2015年財政援助団体等監査

写
○
15町監第160号の2
2015年12月24日
町田市議会議長
町 田 市 長
上
石
野
阪
孝
丈
典
一
様
様
町田市監査委員
同
同
同
小
古
細
お
西
川
野
く
弘 子
健太郎
龍 子
栄 一
2015年財政援助団体等監査の結果について
地方自治法第199条第7項の規定に基づく財政援助団体、出資団体及び公
の施設の指定管理者の監査並びに同条第1項、第2項及び第5項の規定に基づ
く主管部課の監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果の報告書
を提出します。
なお、この監査結果に基づき、又はこの監査の結果を参考として措置を講じた
ときは、同条第12項の規定により通知願います。
2015年財政援助団体等監査結果報告書
第1
第2
第3
監査の種類
地方自治法第199条第7項の規定に基づく財政的援助を与えている団体、出資団
体及び公の施設の指定管理者の監査並びに同条第1項、第2項及び第5項の規定に基
づく主管部課の監査
監査の実施期間
2015年9月11日から2015年11月27日まで
監査の対象
監査の対象は、次表のとおり補助金交付団体及び出資団体1団体並びに指定管理者
3者とその主管部課である。
補助金交付団体
補助金名及び出資金
及び出資団体
主管部課
町田市産学官連携事業補助金
株式会社町田新産業創造センター
町田市販路拡大支援事業補助金
経済観光部
株式会社町田新産業創造センター
産業観光課
出資金
指定管理者
施設名
主管部課
【町田中央公園グループ】
チーム町田共同事業体
町田中央公園、木曽山崎公園、
(株式会社ギオン・株式会社富士グリ
鶴間公園、
ーンテック・ファシリティパートナー
日向山公園(区域の一部)、
ズ株式会社・株式会社東京綜合造園・
忠生公園(有料運動施設のみ)
特定非営利活動法人
アスレチッククラブ町田・株式会社
【小野路公園グループ】
ゼルビア共同事業体)
小野路公園、鶴川中央公園
都市づくり部
鶴川1号緑地
公園緑地課
スポーツパークパートナーズまちだ
共同事業体
野津田公園
(日本体育施設株式会社・一般財団法
人町田市体育協会共同事業体)
特定非営利活動法人
相原中央公園
レスポアール相原
-1-
第4
監査の範囲
2014年度(必要に応じて2015年度及び過年度を含む。)に執行された財
政的援助、出資及び公の施設の管理に係る出納その他の事務
第5
監査の実施手続及び着眼点
実施手続は、町田市監査基準第23条及び第24条による。
着眼点は、町田市監査等の着眼点から選択し対象ごとに設定した。
なお、監査の実施に当たっては、監査法人アリアと業務委託契約を締結し、会計関
係書類の検査等を実施した。
第6
第7
事情聴取
事情聴取は、都市づくり部公園緑地課に対し2015年11月6日に行った。
監査の結果
補助金交付団体、出資団体、指定管理者及び主管部課の2014年度に執行された
財政的援助及び公の施設の管理に係る出納その他の事務は、おおむね適正に執行され
ていると認められた。しかし、一部に是正・改善を要する事項及び改善の検討を要す
る事項が見受けられたので以下に述べる。
-2-
株式会社
町田新産業創造センター
団体の概要
名
設
立
根
拠
法
称
株式会社 町田新産業創造センター
令
会社法
50,000千円
(45,000千円)
資
本
金
( う ち 市 出 資 金 )
市
出
資
比
率
90.0%
町 田 市 外 郭 団 体 の 指導 監督
に 関 す る 要 綱 に基 づく 区分
監理団体
株式会社町田新産業創造センターは、次の事業を営むこと
を目的とする。
1.事務室、店舗、駐車場などの賃貸業
2.経営コンサルティング業
3.有料職業紹介事業及び人材派遣事業
4.事務代行業務
5.ベンチャー企業に投資するファンドの運用、管理及び投
資の助言
的 6.企業に対する投融資の引受、仲介、斡旋及び経営の指導
7.各種デザインの企画及び制作
8.ウェブサイト・チラシ・ポスター・看板等の広告業
9.広告代理店業
10.ウェブサイト・ウェブコンテンツ等、各種メディアの企画及
び制作並びに運営
11.コンピューター・携帯端末のソフトウェアの企画及び開発
12.システム開発業
13.各種商品の受託販売及び販売代理
14.上記1~13に附帯する一切の事業
目
設
立
年
月
日
市の財政的援助等
(2014年度決算)
2013年1月29日
名称
金額(千円)
町田市産学官連携事業補助金
3,000
町田市販路拡大支援事業補助金
10,000
<補助金額の推移>
