公共施設 か ら ま ち づ く り を 考 え る 特別支援学級の取り組み

シリーズ
公共施設からまちづくりを考える ⑤
住コミュニティがモデルに
なっています。
日本版のCCRCでは、地
方にバリアフリーの高齢者住
宅を整備し、都会の高齢者が
健康なうちに地方に移住して
社会活動に参加し、介護が必
要になった後も必要な医療・
介護を受けながら暮らし続け
に生活・福祉サービスや地域
旧小学校区などの日常生活
圏内で、生活に困らないよう
このように、空き校舎・園舎
の活用方法だけでも様々なも
したCCRCも検討されます。
れます。
CCRC※とは「継続的な
ケア付きのリタイアメントコ
■CCRC構想
内容についてご紹介します。
シリーズ琴浦教育
公共施設をただ減らすのではなく、地域に活気をもたらすま
ちづくりに活かすには、どのような方法があるでしょう。
今回は、これまで紹介してきた公共施設の最適化の手法によ
る空き校舎・園舎の活用例をご紹介します。
方が主体となった活発な活動
活動の場を集約、整備する仕
のが存在します。これに公共、
る仕組みとなっています。
が必要となります。空き校舎・
組みをコンパクトビレッジと
民間問わずあらゆる施設・サー
くのメリットが期待できます。
園舎を転用し、人々の交流の
いいます。
新たなまちづくりの可能性 が
■地域の拠点の整備
場、地域活動の場となる「地
地域に分散しているサービ
スを空き校舎・園舎を活用し
さらに広 がります。琴 浦町で
都会の元気な高齢者の移住
促進策として、空き校舎を利用
域の拠点」をつくれば、地域
て集約化し、交通手段を整備
は、まちづくりに繋がるよう工
■コンパクトビレッジ構想
の活性化に役立ちます。
すれば、高齢者が大きな負担
夫を凝らしながら公共施設の
人口減少や少子高齢化が進
む中、活気ある地域をつくる
■企業誘致
なく地域で暮らすことが可能
最適化を進めていきます。 ためには、そこに住む住民の
小学校の校舎のような大き
な建物は、地域活動だけでは
となります。
ビスを織り交ぜ、工夫すれば、
広 す ぎ て 使 い き れ な い 場 合、
建物と企業側のニーズがなか
なか合致しないという難点もあ
ミュニティ」のことで、アメ
※CCRC… ontinuing
Care Retirement
Communityの略
企業誘致による活用も検討さ
りますが、雇用の創出や住民と
リカで発達してきた高齢者居
次回は、今月末に完成予定
の公共施設等総合管理計画の
企業の交流など、実現すれば多
C
特別支援学級の取り組み
琴浦町の小中学校には、それぞれの子どもの発達や特性に合わせて、その子の力が最大限に伸ばせる
教育環境で学習するために特別支援学級があります。
特別支援学級では、国語や算数の教科学習に加え、体験活動を通して「生きる力」を育むための学びも
行っています。具体的な活動の例として、八橋小学校特別支援学級合同の取り組みをご紹介します。
取り組みの例 「ひまわり茶屋」開店(学校一斉公開日) ひまわり茶屋は、子どもたちが準備から接客まで全て行う体験型の学習です。部屋の飾
りやポスターの製作、ランチョンマットやお客様へのプレゼント、お客さんに出すケーキ
作りなど、たくさんのことをみんなで協力
いらっしゃいませ!
して準備をしました。
ご注文は?
当日は、たくさんのお客様が来られて、子どもたちは
大忙しでしたが、いきいきと活動していました。
「笑顔で接客しよう」「おつりを間違えないようにしよ
う」など、一人ひとりが自分の目的を持って活動できま
ケーキと紅茶を
した。こうした取り組みを通して、ほめられて意欲が高
どうぞ
まり、自信もつき、コミュニケーションをする力や生き
る力も育まれます。 次回は「まなびの教室」の取り組みをご紹介します。
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H28.1.1