当社社長 月岡隆 年頭の挨拶について

2016年 1月 4日
記 者 各 位
出光興産株式会社
当社社長 月岡隆 年頭の挨拶について
新年おめでとうございます。
今年の干支は、「形が明らかになり、果実が熟し固まっていく」という丙申(ひのえさる)
です。昨年は、国際社会においてはISによるテロ事件やAIIB創設のように、既存の枠
組みを揺るがす出来事が多数ありました。Gゼロ時代における世界秩序の「新しいカタ
チ」が早く明らかになるよう願っていますが、当面暗中模索の状態が続くとみています。
国内では、安保法制やTPPなど、国の「新しいカタチ」が徐々に見えてきました。景気
回復の実感はまだありませんが、法人税減税をきっかけに、消費や設備投資が促進さ
れ、景気回復が本格化することを期待しています。
エネルギー業界では、エネルギーミックスの決定やCOP21があり、2030年に向け
て「新しいカタチ」が見えてきました。また、今年4月には電力小売りが全面自由化され、
来年には都市ガスも自由化されます。エネルギーの垣根を越えた競争の姿や、総合
エネルギー企業のカタチが明らかになってくると思います。
さて、2013年度にスタートした第4次連結中期経営計画も残すところ3か月となりま
した。これまでを振り返るにあたって重要なことは、原油価格変動などの影響を除いた
部分で、我々が意図していたことが達成できたかという観点です。4次中計は、構造改
革ステージと位置付け、「飛躍のための事業ポートフォリオ構築」をテーマとして掲げて
きました。海外燃料事業や高機能材事業など、成長性を有した事業の育成という点で
は、これまでの布石が結実しつつあります。
一方、国内燃料油事業は需要の減少に加え、過当競争など、当業界の構造的課題
やそれによる収益体質に長年苦しんできました。このままでは日本のエネルギー・セキ
ュリティを支える事業基盤が損なわれてしまうという危機感を抱き、昭和シェル石油殿と
の経営統合に向けて一歩を踏み出しました。経営統合によるシナジーを早期に実現し、
国内燃料油事業において安定的な収益基盤を作り、統合会社の強みを生かした成長
戦略を加速していきたいと考えています。
販売店の皆様、現場第一線の社員一人一人の努力が、収益や「やりがい」という形
で報われるよう、日本の石油業界が抱える構造的課題の根本的な解決に先頭に立っ
て取り組み、エネルギー・セキュリティへの貢献、国際競争力の強化を図っていきま
す。
出光の「新しいカタチ」を明らかにし「果実」を固めていく、干支にふさわしい一年に
していきたいと思います。
以上
出光興産株式会社
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