2012年度
(決算額)
補助金等の
金額(円)
5,796,794
2013年度
(決算額)
2014年度
(決算額)
13,000,000 13,000,000
-3-
監査の結果
1
予算と決算の乖離について(意見)
市は、まちだ未来づくりプラン及び町田市新5ヵ年計画に基づく重点事業として、創業
支援及び企業誘致を推進する目的で、株式会社町田新産業創造センター(以下「新産業創
造センター」という。)の取組に対し、社屋の賃料や補助事業で財政的援助を行ってい
る。
社屋の賃料について、新産業創造センターは年間74万円の賃料で市から借り受けた社
屋を利用して、2014年度は3,301万円の収益(入居者賃料)を上げている。
また、補助事業については、町田市産学官連携事業補助金交付要綱及び町田市販路拡大
支援事業補助金交付要綱に基づき実施している。予算と決算の状況は、新産業創造センタ
ーが市へ提出した2014年度の要綱に基づく実績報告書(第7号様式)に添付された収
支決算書によれば、おおむね次のとおりであった。
町田市産学官連携事業補助金 (以下「産学官補助金」という。)
補助対象事業
補助率
結びつけるためのセミナー等の開催
保持する技術の調査
その他市長が必要と認める事業
合計
2/3
10/10
10/10
予算
事業費
補助金申請額
559,800
373,200
2,378,400
2,378,400
270,000
248,400
3,208,200
3,000,000
(単位:円)
決算
事業費
補助金充当額
553,092
343,750
1,336,458
1,334,278
1,333,384
1,321,972
3,222,934
3,000,000
町田市販路拡大支援事業補助金 (以下「販路拡大補助金」という。)
補助対象事業
補助率
セミナー等の開催
各種相談対応
市場調査
その他市長が必要と認める事業
合計
2/3
10/10
10/10
10/10
予算
事業費
補助金申請額
529,800
353,200
3,991,200
3,991,200
5,181,200
5,181,200
507,600
474,400
10,209,800
10,000,000
(単位:円)
決算
事業費
補助金充当額
2,320,181
1,546,554
6,342,623
6,340,063
128,754
114,754
2,337,796
1,998,629
11,129,354
10,000,000
産学官補助金及び販路拡大補助金の実績報告は、予算額と決算額が乖離しており、当初
の事業計画とは異なるものとなっていた。
要綱によれば、軽微な計画の変更を除き、補助事業の計画を変更するときは、あらかじ
め承認申請書(第4号様式)を提出しなければならない旨が規定されているところ、第4
号様式は確認できなかった。
本件の状況は、主管部課による実績報告の精査と慎重な補助金交付額の確定がなされる
べきであったと考える。
補助金等の予算の執行に関する規則第3条及び要綱に基づき、適正な事務に努められた
い。
-4-
【根拠法令等<抜粋>】
○補助金等の予算の執行に関する規則第3条
(予算執行職員の責務)
第3条
補助金等にかかる予算の執行にあたる職員は、補助金等が、税金その他貴重な財源でま
かなわれるものであることに留意し、公正、かつ有効に使用されるように努めなければならな
い。
-5-
チーム町田共同事業体
指定管理の概要
指
公
定 管 理
の
施
者 の
設
の
名
名
チーム町田共同事業体
(株式会社ギオン・株式会社富士グリーンテック・
称 ファシリティパートナーズ株式会社・株式会社東京綜合造園・
特定非営利活動法人アスレチッククラブ町田・株式会社ゼルビア
共同事業体)
称
【町田中央公園グループ】
町田中央公園、木曽山崎公園、鶴間公園、
日向山公園(区域の一部)、忠生公園(有料運動施設のみ)
【小野路公園グループ】
小野路公園、鶴川中央公園、鶴川1号緑地
根
施
拠
設
の
条
設
置
目
例
町田市立公園条例
的
都市公園の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に
資することを目的とする。
指定管理料(2014年度)
【町田中央公園グループ】 142,252,720円
【小野路公園グループ】 42,272,000円
指 定 管 理 者 制 度 の導 入年 月日
2009年4月1日
指
定
期
間
2014年4月1日~2019年3月31日
指 定 管 理 者 の 募 集 方 法
利
用 料 金
制 の
有
無
公募
