生徒の“主体性”を高める勉強法 としての「添削教材」の使い方

●進路指導部訪問
小論文には書こうという
“主体性”が必要
東京・新宿区にある私立成城
中学校・高等学校の進学指導と
国語科を担当する及川謙先生は、
週2時間、高3生の選択科目『国
語表現』を担当している。これ
は慶應義塾大学(など)の小論
文 対 策 に 特 化 し た 通 年 授 業 で、
生徒はおよそ 人だという。
「 授 業 は、 そ も そ も な ぜ 慶 應
なのか改めて問い正す動機付け
の検証から始め、東大など、他
校・ライバル校の論述問題を展
望し、さらに、学部ごとの入試
問 題 に 頻 出 す る 語 彙 を 調 べ て、
自分たちがどれほどの知識を
持っているか、これから理解し
なければならないかを経験させ
ました。その後に、慶應大の入
試問題に取り組みました。まず
は、問題1、つまり、課題文を
読解し、要約文をつくることか
ら。生徒が書いた要約文と答案
作成の経緯、着眼点やその後気
づいたことなどを教室で語らせ、
それらを踏まえて生徒全員で討
論していきました」
この授業で注目すべき点の一
つは、すぐに問題に向かい、答
案作成→添削・評価という展開
をしていないということだろう。
文章を書く前に、テーマとして
扱うべき分野の知識がいかに重
要かということ、つまり文章を
書き綴るという技術以前に、社
会 科 学 で あ れ 人 文 科 学 で あ れ、
そ れ ぞ れ の 分 野 の 知 識 や 学 識、
それも教科・教科書を横断する
知識を求めているのが小論文で
あることをわからせている。
し か し、 及 川 先 生 の 授 業 で
もっとも注目すべき点は、生徒
にものを書こうという“主体性”
を植えつけることに成功してい
る点だろう。これだけは伝えた
いという思いを持っていなけれ
ば、数百字、いくつかの段落構
成を必要とする文章に、まとま
り・全体の論理的統一性を持た
せることは、高校生のレベルで
は難しい。必要な知識を広げる
こともおざなりになりがちだし、
論理的展開に隙や破たんが生じ
やすくなってしまう。
「 教 え て い る 私 自 身 が 驚 い た
のは、授業を進めるにつれ、生
徒それぞれが、自分が書いてき
た答案の文章以上に、その何倍
も饒舌にその文章のバックグラ
ウンドを語りだした点です。書
い て い て こ ん な 発 見 が あ っ た、
ここが物足りないといった意見
を出し、それに対して、ほかの
生 徒 が コ メ ン ト を 加 え て い く。
その相乗効果でさらに文章が洗
練されていくのを、書いた生徒
もコメントした生徒も感じてい
るようなのです」(及川先生)
この“主体性”を持った生徒
は、指定字数に納まりきれない
ボリュームの文章を下書きする。
そ れ を 削 っ て 文 章 を 書 く の で、
答案に密度が出てくる。そうで
ない生徒の答案の文字量は指定
字数に届かず、密度が薄い。
その“主体性”の育成は、書
くことの面白さを体験するとい
うことに尽きるが、それ以前に、
文章を理解する力をつけていな
ければならない。及川先生の授
それぞれのレベルに応じた書き
込 み 式 の 予 習 ノ ー ト な の だ が、
これでまずは、小論文の各出題
形式に慣れ、指定された時数内
で、わかりやすく書く訓練、
「論
点の提示→意見提示→理由根拠
の展開→結論」といった論理展
開を手際よくまとめる訓練がで
きる。そして、同時に出題意図
の解釈、とりわけ課題文の“読
解”の訓練もできるようになっ
ている。キーワードの発見、段
落ごとの展開とそれぞれのはた
及川 謙 先生
2015 / 12 学研・進学情報 -16-
-17- 2015 / 12 学研・進学情報
成城中学校・高等学校
STEP 5 いろいろな出題形式をマスターする
