①公共図書館システム開発及び運用保守業務仕様書 1 基本方針 本仕様は、平成29年3月末で現行の図書館システムの運用保守業務 期間が満了することに伴い、最新の高度技術とセキュリティを確保し、 情報提供機能の拡充と利用者への利便性の向上を図る公共図書館システ ムを開発するものである。 また、本仕様で納品されたシステム(機器等を含む)に対し、平成3 4年3月31日まで(以下「運用保守業務期間」という。)の運用保守 を行うものとする。 2 発注者が想定している開発等スケジュール 平成29年1月12日 平成29年2月 仮運用の開始 1日~2月10日 平成29年2月11日 データ移行 公共図書館業務システム本稼動 (システム納品日) 平成29年4月 1日 図書館業務の自動化省力化機器本稼動 (機器納品日) 平 成 2 9 年 6 月 ( 予 定 ) (仮 称 ) 安 城 市 図 書 情 報 館 ( 以 下 「 図 書 情 報 館 」 という。)開館 平成29年2月 (平成34年2月 3 1日~平成34年3月31日 運用保守業務期間 1日~平成34年3月31日は再リースを想定) 設置場所 (1)サーバ及び管理用端末 図書情報館(安城市御幸本町地内)の5階コンピューター室に設 置 す る も の と す る 。 た だ し 、 Web系 サ ー バ に つ い て は 、 発 注 者 が 指 定する外部データセンターに設置するものとする。なお、データセ ンターでの構築費は本仕様に含むものとし、データセンター利用料 及び回線使用料については、本仕様に含まないものとする。 (2)業務端末(機器等を含む) 1 別紙1「公共図書館システム設置箇所」のとおりとする。ただし、 図書情報館内の詳細な設置箇所については、別途協議を行うものと する。 4 仕様内容 以下に示す仕様を満たすすべてのハードウェア及びソフトウェアの 調 達 並 び に 必 要 な カ ス タ マ イ ズ 、 設 置 、 調 整 、 配 線 工 事 ( L AN ケ ー ブ ル・ハブ等の調達を含む)等を行うこととする。 (1)公共図書館システム機器に関する仕様 ア 別紙2「公共図書館業務システム機器仕様」に示す機器仕様と 同等以上の性能を有するものとすること。また、調達段階におい て最新の機種で対応すること。 イ 別紙2に示す機器等は、リースによる調達とすること。また、運 用保守業務期間中でレスポンスが遅くならないようなスペックを考 慮し、図書館の静音性についても十分配慮すること。ただし、詳細 な設置箇所については、別途協議を行うこと。 ウ 別紙2に示すノート型端末(貸出用に限る)及びタブレット端末 本体については、予想される損害(過失による破損・盗難・火災・ 風災・水漏れ(ジュースこぼしを含む)・落雷・爆発等)に十分対 処できる動産総合保険を付保すること。 エ 図 書 館 業 務 の ICT化 と 利 用 者 の 利 便 性 向 上 、 セ キ ュ リ テ ィ の 確 保 を図るため、図書情報館内に別紙3「図書館業務の自動化省力化 機器仕様」に示す機器仕様と同等以上の性能を有する機器を導入 して、本システムと連携させて運用すること。また、本システム と連携・管理するためのサーバが必要となる場合は必要台数を含 めること。 オ 別紙3に示す機器等は、買取による調達とすること。ただし、詳 細な設置箇所については、別途協議を行うこと。 カ サーバにおいては、万一の事故等を想定し、データバックアップ 等の処理のスケジューリングによる自動運転機能に対応できるもの を準備すること。 キ サ ー バ に お い て は 、 無 停 電 電 源 装 置 ( UPS) を 備 え る こ と 。 ま た 、 2 UPSについては、サーバのシャットダウン完了まで電源供給が確 保されるものであること。 (2)公共図書館システム開発に関する仕様 ア 受注者のパッケージシステムを基本とし、必要に応じてカスタマ イズを行うこと。 イ パッケージシステムは、公共図書館において十分な稼動実績があ り、別紙4「公共図書館システム機能要件仕様」の要件を満たして いること。 ウ 安定かつ確実に業務を遂行できるシステムを採用し、かつ幅広く 利用されているパッケージシステムにより日常業務の効率化を図る ことができること。 エ タブレット端末を使用した図書館資料の貸出・返却・予約処理等 の業務を行うことができること。 オ 本システムで活用できる次のデジタルコンテンツを提供すること。 (ア)デジタル録音図書 安城市社会福祉会館等で管理されているアナログ録音図書のデ ジ タ ル 化 を 行 い 、 60冊 程 度 の 変 換 ( 1 冊 に つ き 5 枚 作 成 ) を 行 う こ と 。 さ ら に 、 DAISY図 書 を 利 用 で き る よ う に 編 集 ・ 加 工 す る こ と。 (イ)デジタル絵本 a 本 仕 様 で 調 達 す る 各 タ ブ レ ッ ト 端 末 ( 対 象 10台 ) に 、 発 注 者 が 選 定 し た 20の コ ン テ ン ツ を 提 供 す る こ と 。 