有(利用料金は指定管理者の収入とする。)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第4条による
管
理
物
件
(1)管理施設
町田中央公園、木曽山崎公園、鶴間公園、
日向山公園(区域の一部)、忠生公園(有料運動施設のみ)
小野路公園、鶴川中央公園、鶴川1号緑地
(2)管理物品(詳細は備品台帳に記載)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第6条による
業
務
範
囲
業務の細目は、指定管理者都市公園管理業務共通仕様書、
都市公園管理仕様書、都市公園管理水準書に定める。
-6-
<指定管理料の推移>
町田中央公園グループ
指定管理料(円)
2011年度
(決算額)
2012年度
(決算額)
2013年度
(決算額)
2014年度
(決算額)
127,230,232
118,620,320
119,217,950 142,252,720
2012年度
(決算額)
2013年度
(決算額)
2015年度
(年度協定額)
130,226,000
小野路公園グループ
2011年度
(決算額)
指定管理料(円)
39,574,450
39,729,488
38,488,000
2014年度
(決算額)
42,272,000
2015年度
(年度協定額)
43,540,000
(注) 2011年度から2013年度までは、前の指定期間における当該施設の指定管理料を参考として掲載
している。また、2015年度は、2015年4月1日時点の年度協定額を掲載している。
監査の結果
1
備品管理業務の適正化について(意見)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書(以下「基本協定」という。)第4条で
は、指定管理者は善良なる管理者の注意を持って管理物品(備品台帳)を管理しなければ
ならないとされており、同第15条では、市は備品台帳に示す備品を無償で指定管理者に
貸与するとしている。
そこで、備品台帳と市の備品管理サブシステムの登録及び備品の実在性について確認し
たところ、以下のような事例が見受けられた。
(1)町田中央公園内サン町田旭体育館(以下「サン町田」という。)の所管課がス
ポーツ振興課から公園緑地課に変更された際、備品管理サブシステムによる所管変
更に漏れがあった。
(2)町田中央公園グループ(以下「町田G」という。)の備品台帳に記載されている
備品について、実在性が確認できないものがあったり、保管場所に相違があるなど、
備品台帳の記載に誤りがあった。
(3)チーム町田の申入れによるサン町田の掃除機に係る備品恵与要望の協議を市は承
諾し、掃除機2台の購入金額分を含む指定管理料の増額を行った。しかし、当該掃
除機は段ボール箱に入ったままの状態であった。また、他に予備用とされている掃
除機も確認された。
(4)町田G及び小野路公園グループ(以下「小野路G」という。)の2014年度及
び2015年度の事業計画書では、備品は毎月損傷・耐久性のチェックを行う旨の
記載があったが、毎月のチェックは実施されていなかった。
基本協定第15条では、指定管理者は備品を常に良好な状態に保つこととされている。
また、指定管理者都市公園管理業務共通仕様書(以下「共通仕様書」という。)に定める
-7-
物品の管理においても、整理簿等により、数量、使用場所、使用状況を把握することが求
められている。
指定管理者及び主管部課は、連携してルールにのっとり備品管理業務を適正に行われた
い。
また、協議の申入れがあった際は、収支や現場の状況を確認し、指定管理料増額の必要
性については慎重に判断されたい。
2
事業計画(予算)と事業報告(決算)の対比及び前年度比較について(意見)
町田市公の施設の指定管理者制度の基本的方針は「事業報告書は、市が承認した事業計
画書と対比できる書式とすること」としている。これを受け、共通仕様書においても「事
業報告書は事業計画書に対応した書式とする」と明文化されており、事業計画(予算)と
事業報告(決算)との対比が求められている。さらに、基本協定の第18条及び別紙3に
より、前年度比較を求め、市は、この事業報告書に基づき業務実施と施設管理の状況確認
を行い、管理物件に立ち入ることや管理経費等の状況説明を求めることができる旨、同第
19条に規定している。
しかしながら、指定管理者が市へ提出した2014年度の事業報告書を見たところ、予
算と決算とが容易に比較できる書式とはなっておらず、前年度比較の書式も採用されてい
なかった。
