境マ ネジメントシステム(エコアクション 21 等)の県内事業者への導入を促進する。 ②産業廃棄物の循環的利用の促進 ○ 産業廃棄物交換制度の活用の促進 産業廃棄物の異業種での利用を高めるため、その発生状況や性状等について広く情報提供を 行い、他県事業者含めた広域的な需給のマッチングを推進する。 ○ 産業廃棄物税を活用した事業化の支援 県内で排出される産業廃棄物等を循環資源として活用する循環型産業を育成するため、排出 抑制、減量化、再生利用(マテリアルリサイクル、サーマルリサイクル)等に関する事業化を 支援している。 ○ 地域における廃棄物等のエネルギー源としての利用の充実 県内では年間約 220 万トンのバイオマス廃棄物等が発生し、そのうちの約 81%が利活用されて いる。今後は「大分県バイオマス活用推進計画」により、未利用バイオマスのエネルギー源として 活用等、さらなる利用の充実を図る。 ○ リサイクル製品の利活用の推進 県内の廃棄物発生抑制とリサイクルの推進を目的に、県内で発生した廃棄物等を使用して 製造された土木資材等を認定する「大分県リサイクル製品認定制度」を実施している。現在、 リサイクル認定製品の優先使用について公共工事にかかる土木工事共通仕様書に記載すると ともに、総合評価落札方式の評価項目の一つとしている。 今後も県が行う公共工事において優先使用を促進する。 - 64 - ③リサイクル等の基盤整備の推進 ○ 事業者及び処理業者が行うリサイクル施設の設置への支援 産業廃棄物税等を活用して、事業者や処理業者が行う産業廃棄物の排出抑制、再生利用に効 果的な施設の整備・改善、処理施設の周辺環境整備等に向けた取組への支援を行う。 ○ 基礎素材型基幹産業の施設及び技術を活用したリサイクルの促進 鉄鋼、セメント等の基礎素材型基幹産業の施設を活用して、リサイクルの促進を図ることに より、再生利用等の更なる向上を図る。 ○ リサイクル関連企業の立地促進 県内では、バイオマス燃料(木くずチップ)製造及びバイオマス発電企業の立地により、木 質系バイオマス資源のエネルギー利用等が進んでいる。県内発生の産業廃棄物の県内での適正 な処理やリサイクルをより一層推進するため、引き続き高度な処理・リサイクル技術を持った 企業の立地を促進する。 ④各種リサイクル制度の取組 ○ 建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)による特定建設資材の 分別解体等及び再資源化の徹底 建設工事に伴って発生する特定建設資材について、行政自らが率先して分別解体等、再資源 化、再生資源の活用等を実行するとともに、一定規模以上の民間工事に対しては、解体工事の 届出制による分別解体等の実施や再資源化が的確に実施されるよう監視指導を徹底する。 参 考 九州地方の再資源化等に関する目標(平成 30 年度の目標) ◇建設廃棄物全体:96%以上(再資源化・縮減率) ◇コンクリート塊:99%以上 ◇アスファルト・コンクリート塊:99%以上 ◇建設発生木材:95%以上(再資源化・縮減率) ◇建設汚泥:90%以上(再資源化・縮減率) ◇建設混合廃棄物:50%以上(再資源化・縮減率) 、2.5%以下(排出率) 出典:「九州地方における建設リサイクル推進計画 2014」 - 65 - ○ 食品リサイクル法(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律)による食品循環資源の 再利用の推進 食品関連事業者に対する発生抑制、農業等での再生利用製品の利用を促進する啓発を関係部 局と協調して実施する。食品残さについては、飼料・肥料化及びバイオガス回収施設等での再 生利用・資源化処理の推進を指導する。 ○ 自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)による自動車のリサイクル に携わる関係者に対する積極的なリサイクル・適正処理の推進 電子マニフェストシステムによる管理の徹底等、使用済自動車の適正なリサイクルを推進す るため、解体業者等の関連事業者に対する立入調査等を計画的に行う。 ○ 家畜排せつ物法(家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律)による動物ふ ん尿の再生利用の推進 耕畜連携の強化を通じ、家畜排せつ物(たい肥)の利用を促進するため、「家畜排せつ物の 利用の促進を図るための基本方針」に基づき、①たい肥の利用促進のための協議会の機能強化、 ②各地域におけるたい肥の需給情報の収集整理及びネットワーク化の推進による広域流通、③ コントラクター等の育成に取り組む。 ○ グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)による公共事業のグ リーン化及び市町村、事業者に対する普及啓発 環境物品等の優先的な利用の拡大を図るため、「大分県グリーン購入推進方針」に基づき、 県が率先して計画的な推進に努めるとともに、市町村及び事業者の取組を促進する。 施策-2 安全・安心な適正処理の推進 ①適正処理体制の確保 ○ 自県内処理の原則 県内で発生する産業廃棄物は県内で処理するという基本的な考え方のもとに、適正化条例を 円滑に運用しながら、必要な産業廃棄物処理施設の確保に努める。 ○ 農業用廃プラスチック類の適正処理の推進 農業用廃プラスチック類の適正処理を推進するため、市町村及び農業団体と連携し、農業者への 意識啓発や、地域の実態に即した回収システムの構築・運営等、適正処理推進体制の確保を図って おり、今後もリサイクルを基本とした適正処理を促進する。 ○ 県外産業廃棄物の適正な処理・再生利用の推進 県外から搬入される産業廃棄物に対しては、今後も適正化条例に基づき、事前協議を厳正に 運用することで、県内の適正処理体制を確保する。 ○ 産業廃棄物処理施設の確保(適正化条例に基づく円滑な設置) 処理施設の設置に際しては、適正化条例に基づき設置者に事前協議や説明会等を義務付けて おり、地域住民との相互理解を深めながら円滑な設置を促進する。 ○ 市町村処理施設(産業廃棄物の併せ処理)の活用 市町村に対しては、必要に応じ一般廃棄物処理に支障のない範囲で産業廃棄物を受け入れ、 その処理や施設の有効活用を働きかける。 - 66 - ○ 公共関与による施設整備の検討 産業廃棄物の適正な処理を確保するためには、事業者がその責任により処理施設の確保を図 ることが原則であるが、最終処分場や焼却施設については新規設置が困難な状況も見られる。 このため、最終処分場の残余容量、民間処理施設の整備の動向等を勘案しながら、県の関与も 検討する。 ○ 電子マニフェストの普及促進 産業廃棄物を委託処理する場合に使用が義務付けられているマニフェストについては、紙の 削減等による事務の効率化や処理状況の即時把握・情報管理の合理化等が図れ、偽造等の不適 正処理の防止に効果がある電子マニフェストの普及促進に努める。 ②監視指導体制の拡充・強化 ○ 排出者処理責任の指導の徹底 排出事業者の立入を強化し、処理委託先での処分状況の確認やマニフェスト制度等の委託 基準の厳守等排出者責任の徹底を図る。 ○ 産業廃棄物監視員等による監視指導の強化 産業廃棄物処理施設等の監視、指導に当たるため、各保健所等に環境衛生指導員や産業廃棄 物監視員を配置しており、定期的な研修の実施等を通じて資質の向上に努めるとともに、処理 業者の経営状況監査やヘリコプターによるスカイパトロールの実施等を行い、効率的、効果的 な監視指導体制を構築する。 また、県外産業廃棄物を重点的に監視する産業廃棄物監視員を配置し、県内の受入施設に対 する立入検査を徹底するとともに、特に最終処分場に対しては搬入物の確認や水質検査の実施 により、不適正処理の未然防止に努める。 ○ 不法処理防止連絡協議会の設置 県、市町村、警察本部や関係業界等により構成する「不法処理防止連絡協議会」を各保健所 単位に設置し、不法投棄等の防止に努める。 ○ 市町村職員の県職員併任制度 不適正処理の早期発見、早期対応のため市町村職員が産業廃棄物処理業者等への立入検査を 可能にする県職員併任制度を設け、地域密着型の情報収集体制を構築し、適正処理の確保を図 る。 ○ 不法投棄情報収集体制の強化 不法投棄 110 番(097-506-3129)の設置等、県民からの不適正処理に関する情報の収集を強 化する。 ○ 監視システムの強化 熱画像撮影装置や監視カメラ等の監視機器を整備するとともに、市町村とも協力して不法投 棄等の監視、防止体制を強化する。 ○ 産業廃棄物処理施設の浸透水等のモニタリング 設置者が実施する産業廃棄物最終処分場の浸透水(放流水)や地下水の検査結果を確認する とともに、県でもこれらの水質検査を実施し、維持管理状況の把握に努める。 - 67 - ③不適正処理対策の強化 ○ 早期かつ的確な改善命令等の行政処分 排出事業者、処理業者等による基準に適合しない廃棄物の処理や保管が行われている場合に は、その状況を改善させるため、早期に必要な行政指導や改善命令等を行うとともに、悪質な 違反行為に対しては、警察本部との連携を密にして厳正に対処していく。 ○ 不法投棄者等に対する厳格な責任追及 不法投棄等の事案に対しては、原因者(不法投棄実行者)を徹底究明し、現状回復させるこ とを基本とするが、原因者に資力が無く、原状回復等の支障の除去措置を十分に果たせない場 合には、一定の要件(委託基準違反、マニフェスト交付義務違反、悪質な注意義務違反等)の もと、排出事業者や土地所有者に対しても措置命令の対象とする等、厳格に対処する。 ○ 産業廃棄物適正処理基金の活用 原因者が不明かつ生活環境保全上の支障が生じるおそれがあるような不法投棄等の事案につ いては、国の基金や県の産業廃棄物適正処理基金を活用して早期の改善を図る。 ④有害物質対策の推進 ○ 石綿含有廃棄物の処理対策の推進 石綿含有廃棄物の処理は飛散性(廃石綿等:特別管理産業廃棄物) 、非飛散性(通常の産業 廃棄物:破砕処理は禁止)を問わず、県内では埋立処分に限られている。 近年、全国各地で再生砕石(がれき類等を原料としたリサイクル認定製品)へ石綿含有廃棄 物が混入する事案が発生していることから、解体工事現場や中間処理施設への立入検査により、 排出・運搬から処分に至るまで適正処理の監視・指導を強化する。 ○ PCB 廃棄物の適正保管と期限内処理の徹底 「大分県 PCB 廃棄物処理計画(平成 27 年 3 月変更) 」に基づき、保管事業者に対しては厳重 な保管を指導するとともに、対象となる PCB 廃棄物に応じた期限内の計画的な処分を推進す る。 ○ 水銀廃棄物の処理対策の検討 平成 25 年 10 月に「水銀に関する水俣条約」が採択され、国内では「水銀による環境の汚染 防止に関する法律(平成 27 年 6 月 19 日公布) 」等が制定されている。 現在、廃棄物処理法政省令の改正が進められており、廃金属水銀等の特別管理産業廃棄物へ の指定や処理基準等の策定、水銀含有産業廃棄物(水銀汚染物、水銀添加廃製品)の指定、他 の廃棄物との区分の明確化(委託契約書及びマニフェスト等への記載義務)や水銀付着物の安 定型処分場への埋立禁止等が予定されている。 県では、国の動向を踏まえながら、水銀廃棄物の適正な管理、処理処分等について検討を行 っていく。 ○ ダイオキシン類の排出削減及び適正な処分の徹底 産業廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の自主検査・報告の徹底を指導するととも に、燃えがら等は定期的なダイオキシン類の検査を行った上で、適正に処理処分するよう指導 - 68 - する。 ○ 感染性廃棄物の適正な処分の指導 感染性廃棄物は、県内排出の 7 割近くが県外で処理処分されていることから、医療関係機関 等(病院、診療所、老人保健施設、動物の診療施設等)に対しては、「廃棄物処理法に基づく 感染性廃棄物処理マニュアル」に基づき適正に保管、委託処理されるよう指導を徹底するとと もに、医師会等の関係団体や市町村とも協議しながら、引き続き適正な処理処分を確保する。 施策-3 情報公開、相互理解の増進 ①情報公開の促進 ○ インターネット等による産業廃棄物に関する情報の提供 法改正の状況や処理業者情報、申請等の手続等を掲載したホームページを作成し、インター ネット等を通じて、排出事業者や処理業者に情報提供することにより産業廃棄物の適正処理を 図る。 ○ 事業者等による情報公開の促進 排出事業者がその廃棄物の処理を委託するに当たり、当該廃棄物を適正に処理することので きる廃棄物処理施設を選択することが必要であり、また、廃棄物処理施設に対する県民の不信感や 不安感を払拭するため、廃棄物処理施設での処理の安全性に関する理解を促進する必要がある。 そのため、法改正により、焼却施設や最終処分場等の廃棄物処理施設の設置者又は管理者は、 当該施設の維持管理に関する計画及び維持管理の状況に関する情報について、インターネット の利用その他の適切な方法により公表しなければならないこととなり、県は、処理施設の設置 者等に対して、適切な情報公開について指導し、適正処理の推進や県民の不信感の除去に努め る。 ○ 優良産廃処理業者の周知と活用の推進 排出事業者が優良な産業廃棄物処理業者を選択しやすい環境を整備し、産業廃棄物処理業全 体の優良化を図るため、平成 23 年度から「優良産廃処理業者認定制度」を整備・運用してい る。県では、この認定制度(法制度)の下に、県独自のステップ( 「事業の透明性」の一部と 「環境配慮の取組」を緩和)を設けた「おおいた優良産廃処理業者評価制度」を創設し、平成 26 年 4 月 1 日から運用しており、今後もあらゆる機会を通じて、国の制度とあわせて県制度の 周知・啓発に努める。 優良性の 基準レベル 法の認定者 県の認定者 産業廃棄物処理業者 - 69 - (法と県の優良基準) 評価項目 法制度 1.実績と遵法制 県制度 同基準 2.事業の透明性 次の事項についてインターネット による公開をしていること ・会社情報等(基礎情報) ・事業計画の概要 ・財務諸表 など 3.