スピンドル 全日本金属情報機器労働組合 八幡・戸畑・中間・遠賀地域支部 教宣部 2015 年 12 月号 2、全国一律最低賃金制の実現を 1、雇用情勢について JMIU16 年春闘より 総務省が 11 月 27 日発表した 10 月の完全失業率 最低賃金制とは、これ以下の賃金で労働者を働か (季節調整値)は、前月比 0・3 ポイント低下の 3・ せることを禁止する法律です。 1%となり、3 か月ぶりに改善しました。 日本の最低賃金制度は、地方ごとにバラバラなう 1995 年 7 月以来 20 年 3 か月ぶりの低い水準。 えに、最高が 907 円、最低が 693 円で平均が 798 一方、厚生労働省が発表した 10 月の全国の有効 円と極めて低い水準に押さえ込まれています。 求人倍率(同)は前月比横ばいの 1・24 倍でした。 これでは、とても憲法で保障された文化的で健康 1992 年 1 月以来 23 年 9 ヶ月ぶりの高水準を維持 な生活はできません。また、都市部と地方との賃 しました。 金格差は、都会への労働者流出をつくりだし、地 完全失業率の改善は、介護など医療・福祉や宿 域社会衰退の原因のひとつになっています。 泊・飲食業での人手不足を背景に、完全失業者が 国税庁の民間給与実態統計調査によると、2014 減ったことが主因。特に女性の失業率低下が目立 年の年収 200 万円以下のワ―キングプア(働く貧 ちました。 困層)が 1139 万 2000 人となり、史上最多を更新 完全失業者数は前月比 22 万人減の 206 万人。 しました。全労働者に占める割合は 24・0%。4 就業者数は 3 万人減の 6396 万人。働く意思のな 人に 1 人にあたります。 い人や病気で就業できない人などを合わせた非 貧困層が増えたのは、非正規雇用労働者の増大が 労働力人口は、26 万人増の 4469 万人でした。 背景にあります。 季節調整値前の原数値では、非正規の職員・従業 厚生労働省「就業形態の多様化に関する総合実態 員数は前年同月比 17 万人増の 1997 万人。役員を 調査」では全労働者のうち非正規雇用労働者の占 除く雇用者に占める非正規の割合は 37・5%とな める割合は 4 割に上りました。 りました。15~64 歳の就業率は 74・0%で、比較 国税庁の調査によると、1 年を通して働いた労働 可能な 1968 年以降で過去最高。 者の 13 年の平均年収は正規雇用 473 万円に対し 有効求人倍率は、求職者1人当りに企業から何件 非正規雇用 167 万 8000 円と 35・5%程度にすぎ の求人があったかを示す指標。 ません。労働者派遣法が改悪され正社員への道が 正社員だけの有効求人倍率は前月比横ばいの 0・ 閉ざされます。この悪法を職場にもちこませない 77 倍でした。都道府県別では、最高が東京の 1・ 取り組みも重要です。 82 倍、最低が鹿児島の 0・87 倍でした。 世界の先進国の最低賃金は、 オ―ストラリア 1601 円、フランス 1316 円、イギリス 1285 円、アメ *九州各県と山口県の有効求人倍率 リカ 1245 円、ドイツ 1164 円、日本 693 円とな 福岡 1・19、佐賀 0・99、長崎 1・00 っています。 熊本 1・19、大分 1・07、宮崎 1・11 全労連や JMIU は、地方最賃を 1000 円以上に引 鹿児島 0・87、沖縄 0・89、山口 1・27 き上げるとともに、全国一律最低賃金制度の実現 を要求しています。 ヨ―ロッパ並のル―ルめざし頑張りましょう!
© Copyright 2024 ExpyDoc