主管部課は、事業報告書において予算と決算との対比や前年度比較を求めていることの
主旨に鑑み、指定管理者を指導して、規定にのっとった有用な報告書を提出させ、その報
告書に基づいて指定管理業務の実施状況を確認されたい。
なお、2014年度のように指定管理期間の第1期に当たる場合の前年度数値は、指定
管理者と連携して過年度の参考数値を記載するなど、財務情報の理解を助ける工夫をされ
たい。
3
経理規程等を整理して会計処理の明確化を図ることについて(意見)
基本協定第40条により、指定管理者は、本業務に固有の銀行口座(以下「専用口座」
という。)を開設し、適切な運用を図ることが求められている。そこで、総勘定元帳、振
替伝票及び証憑書類から、主に経費と専用口座の状況を確認したところ、以下のとおりで
あった。
(1)総勘定元帳によれば、町田Gと小野路Gはいずれも、人件費等の経費について、
チーム町田代表者(以下「本社」という。)が立替払をする処理をしており、期中
における普通預金(専用口座)での支払が無かった。また、本社に係るいわゆる間
接経費の支払についても、期中において未払金で処理をしていた。これらの精算に
当たる資金移動は、まとめて期末に専用口座で行っていたが、精算に係る金額の内
訳や証憑書類について、提出資料の範囲では不明であった。
(2)総勘定元帳によれば、町田Gと小野路Gはいずれも現金、普通預金(専用口座)、
未払金などの勘定に期首の繰越残高があった。当期(2014年度)は指定期間
(5年間)の第1期に当たり、通常は繰越残高ゼロでのスタートとなるところ、
チーム町田は前期間においても指定管理者であったため、引き継いだものと思われる。
-8-
これらの状況は、基本協定で専用口座の開設を規定し、共通仕様書で会計の独立を規定
するなど、管理経費につき本社の経理との明確な区分を求めた主旨からすれば改善の余地
がある。透明性を高めるため、市と指定管理者とのルールやチーム町田と本社とのルール
及び共同事業体内部のルールを整理して、特に経理規程での明確化を図り、証憑書類の保
存を確実にして、理解や判断が容易な財務情報となるよう工夫されたい。
4
第三者委託等について(意見)
基本協定第10条では、事前に市の承諾を受けた場合を除き、指定管理者は第三者委託
による業務の実施をしてはならないとされている。
そこで、指定管理者が行う第三者委託による業務の実施に関する書類を見たところ、
2014年度は7月8日、2015年度は5月29日に市の収受が行われていた。
主管部課によれば、提出された事業計画書に事前承諾のない第三者委託による業務実施
計画の記載があったため、市が提出を求める通知を発したとのことであった。また、基本
協定第28条に基づく保険加入を証する書類及び共通仕様書に基づく緊急連絡体制表につ
いても提出が漏れていたため、同通知に記載したとのことであった。
公の施設運営が、利用者にとってより安全で魅力的なものとなるためには、市と指定管
理者との連携に一定の緊張感が必要であると考える。
主管部課は、これら承諾及び確認の手続が求められていることの主旨に鑑み、指定管理
者を指導して、毎年度同じ誤りを繰り返さないよう注力されたい。
-9-
スポーツパークパートナーズまちだ共同事業体
指定管理の概要
指 定 管 理 者 の
公
の
施
根
施
設
拠
設
の
の
名 称
名
条
設
置
目
スポーツパークパートナーズまちだ共同事業体
(日本体育施設株式会社、一般財団法人町田市体育協会
共同事業体)
称
野津田公園
例
町田市立公園条例
的
都市公園の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に
資することを目的とする。
指定管理料(2014年度)
151,913,000円
指 定 管 理 者 制 度 の導 入年 月日
2009年4月1日
指
定
期
間
2014年4月1日~2019年3月31日
指 定 管 理 者 の 募 集 方 法
利 用 料 金 制 の
有 無
公募
有(利用料金は指定管理者の収入とする。)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第4条による
管
理
物
(1)管理施設
野津田公園(村野常右衛門生家を除く)
件
(2)管理物品(詳細は備品台帳に記載)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第6条による
業
務
範
囲
業務の細目は、指定管理者都市公園管理業務共通仕様書、
都市公園管理仕様書、都市公園管理水準書に定める。
<指定管理料の推移>
2011年度
