【開通1年後】 一般国道101号 五所川原西バイパスが全線開通して

平成27年12月25日
青森河川国道事務所
【開通1年後】
一般国道101号 五所川原西バイパスが全線開通して
~日常生活や産業活動等において時間短縮の効果~
■
一般国道 101 号五所川原西バイパス(延長 3.8km)が平成 26 年 11 月 3 日
に全線開通しました。
開通1年後の交通状況・整備効果をとりまとめたのでお知らせします。
【交通状況】
■五所川原西バイパスへ利用交通が転換、市街地の混雑が緩和
○五所川原西バイパスの交通量が約5,500台、並行する国道・県道では五所川原西バ
イパスの利用により交通量が1,800台/日減少
うばやち
○五所川原市街地の旅行速度が、20Km/h 未満が18%から14%へ減少。姥萢交差点
と田町東交差点の渋滞が解消。
○五所川原西バイパス利用者の約7割が「移動時間の短縮」を実感
【ストック効果】
■新鮮な農産物「つがるブランド」等を全国へ安定的に輸送
○五所川原西バイパス開通により、「つがるブランド(スイカ、メロン他)」を中心とし
た新鮮な農産物の効率的で安定した輸送が可能となり、青森県産メロンの東京市場で
の取扱量のシェアが増加(H23⇒H27 1.6倍)
○ブロッコリーの出荷量や販売単価が年々増加し、平成27年は過去最高を記録
■高速ネットワーク延伸によりインバウンド観光を支援
○五所川原西バイパス開通により、新幹線や空港等の交通拠点から「60分圏」を確立
○鰺ヶ沢町の観光業では、
「60分圏」をセールスポイントに外国人観光客を誘致し、鰺
ヶ沢町への外国人宿泊客数は増加(H26⇒H27 1.4倍)
■地域の安全・安心な暮らしを支える命の道
○五所川原西バイパス開通により、
「県立中央病院」への迅速で安定した救急搬送を支援
<記者発表先:青森県政記者会、建設関係専門紙、津軽新報社>
問い合わせ先
国土交通省 東北地方整備局
たかはし
青森河川国道事務所
ひでのり
副所長(道路)
高 橋 秀 典 (内線 205)
(代表)017-734-4521
さ さ き
こうじ
調査第二課長
佐々木 耕嗣 (内線 451)
(直通)017-734-4570
五所川原西バイパスが開通して
柏~浮田
計画段階
評価実施中
~津軽自動車道が延伸して1年後整備効果~
(平成26年11月3日開通)
◇五所川原西バイパスの並行路線では混雑緩和、市街地の朝
夕時間帯における県道以上の旅行速度の20km/h未満が
18%から14%へ減少
五所川原西バイパス
延長3.8km
A
▼ 市街地の県道以上の道路の朝夕ピーク時平均旅行速度区間分布比較(平日)
0%
20km/h未満
50%
20~30km/h
30~40km/h
100%
40km/h~
つがる市
開通前
(H26.9)
五所川原市
A
18%
59%
13% 10%
平均速度
24.8Km/h
17% 8%
平均速度
26.3Km/h
た まち ひがし
田町東
うばやち
姥萢
:DID区間
◇五所川原西バイパスの交通量は約5,500台。一方、並行する
国道・県道では五所川原西バイパスの利用により交通量が
1,800台/日減少
A断面
30,000
合計26,500
25,000
20,000
合計30,200
A-A断面
35,000
国道101号
11,200
15,000
五所川原西バイパス
5,500
国道・県道
約1,800台/日
減少
国道101号
10,300
開通後
(H27.6)
14%
61%
資料:プローブデータ(開通前H24.9、H26.9、開通後H27.6 平⽇朝⼣ピーク時間帯平均値)
うばやち
姥萢交差点(五所川原東IC方向)
150
140 m
0m
開通前
【H26.9.17(水)】
開通後
【H27.10.14(水)】
5,000
県道福山
五所川原線
15,300
渋滞が解消
0
(m)
0m
開通前
【H26.9.11(木)】
開通後
【H27.10.21(水)】
資料:交通実態調査結果
◇バイパス利用者の7割が日常生活における「移動時間短縮」を実感
▼バイパス利用による移動時間の変化について
県道福山
五所川原線
14,400
※バイパス利用者アンケート
やや悪化した
1.3%
変わらない
30.8%
大幅に
改善した
14.0%
調査〔H27.3実施〕
※回答者:五所川原西バイ
パス利用したことがある
