Red Tide and Green Tidel を生物資源利用の観点から考える

平成27年12月22日
近畿本部登録 環境研究会・第 74 回 特別講演会のご案内
“Red Tide and Green Tide を生物資源利用の観点から考える”
近 畿 本部 登録 環境 研究 会会 長 安ヵ川 常 孝
協力:公益社団法人日本技術士会 近畿本部
環境研究会の2月特別講演会として、神戸大学 自然科学系先端融合研究環 助教・ PI 鈴木千
賀先生をお招きして、「Red Tide and Green Tide を生物資源利用の観点から考える」というテー
マでご講演いただきます。
講演会では、海洋環境政策・海洋資源(バイオ燃料)・藻類をキーワードに地球表面の7割を
占め、物質循環の大きなプールである海洋の環境について幅広いお話をしていただける予定で
す。(次ページ:講演要旨参照)
技術士以外の方にもご参加いただきたいと存じます。皆様の奮ってのご参加をお待ち申しあ
げております。
記
日 時:平成28年2月22日(月) 18:30~20:30
テーマ:「Red Tide and Green Tide 生物資源利用の観点から考える」
講 師:鈴木千賀 氏 神戸大学 自然科学系先端融合研究環 助教・PI(研究室主宰者)
-プロフィール-
静岡県沼津市生まれ(出身高校:静岡県立沼津東高校)
専門:環境学・生物資源学 (フィールドは海。とくに、閉鎖性海域が対象)
博士(環境学)名古屋大学 2010
文・理 二専攻の修学成果を元に、研究科創設以来の専攻内最短学位取得
講師の鈴木先生は、農学(水産学)をベースとする環境学者でありながら、博士後期課程
では、理学(数理学)と社会学(環境政策)の 2 つの専攻に加え理学(地球科学)を学ばれ
ました。ベースは農学(水産学)であることに変わりはないが、「海洋で起こる生物現象の
謎を解き明かす」、「その研究成果をより良く実現する」ために使うツールに学問分野の限
定はないという考えで精力的に研究を進められています。
場
所:アーバネックス備後町ビル3Fホール
地下鉄御堂筋線、本町駅 1番出口、徒歩約1分
*1番出口から左(東)へ、最初の十字路を左(北)へ
左側2軒目のビル
参加費:1.000 円 (環境研究会会員および学生は無料)
*講演会終了後、懇親会を開催します。
(当日申込、費用は 3,000 円程度)
お申込み・お問い合わせ
環境研究会連絡担当:
藤橋
雅尚
[email protected]
以
上
神戸大学 鈴木千賀 講演
タイトル :Red Tide and Green Tide を生物資源利用の観点から考える
1972 年に瀬戸内海で発生した Chattonella 属赤潮による漁業被害を契機に、徳島、香川両県
の漁民 114 人が兵庫県や播磨灘臨海部の企業数十社を提訴した。これは 1975 年の「赤潮訴訟」
に発展した。赤潮の発生は海洋の中でもとりわけ沿岸域において顕著な傾向にあり、政策的な面
から言えば沿岸域における環境・生態系の保全の強化とともに、それらを補完する上での適切か
つ持続的な生物資源利用の推進が求められる。水質規制を始めとする人為的な努力によって我々
は赤潮の発生による被害に歯止めをかける必要がある(Chika Suzuki 2015 和訳)。アオサなど
の大型藻類の異常増殖についても然りである。
いや、しかし、通常の生物では考えられないスピードで異常増殖するこれら藻類を「生物資源」
としてとらえ直し、我々は利用出来ないだろうか?そう言った観点からの講座である。
1)藻類 VS ヒト
2) Red Tide とは?
3) Red Tide:増殖の特徴
4) Green Tide とは?
5) Green Tide:処理費用 2000 万円
6)海洋環境政策の面からの藻類対策
7)Red Tide and Green Tide を有用生物資源に変える
参考文献)
Chika Suzuki,「Environmental improvement and policy -The scientific inspection of three
major enclosed coastal seas in Japan-」,SUISAN SHA, pp1-130, 2015
ISBN978-4-915273-75-9
2500 円+税
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