【INTRODUCTION】 どのような出題形式にも“テーマ”がある
FIELD 1:攻略① 資料の基本的な読み取り方を学ぶ
FIELD 2:攻略② 複合資料型の取り組み方を学ぶ
FIELD 3:攻略③ 複数キーワード型に取り組む
〈TRY〉
資料型小論文を書こう
●一見“テーマ”を特定しにくい資料型の小論文を扱い、出題者の意図す
るものを見つけだすポイントを探りながら、さまざまな出題パターンの問
題を実際に問題にあたりながら慣れていく訓練をする。
全国レベル・公平な視点で評価、
アドバイスされるので、生徒に
は刺激になる。ただし、書くこ
とへの“主体性”を身につけて
いない生徒には、添削の意味も、
その後の勉強法もピンとくるこ
とが少ないかもしれない。
学研が発行する教材「ステッ
プ基礎小論文」は、その点に配
慮 し、 ま ず は「 書 き 方 ノ ー ト 」
という事前学習用のテキストを
用意している。これは、添削問
題に挑戦する前に、あらかじめ
STEP 4 要約付課題文型小論文の書き方をマスターする
【INTRODUCTION】 要約はなぜ必要だろう
FIELD 1:攻略① 要約するコツをつかむ
FIELD 2:攻略② 課題文全体をバランスよく要約する
FIELD 3:攻略③ 設問で限定する部分についてまとめる
〈TRY〉
要約付課題文型小論文を書こう
●課題文の要約を課した小論文を扱い、要約の仕方・手順を、要約付課題
文問題の出題パターンを踏まえながら訓練していく。短文の要約から始め
長文の要約につなげ、
最終的に自分の意見を STEP 3の要領で書いていく。
どのような勉強がよいのだろう
か。現実問題として、少人数教
室で年間授業を行うチャンスは、
そう多くは作れないという学校
もあるだろう。積極的な意見の
発表、交換といった授業が有効
なこと、教科の枠を超えた知識
のレクチャーが必要なことはわ
かるものの、生徒全員にその時
間を設けるのは容易ではない。
そこで活用されるのが、教材
出版社などが制作する通信添削
講 座 だ。 一 人 ひ と り の 答 案 を、
STEP 3 筆者の主張を読み取り、意見を述べよう
【INTRODUCTION】 どのような出題形式にも“テーマ”がある
FIELD 1:攻略① テーマを読み取り、自由に意見を述べる
FIELD 2:攻略② 対立する2つの立場をとらえて論じる
FIELD 3:攻略③ 問題提起をとらえ、現状と対策を述べる
〈TRY〉
課題文型小論文を書こう
●課題文型小論文を扱い、課題文の主張を正しく読み取る訓練を中心に、
それから①自由に意見を述べる ②対立する立場をとらえて述べる ③提
起されている問題の現状と対策を述べるという3パターンで自分の主張の
書き方を訓練する。
入試の「小論文」、さらに AO・推薦入試の合否を大きく左右するといわれる「志
望理由書」は、各教科の学習の枠を超えた長文を記述する課題。入試におけるその重
要度は年々高まる一方、対策法にはいまだ苦慮している学校も多いだろう。ここでは、
添削教材の活用という視点から、その学習対策法を考えてみたい。
業では、しばしば課題文の読解
の一助として、図解を用いてい
る。長々と述べられている課題
文を、ごくわずかなキーワード
と、矢印や囲み線などを使って
分解して生徒に示す。生徒の側
は、その元になる長文の論理性
や文章展開をある程度理解でき
ていないと図の意味がつかめな
い は ず だ。
「この語とこの語が
なぜ矢印で結ばれるの? なぜ
この語とこの語が同じ仲間とみ
なすの?」などとなれば、図は
意味不明な謎の記号にしか見え
ないからだ。及川先生の授業で
は、長文の構造骨格をシャープ
に 示 し、 あ る 程 度 の 読 解 力 を
持った生徒たちとうなずき合う。