青森県内在住者(400人)
0
(台/日)
55 m
▲ 市街地部における渋滞の比較(平日 朝夕ピーク時)
大幅に悪化した 0.0%
10,000
100
田町東交差点 (五所川原IC方向)
50
50
0
(m)
た まち ひがし
渋滞が緩和
100
約1.5km/h上昇
開通前【H26.9.3( 水)】
開通1年後【H27.10.28( 水)】
▲ A断面における交通量の変化
資料:交通実態調査結果
やや改善した
54.0%
移動時間
短縮を実感
 つがる市への買い物の際は、以前より
も長く時間をとれ、余裕が生まれた
(五所川原市 40代女性)
 観光で五所川原方面へ行きやすくな
り、出かける機会が増えた
(青森市 40代男性)
五所川原西バイパスが開通して
~農産物の安定的な輸送で地域ブランドを確立~
 西海岸に広がる屏風山地域(つがる市、鰺ヶ沢町)は、県内有数のスイカ・メロンの産地で「つがるブランド」
として大消費地へ出荷
 五所川原西バイパスを含む津軽自動車道の整備等により、農産物の安定的な輸送が可能となり、青森県
産メロンの東京市場でのシェアが増加傾向(H23⇒H27 1.6倍)
青森県産メロンの東京中央卸売市場取扱量は全国2位
屏風山地域はスイカ・メロンの産地
▼青森県市町村別
スイカの出荷量
▼青森県市町村別
メロンの出荷量
その他
8%
全国2位
800
624
600
その他
17%
564
352
400
出荷量
約0.9万トン
出荷量
約1.2万トン
つがる市・鰺ヶ沢町
つがる市・鰺ヶ沢町
92%
83%
197
165
静岡
茨城
200
0
(t)
北海道
青森
山形
▲東京中央卸売市場県別取扱量【メロン類 8月】
青森県産メロンの
シェア
30%
20%
17.6%
18.3%
五所川原西バイパス開通
20.5%
27.8%
21.9%
青森県産メロンのシェアが
1.6 倍
10%
H23
H24
H25
H26
H27
▲東京中央卸売市場のシェア推移【青森県産メロン各年8月】
●地域の声(ヒアリング調査結果)
資料:野菜⽣産出荷統計(H18)、東京中央卸売市場産地別取扱実績(各年8⽉)
 つがる市では、「つがるブランド」8品目(メロン・スイカ・りんご・米・ネギ・ごぼう・ト
マト・長いも)の生産・出荷に力を入れています。
 五所川原西バイパス開通により、鰺ヶ沢町の海産物やつがる市の農産物の輸送が
資料:ヒアリング調査結果 H26.7
スムーズになり、出荷拡大等の効果を期待しています。
つがる市
農林水産課
 農産物の出荷は、 市場時間に合わせることが大事です。関東方面への出荷時
は、信号が多く混雑する五所川原市内を回避することができ、ドライバーの負担が
軽減しました。
資料:ヒアリング調査結果 H27.10
JAつがるにしきた
・運送会社
資料:JA全農あおもりヒアリング結果、つがる市HP(写真)
五所川原西バイパスが開通して
~農産物の安定的な輸送で地域ブランドを確立~
 西北地域は、冷涼な気候により全国的に品薄な夏期においてもブロッコリーの生産・出荷が可能
 津軽自動車道延伸や製氷貯蔵施設等の整備以降、出荷量、販売単価が年々増加
 H27の出荷量・販売単価は過去最高を記録。地域産業の活性化に貢献
西北地域のブロッコリーの出荷量、販売単価ともに増加
出荷量
600
500
329 347
432
377 392 357
354
386
400
出荷量、販売単価が増加
200
388.0377.8
116.4
190.2197.7
276.2
317.6
395.0
301.8
300
ブロッコリー
生産地域
484.7
200
363.7
製氷貯蔵施設
100
0
(t)
500
426 436
300
100
製氷貯蔵施設
600
500
浪岡五所川原道路開通
400
過去最高
五所川原西バイパス開通
販売単価
五所川原西バイパス等を利用し首都圏に出荷
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
0
H27(円/kg)
▲「ブロッコリー」の出荷量及び販売単価の推移(JAごしょつがる・つがるにしきた)
資料:JA全農あおもりヒアリング結果(出荷量・販売単価はJA全農あおもり取扱分、H27値は11⽉時点)
全国的に品薄な夏、秋を中心に生産・出荷が可能
五所川原
⻄バイパス
柏〜浮⽥
計画段階評価実施中