環境配慮等の取組 ISOの取得等以外の取組でも可 ・地域住民と良好な関係を構築するこ とに努めている ISO14001,エコアクション21、相互 ・環境保全に関係するボランティア活 認証確認をうけたもの 動に取り組んでいる ・災害廃棄物処理に協力できること など 4.電子マニフェスト 同基準 5.財務体質の健全性 同基準 左記事項のうち、財務諸表等を省略 ②相互理解の推進 ○ 環境教育・学習の普及推進 県民や事業者が環境に配慮した行動を実践することは、環境保全や循環型社会形成において 重要な要素であり、県では「おおいたうつくし作戦」を展開する中で、県民や事業者による環 境保全の増進等を図るための取組を推進する。 ○ 適正化条例等によるリスクコミュニケーションの促進 廃棄物処理施設の整備に当たっては、処理施設設置者が地域住民とのリスクコミュニケーシ ョンにより相互理解を深める努力が不可欠である。このため、適正化条例に基づく説明会等、 施設設置者と地域住民とのリスクコミュニケーションの場を設置し、相互理解と信頼関係の構 築を図る。 - 70 - Ⅴ.一般廃棄物の適正な処理を確保するために必要な体制に関する検討事項 1.適正処理の基本的な考え方 ○3Rの確保 ・排出抑制、再使用、再生利用、熱回収の順にできる限り循環的な利用を実施 ・適正な循環的利用が行われないものについては、適正な処分を確保 ○強靱な一般廃棄物処理システムの確保 ・老朽化した廃棄物処理施設の適切な時機における更新・改良の実施 ・災害廃棄物処理の拠点施設として、施設の耐震化、地盤改良、浸水対策等を推進し、廃棄 物処理システムとしての強靭性を確保 ・廃棄物処理施設の安全性に関する情報提供及び必要な技術水準の確保 ○地域の自主性及び創意工夫を活かした一般廃棄物処理施設の整備 ・広域的かつ総合的な廃棄物処理施設の整備等を推進 ・広域的な視野に立った廃棄物処理システムの改善並びに地球温暖化防止及び省エネルギ ー・創エネルギーへの取組にも配慮した廃棄物処理施設の整備 ・廃棄物系バイオマスの利活用の推進 ・災害対策の強化等 - 71 - 2.新広域化ブロック (1)これまでの広域ブロック 大分県では、広域的なごみ処理及び施設整備を図る「大分県ごみ処理広域化計画」 (平成 11 年 3 月)を策定しており、 「第2次大分県廃棄物処理計画」 (平成 19 年 3 月)では、大分県下の市町 村を 6 ブロックに分け、図Ⅴ.2-1 及び表Ⅴ.2-1 に示す広域ブロックが設定されている。しかし ながら、第2次大分県廃棄物処理計画からすでに数年が経過しており、その後の施設整備の進展 等により、新たな枠組みが必要となってきている。このような中、新たな広域ブロック化にあた って、ごみ処理広域化の状況の把握や課題の抽出等を目的とし、平成 26 年 8 月 25 日から 9 月 5 日にかけて、大分県下市町村に対して意向調査等を行っており、これを参考として現状の広域ブ ロック化の進捗状況や課題をまとめ、これを踏まえて今後の方針を検討した。 図Ⅴ.2-1 第2次広域化計画一般廃棄物の広域ブロック 表Ⅴ.2-1 第2次広域化計画一般廃棄物の広域ブロック 地域名 人口(千人) 面積(km2 ) 市町村名 大分 579,985 1,589.10 別杵国東 215,642 803.08 19,562 79.54 県北 168,994 1,136.91 中津市、豊後高田市、宇佐市 県南大野 116,636 1,506.87 豊後大野市、佐伯市 日田玖珠 97,948 1,224.04 日田市、玖珠町、九重町 1,198,767 6,339.54 津久見 合 計 大分市、由布市、臼杵市、竹田市 別府市、杵築市、国東市、日出町、姫島村 津久見市 ※人口は平成 25 年度 10 月 1 日現在 - 72 - (2)広域化の進捗状況及び課題 意向調査によると、大分市、由布市、杵築市、日出町、宇佐市等が“ごみ処理・処分施設の全 般にわたって広域化した”と回答している一方、中津市と豊後大野市が“まったくすすんでいな い”と回答している。姫島村、津久見市、日田市、九重町、玖珠町は広域化検討中と回答してい る。 ごみ処理広域化の課題としては、“収集運搬に格差が生じる”をあげた市町村が最も多く(11 市町村)、次いで用地確保が困難(9 市町村)、施設整備に向けた構成市町村の合意形成が困難(7 市町村)、国や県との連携の強化が必要(7 市町村)の順となっている。 意向調査による広域処理体制に関する意見を集約するとともに、各市町村へヒアリングを行っ た結果、新広域化ブロックを以下のとおり設定する。 県北 中津 別杵 日田玖珠 大分 県南 図Ⅴ.3-1 一般廃棄物の広域ブロック区割り 表Ⅴ. 3-1 一般廃棄物の広域ブロック ブロック 人口(千人) 面積(km2 ) 市町村名 大分 611,126 別杵 179,751 478.50 別府市、杵築市、日出町 県北 111,355 970.53 豊後高田市、宇佐市、国東市、姫島村 中津 84,109 491.17 中津市 県南 91,718 983.11 佐伯市、津久見市 日田玖珠 93,643 合 計 1,171,702 2,192.47 大分市、由布市、臼杵市、竹田市、豊後大野市 1,224.04 日田市、玖珠町、九重町 6,339.82 ※人口は平成 26 年 10 月 1 日現在 - 73 - Ⅵ.産業廃棄物処理施設の整備に関する事項 1.適正処理の基本的な考え方 ○ 廃棄物の循環的利用の促進と処理体制の確保 ○ 県内産業廃棄物の県内処理の確保に向けた施設整備の促進 ○ 排出から最終処分までの排出事業者責任の徹底 ○ 災害廃棄物の処理協力可能な施設の整備 2.処理体制の整備 (1) 処理目標の設定 産業廃棄物の減量化目標を達成するためには、引き続き再生利用の維持向上を図る必要があり、 個々の廃棄物の種類毎に再生利用率の目標を定めるとともに、今後はその達成に必要なリサイク ル施設の整備等を促進する必要がある。 表Ⅵ.2-1 産業廃棄物の種類別再生利用目標 H25 年度(実績) 種 類 排出量 再生利用量 (千トン/年) (千トン/年) H32 年度(目標) 再生利用率 (%) 排出量 再生利用量 (千トン/年) (千トン/年) 再生利用率 (%) 12 7 58.8 11 9 82.0 汚泥 1,142 176 15.4 1,157 178 15.4 廃油 36 23 64.2 34 22 65.0 廃酸 73 24 33.2 66 22 33.2 廃アルカリ 16 4 26.9 15 4 26.9 廃プラスチック類 51 30 58.3 49 29 59.0 紙くず 8 2 25.8 8 3 37.0 木くず 102 94 91.6 98 91 93.0 1 0 62.5 1 0 64.0 54 36 67.5 48 33 68.5 動物系固形不要物 1 1 63.2 1 1 63.2 ゴムくず 1 0 69.8 1 0 70.0 金属くず 71 69 96.9 70 69 98.1 ガラスくず等 50 33 66.0 48 32 66.5 鉱さい 12 9 78.4 12 10 84.0 がれき類 934 914 97.9 900 887 98.6 ばいじん 96 94 98.0 92 90 98.0 1,017 838 82.4 990 840 85.0 2 1 49.6 2 1 50.0 37 20 54.8 36 22 61.0 3,716 2,376 64.0 3,640 2,341 64.3 燃え殻 繊維くず 動植物性残さ 動物のふん尿 動物の死体 その他の廃棄物 合 計 注:表中の数値は四捨五入の関係で合計が合わない場合がある。 - 74 - (2) 種類別の再利用方針 廃棄物の種類ごとの再利用方針は以下のとおりである。 廃棄物種類 1 汚泥 再 利 用 方 針 有機性の下水処理汚泥等は、脱水により減量化し堆肥・土壌改 良材等として再生利用し、これ以外は性状に応じたエネルギー 源としての利用、灰等の再生利用 無機性の建設汚泥や上水処理汚泥は、脱水等により減量化し、 建設資材、セメント原材料等として再生利用 2 がれき類 工作物の除去によって生じたコンクリート、アスファルト廃材 等については、再生利用率は高く、引き続き、路盤材、再生ア スファルト等として再生利用 その他の混合がれき類の再生利用を図るため、建設工事等にお ける分別の徹底を促進 3 廃酸、廃アルカリ セメント原材料、肥料、中和剤等として再生利用 4 木くず 製紙原料、ボード、家畜敷料として再生利用し、これ以外の再 生利用が困難なものはエネルギー源として利用 5 廃プラスチック類 プラスチック原料、モノマー化、油化、高炉の還元剤、コーク ス炉等により再生利用し、再生利用されなかった廃プラスチッ クは、エネルギー源としての利用 6 ガラスくず、コンク リートくず及び陶磁 ガラス及び陶磁器の原料、建設資材、セメント原材料等として 再生利用 器くず 7 金属くず 8 動植物性残さ 精錬地金、建設資材等として再生利用 堆肥、飼料等への再生利用 また、メタン発酵等によるエネルギー源として利用 9 廃油 再生燃料、肥料、セメント原材料等として再生利用 10 ばいじん 高炉ダストの工場内再利用や、山元還元によるダスト中に含ま れる希少金属の回収等の再生利用を推進し、生じたスラグは、 建設資材、セメント原材料として再生利用 11 燃えがら セメント原材料、肥料等として再生利用 12 動物のふん尿 堆肥化等のほか、メタン発酵等によるエネルギー源として利用 13 鉱さい 鉄鋼業や非鉄精錬業から排出されるスラグについては、路盤 材、セメント原材料、骨材、サンドブラスト等として再生利用 14 その他 紙くずは製紙原料等、繊維くず及びゴムくずについては、繊維 原料、ゴム原料等として再生利用し、これ以外はエネルギー源 として利用 - 75 - 3.処理施設の計画的整備の促進 (1) 県内中間処理量及び県内最終処分量の内訳 県内で処理処分された量(県外発生の産業廃棄物の県内搬入量を含む)について、平成 21 年 度と平成 25 年度を比較すると、中間処理量は、県内分(県内発生の処理処分対象量)は 4.3%減 少、県外分(県外発生の県内搬入量)は 21.1%増加しており、全体では 0.7%増加している。 表Ⅵ.3-1 中間処理量の県内外分の内訳 (単位:千トン) 区 分 県内分 県外分 合計 H21 年度 3,869 (78.6) 1,056 (21.4) 4,925 (100.0) H25 年度 3,679 (74.2) 1,279 (25.8) 4,958 (100.0) -190 (-4.9) 223 (21.1) 33 (0.7) 増減量(H25-H21) 注:( )内は割合 県外分 (県内搬入量) 1,279 (25.8%) 県内分 3,679 (74.2%) (単位:千トン) 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅵ.3-1 県内中間処理量(平成 25 年度) 一方、最終処分量については、県内分は中間処理後の再生利用量の増加や直接最終処分量の減 少によって 5.3%減少しているものの、県外分は 122.5%と大幅に増加しており、全体では 51.4% の増加となっている。 本県では、 「産業廃棄物税」や「適正化条例」等の導入によって、産業廃棄物の県内処理の原 則のもと、県内における適正処理の確保、生活環境の保全に努めるとともに、より一層の排出抑 制や減量化・リサイクルを推進しているものの、県内で最終処分された量(合計 242 千トン)の うち、重量ベースで約 3 分の 2(65.3%)を県外分が占める状況となっている。 - 76 - 表Ⅵ.3-2 最終処分量の県内外分の内訳 (単位:千トン) 区 分 県内分 県外分 合計 H21 年度 89 (55.6) 71 (44.4) 160 (100.0) H25 年度 84 (34.7) 158 (65.3) 242 (100.0) 増減量(H25-H21) -5 (-5.3) 87 (122.5) 82 (51.4) 注:( )内は割合 県内分 84(34.7%) 県外分 (県内搬入量) 158(65.3%) (単位:千トン) 注:量は四捨五入しているため、合計が一致しない場合がある。 図Ⅵ.3-2 県内最終処分量(平成 25 年度) - 77 - (2) 中間処理施設の処理能力の見通し 中間処理施設の処理能力については、汚泥、廃油、廃酸・廃アルカリ、廃プラスチック類の中 間処理施設やその他産業廃棄物の焼却施設は、平成 26 年 4 月 1 日現在の処理能力を勘案すると 平成 32 年度においても現有の処理施設にて対応することが可能である。 表Ⅵ.3-3 中間処理施設の処理能力の見通し (単位:トン/日) 日平均排出量 処理能力 施設の区分 (平成 26 年 4 月 1 日現在) 脱水施設 9,774 乾燥施設 500 中 焼却施設 10,112 間 コンクリート固形化 汚泥 処 施 廃酸・廃アルカリ 設 H32 年度 (予測) 20,706 3,130 3,253 41,452 100 96 39,195 243 229 12,072 139 136 11,484 305 296 320 油水分離施設 28,196 焼却施設 13,256 廃油 理 H25 年度 中和施設 破砕施設 1,037 焼却施設 11,035 廃プラスチック類 上記以外の焼却施設 「上記以外の焼却施設」の日平均処理量(トン/日)は紙くず・木くず・繊維くず等の焼却処理対象となる廃棄物の合計値とした (参考:平成 21 年度及び平成 25 年度実績) 日平均排出量 施設の区分 中 間 処 理 施 設 汚泥 廃油 H21 年度 脱水施設 乾燥施設 (m3/日) 焼却施設 コンクリート固形化 (m3/日) 油水分離施設 焼却施設 (m3/日) 廃酸・廃アルカリの中和施設 廃 プ ラ ス 破砕施設 チック類 焼却施設 上記以外の焼却施設 (m3/日) H25 年度 3,198 3,130 112 100 126 243 238 139 459 305 (m3/日) (m3/日) (m3/日) (トン/日) (トン/日) (トン/日) - 78 - (3) 最終処分場の残余容量の見通し 最終処分場の残余容量については、新たな処分場の設置や規模の拡大、近年の最終処分量の減 少により、県内及び県外からの最終処分量をあわせた平成 25 年度埋立実績から推測すると、安 定型最終処分場では 5.3 年、管理型最終処分場では 13.3 年、合計で 6.8 年となり、第3次計画 策定時の推計(13.4 年)と比べて 6.6 年短くなっている。 