この感覚の共有は、教師と生徒、
教室の意識を高めることになる。
いよいよ書くことが楽しくなり、
主体的に文章に取り組みむよう
になるというわけだ。
STEP 1 小論文の基礎を学ぼう
【INTRODUCTION】 なぜ小論文を書くのだろう
FIELD 1:作文と小論文の違いを知る
FIELD 2:表現表記の決まりを知ろう
FIELD 3:小論文の構成パターンを知る
FIELD 4:小論文を書くための手順を知ろう
〈TRY〉
小論文を書いてみよう
●小論文の学びで身につく論理性、表現力などが社会人にも活用できる汎
用的な能力であるという意義を説明しつつ、「作文」との違い、原稿用紙
の書き方のルールや小論文の構成形式、問題を読んでから書き上げるまで
の流れを理解させる。
東京・私立成城高校&都立忍岡高校の授業と添削教材
添削教材を 生 か す の は
先生の助力
STEP 2 設問の意図を読み取って書こう
【INTRODUCTION】 問われていることを正しく読み取る
FIELD 1:攻略① 賛否を示して理由を述べる
FIELD 2:攻略② 功罪両面を指摘し、対策を示す
FIELD 3:攻略③ 現代社会の問題の原因と対策を考える
〈TRY〉
テーマ ( 設問 ) 型小論文を書こう
●テーマ ( 設問 ) 型小論文は、①賛否を示し、理由を述べるタイプ ②功
罪を指摘し、対策を示すタイプ ③現代社会の問題の原因と対策を考える
タイプの3パターンがあることを説明、それぞれ論じる手順を理解させる。
10
STEP 0 スタート 文章を書く基礎を覚えよう
【INTRODUCTION】 発想法を身につけよう
MISSION 1:正しくきちんと書く
MISSION 2:発想メモから始める
MISSION 3:メモしたことを小論文にしていく
〈TRY〉
小論文を書きあげよう
生徒の“主体性”を高める勉強法
としての「添削教材」の使い方
では、生徒に論理的な文章を
読解する能力を持たせ、主体的
に 表 現 す る よ う に さ せ る に は、
ステップ基礎小論文シリーズ 構成
( コラム① )
●進路指導部訪問
●進路指導部訪問
「志望理由書 」 に も
“主体性”が 必 要
「ステップ基礎小論文」で読解
力 を 身 に つ け た 生 徒 で あ れ ば、
「分野別ノート」のテーマ解説
と着眼点をチェックし、それぞ
れについて自身の考えや意見を
準備しておけば、後は本番で制
限字数内にまとめる作業をする
だけ、ということになる。
文章を書く
“主
この教材では、
体性”をある程度身につけた生
徒が挑戦するので、先生のフォ
ローはさほど重要ではないだろ
う。よく書けている答案に褒め
言葉を添えるだけで生徒の意欲
はさらに高まるはずだ。
「セレクト小論文/分野別ノート」テーマ例 ➡「教育」を論じる
書き手の“主体性”が合否に
関わるという点は、小論文に限
ら ず、 あ る 程 度 の 長 さ の ま と
まった文章を書く場合、すべて
に当てはまる。それは「志望理
しのぶがおか
若田俊男 先生
しのぶがおか
「学研・セレクト小論文」の教材「分野別ノート」は、各分野で出題が予想されるテーマを3項目6つの着眼点として紹介されている。これを押さえ、各自
の意見や考察をあらかじめ用意しておけば、およそすべての出題に対応できるようになっている。
らきを理解させ、文章の要約も
徐々に高度なものができるよう
配置されているのだ。1ページ
ずつ書き込みながら進めていけ
ば、 読 解 力 が 高 ま り、「 わ か る
こと」の喜びを経験できるので、
書くことの“主体性”が芽生え
てくるのである。
ただし、ここにも落とし穴が
あ る。「 書 き 方 ノ ー ト 」 は 冊
わずか ページの冊子だが、生
徒が自身で書き込みながら進ん
でいくなら、見開き2ページを
