美幌町過疎地域自立促進市町村計画(案)について

美幌町過疎地域自立促進市町村計画(案)について
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過疎地域対策について
● 過疎計画
過疎地域自立促進特別措置法に基づき過疎地域として公示された市町村が、地域の自立促進を図る
ために策定する事業計画であり、過疎市町村においては、過疎計画に沿って目的を達成するための事
業を展開することになります。
●
過疎地域自立促進特別措置法(以下「法」という)
法の第1条において、目的を定めています。
第1条 この法律は、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能
及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域について、総合的かつ計画的な
対策を実施するために必要な特別措置を講ずることにより、これらの地域の自立促進を図り、
もって住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与
することを目的とする。
過疎地域対策は、昭和 45 年に「過疎地域対策緊急措置法」が 10 年間の時限立法として制定されて
以来、平成 12 年の「過疎地域自立促進特別措置法(失効期限は平成 21 年度)」に至るまでの 40 年間
にわたり、特別措置が講じられてきました。
しかしながら、過疎地域においては、依然として人口の減少に歯止めがかからず、高齢化の進行と
あわせて深刻な状況にあることから、平成 22 年 4 月に内容を拡充し、失効期限が平成 27 年度まで延
長されました。
その後、平成 24 年 6 月の一部改正により失効期限が平成 32 年度まで延長となり、平成 26 年 4 月
には内容の拡充と要件の見直しが行われたところです。
● 法で定める過疎地域
法の第2条では、財政力要件や人口要件を規定し、これらの要件を満たした地域を過疎地域として
います。美幌町においては、法の一部改正(平成 26 年 4 月)による要件の見直しに伴い、
「平成 22 年
度~平成 24 年度の 3 カ年平均の財政力指数が 0.49 以下」、
「昭和 60 年~平成 22 年(25 年間)の人口
減少率が 19%以上」に該当したため、平成 26 年 4 月に過疎地域へと指定されました。
全国 1719 市町村のうち 797 市町村(約 46%)が、全道 179 市町村のうち 149 市町村(約 83%)が
過疎地域に指定されています。管内においては、網走市、斜里町を除く 16 市町村が指定されています
が、北見市については、旧北見市以外の区域(旧端野町、旧常呂町、旧留辺蘂町)が一部過疎地域の
指定を受けております。
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<美幌町の状況> ・平成 22 年度~平成 24 年度の3カ年平均の財政力指数 0.335
・昭和 60 年~平成 22 年の国勢調査の人口減少率 19.2%
● 計画に基づき実施される事業の特別措置
主な特別措置は、以下のとおりです。
①過疎対策事業債(過疎債)の発行:元利償還金の 70%を普通交付税として措置
○施設整備(ハード事業)を対象に過疎債を充当
・農業基盤整備、町道、地場産業施設、観光・レクリエーション施設、下水処理施設、公民館
その他の集会施設、消防施設、高齢者保健福祉施設、保育所、診療施設、公立小中学校、図
書館、屋内屋外体育施設、地域文化施設、自然エネルギー利用施設など
○ソフト事業を対象に過疎債を充当
・市町村の財政力に応じて、国が発行限度額を設定
平成 27 年度の美幌町における発行限度額:85,400 千円
全国の過疎債予算枠に余裕がある場合、発行限度額の 2 倍以内で申請が可能
②国庫補助率のかさ上げ
○国庫補助率のかさ上げ(小中学校校舎、公立保育所等、消防施設、教職員住宅)
・補助率 1/2 又は 1/3 → 5.5/10
③地方税の課税免除
○固定資産税の課税免除
・製造の事業、コールセンター、旅館業の用に供する設備を新増設した者について、その事業
に係る機械及び装置、その事業に係る建物、その敷地である土地に対する固定資産税を課税
免除した場合、その減収額を基準財政収入額から控除することで、普通交付税として措置す
るもの。減収額補てんは 3 年間。
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計画策定の手続きについて
● 過疎計画の策定の考え方