第1次計画から第3次計画(平成 23~27 年度)では、5 年分程度の残余容量を確保することを 整備目標としていたが、第4次計画(平成 28~32 年度)においては国の基本方針の改定を受け て、10 年分程度の残量を確保することを目標とする。 平成 32 年度においては、新たな処分場の確保や埋立量の削減を行わなければ、この目標を満 たすことができない見通しとなっている。 表Ⅵ.3-4 最終処分場の残余容量の見通し (参考)第3次計画策定時 区分 施設の区分 安定型 管理型 合 県内分 県外分 県内分 県外分 計 残余容量 (千 ) 2,191 1,286 3,478 H25 年度 実績 埋立容量 (千 ) H25 残余年 数 (年) 176 238 30 67 511 残余容量 (千 ) 5.3 3,012 13.3 765 6.8 3,777 H21 年度 実績 埋立容量 (千 ) 82 145 38 16 281 H21 残余年数 (年) 13.3 14.2 13.4 ※ 残余容量には、平成 26 年 4 月 1 日時点で許可を受けた容量を含む。 4.産業廃棄物処理施設の整備方針 産業廃棄物処理施設の整備は、社会経済の健全な発展に不可欠であり、産業廃棄物の適正処理の 推進や資源の循環利用だけでなく、非常災害時の支援等、地域の生活環境を保全する上でも重要な 位置を占めていることから、適当な規模の処理施設を地域住民の理解を得て地域ごとに整備する必 要がある。 中間処理施設については、現有の処理施設において県内の必要量を満たす見通しであるため、施 設を適正に維持管理していくとともに、施設の更新等に当たっては減量化・リサイクルをより一層 推進するための施設整備を図っていく必要がある。 最終処分場については、重量ベースで 3 分の 2 を県外産業廃棄物が占めていることから、今後県 内で発生する産業廃棄物の最終処分先を安定的に確保するためには、地域ごとの排出量に応じた適 当な規模で、かつ地域で生じる産業廃棄物の処理を優先的に行う施設の整備が必要である。 災害廃棄物については、非常災害時の特例等を活用し、市町村の災害廃棄物処理に協力できる施 設の整備が必要である。 こうした状況や中間処理施設の処理能力、最終処分場の残余容量の見通しを踏まえながら、次の とおり「産業廃棄物処理施設の整備方針」を定め、産業廃棄物処理施設の整備に取り組むものとす る。 - 79 - 産業廃棄物処理施設の整備方針 ~ 1 適正な配置・円滑な設置 ~ 整備目標 ① 中間処理施設 再利用及び排出抑制に努めてもなお必要となる中間処理について、エネルギー回収等 を行うための施設を優先し、その他の施設は地域ごとの排出量に応じた能力を確保でき るよう整備することを目標とする。 ② 最終処分場 ●共通事項 ・ 再利用及び排出抑制に努めてもなお最終処分場の確保は、地域産業の維持及び 発展に不可欠であるが、設置される処分場の周辺住民の不安や不公平感が大きい ことを踏まえ、県内排出量に応じた適当な規模の処分場を地域ごとに整備する。 ・ 最終処分場の整備目標は、平成 32 年度において、10 年分程度の残余容量を確保 する。 ・ 県外で発生する産業廃棄物の埋立を主目的とした整備は、施設の短命化を促進す ることにより県内で発生する産業廃棄物の安定的な処理の支障となるおそれがある とともに、短命化に伴い新たな設置計画が多発する事は周辺住民の不安を増やすこ ととなる。このため、最終処分場の新たな設置又は拡張について、県外で発生する 産業廃棄物の埋立を主目的とした整備を抑制する。 ●安定型最終処分場 ・ 現在の状況のまま推移すれば、平成 32 年度には安定型最終処分場の残容量が枯渇 する見通しであることから、地域及び県内で発生する産業廃棄物の埋立処分量に応 じた適当な規模の処分場を確保する。 ●管理型最終処分場 ・ 現在の状況のまま推移すれば、平成 32 年度において約 6 年分の残容量しか確保で きない見通しであることから、県内の排出量に応じた適当な規模の処分場は必要で ある。 2 基本的な方向 ① 地域・県内処理を基本とした処理施設の整備 ② 民間事業者を基本とした処理施設の整備 ③ 地域住民の理解と協力を得た処理施設の整備 ④ 周辺地域の生活環境に配慮した処理施設の整備 ⑤ 再生利用率の向上・埋立処分の減量化・地球温暖化の防止に配慮した処理施設の整備 ⑥ 災害廃棄物の処理協力可能な処理施設の整備 - 80 - 3 公共関与による処理施設の整備 最終処分場については、当計画策定時点では不足していないが、民間事業者による新た な処分場の確保が進まない場合には、将来的に十分な処分容量を確保できず、県内の生活 環境保全や健全な産業活動の発展に支障が生ずる場合も想定される。また、処分場の不足 が無い現状においても、排出事業者は「県や市が関与する公共処理施設の整備」を希望し ている。 これらを踏まえ、今後、民間事業者による処理施設の整備動向や最終処分場の残余容量、 及び、市町村によるいわゆる併せ産廃処理の実施状況等を勘案しながら、産業廃棄物税を 活用した県の関与による処理施設の整備についても検討する。 4 住民の不安の解消、不信感の除去のための措置 ① 産業廃棄物処理施設を設置しようとする者(以下「処理施設設置者」という。 )は、処理 施設の設置に当たり、説明会の開催等により事業内容等について十分説明し、関係住民 と相互理解を深めるよう努める。 ② 処理施設設置者は、処理施設の設置に当たり、関係住民と処理施設の維持管理等につい て生活環境保全に関する協定を締結できるよう努める。 ③ 県は、予算の範囲内において、処理施設設置者等が行う処理施設周辺の環境整備及び住 民の利便に供する施設の整備に要する経費の一部を助成する。 ④ 5 県は、住民の不安感、不信感を除去するための啓発等に努める。 県、市町村、処理施設設置者の役割 ① 県は、処理施設の適正な配置及び円滑な設置を図るため、関係市町村との密接な連携の もとに、処理施設設置者に対し、適切な指導及び助言を行うものとする。 ② 市町村は、処理施設の円滑な設置及び当該市町村の区域内において排出される産業廃 棄物の適正な処理に関する県の施策に協力するものとする。 ③ 処理施設設置者は、処理施設の円滑な設置及び運営を図るため、関係市町村及び関係住 民の理解と協力を得るよう努めるものとする。また、非常災害の発生時は市町村の災害 廃棄物処理に協力するものとする。 - 81 - Ⅶ. 計画推進に向けた関係者の責務と役割 1.県民の努力義務と役割 県民は、日常生活の中でごみを排出しており、今日のごみ問題の直接の原因者であり、不適正処 理に由来する環境汚染の被害者でもある。このことは、逆に県民が高い意識を持って行動すれば、 循環型社会構築が可能であることを意味する。 