こなすのに、およそ 時間程度
の時間を要するだろう。つまり、
冊を消化するのに延べ 週間
から 日もかかる。小論文の場
合、「 解 答 」 は、 あ く ま で 模 範
解答や解答例なので、自分の答
案の良し悪しの判断も生徒自身
では難しい場合もある。
その弱点を補うのは、やはり
生徒に直接向き合える先生がか
かわることなのではないだろう
か。生徒の進捗状況のチェック
や、赤入れをするだけでも生徒
の 背 中 を 押 す こ と に な る。「 ス
テップ基礎小論文」には「ティー
チャーズマニュアル」も添えら
1
20
10
1
1
1
由書」でも同様だ。
寧に生徒と相談、アドバイスを
岡
重ねています」(若田先生)
東京・台東区にある都立・忍
高等学校は、普通科のほか、都
そうした指導体制のなか、例
立校では珍しい生活科学科を擁
年3年生の新学期を過ぎた頃に、
する全日制高校だ。卒業後の進
学研の「志望理由書サポート講
路 は、 大 学、 短 大、 専 門 学 校、 座」を受講している。これは文
就職がそれぞれ分散するような
字通り、志望理由書(自己推薦
比率。広範囲の方向性を持つ生
書)の書き方を、まず「マスター
徒の進路指導について、担当す
ノート」という事前学習で習得
る若田俊男先生は話す。
し、それから実際に書いてみて、
「 本 校 の 場 合 は、 例 え ば 女 子
添削を受けるというもの。マス
の調理師や看護師志望というよ
ターノートでは、書き始める前
うに、早くから将来を見定めて
の手順、志望先の研究、そして
いる生徒が多い一方、大学進学
「
意思表示→きっかけ→社会的
か就職かを決めあぐねている生
意義や具体的なビジョン→全体
徒も少なくありません。そんな
のまとめ」と展開して書く文章
中で、 年次から、各業界の人
構成を推奨しつつ、具体例を盛
を招いて説明会を行ったり、提
り込み、生徒が陥りやすい失敗
携する大学から先生を招いて模
などを過去のデータから実証的
擬授業をしたり、生徒を大学の
にアドバイスしている。
授業の聴講に送ったりと、実際
その添削結果は「将来の進路
の現場に触れるチャンスを多く
が明確になっている生徒の力の
作り、まずは生徒個々の目で判
こもった答案も例年多く見受け
断してもらうようにしています。 られるのですが、将来のビジョ
また、本校は単位制をとってい
ンが未確定な生徒の場合は、実
るので、選択科目の登録の際は
感を伴った文章にはなっていま
そ れ ぞ れ の 進 路 に つ い て 考 え、 せんでした。生徒自身も、書き
決めていかざるを得ないシステ
上げた満足感がなく、消化不良
ムになっています。そのため丁
だったようです」(若田先生)。
●着眼点①: 意欲的な学び
学校では、子どもが意欲的に授業や課題に取り組み、主体的
に学ぶことが理想だ。それが学力の向上にもつながる。主体
的に学ばせるとはいっても、何でも子ども任せにするという
ことではない。子どもがもっと知りたい、学びたいという気
持ちを持ち、意欲的に学習に取り組むような教材作りや授業
展開を考えるのは教師の役割・責任である。
●着眼点②: 学校だからこそできること
学校という場は集団で学ぶ場である。さまざまな子どもたち
の集まりである、それこそが子どもたちが学ぶ意義だともい
える。能力や得意分野、性格が異なる子どもと競い合う一方
で、互いに尊重し合い、協力し合うことの大切さを学ぶこと
ができる。また集団の中で自らの意見を主張する力も、学校
という場で育むことができる。
テーマB 教師の役割
テーマC 学校教育の目的
●着眼点②: 学力の格差
学力格差も問題となっている。ゆとり教育でできた時間的な
ゆとりを、習い事や塾に使える家庭とそうでない家庭との差
を大きくしたという指摘もある。経済的に余裕のある家庭の