平成 26 年 6 月に策定した現行の過疎計画と同様に、本町の最上位計画となる「美幌町総合計画」に
基づき新たな過疎計画を策定します。具体的には、新たに策定しようとする「第 6 期美幌町総合計画(平
成 28 年度~平成 38 年度)」に定める5つの基本目標に沿って施策を展開することとします。
一方、過疎計画は法の枠組みに基づいて平成 28 年度から平成 32 年度までの計画期間内において、
地域の自立促進を図るものであることから、総合計画の基本目標の実現に向け、基本計画に登載しよ
うとする施策を過疎計画(案)に盛り込むことを基本としつつ、過疎債をはじめ、国の財政支援措置
を最大限に活用することを念頭に置きながら対象事業を選択します。
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総合計画と過疎計画の関係性(イメージ)
【現計画】
【新計画】
第 5 期美幌町総合計画
第6期美幌町総合計画
H18~27 年度
H28~38年度
美幌町過疎計画
美幌町過疎計画
H26~27 年度
H28~32 年度
● 過疎計画の策定スケジュール
パブリックコメント(平成 27 年 12 月 24 日~平成 28 年 1 月 22 日)により町民の皆さまのご意見
をお聴きします。
その後、北海道が策定する「北海道過疎地域自立促進方針」に基づき、北海道と協議を行った上で過
疎計画(案)を取りまとめ、平成 28 年 3 月の町議会定例会に議案を提出する予定です。
第6条
過疎地域の市町村は、都道府県の過疎地域自立促進方針に基づき、当該市町村の議決
を経て過疎地域自立促進市町村計画を定めることができる。
● 策定後の取り組み
過疎計画に登載する施設整備(ハード事業)及び各種施策(ソフト事業)について、国や北海道と
一体となって推進することで、本町が抱える課題の解決に向けて取り組みます。
また、社会情勢の変化に伴い、過疎計画に登載した事業の見直しや事業の追加の必要性が生じた際
には、北海道との協議を踏まえ、町議会の議決を得ることで過疎計画の一部変更を行うなど、適宜適
切に対応してまいります。
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【過疎計画(案)の概要】
1 基本的な事項
(1)美幌町の概況
○自然的、歴史的、社会的、経済的諸条件
○過疎の状況
○社会的経済的発展の方向
(2)人口及び産業の推移と動向
○人口の推移と動向
○産業の推移と動向
(3)美幌町の行財政の状況
○行政の状況
○財政の状況
○施設整備水準等の現況と動向
(4)地域の自立促進の基本方針
町民主体によって策定された「第 6 期美幌町総合計画」の基本目標に沿って施策を展開し、
方向性を明らかにするとともに、本計画の着実な実行を図ります。
※ 基本目標1:人を創り、地域力を高めるまちづくり
※ 基本目標2:自然の美しさやくらしの安心を、みんなで護りあうまちづくり
※ 基本目標3:まちの資源や持ち味を、活力に換えていくまちづくり
※ 基本目標4:住みやすく、人が集まる基盤をつくるまちづくり
※ 基本目標5:夢を育む体験!あたたかい人をつくるまちづくり
(5)計画期間
平成 28 年 4 月 1 日から平成 33 年 3 月 31 日まで(5 年間)
2 産業の振興
農業、林業、地場産業、企業誘致、商業、観光又はレクリエーション~【ハード 11 本】
【ソフト 30 本】
3 交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進
道路網の整備、公共交通、地域の情報化、国際・国内交流
~【ハード 17 本】
【ソフト 17 本】
4 生活環境の整備
上水道、下水道、ごみ処理、火葬場、墓地、公園、緑地、消防・救急体制、公営住宅
~【ハード 15 本】
【ソフト 12 本】
5 高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進
高齢者福祉、保健予防対策、子育て支援、障害者福祉
~【ハード 1 本】
【ソフト 14 本】
6 医療の確保
地域医療体制
~【ハード 2 本】
【ソフト 3 本】
7 教育の振興
幼稚園、学校教育、生涯学習、集会室、スポーツ
~【ハード 11 本】【ソフト 12 本】
8 地域文化の振興等
芸術・文化
~【ハード 1 本】
【ソフト 2 本】
9 集落の整備
10 その他地域の自立促進に関し必要な事項
~【ソフト 1 本】
~【ソフト 4 本】
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