県民には、自らの日常生活におけるひとつひとつの行動が、循環型社会の構築につながるという 認識を持ち、行動するという役割を分担する。 (1) ごみを出さないライフスタイルの実践 必要な量だけ買い物をし、食事は食べきれる分だけを作る、マイバッグを持参してレジ袋を利 用しない、過剰包装を断る、詰め替え容器のものを選ぶ、量り売り・ばら売りを活用する、リタ ーナブルびん入りの商品を購入する、古紙のトイレットペーパーを使う、生ごみや草木は家庭で 堆肥化する等の実践によって、極力、ごみを出さないライフスタイルを構築する。 (2) 再生品やリサイクルしやすい製品の優先的な購入・使用 商品の購入に当たっては、容器包装廃棄物の排出の少ない商品、繰り返し使用できる商品、耐 久性に優れた商品及び再生品の選択に努めるとともに、商品の使用に当たっては、故障時の修理 の励行等によりなるべく長期間使用することに努める。 (3) 分別回収や拠点回収等のリサイクルのためのシステムへの積極的な協力 市町村が行う分別回収や、町内会、PTA 等が行う集団回収等に積極的に参加し協力する。また、 食品トレイや紙製容器ごみはスーパー等の回収システムを活用する。分別回収にあたって、分別 を徹底し、異物混入を防止し、軽く洗って出すというように、リサイクルの質の向上や衛生面に 配慮し協力する。 (4) 行政施策への協力 市町村、事業者及び処理業者がそれぞれの責任において行っている廃棄物処理について認識を 深めるとともに、野外焼却や不法投棄等の不適正処理の防止等、行政施策の理解と協力に努める。 - 82 - 2.事業者の責務と役割 事業者は、事業活動の中で産業廃棄物や事業系ごみを排出しており、今日のごみ問題及び産業廃 棄物問題の当事者である。特に産業廃棄物については、その処理責任者は自己にあること(排出事 業者処理責任の原則)を強く認識する必要がある。また、循環型社会の構築に向け、ライフスタイ ル全体を通じた環境配慮を基礎としたものづくりに取り組むとともに、事業活動における廃棄物の 発生・排出抑制、適正な循環的利用(再利用、再生利用、熱回収)及び適正処分を実践するという 役割を分担する。 (1) 廃棄物を最小限にする事業活動 不良品の削減による歩留まりの向上、製造工程の見直し、梱包材等の物流資材の見直し等によ り、事業活動に伴う廃棄物を最小限にする。また、多量排出事業者は、産業廃棄物の減量や適正 処理に関する処理計画を策定し、自ら率先して産業廃棄物の減量や適正処理の推進を図る。 (2) 排出抑制、リユース、リサイクルに配慮した製品の製造・販売 物品の製造、加工、販売等に際して、その製品や容器等が廃棄される段階で、排出抑制、適正 な循環的利用及び処分が円滑に実施できるよう自己評価し、容器包装の簡素化、繰り返し使用で きる製品・耐久性に優れた製品・適正な処理が困難とならない製品の製造又は販売及び修繕体制 の整備に努めるものとする。 (3) 廃棄物再資源化の促進 製造工程からの廃棄物は極力削減に務め、それでも排出する廃棄物については、再資源化して 自社内、同一産業内、あるいは他産業と連携して有効利用する。 このため、産業廃棄物を有効利用できる事業者から情報を提供してもらう等、産業廃棄物の減 量化・資源化を行うための廃棄物情報交換に努める。 (4) グリーン購入の実践 物品の購入や借り受け(リース等) 、またはサービスの提供の選択にあたっては、環境保全の 観点を十分考慮し、資源採取から廃棄にいたる物品のライフサイクル全体について環境負荷の低 減に配慮した製品を、環境負荷の低減に努める事業者から優先して購入するよう努める。 (5) 自ら排出した廃棄物の適正処理の実施 事業活動に伴う廃棄物について、排出者としての責任を強く認識し、自己の問題として廃棄物 の適正処理に努める。 特に、処理業者へ処理を委託する場合には、法令で定める委託基準により、処理業者の許可内 容や施設の処理能力、処理実績等を確認するとともに、産業廃棄物の性状や組成、注意事項等必 要な情報を提供する。契約については、必ず文書によることとし、収集運搬業者及び処分業者と それぞれ行うとともに、委託業者に見合う適正な処理コストを負担する。 また、多量排出事業者にあっては、事業場ごとに排出抑制、分別、再生利用等の減量化に関す る事項を盛り込んだ処理計画を作成するとともに、実施報告によって計画の進捗状況の自己評価 を行う等、他の事業者のモデルとなるよう努める。 - 83 - (6) マニフェスト使用の徹底 産業廃棄物処理の委託に当たっては、全ての産業廃棄物についてマニフェストを使用し、発生 から中間処理、最終処分に至るまでの全ての過程において適正な処理が図られているかを的確に 把握し管理を徹底する。 特に、処理業者からのマニフェストが所定の期間内に返送されない場合や処理困難通知があっ た場合は、自ら状況把握を行うとともに、速やかに関係行政機関に連絡する。また、電子マニフ ェスト制度の積極的な導入を図る。 (7) 処理施設の安定的確保 排出事業者処理責任の原則のもと、処理施設の計画的な整備を進め、産業廃棄物の適正処分に 努める。なお、焼却施設や最終処分場等の処理施設を確保することは、ますます困難になってき ていることから、必要に応じて地域内企業、同一業界等による共同化処理を図る等、長期的な視 点に立った施設の安定確保に努める。 また、施設の円滑な設置を図るため、適正化条例に基づく事前協議の中で地域住民等の理解と 協力を求め、安全で安心できる処理施設の設置を目指すものとする。 (8) 有害物質の適正管理 有害物質等を含む特別管理産業廃棄物については、関係法令等に基づき適正処理を行う。また、 PCB を含む廃棄物については、 「大分県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画 (平成 27 年 3 月変更) 」 に即して厳重に保管するとともに、処理期限までに早期かつ計画的な処分を行う。 (9) 環境に配慮した経営 事業者が自主的に環境保全に関する取組を進め、環境に関する方針や目標等を設定する「環境 マネジメントシステム」 (エコアクション 21 等)の認証取得を得るための取組や自主的な環境配 慮の取組を行う「エコおおいた推進事業所」への登録を進める。 (10) 行政施策への協力 行政が求める廃棄物等の各種報告に協力し、的確な情報の提供を行うとともに、廃棄物処理に 関する施策に対して積極的に協力する。特に県外排出事業者においては、適正化条例に基づき、 搬入報告、立入検査等に協力する。 - 84 - 3.処理業者の責務と役割 処理業者は、事業者の処理を補完し、事業者から処理委託を受けた廃棄物を適正かつ円滑に処理 を遂行する。従って、処理業者は、排出事業者処理責任の原則の一翼を担う業務の重大性を再認識 するとともに、その事業活動に際しては、周辺住民の理解と協力が得られるよう、地域環境の保全 に取り組むという役割を分担する。 また、中間処理は廃棄物の減量化、リサイクルを進める上で重要な役割を担っており、技術の高 度化を進め、環境への負荷低減に配慮した廃棄物処理とリサイクルに努める。 (1) 適正な契約及び適正処理の遂行 排出事業者から産業廃棄物処理の委託を受ける場合には、事前に産業廃棄物の種類や性状、適 正処理にあたっての注意事項等の必要な情報を十分に得た上で、文書による契約を行い、関係法 令で定める委託基準や処理基準等に従って、適正な処理を行う。 (2) 処理施設の安定的確保と維持管理の徹底 近年、焼却施設や最終処分場等の処理施設を確保することは、ますます困難になってきている ことから、現有施設の整備・改善、延命化等を図るとともに、長期的な視点に立った施設の安定 的確保に努める。なお、処理施設の設置に当たっては、適正化条例に基づく事前協議の中で地域 住民等の理解と協力を求め、安全で安心できる処理施設の設置を目指すものとする。 施設の維持管理においては、維持管理基準等に基づき適正に管理し、施設の維持管理状況を記 録・保管するとともに、地域住民等に対しての記録の閲覧等情報の透明性に努める。 特に、安定型最終処分場の設置者は、安定型産業廃棄物以外の廃棄物が混入しないよう搬入管 理の徹底を図るとともに、定期的に浸透水等の水質検査を実施し、水質の悪化、ガスの発生等異 常があった場合には速やかに関係行政機関に通報し、搬入の停止等必要な対策を講じる。 (3) 社内管理・処理体制の整備 廃棄物処理に係る社内の管理・処理体制の充実を図るとともに、常に適正処理に関する意識高 揚や処理技術の向上に努める。また、高度な処理技術の導入等により、信頼性・安全性の高い産 業廃棄物処理施設の整備に努める。 (4) 減量化・リサイクルの推進 廃棄物の処理に当たっては、廃棄物処理の専門家として、最終処分量の削減や環境への負荷低 減につながる廃棄物の減量化・リサイクル技術の高度化に向けて技術開発や事業化、情報共有等 の仕組みづくりに努める。 (5) 計画的な事業経営と経営基盤の強化 排出事業者との連携を保ちつつ、廃棄物処理の動向を十分に把握し、長期的視点に立った計画 的な事業経営を図り、経営基盤の強化に努める。また、優良な産業廃棄物処理業者の育成・支援 するため整備された国の「優良産廃処理業者認定制度(平成23年4月1日施行) 」や県独自の「お おいた優良産廃処理業者評価制度(平成26年4月1日から実施) 」を積極的に導入する。 - 85 - (6)災害廃棄物処理の協力 地震、津波、風水害等により被害を受け、多量の災害廃棄物が発生した場合は、行政からの依 頼により災害廃棄物処理に協力する。 (7) 行政施策への協力 行政が実施する廃棄物等の各種報告に協力し、的確な情報の提供を行うとともに、廃棄物処理 に関する施策に対して積極的に協力する。 - 86 - 4.市町村の責務と役割 市町村は、住民や事業者に循環型社会の構築に向けた自主的な取組のために必要な情報を提供し、 具体的な行動のために必要な技術面での支援を行う。また、廃棄物の減量化・リサイクル及び適正 処分に当たっては、自らも一般廃棄物の処理責任者として、処理施設の適切な補修や維持管理に努 め、資源化、減量化を図り、さらに環境負荷物質のより一層の削減等に努めるという役割を分担す る。 (1) 住民の自主的取組の推進 一般廃棄物の減量化に向けて、住民の環境に配慮した行動を推進する。また、地域等での集団 回収への参加や「おおいたうつくし作戦」への参加を呼びかける。 (2) 住民、事業者による取組を支援するための仕組みづくり 住民の環境学習を支援するための環境カウンセラー等の派遣、環境NPOの活動支援、エコアク ション21等の環境マネジメントシステムの認証取得促進、住民や事業者の自主的な取組を支援す るための仕組みづくりを積極的に行う。 (3) 情報の提供、普及啓発の推進 県が発信する「優良産廃処理業者」や「リサイクル認定製品」等の情報を有効活用するととも に、市町村自らも情報を整備し、住民、事業者等に対してインターネット等による情報提供を推 進する。 (4) グリーン購入の推進 公共事業や庁舎の備品等においてグリーン購入を推進し、再生資源の需要拡大による資源の循 環を目指す。 また、納入業者の選定に当たっては、相手先における循環型社会構築への取組の度合いも判断 基準として重視する。 (5) 広域的な処理体制の取組等の効率的な処理事業の実施 一般廃棄物の処理に関する事業の実施に当たっては、一般廃棄物会計基準の導入や他の市町村 との連携等による広域的な取組を検討するとともに社会経済的に効率的な事業となるようPFI導 入可能性調査等を行い、経済的な手法の導入を図る。 (6) 一般廃棄物と産業廃棄物のあわせ処理 市町村は、一般廃棄物とあわせて産業廃棄物の処理を行うことができるようになっており、行 政区域内発生の産業廃棄物について、一般廃棄物と同様の性状を有するものについては、必要に 応じ一般廃棄物処理に支障のない範囲で受け入れ、その処理に努める。 (7) 熱利用(サーマルリサイクル)等の推進 ごみの焼却施設での発電等余熱利用を積極的に推進し、地球温暖化防止や省エネルギーの取組 を進める。 - 87 - (8) 公共事業等に係る適正処理の推進 市町村が発注する公共工事から発生する産業廃棄物については、他の模範となるよう、減量 化・リサイクルを積極的に推進する。 また、処理を委託する場合には、適正な処理経費を計上することはもちろんのこと、マニフェ ストを使用して最終処分に至る全ての処理状況を的確に把握し、他の模範となるよう率先して適 正処理に努め、関係者の監督・指導を徹底する。 (9) 不法投棄防止対策の徹底 廃棄物の不法投棄を防止し、快適な地域環境の保全を図るため、県及び保健所等とも連携しな がら、早期発見、早期対応を基本として、不法投棄防止対策を積極的に講ずる。 (10) ごみの散乱防止 ごみの散乱を防止し、地域の環境美化を推進するため、全市町村において市町村ごみ散乱防止 条例等の取組を図る。 (11) 事業者及び処理業者に対する指導・助言 行政区域内の事業者及び一般廃棄物処理業者の行う廃棄物処理について、その適正処理や排出 削減等必要な指導・助言を行う。 (12) 災害時に発生する廃棄物の適正処理の確保 災害時に大量に発生する廃棄物の円滑かつ適正な処理のため、国の「災害廃棄物対策指針」及 び「大分県災害廃棄物処理計画」(平成 28 年策定予定)をもとに、市町村は災害廃棄物処理計画 を策定して適正な処理の確保をする。また、被災した場合は災害廃棄物処理計画に基づき迅速か つ適正に災害廃棄物を処理するとともに、他市町村や県から支援を求められた場合は協力する。 (13) 取扱いに留意を要する廃棄物への対応 石綿を含有する家庭用品や在宅医療における感染性廃棄物(注射針等)等を適正に収集、処理・ 処分できるよう処理体系の整備を図る。 (14) 県の行政施策への協力 県の実施する産業廃棄物処理に係る施策等については、積極的に協力を行う。 特に中核市である大分市は、産業廃棄物行政を所管していることから、県との情報交換を密に し、処理業者への指導方針等については連携協調していくものとする。 - 88 - 5.