子どもが受験や進学に優位な状況が続けば、格差が固定化す
ることにもなる。経済格差が学力格差になり、さらに格差が
固定化するという悪循環を避けることが必要だ。
都立 忍 岡 高等学校
れているが、できればまず先生
自身が、どこで生徒がつまずく
かという見当をつけながら「書
き方ノート」を解いてみること
を勧めたい。生徒へのアドバイ
スにより説得力が出るだろう。
小論文出題テーマを
ほぼカバーする教材
「 ス テ ッ プ 基 礎 小 論 文 」 で 課
題文の読解力、論文の構成や形
式を身につけた生徒に向けた教
材に「セレクト小論文」がある。
これは課題文型、資料型といっ
た小論文の出題形式を踏まえつ
つ、「教育」「環境」「福祉」「国
際 」「 科 学 」 な ど、 8 つ の 分 野
それぞれの問題が用意されてい
る、より説得力をもつ答案を書
くための添削教材だ。注目すべ
きは、大学入試の出題テーマを
精 選 し て い る 点 だ。 こ れ に は、
全国各大学・学部で出題された
問 題 を 分 析 し、 例 え ば「 教 育 」
分野であれば、ほぼすべての出
題に含まれると思われるテーマ
を、3項目6つの着眼点に集約
し て 提 示 し た「 分 野 別 ノ ー ト 」
がついている(コラム②参照)。
この場合の“主体性”は、「自
分がそこに進みたいという気持
ち 」 と い う こ と に な ろ う。“ 主
体性”を持たない生徒の長文の
記述は、やはり説得力が薄い。
ただし、将来を決めあぐねて
い る 時 期 に、「 自 分 を 的 確 に 表
現することがいかに難しいか」
ということに気づく材料として、
こうした添削教材を利用するこ
とは、キャリア教育の一つのポ
イントになるだろう。その場合
は、できれば受験の直前にでも、
再度同じ添削に挑戦してみると
よい。小論文に比べれば“主体
性”を持った生徒(=意思が確
定した生徒)が上達するのは格
段に速いだろうから、直前でも
十分効果がある。
学研の「志望理由書サポート
講座」の受講者数は、毎年前年
比5%を超える伸びとなってい
るが、それだけ関心の高まりが
想像できる。教科学習の枠を超
え、自己表現を求める小論文・
志望理由書などは、学習指導要
領の「生きる力」に通じる大学
や社会が期待する能力の一つと
して注目されているのだろう。
2015 / 12 学研・進学情報 -18-
-19- 2015 / 12 学研・進学情報
●着眼点① : 日本の子どもに不足する学力
学力というと、「読み・書き・計算」などの基礎的・基本的
な知識や技能のことと思われがちだ。しかし、日本の子ども
に不足しているのは、それらを活用して考えたり、説明した
りする論理的思考力や表現力であることを PISA の結果から
わかってきた。4 人に 1 人は平均の意味を正しく理解できて
いないなど、大学生の学力低下も問題視されている。
●着眼点②: 家庭・地域との連携
近年起きている学校内の問題は、担任教師一人で解決するこ
とが困難になっている。例えば、
「ネットいじめ」は保護者
や教師の目に届きにくく、深刻化している。また、授業が成
り立たなく学級崩壊は教師の指導不足のためといわれること
もあるが、その原因は複雑である。また、モンスター・ペア
レントと呼ばれる保護者に担任がふりまわされるという問題
もある。
テーマA 学力の問題
●着眼点①: 生きる力を育む
ゆとり教育が学力低下の原因だとされるが、その理念自体は
誤りでなかったともいわれる。
そのため新学習指導要領では、
ゆとりか詰め込みかではなく、ゆとりの教育理念はそのまま
に、
「生きる力」の育成を目標としている。生きる力とは、
知(確かな学力)
・徳(豊かな人間性)
・体(健康・体力)の
バランスの取れた力とされる。
1
( コラム② )