2015年12月24日 情報提供資料 12 実質GDPは 急回復 月号 2015年7-9月GDPは前期比+0.9% オーストラリア統計局が12月2日に発表した2015年 7-9月期の実質GDP成長率は前期比+0.9%と、前四 半期の伸び率(同+0.3%)を大きく上回りました。 成長率への寄与度が最も大きかったのは輸出入の +1.5%です。輸出の寄与度が+1.0%と前四半期に ▲0.7%へと落ち込んだ反動もあり急回復しました。 個人消費の寄与度は+0.4%と安定して推移していま す。一方、民間の設備投資や公共投資などが減少 し、マイナスの寄与度となっています。 実質GDP成長率と寄与度分析 (前期比) 産業別では鉱業が急回復 実質GDPの産業別の伸び率を見てみると鉱業の伸 び率が急回復しています。4-6月期には季節外れ の悪天候により資源生産や輸出が滞り、鉱業の実 質GDPは前期比▲2.7%と落ち込んでいましたが、79月期は天候の影響もなくなったことから同+5.2%と 大きく改善しています。 次に伸び率が高かったのは賃貸不動産でした。 オーストラリアの住宅市場は低金利政策により好 調に推移しています。その影響が賃貸不動産へと 波及しているものと推測されます。あわせて低金利 による貸出残高が増加しており、金融保険の実質 GDPも安定した成長を続けています。 3% (2013年1-3月~2015年7-9月) 実質GDP(前期比) 2% 輸出入 1% 個人消費 民間設備投資 公共投資他 0% ‐1% ‐2% 2013年3月 2014年3月 2015年3月 出所:オーストラリア統計局 実質GDPの産業別伸び率の推移 (前期比) 6% (2013年1-3月~2015年7-9月) 鉱業 技術革新支援に1,000億円 依然としてオーストラリア経済に占める鉱業セク ターの比率が高いため、今後も同セクターの動向 に左右される状況が続くと思われます。しかし、 オーストラリア政府は非資源主導の経済成長への シフトを進めており、今後はその影響度が減少して いくと予想されています。 2015年9月に発足したターンブル新政権は12月7日 に技術革新の支援策を発表しました。ベンチャー投 資の税制優遇や科学技術振興などに4年で11億豪 ドル(約1,000億円)を投じます。新産業育成を通じ て脱資源依存を図る方針です。 3% 賃貸不動産 金融保険 小売 0% ‐3% 2013年3月 2014年3月 2015年3月 出所:オーストラリア統計局 〈ひとつぶ豆知識〉異常な高気温と強風などでブッシュファイアの危 険が最高レベルになり、一部地域では完全裸火禁止令が発令され ました。オーストラリア人が大好きなバーベキューも完全に炎を覆う 設備でないと屋外で行う事はできません。 ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投 資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料は 各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証 するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、作成日現在 のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績 等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではあり ません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではあり ません。
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