(決算額)
指定管理料(円)
(注)
112,876,498
2012年度
(決算額)
2013年度
(決算額)
154,209,073
125,395,761
2014年度
(決算額)
151,913,000
2015年度
(年度協定額)
145,553,000
2011年度から2013年度までは、前の指定期間における当該施設の指定管理料を参考として掲載
している。また、2015年度は、2015年4月1日時点の年度協定額を掲載している。
- 10 -
監査の結果
1
備品管理業務の適正化について(意見)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書(以下「基本協定」という。)第4条で
は、指定管理者は善良なる管理者の注意を持って管理物品(備品台帳)を管理しなければ
ならないとされており、同第15条では、市は備品台帳に示す備品を無償で指定管理者に
貸与するとしている。
そこで、備品台帳と市の備品管理サブシステムの登録及び備品の実在性について確認し
たところ、以下のような事例が見受けられた。
(1)野津田公園の所管課がスポーツ振興課から公園緑地課に変更された際、備品管理
サブシステムによる所管変更に漏れがあった。また、その際に備品の実在性の確認
においても不十分なものがあった。
(2)備品台帳に記載されている備品の一部に実在性が確認できなかったものがあり、
指定管理者はその事実を把握していなかった。
(3)経理状況一覧書類及び補助元帳を見たところ、2014年度に指定管理料により
購入したパソコンモニター2台(備品費)とその付帯設備(消耗品費)計35万
6,975円について、それらは備品台帳に記載されていなかった。
基本協定第15条では、指定管理者は備品を常に良好な状態に保つこととされている。
また、指定管理者都市公園管理業務共通仕様書(以下「共通仕様書」という。)に定める
物品の管理においても、整理簿等により、数量、使用場所、使用状況を把握することが求
められている。
指定管理者及び主管部課は、連携してルールにのっとり備品管理業務を適正に行われた
い。
2
事業計画(予算)と事業報告(決算)の対比及び前年度比較について(意見)
町田市公の施設の指定管理者制度の基本的方針は「事業報告書は、市が承認した事業計
画書と対比できる書式とすること」としている。これを受け、共通仕様書においても「事
業報告書は事業計画書に対応した書式とする」と明文化されており、事業計画(予算)と
事業報告(決算)との対比が求められている。さらに、基本協定の第18条及び別紙3に
より、前年度比較を求め、市は、この事業報告書に基づき業務実施と施設管理の状況確認
を行い、管理物件に立ち入ることや管理経費等の状況説明を求めることができる旨、同第
19条に規定している。
しかしながら、指定管理者が市へ提出した2014年度の事業報告書を見たところ、予
算と決算とが容易に比較できる書式とはなっておらず、前年度比較の書式も採用されてい
なかった。また、内容は委託料等の科目で予算額と決算額の乖離が認められた。
主管部課は、事業報告書において予算と決算との対比や前年度比較を求めていることの
主旨に鑑み、指定管理者を指導して、規定にのっとった有用な報告書を提出させ、その報
告書に基づいて指定管理業務の実施状況を確認されたい。
なお、2014年度のように指定管理期間の第1期に当たる場合の前年度数値は、指定
管理者と連携して過年度の参考数値を記載するなど、財務情報の理解を助ける工夫をされ
- 11 -
たい。
3
第三者委託等について(意見)
基本協定第10条では、事前に市の承諾を受けた場合を除き、指定管理者は第三者委託
による業務の実施をしてはならないとされている。
そこで、指定管理者が行う第三者委託による業務の実施に関する書類を見たところ、
2014年度は5月30日、2015年度は5月29日に市の収受が行われていた。
主管部課によれば、提出された事業計画書に事前承諾のない第三者委託による業務実施
計画の記載があったため、市が提出を求める通知を発したとのことであった。また、基本
協定第28条に基づく保険加入を証する書類及び共通仕様書に基づく緊急連絡体制表につ
いても提出が漏れていたため、同通知に記載したとのことであった。
公の施設運営が、利用者にとってより安全で魅力的なものとなるためには、市と指定管
理者との連携に一定の緊張感が必要であると考える。
主管部課は、これら承諾及び確認の手続が求められていることの主旨に鑑み、指定管理
者を指導して、毎年度同じ誤りを繰り返さないよう注力されたい。
- 12 -