五所川原市
五所川原北IC
つがる市
⻘森IC
つがる市役所
五所川原市
五所川原IC
つがる柏IC 市街地部
国内
その他,
18%
北海道,
8%
外国,
13%
青森,
15%
長野,
31%
福島,
16%
青森県産
ブロッコリー取扱額
●年 間:約2.0億円
●平成27年6月:約1.2億円
東京中央卸売市場のシェアは
国内第3位
▲ 「青森県産ブロッコリー」の東京中央卸売市場シェア(H27.6 金額ベース)
資料:東京都中央卸売市場HP(H26.11〜H27.10)
⻘森JCT
五所川原東IC
⻘森市
鶴⽥町
 津軽方面のブロッコリー
は製氷貯蔵施設の導入
弘前市
や輸送の効率化などによ
り、近年、出荷を伸ばし
ています。
資料:JA全農あおもりヒアリング結果
浪岡IC
板柳町
藤崎町
⾸都圏へ
出荷
五所川原西バイパスが開通して
~高速ネットワーク延伸によりインバウンド観光を支援~
 鰺ヶ沢町の観光業では、五所川原西バイパス開通による東北新幹線駅、空港などの主要な交通拠点からの
アクセス向上(60分圏)を海外エージェントにセールスを展開
 鰺ヶ沢町への外国人観光客の泊者数は前年比 約1.4倍に増加
『新青森駅』・『青森空港』から西津軽地域へのアクセスは
五所川原西バイパス等を利用
青森県内、鰺ヶ沢町への外国人宿泊者は増加傾向
鰺ヶ沢町
100
青森県全体 宿泊者は2,000人以上、
2,500
H26年の約1.4倍
69.7
75
青
森
県 50
全
体 25
2,059
57.1
2,000 鰺
ヶ
沢
1,500 町
内
五所川原西バイパス開通
59.1
1,504
1,351
1,325
H24
H25
1,000
0
(千人/年)
H26
(人/1~9月※)
H27
※鰺ヶ沢町宿泊者数は、H27データがある1〜9⽉で⽐較
▲青森県全体及び鰺ヶ沢町における外国人宿泊客数の推移
青森空港
新青森駅
資料:⻘森県観光⼊込客統計、鰺ヶ沢町ヒアリング結果
五所川原西バイパス開通により、
主要な交通拠点から「60分圏」をほぼ達成
(分)
40
50
60
70
80
浪岡五所川原
77
76
道路開通前
浪岡五所川原
72
道路開通後
五所川原⻄
バイパス開通後
67
おおむね
60分
67
62
外国人観光客誘致に
は、移動時間60分が
セールスポイント
新青森駅
青森空港
▲主要な交通拠点から鰺ヶ沢町の所要時間の変化
資料:H22道路交通センサス(五所川原⻄バイパス区間は規制速度で算出)
▲外国人観光客の主要な交通拠点となる新青森駅・青森空港
●鰺ヶ沢町宿泊施設の声(H27.10調査)
資料:⻘森空港ビルHP、⻘森県HP
 近年、当ホテルでは「台湾人観光客」を中心にインバウンド観光に力を入れています。
 海外のエージェントは、「空港」や「新幹線」からのアクセス性の良さに興味があり、交
通拠点から「60分」が1つの目安となっています。
 これまで「新青森駅」「青森空港」から約70分と案内していましたが、今回の開通によ
り、『60分程度』と説明することができ印象が大きく違います。
五所川原西バイパスが開通して
~地域の安全・安心な暮らしを支える命の道~
 つがる市、鰺ヶ沢町には第3次救急医療施設がないため、重篤患者の救急搬送の約7割は青森市の「県立中
央病院」へ搬送
 五所川原西バイパス開通により、「県立中央病院」への迅速で安定した救急搬送を支援
五所川原西バイパス利用により「県立中央病院」への搬送がさらに迅速・安定化
『救急車退出
路』により、高
速道路から病
院までのアク
セスが容易
▼つがる市から県立中央病院までの所要時間
70
60
(分)
17分
短縮
63
58
50
46
40
30
▼つがる市・鰺ヶ沢町から第3次救急
医療施設への搬送割合(H24~26)
弘前大
学医学
部附属
病院
31%
県立
中央
病院
69%
浪岡五所川原 浪岡五所川原 五所川原⻄
道路開通前
道路開通後 バイパス開通後
資料:つがる市消防本部資料(開通前はH22センサス)
資料:つがる市、鰺ヶ沢町消防本部資料
 開通後、青森県立中央病院への搬送時間が短縮し、時
間帯や天候に左右されず、到着時間が読めるようにな
りました。
 開通前は、市街地を通行していたため車の加減速が多
く、患者を気にしながら搬送していましたが、開通後か
なり負担軽減になっていると感じています。
つがる市消防本部