b 運用保守期間中に少なくとも1回以上コンテンツの入替えを 行うこと。なお、入替えの時期については、発注者と協議の上、 決定すること。 c 受注者は発注者のコンテンツ選定のために、図書情報館で利 用 す る の に ふ さ わ し い 、 子 ど も の 発 達 を 考 え た 毎 回 新 し い 30コ ンテンツのタイトル、作者名、出版社名、内容、遊び方、対象 年齢を明記した一覧表または見本としてサンプルのコンテンツ を提出すること。ただし、書籍の絵本として出版されているコ ンテンツを5作品以上含めること。 3 d 一覧表で提出するコンテンツについては、発注者の許可があ る場合に限り、過去と重複するコンテンツの提供を認めるもの とする。 (ウ)電子書籍 a 発注者が調達する電子図書及び電子雑誌を貸出することがで きること。ただし、これらの電子書籍を貸出する対象者を限定 できる機能を有すること。 b 電子書籍プラットフォームの初期セットアップ費用及び使用 料については、本調達に含むものとすること。 c 発注者が所持するデジタル資料(デジタルアーカイブ)(注) を利用することができること。また、利用者目線でのデジタル アーカイブデータの効果的かつ効率的な活用方法を具体的に提 案すること。 (注)安城市中央図書館のウェブサイトを参照すること。 ・郷土メニュー http://www.library.city.anjo.aichi.jp/kyoudo/index.asp ・電子図書室 http://www.library.city.anjo.aichi.jp/dej-lib/Wi-Fi_top.htm d 本システムにてデジタルアーカイブデータの管理を行うこと。 (エ)メールサービス 利用者への効果的かつ効率的な情報提供内容及び運用方法を具 体的に提案すること。 カ 本システムのサーバ内に図書情報館職員が利用できる共有文書フ ォ ル ダ ( 容 量 2TB程 度 ) を 用 意 す る こ と 。 ま た 、 現 行 シ ス テ ム の サ ーバ内にある共有文書フォルダのデータを移行すること。 キ 納品するソフトウェア類は、特段の事情がない限り最新のバージ ョンとすること。また、必要に応じて、バージョンアップを行うこ と。 (3)セキュリティ対策に関する仕様 ア 高度なセキュリティが保たれた新たな情報技術等を活用すること。 イ 本システムの業務端末及び利用者端末については、別途発注する 4 図書情報館ネットワーク構築業務受注者と協議し、ネットワークの スイッチ等によりセグメントを分け、本システム以外の機器からは ネットワーク的にアクセスを制限(業務サーバへは本システム業務 端末のみアクセス可能にする、利用者に開放する機器から業務系に は疎通不可能にする等)すること。 ウ 本システム業務端末から本システムを利用するには、パスワード 認 証 を 必 要 と す る こ と 。 ま た 、 本 シ ス テ ム に お い て は 、 IDご と に 操 作できる機能・権限を設定可能とすること。 エ サーバ及びクライアント端末には、ウィルス対策ソフトを導入し、 運用保守業務期間中のライセンス更新を行うこと。 オ 外 部 持 出 可 能 な 媒 体 か ら の 個 人 情 報 漏 洩 を 防 ぐ た め に 、 USB等 の 外部媒体の各ポートの使用を制限する機能を用意すること。 カ 別紙2に示すノート型端末及びタブレット端末(いずれも貸出用 に限る)については、上記オの対象機種から外すこと。ただし、U SB等 の 外 部 媒 体 を 使 用 す る 際 に 、 ウ イ ル ス 感 染 の 検 査 を 自 動 的 に 実行し、必要に応じて読込が行えなくなるなどのウイルス対策を構 築しておくこと。また、館内での利用時における盗難防止対策を施 すこと。 キ 利 用 者 ID・ 端 末 IDを 付 し た 利 用 者 情 報 の ア ク セ ス ロ グ を 取 得 し 、 一定期間保存できる機能を有すること。また、必要に応じてこれら の内容がわかる資料を提供できること。 ク 総務省が提唱する「自治体情報システム強靭性向上モデル」に配 慮した、異系統ネットワークでの安全な連携方法または代替手段を 提案すること。 5 システムの導入及びデータ移行 (1)本システムのための環境等については、事前に必要な打合せを行 うこと。 ( 2 ) 現 行 シ ス テ ム か ら 本 シ ス テ ム へ の 切 替 は 、 10 日 以 内 に 完 了 さ せ る こと。 (3)現行データの移行について、抽出作業は、現行システム開発業者 が行い(開発業者の作業は別途契約)、本システムへの編集・登録 5 作業は、受注者がデータの提供を受けて行うこと。 (4)請求記号については、発注者が指定する請求記号に変換してデー タ移行が行われること。 (5)中央図書館休館中の資料の貸出については、データ移行期間を除 き、公民館図書室等で貸出ができること。