特定非営利活動法人
レスポアール相原
指定管理の概要
指
公
定 管 理
の
根
施
施
者 の
設
拠
設
の
の
名
名
条
設
置
目
称
特定非営利活動法人レスポアール相原
称
相原中央公園
例
町田市立公園条例
的
都市公園の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に
資することを目的とする。
指定管理料(2014年度)
25,672,000円
指 定 管 理 者 制 度 の導 入年 月日
2009年4月1日
指
定
期
間
2014年4月1日~2019年3月31日
指 定 管 理 者 の 募 集 方 法
利
用 料 金
制 の
有
公募
無
有(利用料金は指定管理者の収入とする。)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第4条による
管
理
物
(1)管理施設
相原中央公園
件
(2)管理物品(詳細は備品台帳に記載)
町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書第6条による
業
務
範
囲
業務の細目は、指定管理者都市公園管理業務共通仕様書、
都市公園管理仕様書、都市公園管理水準書に定める。
<指定管理料の推移>
2011年度
(決算額)
指定管理料(円)
(注)
27,405,050
2012年度
(決算額)
2013年度
(決算額)
24,494,450
25,834,250
2014年度
(決算額)
2015年度
(年度協定額)
25,672,000
25,672,000
2011年度から2013年度までは、前の指定期間における当該施設の指定管理料を参考として掲載し
ている。また、2015年度は、2015年4月1日時点の年度協定額を掲載している。
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監査の結果
1
事業計画(予算)と事業報告(決算)の対比及び前年度比較について(意見)
町田市公の施設の指定管理者制度の基本的方針は「事業報告書は、市が承認した事業計
画書と対比できる書式とすること」としている。これを受け、指定管理者都市公園管理業
務共通仕様書(以下「共通仕様書」という。)においても「事業報告書は事業計画書に対
応した書式とする」と明文化されており、事業計画(予算)と事業報告(決算)との対比
が求められている。さらに、町田市都市公園施設の管理に関する基本協定書(以下「基本
協定」という。)の第18条及び別紙3により、前年度比較を求め、市は、この事業報告
書に基づき業務実施と施設管理の状況確認を行い、管理物件に立ち入ることや管理経費等
の状況説明を求めることができる旨、同第19条に規定している。
しかしながら、指定管理者が市へ提出した2014年度の事業報告書を見たところ、予
算と決算とが容易に比較できる書式とはなっておらず、前年度比較の書式も採用されてい
なかった。
主管部課は、事業報告書において予算と決算との対比や前年度比較を求めていることの
主旨に鑑み、指定管理者を指導して、規定にのっとった有用な報告書を提出させ、その報
告書に基づいて指定管理業務の実施状況を確認されたい。
なお、2014年度のように指定管理期間の第1期に当たる場合の前年度数値は、指定
管理者と連携して過年度の参考数値を記載するなど、財務情報の理解を助ける工夫をされ
たい。
2
第三者委託等について(意見)
基本協定第10条では、事前に市の承諾を受けた場合を除き、指定管理者は第三者委託
による業務の実施をしてはならないとされている。
そこで、指定管理者が行う第三者委託による業務の実施に関する書類を見たところ、
2014年度は5月20日、2015年度は5月20日に市の収受が行われていた。
主管部課によれば、提出された事業計画書に事前承諾のない第三者委託による業務実施
計画の記載があったため、市が提出を求める通知を発したとのことであった。また、基本
協定第28条に基づく保険加入を証する書類及び共通仕様書に基づく緊急連絡体制表につ
いても提出が漏れていたため、同通知に記載したとのことであった。
公の施設運営が、利用者にとってより安全で魅力的なものとなるためには、市と指定管
理者との連携に一定の緊張感が必要であると考える。
主管部課は、これら承諾及び確認の手続が求められていることの主旨に鑑み、指定管理
者を指導して、毎年度同じ誤りを繰り返さないよう注力されたい。
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