県の責務と役割 県は、県内における一般廃棄物及び産業廃棄物の排出・処理状況を的確に把握し、これら廃棄物 の排出抑制、適正な循環的利用(再使用、再生利用、熱回収)及び適正処理を推進するため、廃棄物 処理の総合的かつ計画的な施策を講ずるとともに、循環型社会の構築に向けた県民、事業者、処理 業者及び市町村の自主的な取組に対して、情報提供、技術・資金面等あらゆる側面から、これを支 援するという役割を分担する。 (1) 処理計画の策定と推進 県民の生活環境の保全と地域産業の持続的な発展を図るため、長期的な視点に立った廃棄物処 理計画を策定する。 また、本計画を県民、事業者、処理業者、市町村に周知するとともに、これら各主体の良好な パートナーシップのもとに、廃棄物の排出抑制、適正な循環的利用及び適正処理を推進する。 処理目標等の計画の実現にあたっては、市町村等との調整を図りつつ、本計画で示した各種施 策を積極的に展開する。なお、数値目標等の達成状況や各種施策の進捗状況等に関しては、庁内 の関係部局の協力のもと、定期的にフォローアップを行い、必要に応じて計画の見直し等を行う。 (2) 県民、事業者の自主的取組の推進・支援 県民の環境学習を支援するための環境教育アドバイザーの派遣、環境NPOの活動支援やエコア クション21等の環境マネジメントシステムの認証取得促進、再資源化設備や施設導入に対する助 成、産業廃棄物最終処分場の確保支援等、県民や事業者の自主的な取組を支援するための仕組み づくりを積極的に行う。 (3) 情報公開と普及啓発の推進 循環型社会の構築のためには、県民や事業者がより高い問題意識と正確な現状認識を持って行 動することが必要である。このため、継続して環境に関する情報を提供するとともに大分県が置 かれている状況や各主体の役割、取組の選択肢等に関する情報を積極的かつ個別的に提供して、 意識の啓発を図る。 県民に対しては、産業廃棄物処理に係る情報の公開に努め、産業廃棄物のリサイクルや処理事 業の必要性等についての普及啓発に努めるとともに、環境教育等を積極的に推進する。 また、産業廃棄物の適正処理を推進するため、事業者、処理業者及び市町村に対し、必要な技 術的援助を行うとともに、産業廃棄物交換制度の拡充を図り、適切な情報の提供に努める。 (4) 環境教育・学習の推進 県民一人ひとりが環境問題に関心を持ち、環境に関する意識を高め、環境保全活動等に主体的 に行動する人材を育むため、子どもから大人まであらゆる世代や家庭、学校、職場、地域等の様々 な場における環境教育・学習を推進している。 環境教育を総合的かつ計画的に実施するため、「大分県環境教育等行動計画」を策定し、環境 教育アドバイザーの派遣や環境学習サイト「きらりんネット」による情報提供等の環境教育・学 習を実施することにより、持続可能な社会の構築及び環境保全活動を担っていける人材の育成を 推進する。 - 89 - (5) 産業廃棄物税を活用した各種施策の展開 産業廃棄物税の導入後、再生利用量は増加し、最終処分量は減少しており、排出抑制、リサイ クルの推進に向けた一定の効果が認められることから、今後も現行制度を継続する。産業廃棄物 税を活用し、排出抑制・再生利用の推進、適正処理の推進、基盤整備の推進、啓発広報の推進の 4 つの柱に基づき各種施策を展開する。 (6) 適正化条例に基づく県外産業廃棄物対策や産業廃棄物処理施設の確保 適正化条例により、県外から搬入される産業廃棄物については、事前協議や環境保全協力金制 度により、適正な搬入及び処理を推進する。また、処理施設設置者に対して条例に基づく事前協 議を行うことにより、地域住民への説明会等で理解を求める手続を義務づけ、施設の円滑な設置 を促進する。 (7) 不適正処理に対する監視・規制の強化 各保健所等の環境衛生指導員や産業廃棄物監視員による、対象施設の重点監視等の効率的、効 果的な監視指導を実施する。また、監視指導により処理基準違反等を発見した場合には、その状 況を改善させるため、早期に必要な行政指導や改善命令等を行う。 廃棄物の不法投棄に対しては、速やかに原因者(不法投棄実行者)を究明し、投棄者に対して 原状回復措置を履行させる。投棄者不明や投棄者に資力がない等の場合には、投棄された廃棄物 の排出事業者や土地所有者に対して原状回復措置を促すとともに、警察との連携により告発等の 厳正な対応を行う。 (8) 事業者及び処理業者に対する指導 事業者、処理業者に対しては、産業廃棄物の適正処理が促進されるよう、研修会等を実施し、 関係法令及び本計画の主旨の周知徹底を図り、産業廃棄物処理に関する認識を高めるとともに、 立入調査、報告の徴収等を通じて、処理施設の設置や維持管理等の産業廃棄物処理に係る管理・ 責任体制が強化されるよう指導する。 さらに、産業廃棄物の多量排出事業者に対しては、廃棄物処理法の規定に基づき、排出抑制、 分別、再生利用等の減量化に関する事項を盛り込んだ処理計画の作成及び実施状況の報告書作成 等の指導を徹底するとともに、これらを公表する。 (9) 事業者及び処理業者の資質向上 講習会や研修会の実施により、事業者及び処理業者の資質の向上に努めるとともに、悪質業者 に対しては廃棄物処理法の他、関係法令の運用によって、迅速かつ厳正な行政処分で対処する。 (10) 優良産廃処理業者の周知と活用の推進 産業廃棄物処理業者に対して、国や県の優良産廃処理業者の認定制度の周知を図り、登録を推 進するとともに、事業者に対しては、より環境負荷の少ない廃棄物処理を行うため、これら優良 産廃処理業者の積極的な活用を促進する。 - 90 - (11) 公共事業等に係る適正処理の推進 県及び関係機関が発注する公共工事等から発生する産業廃棄物については、減量化・リサイク ル等を積極的に推進し、処理を委託する場合には、適正な処理経費を計上することはもちろんの こと、マニフェストにより最終処分に至るまでの全ての処理状況を的確に把握し、他の模範とな るよう率先して適正処理に努め、関係者の監督・指導を徹底する。 また、マニフェスト制度については電子マニフェスト制度の導入を普及促進する。 (12) グリーン購入の推進 「大分県グリーン購入推進方針」に基づき、県の事務、事業における環境負荷の低減に資する 製品や役務の調達(グリーン購入)を推進し、低減に努める県内事業者から優先して購入するよ う努める。 (13) 非常災害時に発生する廃棄物の適正処理の確保 地震等の災害時においては、一時的に大量の災害廃棄物が発生することが想定されることから、 大分県災害廃棄物処理計画(H28)に基づき、速やかに災害廃棄物の撤去及び処理が図られるよう 行動する。 - 91 - お わ り に 県では、県民の皆様・事業者・処理業者・市町村の 協力と連携のもと、 「第4次大分県廃棄物処理計画」に 掲げた施策を着実に実施することにより、 廃棄物等の循 環的利用・適正処理をさらに推進し、本県の恵み豊かな 自然環境を守り、 資源循環型社会の実現に向けた取組を 進めてまいります。 3Rの推進 県外産業廃棄物 の適正な搬入 適正処理の推進 廃棄物処理行政の 方向性 最終処分場の 適正な配置 周辺住民の生活環境 の不安を軽減 災害廃棄物の 適正処理体制の確保 - 92 -
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