ただし、図書情報館用に 新たに購入した資料については、開館までは利用者による検索及び 予約並びに業務端末からの予約及び貸出を制限できること。また、 図書情報館開館前日に、一括処理をすることで通常の利用ができる よう設定すること。 (6)本システム導入時には、図書情報館及び地区公民館等に操作マニ ュアルを配備すること。また、図書情報館において操作研修(集合 研 修 ) 等 を 7 日 間 ( 計 14回 ) 程 度 行 う こ と 。 (7)業務システム本稼動後に、図書館業務に精通したシステムエンジ ニアを1人3日間派遣すること。 (8)図書情報館開館後に、図書館業務に精通したシステムエンジニア を 2 人 7 日 間 ( 延 べ 14日 間 ) 派 遣 す る こ と 。 (9)現行システムにて運用中のデータ及び発注者が提供するデータは、 本システムへ確実に編集して取り込むことができること。 ( 10 ) 本 仕 様 に お い て 知 り 得 た 業 務 上 の 情 報 を 第 三 者 に 開 示 し 、 ま た は 漏洩しないこと。また、そのための必要な措置を行うこと。 ( 11 ) 受 注 者 は 、 本 シ ス テ ム 稼 動 ま で に 、 す べ て の デ ー タ ( 蔵 書 ・ 書 誌・利用者等)が適正に使用できるよう責任を持って移行作業を行 うこと。 ( 12 ) デ ー タ 移 行 時 に は 、 発 注 者 と の 調 整 を 十 分 に 行 い 、 適 切 に 移 行 す るようにデータ整備を行うこと。 6 システムの運用保守要件 (1)本システムの安定した運用を実現するため、保守を行うこと。 (2)保守対象は、本システムで利用する全てのハードウェア(サーバ 機 器 ・ ク ラ イ ア ン ト 機 器 ・ 周 辺 機 器 等 ) と 全 て の ソ フ ト ウ ェ ア ( OS・ パッケージソフト・カスタマイズ部分等)とすること。 (3)本システムの運用保守体制及び障害対応体制を明確に提示し、発 6 注者のサポート窓口(愛知県内に限る)を一本化すること。また、 図書情報館の開館日・開館時間には、必ず連絡が取れるように配慮 すること。 (4)図書情報館の開館日・開館時間に対応した定期保守を行うこと。 (5)年1回以上のサーバの定期点検と障害発生時に随時保守作業(障 害回復作業)を行うこと。 (6)本システムのハードウェア及びソフトウェアの障害発生の連絡を 受けた場合には、速やかに障害の切り分けを行い、早急に現状復帰 ができるように対策を講じること。 (7)運用保守業務期間内は、保守部品の供給及び調達を保証すること。 なお、入手困難な場合は既設部品の性能以上の代替品とすること。 (8)運用保守業務期間内は、2か月に1回定例打ち合わせを行うこと。 (9)運用保守業務期間中に行われる蔵書点検の際には、技術者が立会 い、必要な設定・準備・処理の指示を行うこと。これらに要する経 費は受注者負担とし、本調達に含むものとすること。 ( 10 ) 購 入 資 料 の シ ス テ ム 反 映 、 愛 知 県 立 図 書 館 の 事 業 で あ る ラ ス ト ワ ンデータの抽出・反映等については、運用保守業務の範囲内で対応 すること。 ( 11 ) 軽 微 な 機 能 修 正 及 び 帳 票 ・ 統 計 の 様 式 変 更 等 に つ い て は 、 運 用 保 守業務の範囲内で対応すること。 ( 12 ) 本 仕 様 の 全 部 又 は 一 部 を 第 三 者 に 再 委 託 を す る 場 合 、 適 正 な 再 委 託先を選定し、十分な監督をすること。 7 検収及び成果物 (1)テスト計画書に基づくテストの合格及び成果物の納入をもって検 収とする。 (2)成果物については、以下に掲げるものを提出すること。 ア スケジュール イ 基本設計書 (ア)ラック構成図 (イ)システム構成図 (ウ)ハードウェア構成図 7 (エ)ネットワーク構成図 ウ 機能設計書 (ア)機能概要 (イ)機能一覧 エ テスト計画書 オ テスト結果報告書 カ システム運用マニュアル キ 操 作 マ ニ ュ ア ル ( 100部 ) ク 議事録及び懸案事項管理表 ケ 上 記 ア ~ ク の 電 子 デ ー タ ( CD-ROM) 1 枚 ( マ イ ク ロ ソ フ ト 社 の Word・Excel・Power Point・ ま た は ア ド ビ 社 の AdobeReaderで 閲 覧 で き る も の ) ( 3 ) 製 本 に つ い て は 、 A4フ ァ イ ル に 綴 じ て 納 品 す る こ と 。 8 その他 (1)別紙2で調達された機器等には、リース物件であることがわかる シール(所有者・リース開始及び終了期日等)を貼付すること。 (2)本仕様で納品されるハードウェアには、障害発生時にサポート 依頼の連絡先を明示したシール(会社名・担当者・電話番号等)を 貼付すること。 (3)本仕様で発生した梱包屑等産業廃棄物の処理を適切に行うこと。 8
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