2016年6月24日 情報提供資料 6 実質GDPは 予想を上振れ 月号 2016年1-3月GDPは前期比+1.1% オーストラリア統計局が6月1日に発表した2016 年1-3月期の実質GDP成長率は前期比+1.1%と、 市場予想の同+0.8%を上回りました。2012年1-3 月以来の高い成長率となりました。 成長率への寄与度が最も大きかったのは輸出 入の+1.1%です。輸出が前期比+4.4%と大きく増加 し、輸入が同▲0.8%減少したこともプラスに寄与 しました。個人消費の寄与度は+0.4%と安定して 推移していますが、民間設備投資が減少し、マイ ナスの寄与度となっています。 実質GDP成長率と寄与度分析 鉱業のGDPが大きく増加 鉱業の実質GDPが前期比+6.2%と大きく増加してい ます。鉄鉱石の輸出数量は、1月は中国の旧正月 のため減少しましたが、旧正月明け後は輸出数量 が回復しています。加えて、鉄鉱石価格が2月以降 大きく上昇したことから、鉄鉱石の輸出金額は2月、 3月と大幅に増加しました。原油など他の資源価格 も2月以降上昇しており、資源関連の輸出金額の増 加が鉱業のGDPの伸びに寄与したと推測されます。 一方、不動産のGDP成長率が約1年ぶりにマイナス に落ち込んでいます。加熱する住宅市場の鎮静化 のため、昨年後半から住宅投資への規制が強化さ れてきた影響が出始めたものと見られます。ただ、 5月に再利下げが実施されたこともあり、再び住宅 価格の上昇率が加速しています。 約30年ぶりのダブル選挙 7月2日には1987年以来となる上院・下院のダブル 選挙が行われます。与党・保守連合は円滑な政策 運営のため、上院と下院のねじれ状態の解消を目 指しています。しかし、最近の支持率は、与党・保 守連合が39%、最大野党である労働党が33%とその 差は徐々に縮まって来ています。現時点では、下 院は保守連合が勝利すると予想されていますが、 議席数は選挙前から減少する可能性が高いと見ら れています。焦点は上院をどちらが制するかとなっ ています。 (前期比) (2013年1-3月~2016年1-3月) 3% 実質GDP(前期比) 2% 輸出入 1% 個人消費 0% 民間設備投資 公共投資他 ‐1% ‐2% 2013年3月 2014年3月 2015年3月 2016年3月 出所:オーストラリア統計局 実質GDPの産業別伸び率の推移 (前期比) (2013年1-3月~2016年1-3月) 8% 鉱業 6% 4% 金融保険 2% 小売 0% 不動産 ‐2% ‐4% 2013年3月 ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投 資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料は 各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証 するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、作成日現在 のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績 等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではあり ません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではあり ません。 2014年3月 2015年3月 2016年3月 出所:オーストラリア統計局
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